鳳凰山の縦走 夜叉神峠〜御座石鉱泉
- GPS
- 32:30
- 距離
- 17.2km
- 登り
- 1,784m
- 下り
- 2,085m
コースタイム
二日目 南御室小屋前イグルー5:20発→日の出6:40砂払手前でぎりぎり間に合う。→8:00薬師岳→9:30観音岳10:00→地蔵岳の南コル10:30→鳳凰小屋11:40→16:40御座石鉱泉
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
連休なので人多し 南御室の点場にはテント14張りくらい トレースはあるけれどもぐる。 地蔵岳コルから鳳凰小屋まではトレース無し。 鳳凰小屋より下はあるけど雪の状態がカリカリモナカで延々燕頭山までバリズボ!疲労。 |
写真
感想
山梨岳連の4人+山梨大山岳部新人の2人という、年齢差40年の社会人学生交流山行と一緒に登る。学生は冬山ほぼ初めて。連休の鳳凰山は人がたくさんだった。
夜叉神峠登山口から夜叉神峠へは、上手に道が作ってあって、傾斜を感じないカラマツの明るい林だった。峠で白根三山と対面。鳳凰山があるから、このゴウジャスな山並みが甲府盆地から見えないのだね。
大崖頭山までのやや傾斜ある尾根は、樅や松の針葉樹林で、雪が少なく凍っている箇所が多い。アイゼンつけてもよいが無しで行ける感じ。無しで行くのも稽古になるということで、経験の差が出て、学生は苦戦。僕はさっさとアイゼンつける。
大崖頭山の最高点を杖立峠というそうで、そのあたりから南御室まで、「トレースはあるのだが潜る」という南アルプス的な雪の状態。この傾斜なら山スキーが欲しい!と僕は思った。学生はどぼどぼ潜ってしまう。何が違うのか?
苺平から先は辻山の長いトラバースで学生にラッセルのコツなどを上原さんと小宮山さんが伝授する。ラッセルの練習、僕はしたことあったかな、と思い返すが出てこない。北海道ではトレースのある冬山はほ全然無かったのだった。教わるまでもなく、見よう見まねだったのだった。
南御室の天場につくと、テントがたくさん。人々もたくさん。50人くらいはいそうだ。小屋も冬期スペース(食堂のようなところ)が開放されている。僕は小屋の脇の吹きだまりの雪を利用して、二人用イグルーを作る。40分でできた。吹きだまりにはセッピのような硬く密度の低い層があり、屋根材も取り出し易い。シカタさんと潜り込んで缶詰で飲酒。プンタアレナスの量販店で買ったチビ牡蠣薫製缶詰と陸自の戦闘糧食ソーセージ缶を誕生祝いに、いつものオイルサーディン。韓国うどん汁。
就寝後、イグルーの近くを通る足音やいびきの音が結構聞こえた。雪の防音能力は断熱能力に並び強いと思ったのだが、こんなに人の多いところで作るのは初めてだった。
朝焼けの白根三山の撮影のため、日が出る前に樹林限界の2700mまで行かなければならないのだが、出発が5時20分になってしまい、マックラな中のラッセルで、樹林帯の中で太陽に追いつかれる6時37分。もう駄目かという頃合いに岩の上に登って樹林帯の上に出て展望できるポイントを見附けて、かろうじて紅色の南ア主稜の撮影に間に合う。紅→金→黄色→白と色が変わるその時間はごくわずか。
そこからすぐ2700mの砂払だった。ここで一行を待ち、ともに行く。ここからほとんど雪と植物が無い。風が強く、少ない雪も吹き飛ばされるのだろう。花崗岩の稜線は、燕岳を思い出す。薬師岳は道が最高点を通らないせいか、喜びに欠ける山頂である。白井沢あたりから登り直さなくては失礼にあたるかも。観音岳山頂は巨岩積み上げの良い最高点だった。人もたくさん。ここで一行と別れ、御座石鉱泉を目指す。地蔵岳まで来る人も少しいるけれど、ほとんどの人は車もあるし、あの長い稜線を夜叉神峠まで帰るようだ。地蔵岳も行こうか考えたが、地蔵は次回、石空川から登り直そう。一気に三つも登ってはもったいない。分岐から鳳凰小屋までトレースは無く、股まで潜るところもあるが、赤いペンキマークが立木に連発されていて導かれる。無ければ五万図だけではちょっと難しい。小屋から下にはなぜかスノシュートレースがあり(何故、ここまでなのかな)助かった、と思ったら、トレースはあるのに更に潜るし、横滑りもする嫌な雪面で、燕頭山までが凄く長かった。アイゼンと輪かんの併用だが、硬い表面の雪、グラニュラスな下の雪がバリズボで、スピードががっくりと落ちる。甘いもの食べながら時間をかけてコツコツと高度を下げる。南アルプスの雪って、こうなんだよな!久しぶりに思い出したよ。それに道は稜線上ではなく少しだけ北側斜面をトラバースしてついている。稜線は薮が濃いのだろう。五万図では読み切れないところだ。赤い印を辿るトレースは、それを忠実に追っている。慣れた人だろうか。潜るとはいえ、ずいぶん助かる。下りの尾根の詳細地形図は用意しておかなければならないな。
燕頭山から下は常識的な普通の雪になり、急下降の尾根をずんずん下る。下りではザックの腰バンドつけるのも悪くない。重荷なので気分転換でやってみる。
御座石鉱泉には沢登さんの車が来てくれていた。帰りの小武川林道から、紅色の八ヶ岳、富士山が祝福。韮崎辺りから眺める富士山が一番美しいと思うよ。
日が沈み夕映えを背にする鳳凰山を望むアルプス食堂でラーメン食べて放心。
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