剱岳 滑落厳禁、クレパスだらけの池ノ谷から早月尾根
- GPS
- 11:58
- 距離
- 19.3km
- 登り
- 3,777m
- 下り
- 3,765m
コースタイム
- 山行
- 10:34
- 休憩
- 1:24
- 合計
- 11:58
天候 | 曇りのち2000m以上は快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
池ノ谷は雪渓が減少してとても危険。 |
その他周辺情報 | アルプスの湯 |
写真
装備
個人装備 |
バイル
アイススクリュー
ロープ
他
|
---|
感想
今日は決戦の日、先日渡渉できなくて敗退した池ノ谷周回のリベンジだ。台風14号の影響が無くなり日曜晴れの予報…行くしかないだろう。<
深夜0時過ぎに馬場島をスタート、ゲートには車が1台ありヘッデン付けていた。もし後続なら友達になりたいがどうやら違ったみたい。空は曇りで暖かい夜だった。取水口からの高巻きで早くも汗だくとなる。河原に降り立ち先へ進む、水量は少ないから安心した。1時間40分で雷岩に到着、渡渉は余裕のよっちゃんでした。<br>
<
さあここから小窓尾根に登り上げる、ここは一般登山道だったら日本三大急登の一つになるだろう。汗が噴き出て目が痛い、夜中からこの重筋トレは辛いっす。しかし足は止まらない、ガシガシ登って1時間ちょいで尾根上に着いた。ここで初めて休憩した、空は薄曇りになり月明りが届きだした。尾根から池ノ谷に下降する。笹が夜露で濡れていたのでカッパを着てサックっと降り立った.
<
夜明けまでまだ2時間ある、早く明るくなってほしいが行くしかない。険悪な池ノ谷を遡行していく。大きな滝は幾度と現れ暗闇の中ルートを探すのに苦労した。高巻きは足元からガラガラ崩れていく…しかしまだ序の口だった。<
とうとう暗闇の中で雪渓が現れた、できれば明るくなってから取付きたかったけど仕方がない、今日は速攻周回するのだ。<
<
久しぶりにアイゼンを装着して雪渓に乗った。まだ下部なのでクレパスは無かった、もしかしてこのまま三ノ窓まで繋がっていれば超ラッキーだが甘くはない。雪渓は無くなり深い渓谷となった…、雪渓から下降するのも大変、そしてまた滝の連続となった、もう序の口から十両だべ。<
<
暗闇の中とうとう二俣に着いた、左俣は三ノ窓に続く。ここから傾斜が一気に増す、そしてまた雪渓が現れた。何とかよじ登り雪渓の上を歩くと無数のクレパスが入っているではないか。勘弁してください、早く明るくなって。さすがに時間調整をして明るくなるのを待った。明るくなると恐怖と絶景が待っていた。見事な紅葉は凄くきれい、これを見たかったんだ。うっとりするけど現実に戻り恐怖と戦おう。クレパスは深さ5m以上、落ちたら終わり、クレパスもさることながらこの先の雪渓も切れていて渓谷は深い。敗退だけはしたくなかったので登攀具を担いできている。アイススクリューにバイル、ロープがあれば雪渓の上り下りは安全にできるだろう。<
<
登攀具を使うことはなかったが際どいルートばかりで時間がかかる、大きく口が開いた所や1本橋、雪渓のトンネルまで現れた。もうこれは幕の内…イヤ横綱級だ。格闘が終わったのは2400mあたりか、ここから三ノ窓までガレ場を登っていく。中々近づかない窓、足が棒になりそうだった。スタートから7時間、やっと三ノ窓に到着、休憩しながら絶景を堪能した。池の平の尾根の紅葉は絶品だった。<
<
さあ先を急ごう、この先の北方稜線は歩きなれているので問題は無い。池ノ谷ガリーから稜線に登り上げるとまたまた絶景が待っていた。貸し切りの贅沢です。絶景を見ながら岩と戯れて剱岳山頂に登り上げたのがスタートから9時間。頑張りました。雲海が広がり上部は快晴、まるで飛行機から見る景色のようだった。<
山頂には人が多かったので記念写真を撮って直ぐに下山開始をした、別山尾根分岐で声をかけられた。今売り出し中の大作であった。初剱を早月尾根往復だった。<br>
<
さあ後は下山するだけだが長い早月尾根はこれまた試練だ。下から続々と登山者が登ってくる、すれ違いは慎重に。標高が下がると暑い、暑いとスピードが落ちてしまう。早月小屋で水分補給をして再び下山開始、標高1800mから雲の中に入り涼しくなったのでペースを上げた。松尾平で走ったら足が攣って苦しかった、ヤバい12時間切を目指しているんだ。最後の階段は半泣き状態だったが無事ゴール、12時間切ました。頑張ってよかった。。。</
いいねした人