奥秩父&奥多摩・天平尾根−サオラ峠−飛龍山−三条の湯


- GPS
- 49:30
- 距離
- 25.8km
- 登り
- 1,881m
- 下り
- 1,868m
コースタイム
鴨沢西バス停−(徒歩)−親川バス停−11:00親川登山道入り口−12:00最初の廃墟跡−15:20丹波・サオラ峠分岐−丹波天平−16:30サオラ峠幕営
15日
6:30出発−7:50熊倉山−10:00前飛龍山−11:00飛龍権現−巻き道昼食12:00−13:00北天のタル−15:30三条の湯幕営
16日
6:40出発−8:00塩沢橋−9:30お祭バス停
天候 | 14日晴れ 15日小雪から曇りのち暴風雨、夕刻から曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
親川バス停まで、徒歩。 奥多摩発鴨沢西行き 9:40 お祭 10:48奥多摩駅行き |
コース状況/ 危険箇所等 |
天平尾根への取り付きは、2万5千図だと尾根への直進であるが、それとわかる明瞭な踏み跡は確認できなかった。 高原地図5万図は三条の湯へ向かう道を尾根を巻きながら進み、廃墟跡で分岐するが、ここからは三条の湯へ向かう道は歩く人が少ないのか、崩落気味だからか明瞭な踏み跡はなし。 天平尾根は大海原の如し。 ルート上の踏み跡は落ち葉で埋まり、テープを注意深く確認していかないと見失いそう。 特に、ガスや視界不良の場合は、広すぎる尾根上で迷走する危険あり。 ミズナラと栗が豊富で、熊棚が数十、いや百は越える勢いで確認。 秋口は熊鈴必須。 ミサカ尾根、熊倉山付近から尾根上に上がると、風の影響あり。 特に前飛龍前の露岩エリアから飛龍権現は、積雪や凍結時期には注意。 北天のタルへ向かう巻き道も、基本的に歩きやすい道だが、いやらしい小岩のトラバースや狭い場所もあるので、気をつけたい。 尾根下のトラバース道は、結構ザレ場も多く、全体的に落石にも注意したい。 |
写真
感想
色々と経緯はあるものの、今回は趣向を変えてKちゃん主導でCLを任せてみました。
Kちゃんの冬山デビュー前の前哨戦、耐寒訓練と冬季用重靴の足慣らし。
選ばれたのは、広大な尾根の天平尾根と飛龍山下のハゲ岩と三条の湯。
極寒の12月、これはいいなと思っていたが、低気圧と前線の発生で微妙な感じ。
天候に左右されずに登山を続けているけど、冬の雨は別。
珍しく中止の方向で打診するが、CLはやる気満々。
幸い直前の予報で、雪になりそうだったので決行を承諾。
3.5L+3L=6.5Lの水を背負って、2人の総重量は40kg。
生活感の残る民家?の廃墟跡が、登山道に現れたのにはびっくり。
水を引いていたであろう溶接された密閉空間に、水の音が響いていた。
それは2箇所あるのだが、これが開けられれば良い水場になるのになぁ。
結構ザレた感じの場所もあり、時折細かな石が転がる音がする。
点々と続く石垣、まだ住めそうな民家に、土台らしき跡しか残っていない場所も。
最後に現れる廃墟?の分岐は、山と高原地図では天平尾根を東側に巻いて行ってしばらく行った場所。
石垣は土砂で埋まっているが、おそらくまっすぐ進めば所々現われると思われ、参上の湯へ向かうと予想。
尾根への取り付き部は、倒木で遮られ、一瞬踏み跡が薄いので、あれ?と思って三条方面へ足を運ぶのか、そっち方面への踏み跡が数メートル厚いので余計に紛らわしい。
それでも倒木を越えれば、尾根上へ続く踏み跡がある。
天平尾根に登れば、そこはもう大海原。
これが尾根なのか?と。
波打つ大海の波のように、広大な広葉樹林が広がっている。
すねまで埋まるような落ち葉、踏み跡は大体にして隠されてしまっている。
見える範囲には、なんとかテープが。
素晴らしい尾根をウロチョロしてしまうと、正規ルートを容易に外れてしまいそうで怖い。
視界が確保できない時は、はたしてちゃんと歩けるのだろうか・・・。
下山時には、充分注意したい。
それと、ミズナラと栗の木が豊富すぎる・・・。
熊の大好きな、ミズナラのどんぐり。
これほどの熊棚を見たのは初めて。
正直、秋口にここに足を踏み入れるのは自殺行為なのでは?と思った。
が、紅葉シーズンには人々で賑わっていると聞いた。
その絵を見ていないからあれだが、冬以外は・・・来たくないと思ったのは俺だけであろうか。
珍しく時間通りに、サオラ峠に到着。
竿裏峠と言ったのか、オヲウラ峠の表記も。
適地があると聞いていたが、ここで誤算。
霜柱の影響で、平らな面など無しで、どこもボコボコ。
整地するなどもってのほかだが、登山路上に張るわけにもいかないし。
サオラ峠の看板脇の僅かなスペースに、なんとかテントを設営した。
まぁ、ここなら植生への影響もないし、結果オーライか。
満天の星空に、ふたご座流星群を期待するが、寒さに負けて見れず。
最低気温は−7℃。
もっと下がってくれと願って、就寝。
4時起床、小雪が舞っているので、ひと安心。
サオラ峠はAUの電波が良好、有料の山岳天気情報を確認。
自分的には、天気図と合致しない予報結果に???がいっぱい。
2000m付近の風速は20m超え予想だが、雪のマークはお昼前くらいの2時間程度だった。
起きて雨なら、停滞か撤収と思っていたが、なんとも悩ましい。
Kちゃんの持つアナログの高度計は、それに1000m狂った表示。
間違いなくそれなりの低気圧が接近しているはずなのだが。
6時には出発できたのだが、少し明るくなるまで30分待機した。
1477mのピークを通過した頃から、風の影響を受ける。
西側の尾根、倉掛山や甲武信ヶ岳方面はどす黒い雲が覆いかぶさっているのがよくわかる。
東側の尾根、雲取山から七ツ石山も同様。
なぜかこの尾根だけ、雲が掛からない状態。
風は強いものの、難なく熊倉山へ到着。
しかし、そこから天候が悪化。
雨が降り出し、気づけば気温は2℃。
早々に雨具を装備し、迷ったが(強風下だと、パラシュート状態になりあおられる事がある為)ザックカバーも装着。
自分は初見のコースだった為に、サオラまで戻り、三条へ向かうか下山するかKちゃんへ指示を仰ぐが、帰ってきた答えは続行。
正直、この雨風の中、これ以上高度を上げたくなった。
少し大きな失敗でもさせないと、このへんの怖さはわからんのかなぁ?と心配。
ここは覚悟を決めて、CLの判断で続行。
岩岳尾根との合流部辺りで、風雨が激しくなる。
それに残雪が現れ、露岩帯に。
幸い凍結はしていなかったので、慎重に前飛龍山に到着。
上空は風速20m以上か・・・それでもスズ竹や樹木のお陰で直撃は受けないのが救い。
飛龍権現から東の巻き道に入れば・・・早くここを通過してしまいたいと焦る。
が、慣れない重靴に、珍しくKちゃんが遅れる。
くそう・・・なんて器量の小さいことか、このへんが自分のボーダーラインかと思い知る。
相手の力量以外で、やはり自分以外の面倒などナカナカ見れるものではないと自覚と反省をした。
ハゲ岩は諦めてもらい、なんとか巻き道へ退避。
嘘のように穏やかで、鳥さえ普通に飛んでいる。
予報通り、午後から天候は回復していきそうな気配。
ゆっくりと腰をおろし、昼食を取れたのは嬉しかった。
北天ノタルを少し降るまでは、残雪があり、凍結していれば少しやっかいだなと思う場所が数箇所あったが、アイゼン無しでも今回は通過できた。
カンバ谷付近では、落石に注意。
中ノ尾根の右側をトラバースしながら進むが、それが左側に回れば三条の湯は近い。
三条の湯に着けば、奥多摩駅で見たよね?とバス停で会った人。
小屋の従業員さん?だった。
宿泊者は20名くらい?天場には1組2名?2張りのテント。
1人は始めてのテントというが、ワンポールテント。
中を覗かせてもらうと、寝袋はモンベルの#0。
寒くはないだろうが、冬場にワンポールテントはつわものだ。
ホッと温泉に。
お湯質は、自分の好み。
これは・・・、また来たいと思った。
それに、本当に小屋の人にはよくしてもらいました。
自分たちはテント泊なのに、いいのか?と恐縮してしまうくらいに。
山小屋は本当にタイミングで、待遇が変わることがあるけど・・・。
詳しくは書きませんが、本当にありがとうと。
今度は、差し入れを持参して訪問します。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する