南ア・白根三山縦走/北岳/間ノ岳/農鳥岳
- GPS
- 47:15
- 距離
- 24.7km
- 登り
- 2,555m
- 下り
- 3,259m
コースタイム
アクセス | |
---|---|
コース状況/ 危険箇所等 |
下界の暑さを避けて快適な単独行 立派な高気圧で下界は猛暑、山上は清涼。「北岳の花」で勉強。間ノ岳の二重山稜は見事。奈良田温泉でくつろぐ。東側は霧だが農鳥からは富士や鳳凰山の展望よし。仙丈が大きい。翌2日は雷雲が発生し、塩見岳で近ツリツアー落雷死亡事故。枯木に落雷し側撃で。 |
感想
一昨年夏の膝の怪我以来、まだまだ走ることは無理なのですがきつい下りは杖に頼るにしても歩くことはできそうだとの見通しで、3月から週に1回のペースで日帰りの山歩きを始めました。
7月までの18回の山行は、奥多摩では御前・大岳、鷹ノ巣、本仁田・川苔、雲取、捧ノ嶺、馬頭刈、高水三山、丹沢では大山三峰、仏果山・経ヶ岳、塔ノ岳、丹沢山、蛭ガ岳、その他臼杵・陣馬・高尾や武甲山などそれなりに楽しめるものでしたが、7月に少年団の高校生を連れて登った仙丈ガ岳から眺めた北岳に惹かれ、二泊の縦走コースを歩くことにしました。
帰る時間を気にせずにぶらりぶらり歩けるというのは良いもので、7月例会で学んだ高層天気図を持ち、8時のあずさに乗り、広河原山荘で「北岳の花」を買い、花の名前を調べながら御池小屋に4時着、プレハブ小屋に布団一枚もらい二俣まで散歩。星がとってもきれい。花はカニコウモリ、トリアシショウマ、センジュガンピ、シシウド、ヤマオダマキ、シモツケソウ、イブキトラノオなど。
小屋は雪崩に壊されたあと、プレハブ作りで大部屋一つと別棟に小さな食堂。三回の入れ替えでメニューは簡単なカレー。トイレはぼっとん式なので臭くて暗いので入った途端に耐え切れずに飛び出さざるを得ないという悲惨な状況であった。
朝食後、5時に出て北岳へ。べそかく子供を励まして登るお父さんや同類の中高年ハイカーと挨拶を交わし、途中のやぶ道に迷いながら草すべりへ。肩の小屋は布団二枚に3人の混雑だそうで屋根の上での布団干しで忙しそう。北岳手前で8時15分の「さくら」を聴く。ホテル進出でレオナルドの閉店パーティーの場面。仙丈の眺めを満喫し北岳山荘でα米にお湯をかける。ここは布団一枚に2人とのこと。名物のバイオトイレを借用した。
一番見たかったのは間ノ岳の二重山稜。何列も走る船窪は、氷河や川の侵食ではなく山体が断層で割れて片側がずり落ちてできたものだそうで、登りも下りも尾根を乗り換えるたびに地殻変動のすごさに感動の連続。割れる前は北岳よりも高かったはず、ということなので、「間ノ岳」なんて、この山を軽んじるひどいネーミングだ。
この二日目の行程はゆっくり歩いても余裕があり、2時半には農鳥小屋に下ってしまった。農鳥小屋も布団一枚もらい、おかわりOKの食事に大満足。ご飯・漬物・味噌汁・野菜の煮付けという簡単なメニューではあるが十分な量があることが一番大事なことです。水場に下る途中の高山植物の花壇でまた花の勉強。夕暮れの間ノ岳はどっしりしており、だからこそ重さで割れたと納得。鳳凰山の雷をながめ、ウイスキーで暖まって熟睡。
5時に出て、猿の群れを眺めながら西農鳥岳を越えて農鳥岳に至る。見晴らしが良くて30分まったりと過ごして7時に山頂を出る。大門沢分岐からの下りはレキのステッキを活用してぐんぐんと高度を下げていく。大門沢小屋で9時から20分休んで下りにかかるが、すぐ右の道に気づかずに沢を対岸に渡るんかなと少し迷ってしまった。水場を10時40分に過ぎ、10時55分車道に出る。11時20分に発電所を過ぎたあたりで作業車に声をかけてもらったので同乗して奈良田まで乗せてもらった。農鳥岳から2200mを一気に下ったことになる。
ということで、12時から2時まで奈良田温泉に浸かったり食堂で「昼どき日本列島」や「さくら」を見たりしてだらだらくつろぐ。この温泉は古くからのものだそうで色も匂いも濃くって十分に疲れが取れる感じである。
天候に恵まれて快適な山行でしたが塩見岳でツアー団体の落雷死亡事故があったのはその数日後。天気の崩れは怖いし、団体も気楽でいいけど撤退の判断だけは自分でしたいなと思った次第です。農鳥小屋から眺めた鳳凰方面の雷はきれいでしたけどね。
14時5分のバスに乗り、1750円で身延15時39分着。59分に出て甲府17時15分着。かいじ号で17時24分発で新宿に19時9分に到着した。怪我して以来、今年の春からトレーニングを重ね、ようやく3000mに達することができたのが嬉しいことであった。
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