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記録ID: 242921
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積雪期ピークハント/縦走
道北・利尻

GWの北海道初遠征(2)白銀の利尻岳へ

1986年05月02日(金) ~ 1986年05月03日(土)
 - 拍手
GPS
10:50
距離
19.4km
登り
1,712m
下り
1,712m

コースタイム

5/2 10:00鴛泊(おしどまり)港−11:00三合目テント場
5/3 5:30三合目テント場−9:40長官山−11:40-50利尻岳山頂−14:10−15:20三合目テント場−16:20鴛泊港
天候 5/2 曇りのち晴れ
5/3 晴れ
アクセス
利用交通機関:
電車
・稚内から利尻までフェリーで約2時間半。
コース状況/
危険箇所等
・3合目以上は、全面に雪。トレースはそこそこ着いていた。アイゼン、ピッケル要。
・3合目のテント場はかなり雪に覆われていた。雪の少ない木の下にテント設営。テント場より10ほど上部に小沢があり、水が汲めた。
5/2 利尻島へ向かうフェリーより望む利尻岳。今日は山頂部に雲がかかって寒々しい感じだ。
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
1
9/30 11:54
5/2 利尻島へ向かうフェリーより望む利尻岳。今日は山頂部に雲がかかって寒々しい感じだ。
5/3 朝、3合目から少し登ったあたりから見る、北の海と礼文島
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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9/30 11:54
5/3 朝、3合目から少し登ったあたりから見る、北の海と礼文島
森林限界を超える手前から、山頂部が見えてきた。山頂は雲に隠れているがなかなか遠そうだ。
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:54
森林限界を超える手前から、山頂部が見えてきた。山頂は雲に隠れているがなかなか遠そうだ。
4合目付近から眺める、海を隔てた礼文島
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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9/30 11:54
4合目付近から眺める、海を隔てた礼文島
長い雪渓を登り切り、ようやく稜線に到着し、下を振り返る。鴛泊の港が小さく見えた
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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9/30 11:54
長い雪渓を登り切り、ようやく稜線に到着し、下を振り返る。鴛泊の港が小さく見えた
稜線を登る途中より、西の方を望むと、海の向こうに北海道の本土(サロベツ湿原あたりだろう)が、うっすらと見えた
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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9/30 11:54
稜線を登る途中より、西の方を望むと、海の向こうに北海道の本土(サロベツ湿原あたりだろう)が、うっすらと見えた
長官山付近から見上げる。山頂部はま近い。
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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長官山付近から見上げる。山頂部はま近い。
同じく長官山付近より。山頂部から煙突が煙を吐くように、雲をたなびかせている利尻岳山頂部
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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同じく長官山付近より。山頂部から煙突が煙を吐くように、雲をたなびかせている利尻岳山頂部
山頂へと向かう雪の斜面。先行者はスキーを担いでいて重そうだ
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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9/30 11:54
山頂へと向かう雪の斜面。先行者はスキーを担いでいて重そうだ
ようやく帰りのフェリーに間に合った。フェリーから望む利尻岳は、今日、この山頂に登ったとは思えないように、高くそびえていた
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
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ようやく帰りのフェリーに間に合った。フェリーから望む利尻岳は、今日、この山頂に登ったとは思えないように、高くそびえていた

感想

【山行No 95(2)】

 ・・・「GWの北海道初遠征(1)渡島駒ヶ岳」より続き・・・

5月2日(金)
・前夜 札幌を夜行急行「利尻」に乗って移動し、北へと向かう。
・稚内に到着する前の明け方の車窓からは、曇天の下の荒涼とした風景が広がり、
 うすら寒い草原がどこまでも続いていた。
 まるで人を拒絶しているような荒涼とした風景は、北海道の果てに来たことを実感させられた。

6:00-7:20 稚内
 ・最果ての駅に到着し、駅のキヨスクで、次の利尻岳登山用の食糧(パンなど)を購入する。
 (この1986年ころは、全国的にはコンビニが普及しておらず、いつも食糧の調達には苦労した)
 ・港から利尻島へのフェリーに乗る。以外と混雑していて、ごろ寝する場所にも苦労するくらい人が多い。
 ・フェリーの船べりから望むと、しだいに利尻島が近づいてくる。
  今日は幸いにも雨にはならなかったが、上空は曇天で、利尻岳の山頂部は雲に覆われ、厳しい姿を見せていた。風も強い。

9:40-10:00 利尻島(鴛泊港)到着
 ・さて、今日は時間も遅いので、3合目のキャンプ場泊まりの予定なので、時間はある。
  キャンプ場への道を、たまたまいっしょになった広島の若者といっしょに行く。

11:00 三合目キャンプ場着
 ・キャンプ場は雪がかなりあるが、疎林の中で感じの良い場所だ。
  雪のない木の下を探して、さっそくテントを張り、のんびりする。
  途中まできた広島からの若者は、そのまま利尻岳の山頂へと向かっていったが、大丈夫なのかな?
 ・気圧の谷も通過したようで次第に天気も回復し、青空と日差しが出てきた。
  日中は、寝不足解消のため昼寝をしたりして、のんびりと過ごした。
  テント場は、夕方になってもテントも数張りと少ない。
  隣りのテントのおじさんと少し話を交わす。
  おじさんは、大阪から利尻岳のみを目的でやってきているとのことだった。
 ・日が暮れかけたころ、ようやく広島から来た単独行の人が降りてきた。
  あまり山慣れしてないようで、アイゼンなども持ってなかったようだが、
  無事登頂できたとのこと。気になっていたが、無事で何よりだ。

5月3日(土)
4:30 起床
 ・昨晩はパラパラと小雨も降ったが、朝起きると青空が広がっており、アタック日和だ。気分も盛り上がる。

5:30 3合目キャンプ場発(標高=約250m)
 ・アタック用のサブザックに、必要なもののみ詰め込んで出発。
  アイゼンはザックに、くくり付けてゆく。当然ピッケルは持ってゆく。
 ・樹林帯の中は以外と鳥の声も多く、気分の良い朝の山道を進んでゆく。
7:00 雪渓末端(標高=約450m)
 ・樹林帯を抜けると、大きな谷状の部分で雪渓となっている箇所に出た。
  ようやく展望も開け、遠く海の向こうに、礼文島も見えてきた。
 ・ここから先は雪渓を行く。雪渓はいくつか分岐していて、霧のときは迷いそうな場所だが、
  今日は展望もよく、雪上にトレースもはっきりしているので安心して進む。
  雪質はまだ朝なので締まっており、キックステップで順調に登る。しかし傾斜はだんだんときつくなってきた。
 ・雪渓の詰めの部分は左(西側)の尾根に這い上がるのに、
  ハイマツを越えて行く道となっており、踏み跡も不明瞭なので、適当なところを力任せで稜線に登る。
9:00-20 稜線(標高=約1100m、仮称;墓石ピーク)
 ・ようやく稜線にでて現在地を確認すると、長官山の手前のあたりのようだ。高度計は1100mを示している。
  ここには墓石のような目印がたっている。稜線上は風が強い。
  だいぶアルバイトをしたので、ここでパンを食べて小休止とした。まだ頂上は見えない。
9:40 長官山
 ・ここに着くと、アッと歓声を上げたくなるような大展望が広がった。
  目指す利尻岳の山頂部は、写真でみるエベレストのように白い鋭角的な三角錐の姿を見せており、
  山頂部のみに雲が流れて素晴らしい眺めだ!
  ここには小屋があるはずだが、雪に埋もれて小屋の形は見えなかった。
 ・長官山からはいったん少し下ってコルに至り、そこからは山頂へ向かっての急斜面の登りが延々と続く。
  最初は雪も緩いのでアイゼンは使わなかったが、途中からは雪がクラストして堅くなっており、アイゼンを着けて登る。
 ・頂上手前で沓形コースからの道と合流したが、その付近より山頂部の笠雲の中に入って見通しが利かなくなった。
  なんだか厳冬期の山に登っているような気分だ。

11:40-50 利尻岳山頂(祠のあるピーク)
 ・6時間をかけ、ようやく登頂できた。
  頂上部は雲が覆っており、期待していた仙法志の岩峰群は残念ながら見えなかったが、
  それでも、なんだかヒマラヤの山にでも登ったかのような満足感がある。
  頂上には人は少なく、西壁を登ってきたというザイルをもった2人組みがいるだけだった。

 ・下りは登ってきた道を、今度は軽々と、ハイペースで下る。登る人5〜6名に出会う。
13:00 長官山の先のピーク
 ・登りに雪渓から登りついた稜線の場所に到着。
  時間も少し押しているので、休みも取らず、雪渓へ向かって下ってゆくが、
  雪渓までのハイマツ交じりの部分は、雪も腐ってグサグサで、腰まで雪に埋もれながら、悪戦苦闘してゆく。
 ・雪渓の雪の斜面にようやくたどり着き、少し怖い感じもしたが、尻セードで一気に下る。
  雪は午前中と違いだいぶ緩んでおり、急斜面にしてはちょうど良いスピードで、ぐんぐんと高度を下げた。
  結局、登りに2時間かかった高度差を、20分程度で下れた。
13:30 雪渓末端
 ・あとは緩やかな樹林帯の中をぽくぽくと下る。スキー持参でこれから登るパーティもいた。

14:10-15:20 3合目キャンプ場
 ・登りは6時間を要したが、下りは結局2時間強で下れた。
  今日は時間が遅ければここでもう一泊する予定だったが、
  早い時間に下れたので、そのまま夕方のフェリーに乗ることに決めた。
  しかし、皮の登山靴が、べた雪でだいぶ濡れたので、乾かしたりしているうちにだいぶ時間を食ってしまった。
 ・稚内へ向かうフェリーの時刻は16:30発だ。時間がぎりぎりとなったので、
  少し焦り気味に、港へと急いだ。

16:20-30 鴛泊(おしどまり)港
 ・急いだせいで、なんとかフェリーの時刻に間に合った。
 ・さっそくフェリーに乗り込みあわただしく利尻島を後にする。
  昨日とは違い、青空のもと、利尻岳は山頂までくっきりと見え、なかなか鋭い姿を見せてくれていた。
  今日、あそこに登ったのだ、と充実感を感じながら、利尻岳が小さくなるまで見送っていた。
  海はやけに碧く、山はやけに白かった。

18:10-21:05 稚内
 ・さて、本命の利尻岳登山が終わった。
  フェリーで隣になった人は、今日はここ稚内の宿に泊まるそうだが、
  自分は時間が持ったいないので、次の目的地、大雪山に登るため、
  またまた夜行急行で旭川に向かうことにする。
 ・夜行急行の出発まで時間がだいぶあるので、駅周辺をぶらぶらし、夕食を食べたのちは、
  銭湯を見つけ、久々に風呂に入って、山旅の垢を落とした。
  そろそろこの山旅も半ばを越え、後半を迎える。

 ・・・「GWの北海道発遠征(3)雪の大雪山縦走」へと続く・・・  

 

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