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Yamareco

記録ID: 2604063
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
谷川・武尊

上越国境・フジロックキャンプサイトから平標山─平標新道

2002年07月28日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
20.0km
登り
1,182m
下り
1,507m

コースタイム

日帰り
山行
8:06
休憩
3:26
合計
11:32
5:52
5
苗場スキー場・FUJI ROCK FESTIVAL '02キャンプサイト
5:57
7
キャンプサイト入口
6:04
29
苗場プリンスホテル前バス停
6:33
18
三国小学校前
6:51
7:01
32
林道ゲート(水場)
8:01
8:11
10
休憩
8:21
9:01
32
休憩
9:33
9:43
30
10:13
10:24
26
休憩
10:50
11:20
14
11:34
31
12:05
12:20
36
休憩
12:56
13:16
30
矢場ノ頭
13:46
14:01
30
休憩
14:31
14:41
27
15:08
15:33
32
休憩
16:05
28
バッキガ平吊り橋
16:33
16:43
27
休憩
17:10
14
17:24
7月27日(土)
土樽駅622─毛渡橋638─650土樽バス停720=740越後湯沢駅=苗場スキー場
天候 晴れ後曇り
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車
予め土樽駅にクルマを廻しておく。
土樽駅から約30分の歩きで土樽バス停。バスで越後湯沢駅ー苗場スキー場へ。
コース状況/
危険箇所等
平標新道は雑草が酷く、足元がよく見えない。
国道17号からみたFUJI ROCK FESTIVALの会場・GREEN STAGE
国道17号からみたFUJI ROCK FESTIVALの会場・GREEN STAGE
OASISエリアとRED MARQUEE
OASISエリアとRED MARQUEE
平標山の家と平標山
平標山の家と平標山
平標山の家から平標山方面
平標山の家から平標山方面
その右側
仙ノ倉山
仙ノ倉山
平標山頂上から苗場スキー場。真ん中の白い建物がプリンスホテル。
平標山頂上から苗場スキー場。真ん中の白い建物がプリンスホテル。
平標山頂上から仙ノ倉山を望む。
平標山頂上から仙ノ倉山を望む。
平標山頂上から仙ノ倉山とその東斜面。
平標山頂上から仙ノ倉山とその東斜面。
仙ノ倉山の東斜面の続き。
仙ノ倉山の東斜面の続き。
登ってきたルートを振り返る。平標山ノ家が見えます。
登ってきたルートを振り返る。平標山ノ家が見えます。
苗場スキー場方面
苗場スキー場方面
平標ノ池。こんな池塘があります。
平標ノ池。こんな池塘があります。
木道を往きます。
木道を往きます。
もう終わりかけのニッコウキスゲ。
もう終わりかけのニッコウキスゲ。

装備

個人装備
Tシャツ ズボン 靴下 防寒着 雨具 着替え ザック ザックカバー 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 ガスカートリッジ コンロ コッヘル 食器 調理器具 ライター 地図(地形図) ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 日焼け止め ロールペーパー 携帯 タオル ポール テント テントマット シェラフ

感想

 苗場スキー場でここ数年開催されてる『FUJI ROCK FESTIVAL』に参加するついでに、どこか山に登ろう!...と考えてリストアップしたのが、上越国境の平標山。苗場スキー場のある浅貝地区の隣の元橋地区が登山口に当たり、苗場スキー場から徒歩で登山が開始出来る。平標山から土樽側の平標新道に下山するコースを選び、あらかじめ土樽側にクルマを置いとけば、駐車券無くてもクルマで『FUJI ROCK FESTIVAL』に行ける...という利点もあったし(笑)。
 ...ってことで、7月26日の金曜日、会社の終業後、直接クルマで土樽に向かう。国道8号線で直江津へ。直江津から国道253号線。途中、松代の手前で松之山に向かう国道353号線に入り(途中、国道117号線を走るものの)石打へ出る。石打から国道17号線で湯沢。湯沢からは魚野川沿いに土樽へ向かう。5時間余の夜のドライヴで土樽駅に夜10時過ぎに到着。「山ヤの巣窟」(笑)土樽駅にはクルマは1台も駐まっていない。さて、クルマん中で仮眠しよか...と思ってたら、10時過ぎだと言うのに続々とクルマが集結(笑)。土樽駅ン中で寝袋出して眠る登山パーティーもあれば、土樽駅前にテント張って眠るパーティーもある。さすが「山ヤの巣窟」(笑)。
 翌7月27日、『FUJI ROCK FESTIVAL』参加のため、土樽駅前にクルマを駐めたまんま出発。向かうは徒歩30分くらいのところにある土樽バス停。ここから1日3便、越後湯沢駅ゆきのバスが出てる。朝の1便は7:20発。本来、土樽駅から電車に乗って越後湯沢に出るのがスジというものだけど(なにしろ、駅前にクルマを置かせてもらってるんだから!)、1日5往復しか列車のない土樽駅。1本目の列車は8:40。これを待ってたら、『FUJI ROCK FESTIVAL』に間に合いません! ってことで、土樽駅6:22発で、土樽バス停まで歩きました。途中、毛渡橋のたもとで、帰りに出てくるであろう平標新道への林道入口も確認。土樽バス停には6:50着。土樽バス停から越後湯沢駅ゆきのバスに乗り、20分の乗車で越後湯沢駅に到着。越後湯沢駅前からは『FUJI ROCK FESTIVAL』会場(苗場スキー場)へのシャトルバスに乗車し、苗場スキー場到着。キャンプサイトへ行ってテントを張り、あとは『FUJI ROCK FESTIVAL』を楽しんでました。夜10時過ぎに就寝。
 翌7月28日、まだダンステント『RED MARQUEE』から音楽と歓声が響いてくる朝4時過ぎに起床。テントの中でインスタントラーメン作って朝食を済ます。テントを撤収し、荷物のパッキングを済ませ、5:52、いざ平標山へ出発!
 苗場プリンスホテルの前から、国道17号線を北上。『FUJI ROCK FESTIVAL』参加者の証し、リストバンドをバンダナで隠し、『FUJI ROCKER』なのか『山ヤ』なのか解らなくする(笑)。脇を『FUJI ROCK FESTIVAL』のシャトルバスが何台もすり抜けている。大型ザックを背負って国道を歩く私の姿は、バスに乗る『FUJI ROCKERS』たちの目にはさぞかし奇異に映ったに違いない(苦笑)。火打峠への登りのスノーシェッドの隙間から、『FUJI ROCK FESTIVAL』のGREEN STAGEやWHITE STAGEが見える。やがて火打峠を越え、三国小学校の前に出る。この三国小学校前の曲り角が平標山への入口。ここを右折してようやくトラックやシャトルバス(笑)が行き交う国道17号線とオサラバ。静かな別荘地の中の林道を歩いていく。車止めのゲートで、歩き始めてから約1時間経過ということで、休憩。横に豊富な水量を誇る水場がある。ここからさらに20分あまり歩くと、平標山登山口。この登山口にも湧き水があるけど、水量からいうと車止めのゲートのところで汲んだほうがイイかな?(笑)。林道からオサラバし、山道に入る。平標山と元橋を結ぶため「平元新道」と呼ばれるこのルート、滑り易い地質のため、転倒防止のために階段状に登山道が整備されてる。が、かえってこれが歩きにくい。ハッキリ言って、平標山は日帰りの山。テント装備込みの大きな荷物背負ってる私は、他の登山者から見ると相当に奇異に映るらしく、「どこで泊るのか?」とか「ずっと縦走するのか?」とか訊かれまくったため、かなり鬱陶しかった(苦笑)。登山口から30分くらいで10分休憩。ここから平標山の家を目指して林のなかの道を歩く。が、オーヴァーペースのためか、はたまた荷物が重いせいか、休憩後10分の歩きでダウン。どうも荷物が重いようだ。確かに、ふだんの山行では持たない『iBook』なんか担いでたから(苦笑)。少しでも荷物を軽くするため、頂上で空けるのを楽しみにしてたパイン缶とミカン缶をここで空け、荷物の軽量化を謀った(笑)。1 kg は軽くなったハズ(笑)。ここで、鬱陶しいリストバンドも外す。リストバンド外すのには、缶切りが最適です!(爆笑〜!!!) 40分くらい休憩して体調を整えてから、ゆっくり平標山の家を目指す。途中、「平標山の家まで10分」って看板があったけど、ここから12分で平標山の家に到着。9:33。
 今までの樹林帯から抜け出した国境稜線上に建つ平標山の家は、実に見晴しがイイ。天気が良かったこともあって、これから向かう平標山、隣の仙ノ倉山、南側の三国峠方面まで良く見える。まだ時間が早いのに、テント場には数張りのテントが設置されてた。平標山の家の「各自の判断にまかせる」アヤしい水で水筒を満たしてから、平標山へ向けて出発。
 平標山の家からは、見晴しのよい高山地帯を歩く。平標山といえば、『花の百名山』に選ばれてる花の名所。登山者による植生の踏み荒らし防止のため、登山道は木道が敷設されている。緩い上り坂をゆっくりとしたペースで歩いてると、東側の仙ノ倉山のほうにガスが上り始める。「夏山は10時まで」の法則どおり、ガスがかかって来て展望を奪う。西側のほうはまだ大丈夫で、苗場プリンスホテルの高層建築物が見えたりする。あそこからずっと歩いて来たんだ(笑)。
 当初の予定では、上越国境の最高峰・仙ノ倉山まで往復しようと思ってたんだけど、疲労が激しく、オマケに仙ノ倉山への巻き道が植生踏み荒らし防止のために通行禁止になっていると聞き、行く気が失せた。仙ノ倉山への巻き道への分岐跡(ベンチがある)の手前で休憩。平標山頂上は目の前だ。もう1ピッチで平標山頂上に到着。10:50着。
 平標山頂上は家族連れなどでにぎわってる。30人くらいは休んでた。松手山コースから登って来たひとが多いようだ。頂上から東側の展望は皆無。南西側を見遣ると苗場プリンスホテルがよく見える。もうちょっと平標山が高かったら『FUJI ROCK FESTIVAL』のGREEN STAGEも見えたハズ。西側には松手山、南側には先ほど居た平標山の家が見える。頂上から北側を見下ろすと、地形図にも載ってない池塘群が見える。登山ガイドブックには「平標ノ池」などと紹介されてるところだ。頂上で30分休む。他の登山者たちが食事したりする中、私の残りの食料は(パイン缶とミカン缶を先ほど空けたので)インスタントラーメン1食分だけ。なるべく水を大事にしたいので、ここでは食べない。11:20、頂上発。平標山と土樽駅を結ぶ平標新道に入る。いきなり急な下り坂。雑草が覆い茂ってて足許がよく見えない。途中、沢登り装備の登山者1名とすれ違った。急坂を下りきると、頂上からも見えた池塘群のそばに到着。ガスがかかり始めてることもあり、どこか幽寂な雰囲気が漂ってる。人だらけの平標山頂上から平標新道に足を入れた途端、ひとの姿がぱったり途絶えた。この平標ノ池から少し登り返してから、あとは谷底までまっ逆さまな感覚の急な下り坂に入る。朽ちた標識(柱だけ)が建っている小ピークで休憩。ひとの話し声が聞こえる。沢歩きをしてるひとたちの声が風に乗って聞こえてるのだろうか? さらに歩き出す。相変わらず、坂は急で、雑草が生い茂り、足許がよく見えない。平標新道の通ってる尾根...特に、矢場ノ頭前後...は極端なことをいうと、ナイフリッヂの上歩いてるくらいのヤセ尾根。樹木が生い茂ってるせいで、そうは見えないだけ。間違って転倒しようものなら、谷底までまっ逆さま...ということもあり得る。気が抜けない。だけど、一回転倒したんだよなぁ。木の根に足が引っ掛かって転落は免れたケド(ヲイ!)。矢場ノ頭を過ぎるまではとにかく気が抜けなかった。その矢場ノ頭付近で休憩。あとは、沢まで下りるだけだ。
 矢場ノ頭からは、それまでに比べると歩き易い道。転んでも谷底落ちが無い分、気を張らなくてもいいし。ただし、急坂には変わりはない。ここで、この平標新道を登ってる登山者とすれ違う。この平標新道は、登りのほうが転落リスクが少なくてラクかも(苦笑)。矢場ノ頭から、尾根を下りきった大根下シ沢徒渉点までも長い。「帰りはこの平標新道通らずに、松手山コースで下山したほうがラクだったな」と後悔しても、後の祭。途中一度の休憩を挟んで14:31、ようやく大根下シ沢徒渉点到着。大根下シ沢は水量豊富。安全パイ取る場合には、登山物靴を脱いで裸足になり流れを横切ったほうがいいかしれないが、いちいち靴を脱ぐのがメンドーだったため、立ち幅跳びで流れを飛び越す。無事、沢をジャンプしたところで休憩。この大根下シ沢徒渉点では、男性2名女性1名の中年3人組パーティーが靴を脱いで素足を流れに浸して涼んでる最中。女性のかたに話を聞いたところ、この3人は土樽駅から吾策新道経由で万太郎山に登って1泊し、この朝に仙ノ倉山経由で平標山に出て、平標新道を下りて来たばかりらしい。先ほど朽ちた標識が建つ小ピークで休憩中に聞こえた話し声はこの3人のものだったようです(笑)。気付かなかったけど、私のすぐそばで休憩してたみたい(苦笑)。
 この大根下シ沢徒渉点からは仙ノ倉谷沿いの道を行く。平坦な道だけど、雑草に覆われてるうえ(こればっかり...苦笑)、道に水が流れて湿ってるところも多く、滑って歩きにくい。途中、大水で道が破壊されたのか、高巻きするように道が新しく付け替えられた箇所があり、予期せぬ登りに喘ぐ。地形図見て明らかに沢があると分かる等高線凹部あたりの小沢で休憩。ここで、大根下シ沢徒渉点からバッキガ平までのほぼ半分を歩いたことになる。ここでの休憩中、後から来た3人パーティー(大根下シ沢徒渉点で休憩してたひとたち)に抜かれる。沢沿いの道だから、水は豊富。平標山の頂上で食べなかったインスタントラーメンを作って食べようと思えば食べれたけど、1分でも早く下山したかったから、空腹を我慢し、先を急ぐ(といいつつ、この小沢で25分も休んだけど...苦笑)。30分くらいの歩きでようやくバッキガ平の吊り橋に出る。ここで仙ノ倉谷を渡り、ようやくクルマの通れるような林道終点に出て、山道とオサラバ! 16:05着。この林道終点には群大ヒュッテが建ってるらしいけど、建物じたいを確認する間も惜しんで林道を歩く。ここから土樽駅までがまた長い。持って行った登山ガイドブックには、バッキガ平から土樽駅まで1時間50分というコースタイムが記載されてる。土樽駅に着く頃には午後6時を廻ってる??? 午後3時までには下山してるつもりだったのに...。トホホ...。やがて林道のゲートが見えてくる。「前を歩く3人パーティーがここにクルマを駐めてるんだったら、クルマに便乗させてもらお」と調子のいいことを考えてたら、前を歩く3人はここにクルマを駐めてないようで、林道のゲート脇に駐めてあるクルマ数台の脇を素通り。そのまま林道を歩いてく...。途中で休憩。なにしろ、駅まで1時間50分の長丁場なのだから! ところが歩き続けると、意外にも早く関越自動車道を走るクルマの音が響いてくるようになった。朽ちるがままに放置された電気通信大学の仙渓寮の前を通り、JR上越線のガード下をくぐり、関越自動車道の下をくぐると、前日に歩いた毛渡橋の脇に出た。時計みたらまだ17:10。1時間ちょっとの歩きで毛渡橋に出たからには、土樽駅まで1時間50分もかかるワケない。「なにが1時間50分だっ!」と憤りながらも歩みを進めると、クルマを置いておいた元の土樽駅に17:24到着。
 大根下シ沢徒渉点から先、抜いたり抜かれたりしてた3人パーティーも土樽駅に着いてた。金曜の夜にクルマで乗り付け、駅前にテント張ってた皆さんでした(笑)。私も汗まみれのTシャツを着替えてからすぐに、クルマで出発。往路と同じコースをたどり、富山に戻った。
 平標新道は下りではオススメ出来ません(苦笑)。特に、重い荷物を持った場合には(苦笑)。もう『iBook』持った登山はヤメよーっと...。

(当時の『Running Up That Hill』の記事をほぼ原文のまま編集)

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