平ヶ岳【絶好の天気に見事な紅葉・一般ルート】
- GPS
- 11:17
- 距離
- 20.9km
- 登り
- 1,639m
- 下り
- 1,685m
コースタイム
-------- 登山口 03:15
05:21 下台倉山 05:22 2:06 2:40
06:19 台倉山 06:19 0:57 1:10
07:13 白沢清水 07:15 0:56 1:10
《小休止・朝食 9分間》
08:34 池ノ岳 08:35 1:19 1:30
09:01 平ヶ岳山頂 09:28 0:26 0:40
10:02 玉子石 10:04 0:34 0:50
10:31 池ノ岳(昼食)11:06 0:27 0:30
11:42 白沢清水 11:42 0:36 1:00
《小休止・水分補給 3分間》
12:47 台倉山 12:47 1:05 1:10
《大休止・コーヒーブレイク 30分間》
13:57 下台倉山 13:57 1:10 1:10
《小休止・水分補給 5分間》
15:27 登山口 -------- 1:30 1:55
※前坂の場所が不明。
※タイムには休憩含む。ただし池ノ岳昼食は含まず。
【計画】
平ヶ岳登山口ピストン
出発 3:00-4:10前坂 -5:40下台倉山 -6:50台倉山 -8:00白沢清水 -9:30池ノ岳
-10:10山頂 -10:50池ノ岳 -11:20玉子岩 -11:50池ノ岳 -12:50白沢清水
-14:00台倉山 -15:00下台倉山 -16:00前坂 -16:55駐車場
天候 | |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
磐越道・会津坂下ICからナビに従い R252−県道でR401・喰丸峠、新鳥居峠−桧枝岐村−尾瀬御池 インターから約3時間 帰路 奥只見、銀山平経由し、シルバーラインで小出。 距離約55km。所要時間約2時間半 小出から関越道。 銀山平まで奥只見湖沿いのくねくねとした細く長〜い道。約35km 景色は最高です。 銀山平からシルバーラインはほぼ全面トンネル。約13km 細く、長い直線と急カーブ連続。 ◆駐車場 バス停と小屋のようなトイレが目印 約15台。道路の反対側に約7台。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆登山口 道路に面した細長い駐車場の尾瀬寄りです。 地図看板の左脇になります。 ◆登山ポスト 登山口のトイレ前と、登山地図看板にあります。 ◆トイレ 登山口にあります。(バイオトイレ) 尾瀬側の入り口は男子小用 奥只見側の入り口が女子、男子大用 ◆下山後 尾瀬御池方面に行けば、温泉、食堂があります。 小出方面(奥只見)は小出まで(約50km)何もありませんでした。 ◆道の状況 全般的によく整備されていて歩きやすい。 ヤセ尾根や岩場の急登は特に下山時に注意が必要 場所によってはぬかるみがあるので、要スパッツ。 ・登山口〜下台倉沢の橋 広く林道のような感じ ・下台倉沢の橋〜前坂 やや勾配きつめ。 途中、ハチの巣があるらしく即席の迂回路があります。 鈴など外し、静かに通ったほうがよさそう ・前坂〜下台倉山 ヤセ尾根と急勾配。 足許注意。 ロープが数か所あり。 下山時には足許に注意。 ・下台倉山〜台倉山 道の南側が切れ込んでいる場所は注意 ・台倉山〜白沢清水 ぬかるみあり。 木道は滑り止めない物もあるので、スリップ注意 ・白沢清水〜池ノ岳 笹原の道は急登&黒土 ぬかるむ。スリップ注意 上部は砂礫になる ・池ノ岳〜平ヶ岳 ほとんどが木道 朽ちている木道もある。 傾斜地の木道は滑りやすいので注意 |
写真
感想
健脚向けのルートしかなく
避難小屋も山小屋もない
テン泊は原則禁止
昭文社の地図でコースタイムを計算すると
休憩を含めずに往復で約14時間の超ロングコース。
いつかは行きたいって思ってたけど
登山口までさえも奥深く
ロングコースを歩く自信もなかった。
2週間前の白馬三山のナイトハイクで
少し自信を持ち、今回チャレンジしてみた。
一週間の東北出張の帰り
いわき市での仕事を済ませ
ナビに従い磐越道で会津坂下ICへ。
ここから暗く細く曲がりくねった山道を
延々120km。約3時間、走らされた。
夜11時。
通り過ぎそうになりながらも
バス停の「平ヶ岳登山口」の文字に奇跡的に気付き到着。
もちろん街頭や灯りは全くない。
駐車場には4台ほどの先客がいた。
タバコを吸いに車外に出ると
満天の星が輝いていた。
眺めていると星空が落ちてくるような
自分が吸い込まれそうな、そんな錯覚をおこす。
寒い。
けど、明日は晴れそうだ。
エンジンを止め、寝袋にくるまり車中泊。
午前2時半。
携帯電話の目覚ましで起きる。
目の前のバイオトイレで用をたし、歯磨き。
シャツにフリース、レインウエアを着て
午前3時過ぎに歩き始めた。
登山ポストに予めプリントアウトした
ヤマレコの山行計画書を投函。
新潟県警にも既に届けはメールしているけど念の為。
ヘッデンの照らす薄い光の中に歩を進める
気温は低い。温度計は4℃辺りを指している。
林道のような幅広い道。
仮設風の橋を渡ると、道標が指す右方向へ。
道はここから山道となる。
すぐに勾配がきつくなる。
今日は何としても日帰りする。
ザックにはいつも慣らしの意味も含めテント、寝袋を
入れ放しにしているのだが、
今日は軽量化のために余計なものは車に置いてきた。
いつもより背中が軽く足が前へ、前へと出てくれる。
ヘッデンの照射範囲は狭い。
首を振らないと、そこ以外は漆黒の闇
空には相変わらず満天の星が輝いている。
星のあかりと、ヘッデンの光しかない。
風が少し吹き始めた
樹林帯を抜けたようだ。
恐らくヤセ尾根だと思われる場所を慎重に進む。
暗くて高度感が無いが足許の幅は狭い。
ロープが垂れている岩場を四つん這いになりながら登る
首を動かさないと手懸りが見えないから難儀する
だいぶ急な岩場を登った所で振返ると
後ろの山稜がほんのり明るみで彩られてきた
登ってきた方にはヘッデンの灯りが二つ
動いているのが見えた
まだほの暗い時間
下台倉山へ到着
少しずつ明るみを増した光に浮かぶのは
見事に色づいた急峻な山肌
真っ赤に紅葉している
下台倉山からは稜線歩き
左手に燧ヶ岳が黒く大きく浮かび上がってきた
晴天だ!
天気がいい分、放射冷却が厳しい
気温はぐんぐん下がっているようだ
アップダウンを繰り返しているうちに東の山稜
燧ヶ岳の左手から日の出
オレンジ色の朝の光に照らされた山肌は本当に燃えているみたい
右手の木々の向こうに雲を被った穏やかな山稜が見えた
平ヶ岳に違いない
遠いなぁ…
行けるのだろうか?
道標がなく気付かなかったが
三角点のある台倉山から道は下り始める
ぬかるみを越え、木道が現れる
白く霜の降りた木道はスリッピー
歩幅を小さくとり、ゆっくりと静かに歩く。
台倉清水、白沢清水を通過。
台倉清水は未確認
白沢清水は小さな水たまりのような水場。
いくらなんでもこれは飲めないだろぅ
白沢清水を過ぎると笹原になる
平ヶ岳と池ノ岳が目の前に見えている
笹原は黒土の急登
霜の下りている部分はいいのだけど
水分が多くぬかるんでいる。
スパッツを忘れてきたから、ズボンの裾はドロドロだ
笹原が終わると、少しザレた岩がポツンポツン
ここで、岩に腰掛けて朝食
SOYJOYを水で流し込む
下を見ると、笹原に後続の単独者が取りかかっていた
岩場を抜けると、平坦な木道が樹林帯に入っていく
短い樹林帯を抜けた途端に、
思わず「うわ〜っ!」と声に出してしまった。
広大な湿地帯。
池塘は少なく、赤く色づいた草紅葉の草原が広がっている
長く苦しかった道のりの先に期待以上の絶景を見せられた。
池塘の表面は薄氷が張っている
寒いとは感じていたけど、氷点下まで下がっているとは!
今年の初氷。
さぁ!平ヶ岳まであと40分。
湿地帯の縁に設けられた木道は、平ヶ岳に向かって一旦下る
灌木帯を抜け、再び小さな湿地帯が現れる。
ここが池ノ岳と平ヶ岳のコル。
緩やかに登り返す山頂への道。
途中から木道となり、木道のまま上がっていく。
平ヶ岳も一面の草紅葉が広がっている。
南側にはしっかりと姿を見せた燧ヶ岳、会津駒ヶ岳
山頂の道標は、ツガに囲まれた見晴らしの悪い広場にあった。
午前9時過ぎ。
歩き始めから、約6時間。
この日の山頂一番乗り!
平ヶ岳 2139m
でも最高点は、この先2141mだ
山頂の道標で写真を撮り、先へ進む。
木道をぽくぽくと暫く歩くと、行き止まり。
通行止めの看板。
この辺りが最高点なのだろう。
越後の山々も、上州、日光連山も良く見える
誰もいない山頂
真っ青な空
あかね色の草紅葉の草原
気持ちいぃ〜
道標の近くへ戻り、広いデッキのようになっている
木道に腰をおろし一服
単独の男性が登ってきた。
タバコを吸い終わり、玉子石へ向かうべく下山開始
平ヶ岳と池ノ岳のコルへ行くまでに3組5人とすれ違った
「下から登ったんですか?」
「テント泊したんですか?」
「何時に出発したんですか?」
と口ぐちに聞かれ、下から午前3時に出たと言うと
みんなびっくりしていた。
おそらく宮様ルートの人たちなのだろう。
靴には木道のスリップ防止のために編んだ藁を巻いている。
なるほどねぇ〜
玉子石は思っていたほどの感慨もなく
ちょっぴりがっかり。
再び池ノ岳山頂へ戻る。
一人用テントが四張り位は張れそうなデッキに一人腰掛けて
チリトマトヌードルで昼食。
その間、レインウエア、フリース、帽子を広げ乾かす
食べ終わって、デッキに仰向けに寝転がってみた
あぁ〜…
気持ちいい…
思わず寝てしまいそうになるのを我慢して下山準備
下りも同じ道を行く。
長い長い道のり
台倉山手前辺りから、左足の踵に違和感
歩くたびに靴のへりが踵に食い込む感じがして痛い
でも歩くしかない
紅葉、黄葉を愛でながら気持ちをごまかしながら進む
台倉山を過ぎ、視界が開けた山肌の見事な紅葉の見晴らせる場所で
コーヒーブレイク。
今日のご褒美はどら焼き
その間に下山してきた5人に抜かれる
誰よりも早く山に入り
誰よりも遅く帰る
いいの、いいの!
その分長く楽しめるんだから!
下台倉山からの急勾配の下りは
こんな場所をホントに登って来たのかと驚くほど
ヤセ尾根は腰がひけて、ゆっくり慎重に通過
登りは暗くて分からなかったけど
下りでも前坂の場所は道標もなく、結局分からずじまい
蜂の巣があるからと迂回路を通過して
間もなく道は平たんになった。
下台倉沢で顔を洗い、林道のような広いブナに囲まれた道を下る
午後3時半。
無事に駐車場に到着。
駐車場には、道路を挟んで全部で20台ほどが停まっていた。
路肩に腰掛け、靴を脱いでいると
50代くらいの夫婦から声をかけられた
「この道は沼田街道ですよね?沼田までぬけますよね?」
「車じゃ無理ですよ。この先で尾瀬を通過しますから」
聞けば、ナビは無く地図を頼りに小出から
沼田に抜けられると思って60km以上の
くねくね道を走って来たらしい。
帰る先は自分の隣町。
どうあっても来た道を走りたくないらしい。
でも、このまま進めば一番近いインターは東北道の那須塩原
100km以上はある。
「俺も入間ICで下りますけど、小出に向かいますよ」
そう言っているそばから、横浜ナンバーの下山者も小出方面へ走って行った。
愕然とするご夫婦に小出に戻る事を勧め
自分も走り出した。
R352。通称、樹海ライン。
奥只見湖に沿って、細い道がくねくねと続く。
景色は最高だ。
あちこちで工事してるし、沢の水が道路上を流れていたり
確かに不慣れな人は運転に疲れてしまうだろう。
長い長い奥只見湖沿いの道が終わり、銀山平へ。
ここから、奥只見シルバーライン。
狭いトンネルが何十キロも続く。
こんな道が日本にあったのかと思うほど。
どこかで天そば食べたかったけど
店などなく小出IC到着。
関越道、谷川PAで名物、もつ煮定食を食べて帰りました。
長い登山道
延々と走らされる山道
秘境と呼ばれるこの地域を身を持って体感しました。
それにしても、久しぶりで筋肉痛です…
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