初雪と紅葉の常念岳 一ノ沢ピストン SCS山岳部 vol.24
- GPS
- 17:28
- 距離
- 15.7km
- 登り
- 1,880m
- 下り
- 1,889m
コースタイム
- 山行
- 5:25
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 6:02
天候 | 雨のち雪/晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
自家用車は穂高駐車場に駐車(無料) https://goo.gl/maps/KNayLtbapiVdaHTZ8 http://www.nan-an.co.jp/modules/tozan/hotakaparking/ ■登山開始 安曇野タクシーで一ノ沢登山口へ移動 http://www.azumikanko-taxi.co.jp/030/ ■下山後 常念乗越より電話でタクシー予約、一ノ沢より穂高駐車場へ移動 ・一ノ沢登山口に登山ポスト、トイレあり ・一ノ沢登山口は携帯の電波が入らない。確実に電波があるのは常念乗越でのdocomo。常念乗越でもsoftbank/auはたまに電波がある程度で電波が来ても3Gくらい ・常念小屋でタクシーを呼んでもらうことができる ・一ノ沢登山者用駐車場は無料だが登山口まで距離がある ・タクシーは登山口まで入れる |
コース状況/ 危険箇所等 |
10/17の悪天候により標高2,000m以上で積雪。常念乗越以上は積雪深し、最深部は1mほど。要滑り止め及び冬装備。 標準コースタイムが健脚者向きのタイムに設定されており、かなりのペースで歩かないとコースタイム通りに歩けない。 常念乗越から常念岳への登りはかなりの急斜面で高度感もあり基礎的な岩場の登攀技術も必要であるため、相応に登山経験のある人向け。時間に余裕があっても初心者には厳しい山だと思われる。 ■一ノ沢〜王滝ベンチ〜烏帽子沢〜笠原沢〜胸突八丁 一ノ沢の横を左岸・右岸と渡渉をしながら登っていく谷系ルート。故に傾斜は沢に沿って次第にきつくなる。危険箇所は特になく、沢の水量が落ち着いていれば特に問題なし。 渡渉は橋のある場所も無い場所もあり。一ノ沢本流だけでなく、支流も含めて相当な回数の渡渉あり。 道は整備されているものの、道が川になっている箇所が複数あり。 王滝ベンチのあたりからは常念岳が顔を覗かせる。 ■胸突八丁〜最終水場 胸突八丁から階段が出てくる。 胸突八丁上の階段が積雪で滑りやすく危険。高度感もあり、要注意。その先も整備されているものの黒部の下ノ廊下のような高度感のある細い道が続く。 ■最終水場〜常念乗越 樹林帯の中をつづら折れで登っていく。谷系ルートのお約束どおり、沢から稜線に出る最後の斜面となるため傾斜は厳しい。 階段、ベンチ等整備はされており危険箇所は特に無し。 常念乗越に出ると待望の槍ヶ岳が飛び込んでくる。 ■常念乗越〜大きな岩 まず、常念乗越から見える山は常念岳山頂ではなく、目立つ岩。また、見た目は緩やかで簡単に登れそうな傾斜に見えるが実際はかなりの急斜面で壁のような斜面を登っていく。滑落には細心の注意を。 夏道はつづら折れで高度を稼ぐルート。いずれにせよ傾斜が厳しく体力には余裕が必要。 積雪時はアイゼン必要。しかし岩場も多くアイゼンだと取り回しが大変な可能性もあり、チェーンスパイクくらいがちょうど良さそう。いずれにせよ積雪時は滑り止め必須。 大きな岩直下あたりから槍ヶ岳に加えて穂高も見えるようになってくる。振り返っての横通岳、表銀座も絶景。 ■大きな岩〜常念岳山頂 傾斜が緩くなり歩きやすくなるが、稜線上であるため強風には注意。 三叉への分岐を過ぎるとまた傾斜が厳しくなる。 山頂は意外にも非常に狭く4人程度で満員。全方向傾斜が厳しく強風には注意が必要。山頂で休憩してご飯を食べられるような感じではない。 眺望は360度の絶景。槍ヶ岳と穂高岳方面はいわずもがな、立山、劔岳、妙高方面〜群馬方面、八ヶ岳、南アルプス、富士山も見える。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
タイツ
ズボン
靴下
アウター手袋
防寒着
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
アイゼン
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
カメラ
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感想
◼️部長の感想
J3 SC相模原サポーターで山を登るSCS山岳部、2回目の北アルプスチャレンジ。元々は昨年のvs長野パルセイロの時に計画したものの断念。今年の5月にも計画したもののコロナの影響で断念。Go to東京発もOKになったということで、改めて常念岳山行を計画しました。
当初は一ノ沢から常念小屋泊、翌日常念岳を経て蝶ヶ岳、三叉へ下る周回ルートを計画していました、、、が!
まずは天気。週間予報では上陸しそこねた台風が太平洋上に居座った関係で停滞前線が発生。両日とも雨予報でしたが、数日前より好転し日曜日は晴れの予報に!初日が雨でも日曜日が晴れであれば逆に綺麗な景色が拝めるかも?ということで決行しました。
当日登り始めは小雨、次第に弱くはなったものの、山頂に近づくに連れ雪に。笠原沢を越える頃から完全に雪となり、常念乗越につく頃には10cm以上積もってしまいました。胸突八丁から最終水場の区間も雪で滑りやすくかなり危険な状況でした。
しかし天気は晴れ予報。予報を信じて8時に就寝、夜中に起きてみると、、、満点の星空、無風!これはイケると再び眠り翌朝。小屋の外に出てみると驚くほどの晴天、しかし常念岳は真っ白に。難しい状況ではありましたが、胸突八丁上の危険地帯を下るのが嫌ということでまずは常念岳に登って考えようということになりました。
しかし!
小屋泊の方はほぼ全員小屋の朝食後の出発、誰も素泊まりがいないという状況。つまりはノートレースです。しかし我がパーティーのペースを考えると蝶ヶ岳に行くには5時には出発したい、、、小屋泊で5時前発の人が誰もいないというのにかなり驚きました。
まぁ誰か追い越してくるだろうと仕方なく出発、雪装備+ヘッドライトでスタートしました。
しかし!
常念岳への登りは想定以上のかなり厳しい傾斜。夏道がどこにあるかも全くわからず、雪の上に顔を出した岩を頼りにラッセルしながら登りました。途中で後続のグループに変わってもらったものの深い雪で慎重にならざるを得ず、結果的には常念岳登頂に3時間とコースタイムの2倍の時間を要してしまいました。
蝶ヶ岳を回ったら時間が厳しそうだったのですが、常念乗越から大きな岩エリアを下ることが厳しそうということで、ルート決行かピストンへの変更かを迷いながらなんとか登頂。
すると、、、
蝶ヶ岳方面への道はなんとノートレース!かなりの人数に追い越してもらいましたが誰も蝶ヶ岳に行っていないようです。向こうからも誰も来ていない。
常念岳から蝶ヶ岳方面への下りが緩かったらいいなとも思ったのですが、見てみると常念乗越からの傾斜よりも厳しそうな下り。そしてノートレース。かつ時間も厳しい。これは無理だなと感じました。
未知の場所よりは通ってきた場所の方が安全だろう、そろそろ胸突八丁上の雪も溶けているだろうということで、ピストンに変更して帰ることにしました。
心配された常念乗越への下りは誰かが夏道と同じルートを開拓してくれたようで、比較的危険もなく下ってくることができました。常念乗越の先も常念岳登頂に時間を要したあいだにすべて溶けてくれたようで、雪の無い道を安全に下ることができました。
胸突八丁先の下りは余裕だと思っていたら思った以上に長く、タクシー待ち時間ギリギリになってしまいました。登りではそんなに長く感じなかったのですが、下りではかなり長く感じました。いくら歩いても着かない、、、。結局なんとか間に合いました。
やはり山は装備です。様々な状況を想定し万全の準備と的確な判断。これが山で重要なことだなと再認識しました。(そういう意味ではやっぱりトレランは死ぬまでやらないだろうなとも、、、)
そして計画。今回蝶ヶ岳周回ルートでしたが、体力や状況を見て常念岳で引き返すことも想定していたお陰で比較的スムーズに撤退判断ができました。この判断は正解だったなと思います。想定通りに進めない時のエスケープルートやバックアッププランは常に考えておくということも再認識しました。
最後の紅葉を愛でるはずが雪景色を眺めることとなり大変でしたが景色と星空は最高でした。北アルプス厳冬期に挑戦しようとは思っていないので、白い槍穂高を常念から見ることはおそらく死ぬまで無いと思います。そういう意味ではかなり貴重な景色を眺められたなと思います。
北アルプスはやっぱり北アルプスでした。楽しかった!また夏に行ってみたいです。
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