谷川岳(雪上訓練2班)
- GPS
- 04:46
- 距離
- 4.8km
- 登り
- 468m
- 下り
- 471m
コースタイム
- 山行
- 3:52
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 4:29
天候 | 12/12, 曇り後みぞれ 12/12, 雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
まずは、二日目にアイゼンを忘れ、熊穴沢で待機となった事を皆さんにお詫びします。
今回はメインのCLでは無いにせよ、連れて行く立場の人間が重要なアイテムを忘れる事は、時と場合によっては致命的な失敗となります。
己の未熟さを猛省する所であります。
訓練は、富士山では雪訓できそうに無いので、谷川岳になりました。
実際の基礎訓練は、大体一日で終わってしまうもので、通常二日目はひたすら歩行訓練となりますが、正直目的地の無い歩行はモチベーションが下がってしまいます。
谷川岳なら、二日目に実戦訓練として山頂を目指して登れるので、目的を持ちやすいと思います。
滑落停止訓練さえ何とかなれば、富士山に拘らなくても良いのだけど。。五合目まで3時間近く歩くとか、雪のある場所を求めて彷徨うとか、それらの時間を全て訓練に使う事ができるのに。と感じた雪訓でした。
人生初の雪山登山。
装備も何もなかったためあれこれ考え方を聞きいて装備を買うところからスタート。
とは言え実際の寒さがイメージできず、手袋や靴下などについては組み合わせ方かなり頭を悩ませた。
そしてパッキングも、使う頻度やタイミングがイメージできず悩む…
そんなこんなで当日。
まずはつぼ足での歩行。
フラットフッティング、静荷重静移動ならできるだろう、と思っていたがなんだか無駄な力を使っている気がする。
下りは特に滑りそうで不安。
置いた瞬間にわずかにずれるのは真上から荷重かけられてないからなのか…?
そこばかり意識すると今度はゆっくりしか歩けないし…
適当に歩こうと思えば歩けるけど効率よく歩くのが案外難しい。
続いてピッケルの取り扱いを学び、その後アイゼン歩行へ。
つけて歩いた瞬間、がっつり重量アップを感じた笑
つぼ足歩行よりは当然滑らないので楽。
爪を噛ませる感覚はまだいまいち分からず。
アイゼンを外し、メインディッシュの滑落停止に。
実際に滑落停止をやって頂くと急ブレーキ感に驚いた笑
ピックを刺すのではなく構えて体を回転させた結果として刺さる形の方が体重が乗りちゃんと制動力が働く、ということを理解はするも自分でやってみると上半身が先に回ってしまう。
何度かやるうちに腰から回るイメージで動きが固まった。
翌日、起きると完璧に晴れ!
気温は低かったが太陽で暖かく、登頂の景色に期待が膨らむ!
しかしロープウェイで登るにつれ曇り、降りた途端に雪…
なぜだ…
歩き出すと昨日降ったと思われる雪が良い踏み心地。
やはり下る部分で滑るしちょっとしたステップで足裏の前方だけ乗せても滑る気がして重心とか足の置き方を色々試す。
避難小屋でアイゼンを履いてからは快適!
雪を刃が噛む感覚が分かりやすく、前方の爪を噛ませる体重の掛け方を練習できた。
途中少し岩を歩く箇所もあり緊張したが、滑る雪よりはなんとかなった。
登るほどに吹雪になり残念ながら登頂は出来なかったが、色々な雪を踏みしめ静かな山を歩くことができとても楽しかった。
最後にプローブとビーコンの使い方を学び雪訓は終了。
装備の準備やパッキング、歩き方など全然ダメな部分はだいぶあったが、寒さや危険についての基本的なことを含めて不明だったことがかなり明らかになりとても為になった。
天候は良くはなかったが雪山初心者に厳しいほどではなく、とても良い具合に楽しさや難しさを味わえた山だった。
講習を計画し丁寧に教えて下さった先輩方ありがとうございました!
防備録
・雪が深めのところで踏み固めながらの歩行は体重移動で固める。雪が足りない場合は周りから落として固める
・滑落停止は初動で止めるのが大前提
・停止方法は何パターンかあるが、これがダメなら次これ、ではない。最善を選ぶ
・ピックを刺すのではなく構えて体を回転させた結果として刺さる形の方が体重が乗りちゃんと制動力が働く
・肩でブレードを押すのではなくシャフトに胸で乗る形
・ピックは斜面に垂直に肩付近で刺さるよう確実に構えをつくる。要反復練習
・アイゼン履いている時はすぐ足を上げること。折れる
・滑落が止まってからはまず冷静になること。キックステップで足場を作りそれからピッケルを使いつつ立ち上がる
・制動力が足りない時は左手でシャフトを起こすようにしピックを強く押しつける
・スコップは大きさも大事だが柄の長さが取り扱いには需要。真っ直ぐな方が良いと思う(bca)
・HESTRAをオーバーグローブに使ったが長時間の降雪では指部分が染みてくる。テムレスは有能
・グローブつけての操作は予想以上に困難。リーシュを付け替えやバラクラバの調節すら手間
・スムーズかつ適切にアイゼン履くのは重要。停止時間が長いほど体温低下する
・ビーコンは不連続発信。近づいたらゆっくり移動しないと変曲点を逃す
・グループチェックは1人がsendで移動(20m?)して移動先でsearchに、残った人は1人ずつsendで向かう
・プローブは谷側へ投げて引っ張って伸ばす
・斜面に対して垂直に(≠鉛直)刺す
・ビーコンで位置を決めたら25cm間隔で渦巻き状に刺していく
・発見した深さと同じ距離だけ谷側の位置から掘り始める。斜度緩い場合は2倍の距離
11月の班分けのアナウンス後、ZOOMでのMTGを2回(CL,SLは+1)を経て、当日を迎えました。ZOOMでのMTGはメール、LINEで打合せするより、コミュニケーションもスムーズで、効率的。
第一候補の富士山は前週のトポでも全然雪がなく、第二候補の谷川岳となりました。
ロープウェイをあがり、降り立った天神平は雪景色でほっとしました。
この週末は、多くのパーティが雪上訓練に来ていました。
1日目は天神平スキー場脇で訓練。
2日目は天神平から谷川岳山頂を目指して歩行訓練。(夏道ルート/天狗の留まり場まで)
2日間を通して、技術の確認ができ、かつCL・SLの教え方、伝え方、全体管理など非常に多くのことを学ぶことが出来ました。CL、SL、皆様、ありがとうございました!今回教えていただいたことを、来年は自分が教える立場となり、伝えられるように、知識深め、経験を積んで行きたいと思います。
がしがし雪山行きたい!!
・つぼ足−足裏全体で雪面をとらえる。後ろ足蹴り上げない(滑る)。
・アイゼン歩行−アイゼンのひっかけに注意。特にかかと側は狭まりやすい。
・ピッケルワーク−登り、下りでのピックの向き。左右どちらの手で持つのか。2日目の歩行訓練では雷鳥さんの声がけにより、状況に合った持ち方を意識できた。
・滑落停止−1でピックをセット(向き注意)、2で腰から回転しピックで制動。1つずつの動作を落ち着いて行う。停止後立ち上がる時の再滑落に注意する。※訓練はアイゼンを外して行う。
・耐風姿勢−ステイクポジションをとり、足場はしっかり。風に対して体(肩)を押すイメージで耐える。風の呼吸を感じて、弱い時に動く。冬の強風の怖さを経験談を交え説明いただき実感が湧いた。
・雪崩埋没者捜索−ルートにもよるがビーコンは行動開始前には装着と電源、グループチェック。
※夕食(食担)は鶏鍋ベースで3回分+〆を仕込んだ。土合山の家キャンプ泊のため、重量度外視。
〔邵+鶏肉 ¬邵+水餃子 L邵+豚肉+きりたんぽ(3本) ぁ困篭焦(4人前)
・野菜は基本(白菜、ねぎ、水菜、きのこ類)
・味変で薬味&調味料(青ネギ、針生姜、黒七味、七味、柚子胡椒、ポン酢、ラー油)
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