槍ヶ岳
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- GPS
- 80:00
- 距離
- 35.4km
- 登り
- 2,805m
- 下り
- 2,799m
コースタイム
新穂高駐車場発6:00 →新穂高登山指導センター6:19→笠新道登山口7:25→わさび平小屋7:40→12:12鏡平山荘12:36→弓折乗越13:49→15:10双六小屋 計8時間46分
2日目 8月19日
双六小屋6:52→樅沢岳7:50→14:25槍ヶ岳山荘 計7時間33分
3日目 8月20日
槍ヶ岳山荘5:51→6:20槍ヶ岳頂上6:39→6:58槍ヶ岳山荘8:27→南岳11:59→12:10南岳山荘 計4時間20分
4日目 8月21日
南岳山荘6:55→10:34槍平小屋10:50→白出沢出会13:22→新穂高登山指導センター14:53→15:08新穂高駐車場 計7時間57分
天候 | 4日間ともほぼ晴天 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
各山小屋、コロナ対策は徹底されていました。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
人間、否応無しに歳は止まってくれない。
昨年暮れに小生もとうとう70を数えるまでになってしまった。
まだまだ若いつもりでももうそんなに無理はきかない。
ということで、荷物(テント泊の)の中身をできるだけ切り詰めたり、行動時間もできる限り短めに抑えられるような工夫が年々必要になってくる。
そんなわけで、今回の行き先はコースタイム が2時間50分という槍ヶ岳から南岳の超短いコース。といっても、槍ヶ岳に行くまでのアクセス時間や、南岳から下る時間の方がよっぽど長いんだけどね。まあ、そこはあまり深く考えないことに。
ということで、今年初めての山行きに出発。
南岳〜大キレット〜奥穂、そして、奥穂〜ジャンダルム〜西穂までのコースは、5年前と4年前にそれぞれ歩いているので、今回、この区間を歩けば、槍〜西穂間が一つの線で繋がることになる。それも今回の山旅の目的のひとつ。
1日目 8月18日 新穂高駐車場〜双六小屋――――――――――――――
前夜、岐阜市隣の我が家から下道を走って4時間少し(高速を使っても3時間を回ってしまう)。新穂高の無料駐車場に到着して車中泊。
6時に駐車場を出発して、新穂高登山指導センターで登山届けを提出。
新穂高から槍ヶ岳までのコースは槍平小屋経由が最短なのだが、今回は双六小屋経由を選択。このコースは今回で3回目なので、登山道の状況などは概ね分かっている。なのでペース配分なども問題なくできそうだ。問題は体力がどこまで持つかだけど。
自分なりに順調に歩いて12時12分、鏡平山荘に到着。
猊広瓩 のぼり旗がはためいて、多くの登山者がそれに誘われるようにかき氷をスプーンですくっている。自分はそんな誘惑には絶対負けない!っと、心に誓いつつも、「レモンシロップひとつください」。
かき氷で英気を養った後は、小屋から始まる急登を一気に登りきって弓折乗越に到着。
ここは3年前に双六岳に登った後、ここまで戻って笠ヶ岳に向かったところ。途中、大きな登り返しなどがあって結構大変だったなあ。
乗越から双六小屋までは、景色のいい小さなアップダウンの道が続く。鷲羽岳も含めて、前に広がる双六小屋のロケーションが素晴しい。
15時10分、双六小屋に到着。
今年初めての山にしては、ここまでスタミナがよく持ったほうかな?
例年なら早いうちに満杯になりそうなテント場も、今年はやや少ないような。
さて、明日は西鎌尾根を槍ヶ岳へ。
2日目 8月19日 双六小屋〜槍ヶ岳山荘――――――――――――――
6時52分、双六小屋を出発。
槍ヶ岳山荘までのコースタイムは4時間55分。
このコースでのこのタイムは自分にとってはちょっとハードだ。
最初の樅沢岳までの急登を登り切ると、前方には、途中までは緩やかそうだが、後半は一気に厳しくなりそうな槍に繋がる尾根が。そして、後には笠に繋がる尾根が遥か彼方まで続いている。
予想通り後半の槍までの急登は、かなりバテた。
槍ヶ岳山荘到着14時25分。
穂先が天を突いた槍が到着した人々を出迎えてくれる。
この時間でも登っている人は何人かいるようだが、それでもいつもの夏だったらきっとこんなものではないのだろう。
たまたまテントが隣で北海道からという男性と、北海道の山のことなどで話がはずんだ。体調がいいときの山での酒は何ものにも代え難く実に旨い。
それにしても、最初の生の一杯はメチャクチャ旨かったなあ。
「二杯目からは半額です」とかはならないものか。
3日目 8月20日 槍ヶ岳〜南岳山荘――――――――――――――
朝、天気は申し分無し。5時51分、まずは槍の頂へ。
少ない、人が。
この槍にはもう10回登っているという男性の話では、平日でもこんなに人が少ないのは初めて、とのこと。もちろんその理由は・・・。
そんなこともあって、順調に登って6時20分、頂に到着。
雲ひとつない天気。見渡せば富士山、笠ヶ岳、大天井岳、常念岳、蝶ヶ岳等々が一望できる。この人気の槍で、人が写り込まずに頂の祠をカメラに収めることができるなんて思いもしなかった。
6時58分、無事に下に降り立ってテントを撤収。
8時27分、南岳に向かって槍ヶ岳山荘を後にした。
頭の中では勝手に、後は下るだけ、との思い込みがあったが、現実はそうはいかない。それはそうだ。南岳だって3000m以上ある山なんだから。
それでも、最初の方こそ結構なアップダウンがあったものの、南岳までの後半は比較的緩やかな道が続いて、景色を楽しみながら歩く余裕も少しはあったような。
11時59分、南岳に到着。
これで槍ヶ岳〜西穂高岳間踏破達成!(ちょっと大袈裟)
思い返せば、大キレットの厳しさももちろんそれなりにはあったが、その先の奥穂〜西穂のコースは、自身の年齢のことも踏まえて、まだまだ経験の浅い自分の力量での単独行きは、ちょっと無謀だったと今でも反省している。
難所、ナイフリッジの馬ノ背を通過するときにはコースどりを間違えて、あわや、という場面もあったし、両足の向こう脛には、次から次と続く岩の壁の登り下りで幾つもの生傷が・・・。おそらく、最初から最後まで緊張の連続でアドレナリンが出まくっていたのだろう。このときは痛みなどまったく感じなかったが、家に帰って、はじめてその傷を見たときには、一瞬「なにがあったのか」とさえ思ったものだ。
一応、今回の目的を果たし終えて最後のテント地、すぐ下の南岳山荘へ向かった。
時間はまだ12時を回ったばかり。
テントも設営し終え、午後2時か3時を過ぎた頃に、突然カミナリが鳴って雨が降り出してきた。運にも恵まれた。
4日目 8月21日 南岳山荘〜南岳新道〜新穂高駐車場―――――――――
下山日。
今日は、南岳新道を下って槍平小屋へ。そこから白出沢出合経由で新穂高の駐車場へと計6時間15分のコースタイム。
6時55分、南岳山荘テント場を出発して帰途に向かう。この南岳新道は大キレットを通って奥穂に向かうときに登ってきているので今回が初めてではないが、なにしろ急登、急登の連続。4時間のコースタイムながら、かなりオーバーして登ってきた記憶がある。
そんなわけで、下りも膝にこないか案じていたが、意外にも順調に槍平小屋まで下り切ることができた。
ここでたっぷりと水を補給させて貰って、林道歩きが始まる白出沢出合に向けて出発。ところが、この白出沢出合までの道程がなんと長く感じたことか。歩いても歩いても目印の白出沢が見えてこない。途中、二つの沢にぬか喜びしながらも、なんとか白出沢出合に到着した。
後は林道を1時間半、とことことひたすら歩くだけ。
案じていた腰に痛みがくることもなく、順調(ややへタレ気味)に新穂高の登山センターに到着。下山届けを提出して車に戻った。
重いザックを車に放り込み、登山靴の紐をほどいた。
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