霧と雨の木曽駒ヶ岳(福島Bコース往復)
- GPS
- 29:47
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 1,834m
- 下り
- 1,836m
コースタイム
- 山行
- 5:14
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 6:01
- 山行
- 4:14
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 4:59
4:43駐車場-5:20渡渉-6:00四合半-6:55六合目-7:36七合目-8:33八合目-9:44玉乃窪山荘-10:25木曽駒ヶ岳山頂-10:43駒ヶ岳頂上山荘(テント泊)
8月12日(水)
5:16駒ヶ岳頂上山荘-5:39木曽駒ヶ岳山頂-7:11八合目-8:06七合目-9:16四合半-10:21駐車場
天候 | 8月11日(火):曇り時々雨 8月12日(水):曇り時々雨 両日とも樹林帯は無風、稜線は微風・弱風 |
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過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
福島Bコースは、利用者は多くないが整備は良くされている。七合目から八合目の間は、岩が露出していて歩きづらく、特に湿っている時は滑り易い。玉乃窪山荘直下のお花畑はきれい。 |
写真
感想
8年ぶりに木曽駒ヶ岳を訪問した。その際に5年前の秋に登山道の凍結で途中敗退した福島Bコースを利用した。天気予報は良かったのだが2日間とも稜線はガスが濃く視界不良、おまけに時折雨もぱらつく生憎の天気で、楽しめる要素はあまりなかった。
8月11日(火)
登山口の駐車場には4:26に到着。既に10台くらい先客がいて、準備中の人もいた。木曽駒は、何と言ってもロープウェイを使うのがメインルートなので、このコースを歩こうとする人は少ないと思ったのだが、案外クルマの数が多くて驚く。準備して4:43に出発。まだ暗かったがヘッドライトは使用せず歩き始める。はじめは林道歩き。途中茶臼山へ登るルートと分かれてから林道は傾斜がきつくなるが、ウォーミングアップにはちょうど良い。今日は今シーズン初のテント泊装備なので、ペースを上げすぎて足の痙攣を起こさないことが重要。40分ほど歩いて渡渉点に到着。この日とそして翌日は渡渉に問題はなく楽勝だった。川を渡ると本格的な登山道が始まる。ほぼ同時刻に歩き始めて軽装の登山者に続々先を越される。こちらは重荷なので気にしない。日の出直後の時間であるが、気温湿度共に高くて、重荷を背負って登山道を歩くと暑くて仕方ない。樹林帯歩きなので風も期待できない。大汗を絞りながら先へ進む。登山道には途中途中に現在地を知らせる標識があり、X合目となっていて分かり易かった。このコースは、5年前の秋に八合目の先まで一度一往復していたが、5年前に一度きりなので、記憶はほとんどなかった。急登の登山道をこなして七合目の避難小屋に到着。この小屋のことはよく覚えていて、無人の避難小屋と言う割にはきれいだし、トレイやソーラーパネルなどもあって、有事の際は快適な非難ができそうだった。ここで休憩後八合目を目指すが、この先が少し厄介だった。岩場が続いてペースが上がらない。登りはそれでも馬力で登れたが、帰りの下りが雨後で滑り易くて閉口したがそれは翌日の話。八合目も座って休憩した後は高山植物が多く見られるようになった。しかしこの辺りからは周囲がガスに包まれるようになり、青空は全く臨めなくなってしまった。ガスの中登り切り、玉乃窪山荘のある九合目に到着。ここに至ると反対側から冷たい風が吹き付けるようになり、小屋の近くの風の凌げる場所にてレインジャケットを羽織る。
さて好天であればここから快適な稜線歩きであったが、この日はガスが濃くて視界不良。10メートル程度先しか見えない。ここまでテント泊の重荷を背負ってきてこの天気はないよな、と思うが致し方なく、とりあえず先へ進む。頂上木曽小屋を過ぎるとようやく目指す木曽駒ヶ岳の山頂に到着。ここまで福島Bコースでは登山者は数える程度しか見なかったが、山頂に至りいきなり大勢の登山者を見るようになった。やはり多くの人がロープウェイを利用して登ってきたようだ。しかしそれにしても天気は悪く、折角の頂上にも関わらず何も見えない。粘って雲が退きそうにも思えなかったため、山頂滞在数分で移動開始。しかし視界が悪くて進む方向が分からず、しばし右往左往した後に頂上山荘方向に下り始める。10:43に頂上山荘に到着。風が強く、ガスのため周囲は真っ白。お盆の時期だし、今年は色々事情が特殊なので、受付して素早くテント設営を始めるが、怪しかった空からついに雨が落ち始めた。弱い雨だが確実に体とザックを濡らすし風も強いため、テントを飛ばされないよう注意が必要だった。何とか無事張り終えて2人でテントに転がり込むも、体も装備もびっしょり。6時間歩いた最後がこれかよ、と思わずにはいられなかった。しかし不意の雨は続かず、テントの外は強風のみになったため、2人分のザックを外に出して乾燥させる。ザックの中身は幸いに濡れなかったので、着ていて濡れた衣服は基本的には着て乾かした。
11時前に着いたテント場だったが、空きはこの時点で既に少なく、早めの行動でやはり正解だった。テント設営を終え装備の乾燥を終えると空腹を感じるようになり昼食の時間。それが終わったら本来なら宝剣岳でも行こうかと話していたのだが、この風とガスでは視界はなく危険でもあるので諦める。今日は標高差約1600メートルを歩いただけで行動終了。ちょっともったいないが天気には勝てないので致し方ない。そのまま昼寝したり外を少し散歩したりはしたが、天候は好転せず特にすることがなかった。16時を回ると周囲が夕食の支度を始めたので、手持ちぶさたの我々も同じことを始める。しかし凝った物は作らないので早めに夕食も終了。初めは外で食べていたが、風が冷たく寒かったので、最後はテントの中で食べ終えた。明日の行動予定を確認しつつ18時過ぎには2人とも就寝。何度か宴会テントの騒音で起こされたものの、疲労のためか、割とよく眠れた。小屋の発電機の音も、風でかき消されたためほとんど気にならなかった。
8月12日(水)
2:30に起床。その前の1:30頃にフライシートを叩く雨音に2人とも起こされていたが、どのみちまだ時間はあったので二度寝した。2:30に起きたときは雨はなかったので撤収と食事の準備をして食事も終えたが、3:30頃になって再び雨が落ち始めた。この日は本来なら北東に伸びる稜線を歩いて西駒山荘に至り、茶臼山を経由して元来た駐車場へ周回ルートで戻る予定だった。しかし天候が雨ではその気はなかったし、なにより途中稜線歩きの際ガスしか見えないなら稜線歩きをする気は全くなかった。同行のZさんも同じ考え。雨が止むまでテントの中で寝転がって待機していたが、寒くてシュラフを再度出してきて被ってしばし暖を取った。下界では日中の気温が35℃越える猛暑日にもなろうかという日だったが、標高3000メートルに近い場所では、じっとして動かないでいると、寒さを覚えるほどだった。5時前になって雨が止んだのでテントの外に出、テント撤収を始める。雨が再度降り始めると面倒だったがそうはならず、5:16にテント場を出発。トイレと水くみをして出発。テント場から少し登って再度山頂に至ったが、やはり何も見えず諦めて下り始める。2日間何も見えなかった稜線から遠ざかり始めるのは、やはり気持ち的に疲れてしまった。気持ちが切れて怪我などしないように注意した。玉乃窪山荘までは稜線の湿気の多い強風に対応するため、上下レインで行動していたが、ここでレインパンツは脱ぎ、その後まもなくでジャケットも脱いだ。山荘から降り始めるとガスの中をただ下るだけ。途中のお花畑はきれいだったが二度目だし、なによりガスで青空はなかったので、あまり感動はなかった。滑落には気を付けて下山するも、七合半付近の露岩地帯が歩きづらかった。このコースはもういいかな、とさえ思ってしまった。下りも七合目の避難小屋の外ベンチで休憩する。この後は本格的な下りがあるのみ。転倒に気を付けて下る。標高が下がると暑さを感じるようになり、渡渉の直前ではシャツが汗でびっしょりになっていた。渡渉後に林道歩きをするものの、足裏のマメが痛くて満足に歩けない。ペースを落とすしかなかった。それでも最後まで歩ききり10:21に駐車場到着。最後の5分間は、小雨がぱらついた。ゴール後後片付けをしていたら、雨は上がり青空も見えてきたので、テント場でびっしょり濡れていたテントをここで組み立てて干すことに。
今回は稜線歩きの際ガスのため全く何も見えず、しかも雨さえ降って、2日間をボッカトレーニングに費やした、と考えるより他なかった。今シーズンの夏山歩きはずっとガスばかりで、さすがにそろそろすかっと晴れた空の下を歩きたい。
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