【天子山塊 全山縦走】白水山-天子ヶ岳-毛無山-雨ヶ岳-三方分山
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- GPS
- 27:46
- 距離
- 41.9km
- 登り
- 4,431m
- 下り
- 3,615m
コースタイム
05:00 稲子駅 05:30 天子ヶ岳 05:30 雨ヶ岳
05:15 踏切横断 06:14 長者ヶ岳 5分休憩 07:14 御飯峠
05:38 稜線(鉄塔) 5分休憩 07:27 天狗岳 07:36 佛峠
06:42 ・469付近の峠 07:36 鉄塔小屋 20分休憩 08:00 中ノ倉山 10分休憩
07:15 ・670 10分休憩 08:05 湧水峠 08:54 中之倉峠 15分休憩
07:30 登山道と合流 08:57 熊森山 10分休憩 10:21 パノラマ台 45分休憩
07:53 白水山 10分休憩 09:37 猪之頭峠 11:52 精進峠 5分休憩
08:30 石神峠 10分休憩 10:20 雪見岳 5分休憩 12:30 精進山
09:50 飛行機山 5分休憩 11:04 金山 12:36 三方分山 5分休憩
10:36 西沢峠 10分休憩 11:23 地蔵峠 10分休憩 12:48 精進山
11:37 △佐野村 10分休憩 13:20 毛無山 10分休憩 13:03 精進峠 10分休憩
13:10 ・1086鞍部 5分休憩 14:01 大見岳 13:40 砂防堤
14:16 天子ヶ岳 14:46 高デッキ 13:51 山田屋ホテル前BS
15:36 雨ヶ岳
天候 | 4/20 ![]() ![]() 4/21 ![]() ![]() 4/22 ![]() |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:山田屋ホテル前〜(富士急バス)〜河口湖〜(富士急)〜大月〜(中央本線)〜高尾 |
コース状況/ 危険箇所等 |
稲子駅 水道、自動販売機あり [b]1日目は・644〜白水山〜石神峠の部分のみが一般登山道 ![]() ・睦の集落〜・644の白水山登山道との合流点までは踏み跡はある ・石神峠〜飛行機山〜西沢峠は踏み跡程度、西沢峠へ降りる箇所は分かりにくい ・西沢峠〜佐野村三角点は踏み跡程度 ・佐野村三角点〜・1086は防火帯のため歩きやすい ・・1086〜天子ヶ岳は傾斜がキツく、足元の土が崩れやすい [b]2日目は基本的に一般登山道[/b] 地図によっては ・長者ヶ岳〜地蔵峠の縦走は熟達者を同行させろと書いてあるが、そこまで難易度は高くない ・毛無山〜雨ヶ岳は単独行は避け、熟達者を同行させろと書いてあるが、 笹が刈り払われている為に現在は迷うようなところはない [b]3日目は序盤が多少難しい[/b] ・雨ヶ岳から北尾根への下り口は見つかりづらい。最初はコンパスを頼りに下った。 次第にテープが見えはじめ、それを頼りに下ることができた。 ヤセ尾根の為、積雪期は軽アイゼンがあったほうが良かった。 ・御飯峠〜佛峠は踏み跡は薄いもののそれほど難しくない道 ・佛峠〜パノラマ台〜三方分山〜山田屋ホテル前は一般登山道 |
写真
感想
今回は富士山西麓に南北に連なる天子山塊を歩いてきました。
[b]【0日目】[/b]
夕方に中央本線に乗り、甲府駅から身延線に乗り換え、稲子駅まで行きました。
身延線ではちょうど中高生たちが下校の時間だったらしく大勢乗っていました。
しかし、稲子駅で降りたのは自分のみでした。
この日は山へは入らずに駅舎の裏に幕営することにしました。
不運なことに、この日の夜は駅のメンテナンスの日だったらしく、
深夜に重機を使って工事をしていました。
[b]【1日目】[/b]
駅の踏切を渡り、集落の中を抜けて稜線へ向かいました。
稜線まではヤブで、道らしい道はありませんでした。
上にあがると鉄塔が立っており、南方に視界がひらけました。
ここには林道が通っており、しばらくはそれに従い、先へ進みました。
次第に、道は狭くなり人が一人が通れる幅の道となりました。
P670の次の鞍部で一般登山道と合流し、白水山へ登頂しました。
白水山は晴れていれば展望が良いようで、展望台が3ヶ所ほどありました。
残念ながら、この日は富士山の裾野までしか見ることができませんでした。
山頂から天神峠まで下っていく途中で右手奥にヌタ場が見えました。
天神峠から北へは登山道は無く、アオキのヤブとなりました。
天子湖三角点(飛行機山)は杉林の中で、展望はありませんでした。
下野と西沢の間の峠へと下っていく箇所は今回の山行で一番難しかったです。
笹ヤブに加え、足元が崩れやすく、踏み跡が確認しづらかったからです。
幸いなことにテープがいくつか付けられており、迷うことはありませんでした。
峠には他の三方へ明確な道筋が付けられていました。
ここの峠の名称について調べてみると、西沢峠と呼ばれているようです。
峠まで一気に下ってきた分を取り返すように登り返すと、佐野村三角点(897.1)でした。
北面以外の三方は杉林になっていました。
ここから北東方面へ進んでいく、稜線上は防火帯となっていて歩きやすかったです。
1086標高点付近の鞍部からは左手に東海自然歩道の木道が見えていました。
ここからの登りは急登で、若干ザレ気味でした。
この辺りからアラレとガスに巻かれ体力を削がれました。
急登を登りきり、右手へ進んでいくと天子ヶ岳でした。
日没まではまだ時間が残っていましたが、
天子ヶ岳に登頂した達成感と幕営していた登山者がいた事もあり、ここで幕営することとしました。
[b]【2日目】[/b]
前日からの雨が続き、テンションが下がって出発の準備が遅れてしまいました。
天子ヶ岳を出発し、長者ヶ岳で最初の休憩をとりました。
天狗岳を少し進んだところにある鉄塔下の小屋でも休憩をとりました。
湧水峠では以前、フシノソリで見逃してしまった山梨登高会の県境一周記念プレートを見つけました。
熊森山には雲守山という標識もありました。
おそらく熊がいる山という印象を打ち消したいのでしょう。
猪之頭峠を過ぎ、雪見岳への登りは笹の道となりました。
雪という文字が入っている山なだけあって、雪が残っていました。
金山は地味で気づかずに通りすぎてしまいそうなピークでした。
地蔵峠からは水場へ立ち寄ることが出来そうでしたが、
この時点でまだ3ℓほど残っていたので通過することにしました。
毛無山へ登って行くにつれて雪が見えはじめ、山頂近くになると積雪は3センチほどにもなっていました。
トレースはまったく無く、この時期はあまり人気がないようでした。
天候は一向に回復せず、山頂からはなにも望むことができませんでした。
ここから雨ヶ岳へ向かう道にはベテランを同行しろという趣旨の看板が立てられていました。
看板を立てるほどなのだから、過去に誰かが遭難でもしたのだろうか?
大見岳は尾根の分かれ目で、右の尾根方向はロープが張られていました。
高デッキ方面は一応、笹ヤブがあるものの膝丈に刈られていて迷うようなところはありませんでした。
高デッキの笹ヤブにくると予想以上に広かったです。
南アルプスの深南部の笹原もこのような笹ヤブだったら行ってみたいなと思いました。
あまり苦労せずに雨ヶ岳に到着し、ここで幕営することにしました。
[b]【3日目】[/b]
あまりの寒さにあまり眠ることができませんでした。
テントから出てみると真正面に大きな富士を望むことが出来ました。
北尾根に踏み込むと序盤は道筋が薄かったものの、
下っていくにつれてわかりやすくなって行きました。
左手には木々の間から南アルプスを望むことができ、嬉しかった。
御飯峠にくると、更に道筋はハッキリとなり、道標も現れました。
佛峠を過ぎ、中ノ倉山から南アルプスの峰々をカメラに収めることができました。
更に進んでいくと右手に精進湖越しの富士山を望むことができました。
中之倉峠付近には展望台があり、カメラが趣味の人達がカメラを構えていました。
パノラマ台からの展望もよく、真正面には富士山が左手には御坂山塊と奥秩父を望むことができました。
ここで少し長めの休憩をとり、精進峠を過ぎ、精進山でザックをデポして三方分山の頂きに立つことができました。
今回の目標はここまでだったので、ここから引き返し、精進山でザックを拾って精進峠まで戻りました。
ここからつづら折りで降りて行き、山田屋ホテル前まで下りました。
事前にバスの時刻表を休日のみしか確認しておらず、山田屋ホテルで風呂に入る時間はありませんでした。
河口湖駅までのバス内では睡魔との戦いでした。
バスを降り、駅近くのホテルの日帰り温泉に入ってから帰路に就きました。
[b]【まとめ】[/b]
久しぶりにテントを背負ってどこへ行こうかと考えた末の今回の山行
予想以上にアップダウンがあり、体力面でかなりのトレーニングになったと思う。
1、2日目は天候に恵まれることはありませんでしたが、
最終日は天候に恵まれ、稜線上では右手に富士山、左手の木々の間からは間近に南アルプスを望むことができて良かったです。
また、今回は以前から会いたい会いたいと思っていたカモシカに会うことができ、見つめ合えて嬉しかった。
噂に聞いたとおり、写真をとってもこちらを眺めていて逃げるようなことはありませんでした。
標高としては稲子駅が海抜100m程度から最高峰の毛無山で1964mと
標高差は1800mにもなり山の季節がだいぶ違った。
[b]ふもとは春でも山は冬[/b]
山中ではよく見かける標語ですが、今回はこの言葉の意味を痛感しました。
山中の水場で水補給なしで3日間歩くこともできました。
それも自分の中ではひとつステップアップだと思いたいです。
(ちなみに3日間で消費した水は3.5ℓ)
今回の稜線つなぎは、いずれ御坂黒岳まで延ばしたいと思います。
[b]【余談】[/b]
行きの身延線は学校の下校時刻と重なっていた為に多くの生徒たちが乗っていました。
彼らに自分のザックを見て、「カッコいい、スゴい荷物だ」というようなことを言われました。
以前なら白い目で見られていたテン泊装備のザックも今ではカッコいいという印象を持たれていることに登山者のひとりとして嬉しかったです。
帰りの電車内ではどこか自分と同じような匂いのする登山者に話しかけてみました。
その方は、鶴ヶ鳥屋山〜高川山の稜線などを繋いだり南アルプスの深南部に興味があったりとかなり自身と山登りのスタイルが似ていて会話が弾みました。
その方は御坂山塊をほとんど繋ぎ、今度は天子山塊へ入ろうとしている方でした。
お互いに知りたいことを話すことができ、とても嬉しく思いました。
実はその方は自分より年齢が50以上離れている方で、
私の山登りのスタイルについて「今からそのような地味な山歩きをしているなんて素晴らしい」と褒めていただきました。
私からしてみると自身の山歩きのスタイルを評価してくれることよりも、
理解してくださる方がいることが嬉しかったです。
今回の通った地名で地名wikiに登録されていないものを新規登録しました。
情報を補完していただけるとうれしいです。
[url=http://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=18428]石神峠[/url]、[url=http://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=18429]西沢峠[/url]、[url=http://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=18430]金山[/url]、[url=http://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=18431]御飯峠[/url]、[url=http://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=18432]佛峠[/url]、[url=http://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=18433]中ノ倉山[/url]、[url=http://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=18434]中之倉峠[/url]、[url=http://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=18435]精進山[/url]、[url=http://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=18436]精進峠[/url]、[url=http://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=18437]根子峠[/url]
コメント
この記録に関連する登山ルート
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天子山塊の冬季全山縦走とは渋いですね。
最終日はこの季節ならではの展望で雪の南アがきれいですね。
位置的にも天子山塊は南アを少し変わった角度から眺められるので圧巻ですね。
写真95はカシミールで確認したところ、薬師岳のようで、よく見ると右肩の下に地蔵岳のオベリスクが見えます。100の聖岳の手前の稜線は笊ヶ岳なんですね。聖岳は奥秩父や大菩薩あたりから見ると、荒川三山や赤石岳に圧倒された左端の単なる突起にしか見えませんが、飯田線とか西から眺めると鋭い尖峰となり立派になります。中央アルプス側からぜひご覧になってみてください。
帰りの電車で逢った年配の登山者の気持ち、よくわかります。
毎回、アップを楽しみにしています。
P.S 冬季ではなくて春山ですね。
写真95はやはり薬師岳ですか
確かによくみてみると尖ったのが見えてますね
中央アルプスからの南アルプスですか
木曽駒ヶ岳とか行ってみたいですね
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