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Yamareco

記録ID: 256813
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

仙丈ケ岳・・新年の"登り初め"は南アの女王様

2012年12月31日(月) ~ 2013年01月02日(水)
 - 拍手
体力度
7
1~2泊以上が適当
GPS
49:01
距離
29.7km
登り
2,609m
下り
2,609m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目 戸台河原駐車場(登山補導所)9:24−12:01丹渓山荘跡−14:18北沢峠長衛荘泊
2日目 長衛荘6:35−8:18大滝頭(五合目)−9:37小仙丈ヶ岳−11:07仙丈ケ岳−14:10長衛荘泊
3日目 長衛荘7:10−8:18丹渓山荘跡−10:29戸台河原駐車場
天候 1日目 曇り一時小雪
2日目 北・西方面晴れ 東・南方面曇り
3日目 曇りのち雪

駐車場スタート時0℃〜頂上-17℃〜駐車場下山時2℃
過去天気図(気象庁) 2012年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
南アルプス林道が工事中のためアクセス道は戸台大橋手前から迂回路となりますが、戸台川河原の駐車場まで入って行けます・・途中でチェーンを巻いている車も見かけました

駐車場の登山補導所にポストがあります

林道途中にあるトイレは、冬季利用不可でした

コース状況/
危険箇所等
戸台駐車場からは長い河原歩きのアプローチですが、思ったより雪は多くて“思わぬ難所”となる凍結部もありました・・トレースは多くて渡渉の水量も問題ありませんでした(長衛荘の常連さんによれば例年より雪が多いとのこと)

丹渓山荘付近からの八丁坂は傾斜がきつくなって凍結部もあり、アイゼンを使用しました

北沢峠〜仙丈ケ岳の登山ルートは、まずは針葉樹林帯の登りから始まりますが、本日はトレースがしっかり付いていて特に問題はありませんでした

森林限界を超して小仙丈ケ岳に登る斜面は、「吹き降ろす風で飛ばされてきた雪で吹き溜まり状態」との情報が前日に登られた小屋番さんからありましたが、本日は正月だけに(たぶん初日の出を狙われた)先行者のトレースが残っていて、歩きにくい状態ではありませんでした

同部で前日に、ホワイトアウトによる道迷い遭難があった(ビバーク後、自力下山されたよう)とのことで、視界の悪い状況だと下山ルートが分かりにくいので要注意です

小仙丈ケ岳〜仙丈ケ岳間にはヤセ尾根が所々あり、体を持っていかれるような強風だとプレッシャーはあるでしょうが、本日はラッキーにも強風は余り無く、足の置き場さえ間違えなければ問題のないコンディションでした

仙流荘日帰り入浴600円
予約できる山小屋
北沢峠 こもれび山荘
戸台河原の駐車場・・雪で覆われていて、かなりの台数が入っていました
2012年12月31日 09:21撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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12/31 9:21
戸台河原の駐車場・・雪で覆われていて、かなりの台数が入っていました
登山補導所で届けを提出してスタートです
2012年12月31日 09:24撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
12/31 9:24
登山補導所で届けを提出してスタートです
長〜い河原歩きですが、駒津峰が所々で見えました
2012年12月31日 10:44撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
12/31 10:44
長〜い河原歩きですが、駒津峰が所々で見えました
少しスリルがあった丸木橋・・滑って落ちても死ぬことはありませんが、氷点下の気温だけに靴は濡らしたくないところです
2012年12月31日 11:50撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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12/31 11:50
少しスリルがあった丸木橋・・滑って落ちても死ぬことはありませんが、氷点下の気温だけに靴は濡らしたくないところです
遊歩道上の展望地から・・双児山手前の不動岩のよう
2012年12月31日 13:24撮影 by  DSLR-A100, SONY
12/31 13:24
遊歩道上の展望地から・・双児山手前の不動岩のよう
夏季とは違い静かな北沢峠に到着
2012年12月31日 14:16撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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12/31 14:16
夏季とは違い静かな北沢峠に到着
個室風にカーテンで仕切られた長衛荘
2012年12月31日 14:36撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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12/31 14:36
個室風にカーテンで仕切られた長衛荘
薪ストーブで温まりつつの年越しです
2013年01月02日 17:05撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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薪ストーブで温まりつつの年越しです
ローストビーフにポトフに〆は年越し蕎麦
2012年12月31日 17:53撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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12/31 17:53
ローストビーフにポトフに〆は年越し蕎麦
新年の朝食はやはりお雑煮です
2013年01月01日 05:57撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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新年の朝食はやはりお雑煮です
頂上アタックの日・・吹き溜まりがあるようだと標準CT×1.3から逆算してヘッデンでのスタートとなりました
2013年01月01日 06:35撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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頂上アタックの日・・吹き溜まりがあるようだと標準CT×1.3から逆算してヘッデンでのスタートとなりました
樹間に覗く小仙丈への登り・・上がる雪煙から強風は覚悟ですが、好天の期待十分です
2013年01月01日 07:11撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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樹間に覗く小仙丈への登り・・上がる雪煙から強風は覚悟ですが、好天の期待十分です
大滝頭(五合目)で目出帽を含む完全冬山装備に・・気温はこの時点で既に-17℃でしたが、頂上まで殆ど同じ気温でした
2013年01月01日 08:18撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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大滝頭(五合目)で目出帽を含む完全冬山装備に・・気温はこの時点で既に-17℃でしたが、頂上まで殆ど同じ気温でした
振り返ると甲斐駒ヶ岳の勇姿
2013年01月02日 17:07撮影 by  DSLR-A100, SONY
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振り返ると甲斐駒ヶ岳の勇姿
こちらは鋸岳
2013年01月01日 09:00撮影 by  DSLR-A100, SONY
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こちらは鋸岳
吹き溜まり状態が心配された、風が雪を吹き降ろす斜面ですが、本日は正月トレースに助けられました
2013年01月01日 09:22撮影 by  DSLR-A100, SONY
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吹き溜まり状態が心配された、風が雪を吹き降ろす斜面ですが、本日は正月トレースに助けられました
標高を上げると八ヶ岳が姿を見せてきましたが、こちらは雲が多そう
2013年01月01日 09:31撮影 by  DSLR-A100, SONY
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標高を上げると八ヶ岳が姿を見せてきましたが、こちらは雲が多そう
小仙丈ヶ岳頂上
2013年01月01日 09:37撮影 by  DSLR-A100, SONY
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小仙丈ヶ岳頂上
小仙丈からのミニ岩場の下りとヤセ尾根部
2013年01月01日 09:41撮影 by  DSLR-A100, SONY
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小仙丈からのミニ岩場の下りとヤセ尾根部
小仙丈沢カールは殆どガスの中に隠れていましたが、一瞬姿を見せました
2013年01月02日 16:40撮影 by  DSLR-A100, SONY
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小仙丈沢カールは殆どガスの中に隠れていましたが、一瞬姿を見せました
リッジの西側にトレースが付いているのが判ります
2013年01月01日 10:04撮影 by  DSLR-A100, SONY
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リッジの西側にトレースが付いているのが判ります
エビの尻尾
2013年01月01日 10:42撮影 by  DSLR-A100, SONY
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エビの尻尾
体を持っていかれるような強風は殆ど無く、無事に頂上到着
2013年01月01日 11:13撮影 by  DSLR-A100, SONY
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体を持っていかれるような強風は殆ど無く、無事に頂上到着
先行された方に撮って頂きました
2013年01月01日 11:11撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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先行された方に撮って頂きました
振り返ると一瞬頂上付近が姿を現しました
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振り返ると一瞬頂上付近が姿を現しました
小仙丈ヶ岳と甲斐駒
2013年01月02日 16:43撮影 by  DSLR-A100, SONY
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小仙丈ヶ岳と甲斐駒
鋸岳〜甲斐駒ヶ岳は1日中見飽きませんでした
2013年01月02日 17:23撮影 by  DSLR-A100, SONY
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鋸岳〜甲斐駒ヶ岳は1日中見飽きませんでした
おお!登りでは見えなかった富士山が・・薄いガスがかかるものの山行満足度は確実にUPです
2013年01月02日 17:16撮影 by  DSLR-A100, SONY
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おお!登りでは見えなかった富士山が・・薄いガスがかかるものの山行満足度は確実にUPです
こちらは鳳凰山
2013年01月02日 16:48撮影 by  DSLR-A100, SONY
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こちらは鳳凰山
栗沢山〜アサヨ峰〜鳳凰山・・昨年10月に歩いたルートです
2013年01月02日 17:24撮影 by  DSLR-A100, SONY
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栗沢山〜アサヨ峰〜鳳凰山・・昨年10月に歩いたルートです
アサヨ峰をズーム
2013年01月01日 12:55撮影 by  DSLR-A100, SONY
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1/1 12:55
アサヨ峰をズーム
今度は午前中雲の中だった北岳が・・
2013年01月02日 16:48撮影 by  DSLR-A100, SONY
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今度は午前中雲の中だった北岳が・・
エベレストのような姿を見せてくれました
2013年01月02日 16:49撮影 by  DSLR-A100, SONY
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エベレストのような姿を見せてくれました
日本のワン・ツー
2013年01月02日 16:49撮影 by  DSLR-A100, SONY
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日本のワン・ツー
森林限界の下に入りそうで甲斐駒も見納め
2013年01月01日 12:49撮影 by  DSLR-A100, SONY
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1/1 12:49
森林限界の下に入りそうで甲斐駒も見納め
小屋に帰ると新年気分
2013年01月01日 14:11撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/1 14:11
小屋に帰ると新年気分
もちろん夕食はおせち料理
2013年01月01日 17:58撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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1/1 17:58
もちろん夕食はおせち料理
翌日下山中の河原から・・上の方はかなりの荒れ模様でしょうか
2013年01月02日 09:27撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/2 9:27
翌日下山中の河原から・・上の方はかなりの荒れ模様でしょうか
無事駐車場到着ですが、場内凍結状態ですのでまだまだスリップ要注意
2013年01月02日 10:28撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/2 10:28
無事駐車場到着ですが、場内凍結状態ですのでまだまだスリップ要注意
仙流荘で汗を流して帰宅となりました
2013年01月02日 10:59撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
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1/2 10:59
仙流荘で汗を流して帰宅となりました

感想

今年の年末年始は天候が全般にイマイチで、雪山に行ける好天が予想されるのは元旦のみのようです。そのためやむを得ず、家族のブーイングも省みず大晦日から山へと出掛けることになりました。

ターゲットは、天候のより厳しい北アルプスは避けて、太平洋側気候に近い南アルプスの女王・仙丈ケ岳です。

山行前は小屋泊かテント泊か迷いましたが、今年の冬は冷え込みが厳しく、小屋泊“北沢峠・長衛荘での年越し”と計画しました。

仙丈ケ岳では先月に遭難死亡事故(合掌)があったばかりで、3千m級の雪山としては比較的難度が低いとは聞くものの決して侮れない山です。

今回の頂上アタック前日の大晦日に登山ルートをリサーチされた小屋番さんによれば、「小仙丈ヶ岳への登りは深い吹き溜まりとなっていて、かなりのラッセルとなるかも」との情報でしたが、「当日の状況は現場へ行って判断しよう」と、予定通り日の出前のヘッデン・スタートをしました。

結果は、この連休の中では登山をするには比較的恵まれた、ヤマテン情報どおりの気象条件となり、“正月トレース”にも助けられて無事登頂を果たせました。

仙丈ケ岳頂上付近はガスの中だったものの向かいの甲斐駒ヶ岳付近は終始晴天で、その勇姿を眺められた“満足の登り初め”となりました。

宿泊した長衛荘は、個室風のカーテン・パーテーションや洋式暖房便座の水洗トイレなどクオリティーが高く、常連さんを中心に宿泊者同士も和やかな雰囲気の小屋でした。そして小屋番さんからきめ細かな登山情報をもらえたり、“年末年始の豪華料理”もあったりと、宿泊者に対する前向きな姿勢にも好感が持てました。

何より、ピークハントだけでなく「大晦日イベントのじゃんけん大会」で豪華商品もゲットでき、重なるラッキーの裏返しを恐れ、帰りの高速ではいつに無い慎重運転での帰宅となりました。


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体力レベル
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