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記録ID: 2615
全員に公開
沢登り
尾瀬・奥利根

奥利根/利根川水系 水長沢本谷〜平ケ岳

2007年08月11日(土) ~ 2007年08月13日(月)
 - 拍手
kamog その他4人
GPS
52:00
距離
19.6km
登り
1,576m
下り
1,579m

コースタイム

8/10 22:00相模大野駅
   27:30平ケ岳鷹ノ巣登山口
8/11 06:00起床
   07:00車1台残しもう1台で発
   10:05奥利根/矢木沢ダム
   11:20水長沢出合100m下流の折れ曲がった看板地点発
   14:30赤茶崩れの対岸(C1)
8/12 04:30起床
   06:30C1発
   15:00本流左俣に入り少し歩いた河原(C2)
8/13 04:30起床
   06:30C2発
   09:40平ケ岳端の草原
   10:15平ケ岳発
   15:15鷹ノ巣駐車場
   =小出道の駅にて祝杯
8/14 矢木沢ダムの車回収後帰路
天候 8/11 晴れ
8/12 晴れ
8/13 晴れ
過去天気図(気象庁) 2007年08月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
遡行グレード:3級上

■入渓
  奥利根マーリン/高柳さんに渡船事前予約。8/11は奥利根湖満水のため
  バックウォーターは水長沢出合100m下流まで入れた。
  料金は人数と渡船回数により25000〜30000円。今回は5人1回。

■1日目(水長沢出合〜ハヤ止滝上部の赤土の崩壊地前)
  ・広い河原を途中から釣り竿を出しながらゆっくり遡行。
   釣果はどうしてもハヤが食いつき岩魚は拝めず。
   (実は先行釣り師がいらっしゃったのでした;_;)
  ・赤土の崩壊地対岸の河原にC1設営。小藪の中にタープを張り
   下の河原で焚き火。増水には耐えられないが。
   その下流部の右岸台地状樹林帯でもブッシュを払えば泊まれる。
   こちらは増水も平気。

■2日目(赤土崩壊地前〜上流左俣1370m辺り)
  ・赤土崩壊地から広い河原を歩き最初の淵は右岸を小さく巻く。
   降りる所はブッシュを掴みながら10mクライムダウン。
  ・魚止沢は滝になって左岸から合流。この釜も右岸を小さく巻く。
  ・魚止ゴルジュ滝群は最初の滝の手前左岸の脆い土状ルンゼを15m登り
   すぐ左の小尾根に乗る。そこから左斜めに10m程度斜上し、何となく
   残っている踏み跡(ほとんど不明瞭)を追って木掴みでトラバース。
   4つ目の滝の音を目指しながら斜めに下降すると小さなガレルンゼに
   ぶつかるのでこれを下降するが、ここでは4つ目滝のまだ下なので
   更にウド?群生を掻き分けてトラバースすれば2つ目の小ルンゼ。
   これを下降すると4つ目滝落ち口のすぐ横に出られる。落ち口までの
   トラバースは高度もあるのでロープを張って通過。
   この高巻きは5人で1時間少しかかった。
  ・次のゴルジュ内の3m滝は左側から5m泳いで突破。
  ・文殊沢は1:1で右から合流。左側の水長沢に入ると右側の岩に
   白ペンキで「ヒラガタケ」と書かれている。
  ・大上沢出合にかかる7m滝は、一旦大上沢に入り、落ち口に向かい
   バンド状をブッシュ掴みでトラバース。慎重に行けば足場はしっかり
   している。
  ・2条12m滝は左岸から容易に巻ける。
  ・次の小ゴルジュ内にある3mCS滝は右側のクラック状をフリークラ
   イミング感覚で登る。元蘢度。
  ・開放的な河原がしばらく続く。増水には耐えられないが幾つか河原に
   幕営できる箇所あり。
  ・白沢出合を過ぎてゴルジュに入ると逆くの字型2段15m滝が出てくる。
   滝手前右岸のガレルンゼを15m登り滝に向かいトラバースし、斜め右上
   して広い小尾根に乗る。大きな倒木越えや藪漕ぎをして小尾根を乗り越すと
   幅1mもないガレルンゼにぶつかるので、これを下降すると河原に戻れる。
   5人で30分くらいかかった。
  ・銅ノ沢は4m滝で出合う。本流にも4m滝がかかっている。
  ・12mスダレ状滝は右側の乾いた(しかしやや脆い)岩から登り
   水流右端に取り付く。途中支点は岩が脆く取れないのでロープで確保しても
   もし落ちれば大きく振られてしまうから慎重に登りたい。掘楪度。
  ・8mスダレ状滝は水流右側から登れる。
  ・右俣と左俣も小滝で分かれている。
  ・左俣に入り10分程度の左側河原にタープ2張程度張れる平地があったので
   C2を設営。ここも増水には耐えられないが。

■3日目(左俣C2〜平ケ岳〜鷹ノ巣)
  ・C2上流の4m滝は左右とも登れるがやや微妙なバランスを要する。
  ・その上の開けた河原にも幕営地あり。ただやはり増水には耐えられない。
  ・1850m地点で水涸れ。この辺りから沢は両側からブッシュに覆われた
   源頭の様相。
  ・2050m近くで正面に砂ザレの小さな二俣となるので右側へ行く。
  ・2m近くの崩れたブッシュの段差を乗り越せば平ケ岳端の大草原に
   ピョコッと出る。ここは別天地!喘いで登った苦労が一気に報われる。
  ・平ケ岳は百名山の中でも湿原と展望の美しい山だ・・・しかし下山の長さ
   にはこのくそ暑い天気も手伝い閉口した。
   上の水場は溜まり水なのでとても飲む気にならない。下の水場(台倉清水)
   はオホコ沢の源頭ということもあり水量はか細いが何とか使える。
  ・鷹ノ巣登山口駐車場は20〜25台くらい駐車可。トイレはあるが正直汚い。
   小出ICから鷹ノ巣まで50km以上あり、また夜来ると小出ICからガソリン
   スタンドは閉店しているので、ガス欠にならないよう注意したい。
   昼だと小出のシルバーライン入口にスタンドがある。

■入浴
  小出に降り吉田交差点(だと思ったが)を右折してしばらく行けば
  薬師ノ湯がある。600円。
ファイル
非公開 2615.xls
計画書
(更新時刻:2010/07/28 08:54)
矢木沢ダムにて入渓準備
矢木沢ダムにて入渓準備
奥利根の番人、奥利根マーリンのもりさんこと高柳さん
2
奥利根の番人、奥利根マーリンのもりさんこと高柳さん
救命胴衣を着用して渡船。今日は満水のためバックウォーターは水長沢出合手前まで行ける!
救命胴衣を着用して渡船。今日は満水のためバックウォーターは水長沢出合手前まで行ける!
水長沢手前100mまで入れた
水長沢手前100mまで入れた
水長沢出合
2007年08月19日 10:16撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:16
水長沢出合
水長沢下流部
昨年スノーブリッジのため撤退したハヤ止めの滝
2007年08月19日 10:18撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:18
昨年スノーブリッジのため撤退したハヤ止めの滝
魚止め沢手前の赤崩れ対岸にてC1
2007年08月19日 10:19撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:19
魚止め沢手前の赤崩れ対岸にてC1
C1前にて釣り
2007年08月19日 10:20撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:20
C1前にて釣り
必携装備?を冷やす。幕営地についてまずやることだ!
2007年08月19日 10:21撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:21
必携装備?を冷やす。幕営地についてまずやることだ!
C1焚き火。岩魚がいないのが寂しい・・・
C1焚き火。岩魚がいないのが寂しい・・・
2日目スタートは魚止め沢前の静かな河原から始まる
2日目スタートは魚止め沢前の静かな河原から始まる
最初の高巻きは右岸から
2007年08月19日 10:23撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:23
最初の高巻きは右岸から
魚止沢は左岸から滝で落ち込む
2007年08月19日 10:24撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:24
魚止沢は左岸から滝で落ち込む
魚止めゴルジュの始まり
2007年08月19日 10:25撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:25
魚止めゴルジュの始まり
魚止めゴルジュは左岸泥ルンゼから大きく高巻く。踏み跡不明瞭につき勘と滝の音を頼りに藪漕ぎしながらトラバース。
2007年08月19日 10:26撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:26
魚止めゴルジュは左岸泥ルンゼから大きく高巻く。踏み跡不明瞭につき勘と滝の音を頼りに藪漕ぎしながらトラバース。
魚止めゴルジュの最後は4つ目の滝の落ち口に出る。念のためFIX張る。
2007年08月19日 10:28撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:28
魚止めゴルジュの最後は4つ目の滝の落ち口に出る。念のためFIX張る。
ファイントラック社のカッパ手袋。結構推進力が得られた。
2007年08月19日 10:28撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:28
ファイントラック社のカッパ手袋。結構推進力が得られた。
泳ぐ
2007年08月19日 10:29撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:29
泳ぐ
流れの端には目玉焼き?がくるくる回っていた^^
2007年08月19日 10:30撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:30
流れの端には目玉焼き?がくるくる回っていた^^
文殊沢は左岸から1:1で合流。左の本流には岩に「ヒラガタケ」と書かれている。
2007年08月19日 10:32撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:32
文殊沢は左岸から1:1で合流。左の本流には岩に「ヒラガタケ」と書かれている。
大上沢出合にかかる7m滝。一旦左の大上沢に入り、落ち口に向かってバンドを木掴みでトラバースする。
2007年08月19日 10:32撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:32
大上沢出合にかかる7m滝。一旦左の大上沢に入り、落ち口に向かってバンドを木掴みでトラバースする。
2段滝は右側ルンゼを容易に巻ける
2段滝は右側ルンゼを容易に巻ける
釜で童心に帰る
2007年08月19日 10:35撮影 by  DVgate Still, SONY
1
8/19 10:35
釜で童心に帰る
2段逆くの字滝は手前右岸のルンゼを登りトラバース後、広い尾根を藪漕ぎで乗り越えて、小沢から本流に戻った。
2007年08月19日 10:37撮影 by  DVgate Still, SONY
1
8/19 10:37
2段逆くの字滝は手前右岸のルンゼを登りトラバース後、広い尾根を藪漕ぎで乗り越えて、小沢から本流に戻った。
銅ノ沢出合
2007年08月19日 10:38撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:38
銅ノ沢出合
スダレ状10m滝は右側のやや脆い壁から取り付いた
2007年08月19日 10:39撮影 by  DVgate Still, SONY
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8/19 10:39
スダレ状10m滝は右側のやや脆い壁から取り付いた
同じく
2007年08月19日 10:39撮影 by  DVgate Still, SONY
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8/19 10:39
同じく
その上部の4m滝
2007年08月19日 10:40撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:40
その上部の4m滝
スダレ状8m滝は左岸から
2007年08月19日 10:41撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:41
スダレ状8m滝は左岸から
二俣の右俣
2007年08月19日 10:42撮影 by  DVgate Still, SONY
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8/19 10:42
二俣の右俣
こちらが本流。二俣の左俣。
2007年08月19日 10:42撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:42
こちらが本流。二俣の左俣。
二俣を少し登った河原でC2
二俣を少し登った河原でC2
C2の焚き火
焚き火の前ですることといえば・・・
2007年08月19日 10:44撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:44
焚き火の前ですることといえば・・・
3日目スタート
2007年08月19日 10:45撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:45
3日目スタート
最初の3m滝は両岸登れるが微妙な技術が必要
2007年08月19日 10:45撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:45
最初の3m滝は両岸登れるが微妙な技術が必要
この4m滝は左から高巻いた
2007年08月19日 10:47撮影 by  DVgate Still, SONY
1
8/19 10:47
この4m滝は左から高巻いた
次第に源頭の様相
2007年08月19日 10:49撮影 by  DVgate Still, SONY
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8/19 10:49
次第に源頭の様相
2007年08月19日 10:49撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:49
源頭近くの10m滝
2007年08月19日 10:49撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:49
源頭近くの10m滝
水も涸れ次第に沢状地形がなくなってくる
2007年08月19日 10:50撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:50
水も涸れ次第に沢状地形がなくなってくる
2050m近くの白ザレ崩れの二俣。右へ行く。
2007年08月19日 10:51撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:51
2050m近くの白ザレ崩れの二俣。右へ行く。
最後の笹藪段差の上は・・・
2007年08月19日 10:52撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:52
最後の笹藪段差の上は・・・
凄ぇ〜360度草原に突如出る
凄ぇ〜360度草原に突如出る
最高!
2007年08月19日 10:54撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:54
最高!
最高!
2007年08月19日 10:56撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:56
最高!
万歳〜
2007年08月19日 10:56撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 10:56
万歳〜
平ケ岳の湿原
2007年08月19日 10:58撮影 by  DVgate Still, SONY
1
8/19 10:58
平ケ岳の湿原
平ケ岳下の湿原
2007年08月19日 11:00撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 11:00
平ケ岳下の湿原
それにしても下山は長かった・・・鷹ノ巣駐車場ははるか先・・・
2007年08月19日 11:01撮影 by  DVgate Still, SONY
8/19 11:01
それにしても下山は長かった・・・鷹ノ巣駐車場ははるか先・・・

感想

昨年同時期の水長沢は出合少し行ったところからスノーブロッグが残り
ハヤ止直下のスノーブリッジがかなりメルトダウンしていて
下流でこんなのでは遡行には相当時間がかかるであろうと撤退。

今年は結局雪渓も上流部に小さい物が1−2個ある程度で
非常に簡単に抜けられた。

水長沢は奥利根の中でも平和で開放的な河原がふんだんにあり
とても優しい流れであるが
魚止ゴルジュ群や中流部2段逆くの字滝の高巻きは
踏み跡がほとんどなく
これらが核心部ではないかと思う。

滝も掘舛擦い爾き元蘢度なので
クライミング力があれば(やや微妙な部分もあるが)
際だって問題になるところはないように感じた。

上部の斜度が次第に増すゴーロ帯はなかなか長いが
とにかくフィナーレが素晴らしい。
最後の笹藪を強引に乗り越せば大展望の平ケ岳端の草原にいきなり出る
のだから、なかなか感動だ。

幕営適地は増水の心配さえしなければ
幾つか河原状にある。
増水の懸念があるならば、ハヤ止め上流部左岸の台地や
魚止ゴルジュ群上流右岸台地、白沢出合右岸台地等があるが
いずれもブッシュ密度は高く、快適とはいかない。

平ケ岳の湿原や展望は相変わらず最高だった。
しかし台倉山経由の一般道の長さにはヘロヘロだった。

総じて快適なよい沢であった。

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