赤岳(バテバテの登頂と山頂での出会い)
- GPS
- --:--
- 距離
- 16.0km
- 登り
- 1,454m
- 下り
- 1,454m
コースタイム
10:35行者小屋出発 - 12:25文三郎尾根(中岳分岐) - 13:20▲赤岳山頂13:40
- 14:10文三郎尾根(中岳分岐) - 14:45行者小屋15:15 - 16:45美濃戸山荘前登山口
- 17:30美濃戸口駐車場
天候 | 快晴のちくもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
やまのこ村・赤岳山荘まではチェーンがあった方が安心して行けそう。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
しばらく降雪もなく雪の量は少なめでした。 当日も気温は高めで風も弱く日の当たる場所では暖かさを感じるほど。 入山者が多いのでトレースもあり歩きやすいが踏み固められてアイスバーン化している箇所には気を使わされました。 |
写真
感想
日曜、月曜の連休は天気が悪そうだ…
いつものように1週間前から予報・天気図とニラメッコの日々が続いた。
週末になり日曜まで天気が持ちそうな感じになってきた。月曜はダメだ…
土曜は嫁の実家に行くのでまたまた往復200km運転後、夜出発の日帰り山行だ
前夜、嫁の実家からの帰り道。「赤岳行こう」とk氏から電話が入った。
雪山の講習は受けているがいつも借り物でマイピッケルを持っていない私は「赤岳」は選択肢から除外されていた。悩んだ末帰りがけに閉店間際の登山用品店に駆け込んだ。
そしてなけなしの小遣いを注ぎ込み購入したピッケルを持ちk氏と合流して八ヶ岳に向かった。今月は仕事中の昼飯もかなり質素になる予定だ(汗)
美濃戸口で車中泊し日の出とともに出発した。
林道を2kmちょっと歩き赤岳山荘に到着。
以前はここまで車で入ってから登った。ここまで車で入れば往復で1時間半くらいの短縮になるが夏場はダートコース。冬場は凍結&雪となる。
この先の美濃戸山荘前に登山口があり、ここから北沢・南沢の登山道へ入っていく。今回も南沢を歩き行者小屋を目指し樹林帯を歩いていく。八ヶ岳は展望も素晴らしく私も好きな山域だが、樹林帯に関しては南アルプスの深い森に勝るものは無いな〜などと感じながら歩いていた。
沢沿いのコースなので大きな氷の上を渉ったり、長いが距離を感じさせないコースだ。
ヘリポートが見えてくるとあと少しなのだが今回は雪の中でわからなかった。
2時間程で行者小屋に到着した。ほぼ予定通りのペースだ。
小屋前には沢山のテント、大勢の人。皆土曜から来ているのだろうか。
ここから南八ヶ岳の山々をぐるりと見上げテンションがあがる。
岩肌の露出部が多く、年末年始の降雪量の少なさが覗えた。
ここに到着した瞬間が一番寒かった。みるみる手指の感覚が失われていく。
思ったより汗をかいていて手袋が凍ってしまった様だ。予備の手袋に変え、
この先の行程に備えウエアを着込みストックからピッケルに持ち替えた。
少しして稜線から太陽が顔を出し今度は暖かさを感じた。
この時はまだ元気に行者小屋を出発したハズだった。
距離だけで見れば行者小屋までで3/4を消化、ここからあと1/4程度なのだが
傾斜もきつくなり山頂直下は岩場となる。
文三郎尾根コースに進み森林限界を超えたあたりから足が重くなってきた。
なにかおかしい。進めない。息が切れる。体が重い。
寝不足か?シャリバテか?今考えるとたぶん後者だったのだと思うが、
初めて味わう全身倦怠感だった。
普段、太腿に疲れを感じることはあるが脹脛が痛い。
バテて歩き方が変わってしまっているのが判った。
前日、夕方から運転して嫁の実家から帰ってきて荷物まとめてすぐに出たので
夕食は八ヶ岳に向かう途中で食べたカップラーメンのみ。
朝はアンパンを食べてから登り始め、行者小屋でウイダーインを口にしただけ。
なんとか中岳との分岐まで歩き、チョコレートを食べ水筒の暖かい紅茶を飲んだ。
夏の熱中症対策と非常食用としてザックに塩飴が入っていたがザックを下ろして取り出す余裕がなかった。
チョコレートは思ったより即効性があり、また歩き出す事が出来た。
それでも少し登っては休み、また少し登って休み。
結局、行者小屋から2時間45分。冬とはいえ予定の倍の時間をかけての登頂となった。
山頂からはそんな疲れが吹っ飛ぶ景色が広がっていた。
近くには八ヶ岳の他の山々。その先に雪化粧を纏った北ア、中ア、南ア。
そして感動の富士山とのご対面。金峰やこの前登った大菩薩。
その中でもやはり目の前の阿弥陀の存在感は圧倒的だった。
遠くまで全てが見渡せ、丁度風も弱く寒いながらも山頂に長く居ることが出来た。
山頂で一緒になった別グループの方とk氏が話をしていた。
同じ静岡の方だということで話が盛り上がったところで意外な事実が判明した。
なんと、私と同じ高校の同級生だったのだ。面識はあまりなかったが、
こんな冬の赤岳山頂でまさか同級生に会うなんて奇跡だと思った。
頂上山荘で小屋泊だということで山頂で少し話してお別れとなったが、
またどこかの山でご一緒できたらいいなと思う。
下りで足が死んでいると、命を落とす可能性もあるので十分に休憩し
さらにエネルギー補給、水分補給をした。
絶景でメンタル面も持ち直し、元気に、安全に下山を開始した。
予定では稜線を下り地蔵尾根からの下山を考えていたが、来た道を戻る事に。
暗くなる前に美濃戸山荘まで下りたいので時間的にはギリギリだった。
行者小屋まで快調に下りひと安心。この時間になりだんだんと雲が広がってきた。
もう一度暖かいカフェオレで温かさと糖分を補給し一気に美濃戸山荘前の登山口まで一気に下って行った。
ここからはまた長い林道歩きだ。アイゼンを外してしまっていたので凍結した路面に悩まされながら歩いていくと日が暮れてきた。一応ヘッデンをつけ歩いたが、そうこうしているうちに駐車場に到着した。途中登山者用のショートカット道を通過しようとして思いっきり滑った。最後の最後まで気を抜いてはいけない典型的な悪い例だ。
色々と問題はあったが今回も無事下山することが出来たのでそれは良しとして、
今後の山行に活かせる課題に着目し、より安全にそしてより楽しく登れる様に
自分の登山スタイルを改善していきたいと思った。
〜〜 追記 〜〜
12日入山の方で赤岳登頂後14日に下山中行方不明になった方がいるそうです。
どこかで挨拶を交わした人かもしれないと思うと気になります。
余裕の有る2泊3日の行程で、どうして悪天が明白だった14日に行動したのか、
何故8人パーティーで居なくなった事に誰も気づけなかったのか。
細かい状況がわからないのでなんとも言えませんが、無事であることを祈ります。
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