槍ヶ岳 北鎌尾根 (水俣乗越から)
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- GPS
- 30:17
- 距離
- 46.3km
- 登り
- 2,856m
- 下り
- 2,843m
コースタイム
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 1:54
- 合計
- 9:34
- 山行
- 9:21
- 休憩
- 2:20
- 合計
- 11:41
- 山行
- 6:18
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 6:58
天候 | 前夜9/30(水):さわんど駐車場は深夜から雨 初日10/1(木):朝6時くらいまで雨。からの曇り 2日目10/2(金):1日中雲一つなしで快晴 3日目10/3(土):高曇りで気温は上がらずだが山はよく見える |
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過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
|
その他周辺情報 | 上高地周辺はコロナで日帰り湯をやっていない 沢渡大橋(駐車場すぐ)のさわんど温泉梓湖畔の湯にて入浴 https://sawando.ne.jp/trip/237/ 稲核周辺のソバ屋が軒並み夕方は売り切れ閉店だったので 山形の唐沢そば集落から少しはずれたところにある、夫婦堤十割そば盛にて https://tabelog.com/nagano/A2002/A200201/20011140/ |
写真
装備
共同装備 |
浄水器
|
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備考 | 今回は軽量化のためロープなし |
感想
今回北鎌尾根に行ってきた
尾根を行く日は2020年初秋このタイミングで一番の快晴、朝から晩まで雲一つなく素晴らしい天気。
北鎌沢の出合いでのパーティーは二組のみ。(もう一組は県警から捜索に来られていたヤングチームでした。その時は記載できなかったが追記)
その一組は北鎌尾根以外のところに行く(捜索)ということなのでその日の北鎌行は我々のみだったと思う
★2日目の北鎌尾根登攀のメモ
・北鎌沢出合(3:50):
起床、朝食、撤収。割とのんびりする
・出発(5:44):
北鎌沢出合にてもう一組のパーティーと別れて出発。出合から北鎌沢の登りは単調。
他の先達からの教え通り二俣を右→右→右へ。(最初の二俣以外はあまり気にしないでもそのように進む)
・北鎌のコル(8:00):
稜線に出る手前最後にスラブが出てくるところでスラブ(右)に行かずに左?というのが教えですが、まっすぐ踏み後通りに進むとそのまま北鎌のコル正面に出る
右へ右へと進みながら、最終的にどのコルに突きあげるか確認していれば、この時期のルートでいわゆるクライマーズホイホイにはつかまりようがない・・・
また、右ではなく正面に行くのがまっすぐコルに突きあげるルートだが、左からも回り込めるようです
北鎌のコルでもう一度朝ごはん。ただし私はこの日おなかの調子が悪く食べられず。
・天狗の腰掛(10:00)
コルから天狗の腰掛までは普通の登山道。踏み後をたどる
・アイロン岩(10:45) - 独標頂上(12:10)
アイロン岩(独標のとりつき)にかかっているスリング側ではなく左側に回り込み、直登のとりつきへ
ハイマツを踏み越えるとチムニーの中に古いFixがしてある。
チムニー内のチョックストンにもスリングが引っ掛かっていた
両方とも強度は怪しい。、Fixロープのほうを少しだけ頼るが基本はチムニーに足を突っ張りながら一歩目を上げる
一段目を上がるのが核心。右足は突っ張れるが左はスラブ状。その上の段はハイマツ等あり。特に問題なし
その後はナイフリッジになっていて高度感があるが、ホールド及びスタンスもあるのでなんのことはない
・P11-P13(13:00-15:00)
P11からザレの混じった状態でトラバースと登りのあるP13までが最大の難所
冬でしまっていればまだしも、夏のこの時期で切れ落ちた状態でのザレのトラバースは怖い(個人的にザレ場が一番嫌い)
後から検索するとP12も普通に登ればよかったが間の沢側からトラバースした。これが個人的に一番精神的に堪えた。
あまりほかのログを見てもそんな怖そうなことは書いていなかったので、堪えたということはルーファイが良くなかったということだろう。
P13は右は崩壊左はザレ。最初は正面も厳しそうと思ってみていたが取りついてみるとそうでもない浮きにだけ気を付けながら、6m程度上がる
上がったところからまたザレの状態で滑り落ちないよう気を付けながら安全な場所まで上がってパートナーを待つ
後から考えるとここで全体を通して難易度の高い危険個所は終了。
・北鎌平(15:30)
白ザレが終わるとあとはゴロゴロ岩が続く。北鎌平で最後の大休止をして、最後の詰めに臨む
・大槍取付き(16:30)
普段のクライミングに比して難易度が高いところはないが、
浮石が多くどれが崩れるかわからないのは恐怖感をあおる・・・
砂も混じっていて踏んで滑らないか確認しつつもロープなしなのも同様に怖い
だがルーファイが難しいわけではなく階段状の踏み跡を進む
・大槍核心最後のチムニー(17:00)
よく最後にチムニーを登ると書いてある
ハーケンとスリングがあり左に回り込むとチムニーだが右側もそう見えたのでそちらを進む
登った後も両方にあったので、どちらでもよいのだろう。
ほんとは左を進むんだったか?
いずれにしても祠の真裏に飛び出すことができた
●感想
高い山、難しいルートでも登攀技術、ルートファインディング、高い体力が必要なのは普段の山行と基本変わらない。
特に近隣でのトレーニングでは沢登り等での実践技術が役に立つと考えるとともに、ロングルートだといつものクライミングや沢登り程度の繰り返しでは体力がついていかないのを痛感させられました・・。
最後は普段は経験したことがない手足の痙攣がありました。。
ただ大変楽しい山行でもう一度行きたいと思います。
●その他:
ロープ ⇒
現在の総合技術から、夏の登攀にロープはいらないだろうということで軽量化のために持たずに行ったのですが、レスキュー用も考えると基本的には30m持参必須。
ただし通常の登攀でロープを出し入れしていると相当時間がかかるのでロープ出さないのが一番速い・・。
ロープクライミング前提で考えた場合、
冬道のハーケンしかないので確保してもらってリードするにはカムが必要。支点もなくビレイする箇所もすくない。
(特に白ザレで登るP13等)、ロープ使ったとしてもビレイポイントはもちろんなく、肩がらみなどでフォロワーをビレイすることになる。
★北鎌ルート⇒
・貧乏沢経由:中房温泉から合戦尾根を上がり大天井から貧乏沢を下るルートもあるかと思う。北鎌沢出合に初日に到達できればこちらでも問題ない。
ただし戻りは上高地バスターミナルとなる。入り口と異なるので自動車アクセスの場合はそのポイントだけ△。
もし大天井で一泊するとなると、2日目に貧乏沢を下って北鎌尾根を登ると槍頂上まで私の体力では到達するのはしんどい。
そのため、2日目に尾根上(北鎌平当たり)でビバークし、槍到着は3日目でそのまま下山となる。結局2日目と3日目両方の天候をケアせざるを得ず△かな。
・湯俣経由:本当はここから行きたかったが、渡渉があることを考えると少し時期が遅くてずれていた。またさらに他の2ルートより距離が長い。
沢装備も少しは必要で荷物は重くなる。
もう2日(2泊+予備泊)ほしいところだったので断念
・槍沢経由:行き帰りが単調だが自分の体力でも初日に水俣乗越を超えて、北鎌沢出合に到着可能なため、2日目の天候のみベストであればよい。
北鎌沢出合を元気な状態でスタートできることもよい。
北鎌尾根上で何かあったとしてもビバークして次の日に伸ばすことも可能で日程の融通も利きやすい
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