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Yamareco

記録ID: 242927
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積雪期ピークハント/縦走
大雪山

GWの北海道初遠征(3)白い世界:雪の大雪山(山上テント泊で黒岳から旭岳往復)

1986年05月04日(日) ~ 1986年05月05日(月)
 - 拍手
GPS
23:30
距離
18.8km
登り
1,352m
下り
1,569m

コースタイム

5/4 13:40黒岳7合目−15:50黒岳頂上−16:10黒岳石室(テント泊)
5/5 4:40黒岳石室−6:00北鎮岳(分岐)−7:00間宮岳−8:10-30旭岳−9:20間宮岳−10:10北鎮岳(分岐)−11:00-30黒岳石室−12:00黒岳−12:40黒岳7合目−13:10黒岳5合目(ロープウエー乗り場)
天候 5/4 晴れ
5/5 晴れ
アクセス
利用交通機関:
電車 バス ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
・(行き)旭川ー(バス)−層雲峡ー(ロープウエー、リフト)−黒岳7合目
・(帰り)黒岳5合目ー(ロープウエー)−層雲峡−(バス)−上川ー(JR)−旭川

・北海道から四国への帰り;旭川ー(JR)−札幌ー(JR夜行)−函館ー(青函連絡船)−青森−(JR 日本海周り 急行「白鳥」)−大阪−(夜行フェリー)−新居浜
コース状況/
危険箇所等
・黒岳7合目から黒岳山頂までは急な雪の尾根の登高。下りは要注意。この時はトレースははっきりついていた。
・黒岳から北鎮岳、旭岳への頂上プラトー部は、全面雪だが、この時はクラストしていて潜ることは少なかった。アイゼン、ピッケルは必須。トレースはほとんど無し。
5/4 朝、旭川から層雲峡へ向かうバスの車窓から、はるかに遠く、大雪山の白い姿が見えてきた
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:54
5/4 朝、旭川から層雲峡へ向かうバスの車窓から、はるかに遠く、大雪山の白い姿が見えてきた
5/4 層雲峡にて。レンタサイクルにて観光する
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:54
5/4 層雲峡にて。レンタサイクルにて観光する
黒岳7合目付近より、黒岳の厳しい姿を見上げる
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:54
黒岳7合目付近より、黒岳の厳しい姿を見上げる
黒岳直下より眺める、北鎮岳のドーム
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:54
黒岳直下より眺める、北鎮岳のドーム
黒岳7合目付近より、層雲峡スキー場を見下ろす。対岸はニセイカムシュッペあたりか?名前をよく知らない雪山が延々と続いていた
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:54
黒岳7合目付近より、層雲峡スキー場を見下ろす。対岸はニセイカムシュッペあたりか?名前をよく知らない雪山が延々と続いていた
黒岳の東のプラトーにて。全部雪の平原となっている
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:54
黒岳の東のプラトーにて。全部雪の平原となっている
5/5 テントを張った黒岳石室付近より、北方、ニセイカムシュッペあたりを望む
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:54
5/5 テントを張った黒岳石室付近より、北方、ニセイカムシュッペあたりを望む
5/5 北鎮岳への急な登りを行く。雪面はクラストしていてアイゼンがばっちり利いた
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:54
5/5 北鎮岳への急な登りを行く。雪面はクラストしていてアイゼンがばっちり利いた
北鎮岳分岐から振り返る頂上プラトー部の雪原。朝日に雪面がギラギラと光っていた。遠望は黒岳
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:54
北鎮岳分岐から振り返る頂上プラトー部の雪原。朝日に雪面がギラギラと光っていた。遠望は黒岳
北鎮岳分岐より北鎮岳をまじかに見る。今回は時間の余裕がなく、北鎮岳山頂を踏むことはできなかった
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:54
北鎮岳分岐より北鎮岳をまじかに見る。今回は時間の余裕がなく、北鎮岳山頂を踏むことはできなかった
旭岳山頂に到着。碧空のもと、雪山が四方に広がり爽快な眺め。これは南の方、十勝連峰の連なり
2012年09月30日 11:54撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
1
9/30 11:54
旭岳山頂に到着。碧空のもと、雪山が四方に広がり爽快な眺め。これは南の方、十勝連峰の連なり
旭岳山頂からの眺め。東の方は石狩岳だろうか、険しい山容の雪山が望めた
2012年09月30日 11:55撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:55
旭岳山頂からの眺め。東の方は石狩岳だろうか、険しい山容の雪山が望めた
同じく旭岳山頂から望む、頂上プラトー部。真ん中にへこんだカルデラ、左端は北鎮岳、遠望は石狩山地だろう
2012年09月30日 11:55撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
1
9/30 11:55
同じく旭岳山頂から望む、頂上プラトー部。真ん中にへこんだカルデラ、左端は北鎮岳、遠望は石狩山地だろう
間宮岳付近からの眺め、頂上プラトー部のカルデラが大きい
2012年09月30日 11:55撮影 by  CanoScan 5600F, Canon
9/30 11:55
間宮岳付近からの眺め、頂上プラトー部のカルデラが大きい
撮影機器:

感想

【山行No 95(3)】

※ 北海道遠征も3山目、先の利尻岳登山から北海道本島に戻り、
  稚内より夜行急行で次の目的地、旭川へ..


5月4日(土)
2:38 旭川駅着
 ・早朝というより真夜中というべき時間に旭川駅に到着した。
  駅の待合室には、夜中だというのに以外と多くの人が寝ていた。
  自分も待合室に入り、椅子に座ってひと眠りした。
 ・早朝明るくなってから、駅前をぶらついてみた。デパートなどビルが立ち並び、
  以外と都会的な雰囲気の街だ。
8:15 旭川発
 ・層雲峡へと向かうバスに乗る。
  車窓からははるかに大雪山の白い山なみを見ることができた。意外と遠距離にある。
  今日も昨日に引き続き上天気だが、少し霞んだような感じの天気だ。
10:05 層雲峡着
 ・せっかく北海道に初めて来たので、山登りだけではなく、ちょっと観光もしてみたくなり、
  黒岳へ向かう前、少し時間を取って層雲峡を観光することにした。
 ・レンタサイクル(1000円/日)を借りて、さっそく観光に向かう。
  大函というところまで片道8kmの道のり、渓谷に沿って気持ちよく自転車を進める。
  まだ春浅く、木々の芽吹きもなくてモノトーンの風景だったが、深い渓谷ではあった。

12:30 層雲峡発
 ・さて、いよいよ大雪山に向かおう。
  ロープウエー+リフトを使って高度を稼ぐ。
  リフトに乗るときは、重たいザックが邪魔で、リフトが大きくふらついてヒヤリとした。
  まだここはスキーシーズンで、リフトの下のゲレンデにはスキーヤーが多い。
13:40 黒岳7合目
 ・ここから登高を開始する。急な斜面が続くが、スキーヤーが山頂部まで登るせいか、
  結構しっかりしたトレースがついており、トレースに従い、重い荷物を背負ってゆっくりと登ってゆく。
14:40-50 黒岳9合目
 ・この付近から見上げる黒岳の頂上部はユニコーンのように鋭く尖って見える。
  この付近まで、観光客だろうか長靴姿の人も登ってきていた。
 ・9合目から先はさらに急な雪稜となり一歩一歩慎重に行く。
  しかしスキーヤーは、スキー靴でずかずかと登って行っており、さすがに雪国北海道の人たちだな、と妙に感心した。
15:50 黒岳山頂
 ・ようやく山頂に到着。山頂部は風が強いせいで、地肌が露出していた。
  ここから一気に展望が広がり、大雪山の内院が望めるが、人影もなく森閑としている。

16:10 黒岳石室着
 ・ここは雪の吹き溜まり部にあたるせいか、山小屋は屋根の一部が少し顔を出している程度だった。
 ・小屋には人がおり、中で泊まらないか、と勧められたが、
  せっかくテントを重い目をして担ぎ上げたので、雪上にテントを張ることにする。
  小屋のスコップを借りて雪のブロックを積んで風よけを作り、その内側にテントを張る。
  初めての作業なので、ブロック作りだけで約1時間かかった。
 ・テントの中に潜り込むころには夕闇がせまり、すぐ夕食を食べて横になると
  夜汽車の疲れもあってすぐ眠くなってきた。
 ・夕方まではそれほど風はなかったが、夜半にかかると谷のほうから吹き上げてくる風がなかなか止まず、
  結局、夜中じゅう吹いていてうるさく、また下からは雪の冷たさもじわじわ染みてくるようで、浅い眠りだった。

5月5日(日)
・起床3時。まだ外は暗く、星が出ている。そろそろ出発の準備をする。
 テントも畳んでザックの中に詰め込み、ザックごとデポし、サブザックでアタック。
4:40 黒岳石室発(気温=プラス2℃)
 ・雪面はカリッとクラストしており、アイゼンがビシッと利いて気持ちがいい。
  少し歩いたあたりで日の出を迎え、朝日が周りの白い山々を薄いピンク色に染め上げた。
 ・しばらくは緩い登りだったが、北鎮岳分岐への登りはやけに急な斜面で、
  雪面もかなり堅く、アイゼン、ピッケルにて3点保持状態で慎重に登った。
6時ころ 北鎮岳分岐
 ・北鎮岳が目の前にそびえていて寄り道したい気にもなるが、
  今日中に旭岳を往復して下山しないといけないので、残念だがパスする。
 ・さらに稜線を間宮岳へと進む。途中、中岳あたりは西風が強く、上下ともゴアを着ていてちょうど良い感じだった。
7:00-10 間宮岳
 ・だらんとしたピークらしくない場所だ。小休止して軽く食事をして元気を取り戻す。
 ・間宮岳から旭岳は目の前に見えている。
  まんじゅうのような山容で、イマイチ美しくないなぁ..
  ダラダラした登りをゆっくりと登ってゆく。

8:10-30 旭岳山頂
 ・北海道の最高峰にようやく到着。
  朝早いせいで、人影は全く見えず、四周は雪山が延々と続く雄大な風景だ。
  南は遠く、十勝連峰まで白い山脈が長く続いているのが見える。
  東は、お鉢平のカルデラを眼前に、その向こうは石狩連山も良く見えた。

 ・下りは雪の斜面をシリセードで下ってみるが、早くも雪は緩み気味で
  シリセードも十分堪能はできなかった。
9:20 間宮岳
10:10 北鎮岳分岐
 ・ここから登りに苦労した急斜面。ここぐらいはシリセードが楽しめるかと
  期待していたが、ここも早くも雪が緩んでスピードが出なかった。ちょっと残念。
 ・人影も見えない雪の王国を一人歩く。
  どこからやってきたのか、蝶々がひらひらと舞っていた。
  よく見ると、雪面にも冷たくなった蝶々がいくつか落ちていた。早過ぎた春の使者か。。山上はまだ冬が支配している。

11:00-30 黒岳石室
 ・帰着して一休みする。
  小屋に泊まった人たちは、小屋の前の、自分が作った雪のブロックに座ってのんびりしている。
 ・小屋の近くで、テントのポールが突き出しているのを他の人が見つけ、
 「ひょっとしてこの下に登山者が埋まっているのではないか」という話が出て、
 みんなで掘り返してみたが、結局、やぶれたテントが出てきただけだった。なーんだ。と拍子抜け。
 ・さて、テントを詰め込んだザックを背負い、下山にかかる。
12:00 黒岳
 ・天気がいいせいか、下からやってきたスキーヤーが結構多数、山頂まで来ていた。
 ・ここからは急な下りとなる。トレースはしっかりしているが、安全のため、アイゼンを着けて、慎重に下ってゆく。
  しかし、天気が良くて気温が高くなってきたせいで、雪質はグサグサで、
  アイゼンもしっかり利かず、なかなか苦労する下りだった。
 ・9合目からは、シリセードで下る。背中の重いザックが邪魔で
  なかなか爽快な滑りとはいかなかったが、歩くよりは早く、強引に7合目まで下る。
12:40 黒岳7合目
 ・ここからはスキー場の横をぽくぽくと歩いてゆく。

13:10-14:00 黒岳5合目(ロープウエー山上駅)
 ・キツイなりにも充実した、雪の大雪山登山も無事終了した。
  天気も展望もよかったので満足感は高い。
14:10-15:00 層雲峡
 ・やれやれ、下界に着き、ビールで一人祝杯を上げる。

15:40-16:05 上川
 ・ここから電車で帰路に着く。急行「大雪52号」
19:01-21 札幌
 ・電車を乗り換え、函館へと向かう。
23:55-0:40 函館
 ・またまた青函連絡船に乗り、とうとう北海道を離れる。
  連休中のせいで、船に乗る人の行列がすごかった。

5月6日(火)
4:30-50 青森
 ・帰りは日本海側周りで帰ってみることにし、急行「白鳥」号に乗る。
  なんとか座席を確保することができたが、始発の青森から大満員状態で、
  その後も駅ごとに降りる人、乗る人が多い。
  最終の大阪駅まで、約15時間の長旅、車窓の景色を眺めながら南へと戻ってゆく。
 ・大阪には19時ころ到着。そのあとは、夜行フェリーで四国(新居浜)に帰る。

※後記
 ・全7日間、うち北海道内が5日間で、計3つの山に登れて、満足感の高い遠征だった。
  しかし、宿に泊まることは1回もなく、車中泊が2泊、船中泊が4泊、
  テントが2泊、と、若かったとはいえ、なかなかハードな山旅でもあった。
 

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体力レベル
3/5

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