風は秋色❓【若狭駒ヶ岳】まだ早い駒ヶ池の紅葉🍁山毛欅の回廊をチュルリラチュルリラ〜♫
- GPS
- 04:39
- 距離
- 11.5km
- 登り
- 984m
- 下り
- 873m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
高島市営バス「木地山」バス停に自転車をデポ 「久保所」バス停横に自家用車を駐車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
スタート地から行者山への尾根は一般登山道ではありません。しかし踏み跡明瞭で目印もたくさんあります。 行者山から先は全てよく踏まれた登山道です。 |
写真
感想
6月の初めに登った若狭駒ヶ岳に再び訪れたいと思う。
この時は百里ヶ岳から桜谷山を経由して高島トレイルの稜線を辿ったのだが、今回は南東側の行者山からアプローチし、途中駒ヶ池に寄って駒ヶ岳に登ろう。
朽木麻生の木地山バス停に自転車をデポする。
バス停からは一日3便しかない朽木学校前行きの始発のバスが丁度出発するところだった。
バス停横にトイレがあるのだが、その前でお二人の女性ハイカーさんが登山の準備をされていた。どちらの山に登られるご予定かお聴きする。駒ヶ岳だと仰るので私もそうだと申し上げた。しかし私は行者山の登山口に戻ってから駒ヶ岳を目指すので山上で再びお二人に出逢うことは無さそうだ。どうぞお気をつけて、と申し上げて車に乗り込み県道23号を引き返す。
朽木麻生の「久保所」のバス停近くの空き地に車を停めようとすると軽トラックのオヤジさんから声をかけられた。そこは今から草刈りをするので邪魔になると言われる。バス停のすぐ横のスペースで構わないのと仰るのでその通りにした。
すぐ北側の尾根に取り付くのだが、獣避けと思われる柵がありチェーンで縛ってある扉を開け閉めしなければならない。ガチャガチャやっていると先ほどの草刈りのオヤジさんが怪訝そうにこちらを睨まれている。この場所から山に入る登山者は少ないのであろうか?ぎこちない笑みを浮かべながら右手を上げて、そそくさと柵の中へ入る。
早速にも急坂の尾根が始まる。まだ暖まっていない身体には辛いが急坂マニアには堪らない。
しかし登山のスタート直後30分というのが心臓に極めて大きな負担を強いると聞いたことがある。心臓に持病は無いが加齢とともに気になるところである。無理は禁物だ。ゆっくり行こう。
突如前触れもなく現れた小さな祠にご挨拶し、今日はやたらと綺麗に感じる一株だけ咲いていたアキノキリンソウを眺めながら急な尾根をボチボチ登ってゆく。
この尾根は登山道ではないのだが踏み跡は明瞭で目印も頻繁に出てくるので歩き易い。
地面には実を落とした後と思われる植物の額の部分だけがたくさん落ちている。真っ赤なサンゴのような小枝である。この時期にはよく見かけるのだが、ムシカリかガマズミの実の後かなぁと思う。しかし帰宅後に調べてみると、どうやらミズキの実の額の部分のようだ。
それにしてもたくさん落ちているの赤いサンゴを見ながら、つい口ずさんでしまった。
♫あ〜 私の〜 恋は〜 南の〜 風に乗って走るわ〜♪
「青い珊瑚礁」である。このあとずっと口から離れくなったのは言うまでもない。
この山域を歩いているといつも驚かされることがある。時々「ドドーン❗️」と地響きのような音が聞こえてくるのだ。ほど近い自衛隊今津駐屯地の砲弾訓練の音が頻繁に鳴り響く。以前その駐屯地では誤発射の事故もあったので怖いのだが、それよりも獣を狙う猟師に誤発射されるのではないかと心配になる。今日も明るい目のウェアを着ている。熊も多発地域なので熊ベルもリンリン鳴らしまくる。そして聖子ちゃんの歌を大声で口ずさむ。
眺望も何もない地味な山頂の行者山を通過した。ここからは高島トレイルのルートなので道はかなり明瞭で歩き易くなる。
行者山分岐を過ぎるとやがて自然林が美しい稜線になる。p532、p536と経由して横谷峠へと歩みを進めてゆく。
天気は抜群に良いのだが気温は低めだ。眺めの良くない稜線では時折り強い風が吹きつけ肌寒い。すっかり秋になったなぁと感じる。風は秋色だ。
「風は秋色」という聖子ちゃんの歌があったなぁと思うのだが、どんな歌だったか思い出せない。
♫か〜ぜ〜たち〜ぬ〜 今〜は〜秋〜♪
違う!これは「風立ちぬ」だ。
今度は「風立ちぬ」が口から離れなくなった。
♫今日から私〜ぃ〜は 心のた〜びぃびと〜♪
横谷峠の林道へ一旦着地して再び登り返してゆく。二重稜線の間の谷間の急坂はかなり堪える。やがて右岸側の尾根に乗ると更に急坂になる。急坂マニアもヘトヘトになる。しかし標高580m付近で現れた山毛欅の麗樹に癒されながら頑張る。
間もなくで広くなだらかな尾根になった。明るい尾根には栗の樹が多い。たくさんの毬栗が落ちているのだが、中身の実は皆無だ。リスやサルやクマさん達が食べてしまったのだろう。
p693で県境稜線に合流する。道は西へ進む。しばらくは植林の尾根が続くのだが、やがて南側の展望が開けた。眼前には青空のもと比良の蛇谷ヶ峰、そして釣瓶岳から武奈ヶ岳の稜線が綺麗に見えている。明日または明後日の好天を祈るばかりだ。
南へ延びる池原山・足谷口へのルートとの分岐を見送って、次第に駒ヶ池へと近づいてゆく。すると徐々に山毛欅の樹が増え始める。
と、広い尾根の斜面に特に立派な巨山毛欅があったので見上げて感嘆の声をあげる。それ以外にもたくさんの山毛欅の大樹が現れる。
そうこうしているうちに駒ヶ池へと辿り着いた。山中にある池はとても神秘的だと前回感じたのだが、今回は池の周辺は快晴で極めて明るくとても清々しい。池は以前より水量が多いと思うのだが、その水面の大部分は水草が覆い隠している。それでも空の青さを反射して美しい。周囲を取り囲む山毛欅を中心とした樹々の葉も輝いている。残念ながら紅葉には少し早い。もう少し紅や黄色に色づいたら、さぞや美しいことだろうと思う。
駒ヶ池から駒ヶ岳へと向かう。前回も歩いた道だがこの辺りが今日の山行の核心部だ。
山毛欅林が素晴らしい。美しい。ブナフェチには堪らない。
どこまでも続いてゆきそうな山毛欅の回廊を、スキップするかのような軽快な足取りで、時に巨樹を見上げたり、麗樹に抱きついてみたりしながら歩いてゆく。
♫チュルリラ〜チュルリラ〜 風に吹かれて〜♪
何気に口ずさんでいた聖子ちゃんは、何故か「野薔薇のエチュード」だった。「風は秋色」がどんな歌だったかは、未だ思い出せない。
駒ヶ岳への上り坂で木地山から焼尾東谷ルートで登ってこられた7,8名のパーティに追いつく。最後尾を歩いておられたご婦人にお聞きすると皆さん京都の方々だった。先頭はリーダー的な存在でご案内されている男性。他は全員女性である。
自衛隊の砲弾の音もかき消されるぐらいに賑やかにお話をされながら快調に登って行かれる。
パーティを追い越して先に駒ヶ岳山頂へ登頂した。4ヶ月半ぶりの若狭駒ヶ岳。快晴。青空。誰もいない。静かだ。
この山頂は東側の眺望が綺麗に広がる。北部琵琶湖の向こうに伊吹山が美しく見えている。その南に霊仙山、御池岳、さらに南の鈴鹿の峰々。
絶景を眺めながら軽い昼食を摂る。素敵な時間だ。
しばらくすると当然さきほどのパーティの皆さんが到着される。突然賑やかな山頂になる。楽しそうにランチタイムにされる。
静かな一人山旅もいいが、複数名で賑やかに歩くハイキングも羨ましいな、と思う。
リーダー格の男性と少しだけお話ししたが、あまりお邪魔せずにその場を辞して下山を開始する。
下山は与助谷山方向へ西尾根を進み、途中からオユキ谷の右岸尾根のルートで木地山へと下る。
この南向きの尾根も山毛欅の林がずっと続いてゆく。私の知る限りでは大抵の山で標高700mあたりより下は山毛欅は少なくなるのだが、驚くべきことにここでは標高550m付近まで密度の濃い山毛欅林が広がっていた。あまり楽しそうではないと勝手に決め込んでいたルートで、とても得をした気分になった。
オユキ谷(東谷)と西谷が合流する場所へと尾根道を降りてきた。あとは木地山バス停まで焼尾谷をカツラの樹などを眺めながら歩いてゆく。
快晴の空から木漏れ日として降り注ぐ光に照らされ清流がキラキラと輝いている。
木地山バス停では朝お逢いした女性お二人の車が未だ停めてあった。駒ヶ岳から桜谷山を周回されると仰っていたのでもうそろそろお帰りだろうか。
デポしておいた自転車に跨がって「久保所」バス停まで約7キロ、30分のサイクリング。途中アゲインストの箇所では太腿の筋肉に乳酸が溜まる感覚を心地よく感じながら、下り中心の舗装路を軽快に漕いでゆく。
麻生川の河原にはススキの草原が広がり銀色に輝いている。
そして自転車を漕ぎながらようやく思い出した。
♫Oh〜 ミルキースマイル 抱きしめて〜♪
♪あな〜たの 腕の中で 旅を〜する〜♫
秋色の風を感じながらの心地よい山旅は、デビュー当時の聖子ちゃんの爽やかな歌声を思い出しながら間もなく終わるのだった。
コメント
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ウリさんこんにちは。
歩いたことの無いエリアですが、地図を見ると思ったより朽木に近いんですね。お途中までは思った以上に道も太いようです。先はストリートビューで見られないんですけどね。
ブナの尾根道も駒ヶ池も源頭部とかも綺麗でいいところですね。11/1の狩猟解禁後はチョット考えちゃいますけど。お花もいいですが、栗が落ちているのも楽しそう。
ウリさんは、聖子ちゃん世代なんですね
ののさん、こんにちは😃
百里ヶ岳から今回の駒ヶ岳あたりまでの高島トレイルの稜線は本当に山毛欅林が美しいところです。ブナフェチには堪らないです😆
国道から県道に入って走る距離は生杉や小入谷より、こちらの木地山までの方が極めて近くてアプローチし易いですね。
自転車でチャリチャリ〜はホント便利で助かってます😊
昨秋、猟犬を連れてる猟師さんに峰床山〜鎌倉山で出くわしましたが怖かった〜😰でも犬は人間って分かってくれてたようです。
そうか、11月が解禁なんですね😅
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