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Yamareco

記録ID: 289635
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

【残雪の塩見岳】 GWはやっぱ南アでしょっ!

2013年04月27日(土) ~ 2013年04月28日(日)
 - 拍手
体力度
7
1~2泊以上が適当
GPS
18:50
距離
26.2km
登り
2,538m
下り
2,522m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

27日(1日目) 
鳥倉林道ゲート9:06-9:43鳥倉登山口9:48-10:44豊口山間のコル11:03-13:38三伏峠小屋

28日(2日目) 
三伏峠小屋5:31-5:44三伏山-6:34本谷山-途中15分休憩-7:55権右衛門山-途中12分休憩−8:46塩見小屋あたり-9:12天狗岩9:26-10:08塩見岳西峰10:11-10:15塩見岳東峰10:35-11:26塩見小屋あたり-途中30分休憩-12:36権右衛門山-13:46本谷山14:00-15:14三伏峠小屋16:18-17:40豊口山間のコル18:05-18:37登山口-19:18駐車場
 
天候 1日目:晴れのち曇り
    気温:登山開始時6℃ 小屋到着時0℃
2日目:終日どピーカン 
    気温:起床時-3℃ 山頂で0℃ 小屋帰着時10℃ 駐車場帰着時6℃
過去天気図(気象庁) 2013年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
ゲート前の駐車場:10数台駐車可、この日は私が停車した時点で8台
         登山ポスト、トイレ、水場あり
コース状況/
危険箇所等
【登山口-豊口山間のコル】
前日の降雪でうっすら積雪がありましたが支障なし。
ルートも明瞭です。

【豊口山間のコル-豊口山分岐(8/10標識)】
北斜面トラバース道の手前の尾根筋はガチガチに凍結。アイゼン必須。
トラバース道はルンゼを横切るところが何ヵ所かあり、滑落注意が必要。
帰りは雪が腐っててかなり神経を使わされましたし、足を滑らせて危ないシーンもありました。

【豊口山分岐-三伏峠】
特に危険個所はありません。

【三伏峠-塩見小屋あたり】
三伏山、本谷山、権右衛門山と3つのピークの大きな登り返しがあります。
大半が藪っぽい樹林帯で枝を折らずには進めません。樹木にごめんなさいです。
マーク類がまばらなところもありますが尾根筋を進むだけなので迷うことはないと思います。この日の午前中は雪がよく締まっていて歩きやすかったのですが帰りは雪が腐ってきて踏み抜き多発でかなり消耗しました。
本谷山から塩見小屋は夏道ではなく権右衛門山山頂を通るルートです。
権右衛門山からトレースは正面の尾根へまっすぐ続いてましたが、迂回するようですが左手の稜線をたどったほうが標高差が少なくてすみます。

【塩見小屋あたり-塩見岳山頂】
天狗岩からは岩と雪のミックスの急登で、緊張を強いられます。
前爪アイゼンは必須。フロントポインティングを多用してふくらはぎが悲鳴を上げます。岩露出部は浮石もあり後続者がいる場合は落石させないように注意が必要です。私の浅い雪山歴で一番危険を感じたところでしたが、逆に面白かったです。
昨年末に受けた雪山講習がとても役立ちました。

【三伏峠冬期小屋】
2部屋あり、10人ぐらいのキャパあります。
この日は私と滋賀のご夫妻が1部屋ずつ利用。
冬期トイレは離れで雪に埋まって扉が開かず、ご夫妻に借りたスコップで除雪して使用可能になりました。

【下山後の温泉と食事】
赤石荘で温泉につかりディアイーターで鹿肉を食す予定でしたが下山が遅くなりどちらも不可。こうなったら泊まっちゃえ、と3件ほど当たってみましたが、GWなのでどこも満室。泣く泣くそのまま帰りました。途中SAで食事と仮眠。
最後の詰めが甘かった(泣)
大鹿村は花桃が見頃。
観賞用に品種改良されただけあって発色がきれいです。
7
大鹿村は花桃が見頃。
観賞用に品種改良されただけあって発色がきれいです。
林道途中から
左に目指す三伏峠、中央に小河内岳。
稜線は雲がかかってますね。
今日は三伏峠小屋までかな...
林道途中から
左に目指す三伏峠、中央に小河内岳。
稜線は雲がかかってますね。
今日は三伏峠小屋までかな...
駐車場はたぶん私が最後で8台のみ。
GWでも満車じゃありませんw
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駐車場はたぶん私が最後で8台のみ。
GWでも満車じゃありませんw
駐車場から豊口山
写真下にこれから歩く林道が横切っています。
駐車場から豊口山
写真下にこれから歩く林道が横切っています。
林道ゲートから出発。
ゲート横の登山ポストに計画書を投函。
林道ゲートから出発。
ゲート横の登山ポストに計画書を投函。
林道途中から鳥倉山を振り返って、
中央の木のないところが駐車場。
林道途中から鳥倉山を振り返って、
中央の木のないところが駐車場。
林道途中から左に小河内岳、右に大日影山。
林道途中から左に小河内岳、右に大日影山。
鳥倉(豊口)登山口に到着。
冬期小屋でごいっしょすることになる滋賀からのご夫婦(以後S夫妻)が休憩中。
鳥倉(豊口)登山口に到着。
冬期小屋でごいっしょすることになる滋賀からのご夫婦(以後S夫妻)が休憩中。
昨日降った雪がうっすら積もったカラマツ林を登っていきます。
昨日降った雪がうっすら積もったカラマツ林を登っていきます。
バイケイソウの芽でしょうか。
花の類いは見当たらず。
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バイケイソウの芽でしょうか。
花の類いは見当たらず。
x/10の標識。
だいたい時間的に等間隔に設置されていていい指標になりました。
x/10の標識。
だいたい時間的に等間隔に設置されていていい指標になりました。
豊口山間のコル。
3/10標識のちょい上です。
ここから全面凍結の尾根筋を少し登ったあと、残雪の北斜面のトラバースが始まります。
ここでアイゼン装着。
豊口山間のコル。
3/10標識のちょい上です。
ここから全面凍結の尾根筋を少し登ったあと、残雪の北斜面のトラバースが始まります。
ここでアイゼン装着。
北斜面のトラバース道に入ると様相は一変。
まだりっぱなツララが。
北斜面のトラバース道に入ると様相は一変。
まだりっぱなツララが。
ここも嫌なところ。
滑落しないように慎重に行きます。
こんなところが何ヵ所かありました。
3
ここも嫌なところ。
滑落しないように慎重に行きます。
こんなところが何ヵ所かありました。
9/10標識を過ぎて間もなく開けたところに出ると三伏山、本谷山の稜線の向こうにお目当ての塩見岳が見えました。
2
9/10標識を過ぎて間もなく開けたところに出ると三伏山、本谷山の稜線の向こうにお目当ての塩見岳が見えました。
ほどなく三伏峠着。
ほどなく三伏峠着。
三伏峠小屋は雪に埋もれて屋根がちょっとだけ出ていました
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三伏峠小屋は雪に埋もれて屋根がちょっとだけ出ていました
本日お世話になる冬期小屋にチェックイン。
本日お世話になる冬期小屋にチェックイン。
とりあえず寝床をセット
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とりあえず寝床をセット
雪解けの小屋のまわりの惨状はよく聞く話です。
3
雪解けの小屋のまわりの惨状はよく聞く話です。
小屋前のテント場
この日は3張。
左黄色テントの大阪からいらした単独の方はなんと塩川ルートから登ってきたそうです。
2
小屋前のテント場
この日は3張。
左黄色テントの大阪からいらした単独の方はなんと塩川ルートから登ってきたそうです。
小屋前からの塩見岳展望。
明日はあそこまで往復ですよ。
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小屋前からの塩見岳展望。
明日はあそこまで往復ですよ。
小屋前から烏帽子岳。
天気良ければこの日はここまで足を延ばすつもりでしたが、パス。
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小屋前から烏帽子岳。
天気良ければこの日はここまで足を延ばすつもりでしたが、パス。
テン場を下からみたところ。
滋賀ご夫妻の奥さんと大阪の単独男性が談笑中。
テン場を下からみたところ。
滋賀ご夫妻の奥さんと大阪の単独男性が談笑中。
ヒマだったので小屋付近を散策。
右の烏帽子岳から左の小河内岳へと続く稜線。
その先は荒川岳へと続きます。
いつかここも繋げたい。
ヒマだったので小屋付近を散策。
右の烏帽子岳から左の小河内岳へと続く稜線。
その先は荒川岳へと続きます。
いつかここも繋げたい。
2日目朝です。
また寝坊です(泣)。
しかし期待通りの快晴です。
塩見もばっちり
3
2日目朝です。
また寝坊です(泣)。
しかし期待通りの快晴です。
塩見もばっちり
小屋の上にお月様。
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小屋の上にお月様。
白峰三山もばっちり。
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白峰三山もばっちり。
塩見の肩からご来光。
3
塩見の肩からご来光。
中央アルプスもおはようございます。
中央アルプスもおはようございます。
仙丈もくっきり。
3
仙丈もくっきり。
ちょっと出だしが遅れましたが塩見へ向けて出発。
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ちょっと出だしが遅れましたが塩見へ向けて出発。
小屋から三伏山はすぐ。
おなじみの東海フォレストの山頂標。
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小屋から三伏山はすぐ。
おなじみの東海フォレストの山頂標。
三伏山の頂上近くにテント。
絵になります。
こんなところに私も張れるようになりたいものです。
2
三伏山の頂上近くにテント。
絵になります。
こんなところに私も張れるようになりたいものです。
三伏山を下り左側の本谷山を目指します。
このルートは目指す塩見がずっと見られるのがいいですね。
三伏山を下り左側の本谷山を目指します。
このルートは目指す塩見がずっと見られるのがいいですね。
本谷山への登り返し。
本谷山への登り返し。
振り返ると、昨夏苦しめられた見覚えのある稜線が。大沢岳、大(中)盛丸山、兎岳の稜線です。
右手前が下ってきた三伏山。
振り返ると、昨夏苦しめられた見覚えのある稜線が。大沢岳、大(中)盛丸山、兎岳の稜線です。
右手前が下ってきた三伏山。
本谷山に到着。
山頂標は雪に埋もれて見当たらず。
烏帽子、小河内岳の向こうに荒川三山、赤石岳が。テンション上がりまくり。
2
本谷山に到着。
山頂標は雪に埋もれて見当たらず。
烏帽子、小河内岳の向こうに荒川三山、赤石岳が。テンション上がりまくり。
しかし、目指す塩見はまだまだ遠い。
次は権右衛門山へ向けて白峰三山を眺めながら下ります。
この登り返しの連続がきつい。
先行者は2名のようです。
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しかし、目指す塩見はまだまだ遠い。
次は権右衛門山へ向けて白峰三山を眺めながら下ります。
この登り返しの連続がきつい。
先行者は2名のようです。
塩見山頂付近は雪煙がすごいんですけど...
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塩見山頂付近は雪煙がすごいんですけど...
権右衛門山が近づいてきました。
正面に仙丈、甲斐駒を拝みながら下ります。
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権右衛門山が近づいてきました。
正面に仙丈、甲斐駒を拝みながら下ります。
このあたりにくると塩見の北面の切り立ったバットレスが見えてきて男前な雰囲気になってきます。
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このあたりにくると塩見の北面の切り立ったバットレスが見えてきて男前な雰囲気になってきます。
権右衛門山に到着。
塩見がようやく近づいてきた感じがします。
ここで休憩中の2番目の方をパス。
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権右衛門山に到着。
塩見がようやく近づいてきた感じがします。
ここで休憩中の2番目の方をパス。
塩見アップ。
迫力あります。
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塩見アップ。
迫力あります。
左に目をやると白峰三山、甲斐駒、仙丈の北部オールスターが勢ぞろい。
この絶景をずっと眺めながらのハイク。
なんて贅沢!
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左に目をやると白峰三山、甲斐駒、仙丈の北部オールスターが勢ぞろい。
この絶景をずっと眺めながらのハイク。
なんて贅沢!
甲斐駒、仙丈のアップ。
3
甲斐駒、仙丈のアップ。
白峰三山のアップ。
この角度からだと北岳の存在感が薄いですね。
中央の間ノ岳が目立ちます
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白峰三山のアップ。
この角度からだと北岳の存在感が薄いですね。
中央の間ノ岳が目立ちます
本谷山からはいったん下って夏道の稜線まで登り返しです。
本谷山からはいったん下って夏道の稜線まで登り返しです。
樹林帯の中を適当に登り返します。
樹林帯の中を適当に登り返します。
稜線に出ました。
権右衛門山を振り返って。
稜線に出ました。
権右衛門山を振り返って。
あとは塩見に向けて最後の登り。
ここからがきつい。
3
あとは塩見に向けて最後の登り。
ここからがきつい。
三伏山(中央右)も遠くなりました。
三伏山(中央右)も遠くなりました。
天狗岩(右)の存在感が増してきました。
そしてトップの方(右側)をとらえます。
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天狗岩(右)の存在感が増してきました。
そしてトップの方(右側)をとらえます。
山頂と天狗岩のアップ。
なかなかです。
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山頂と天狗岩のアップ。
なかなかです。
ところで塩見小屋はどこ?
5
ところで塩見小屋はどこ?
天狗岩まであと少し。
このあたりでトップの方が休憩中に先頭になり、待望のノートレースが実現。
1
天狗岩まであと少し。
このあたりでトップの方が休憩中に先頭になり、待望のノートレースが実現。
左に南ア北部の山々を眺め
1
左に南ア北部の山々を眺め
右に南ア南部の山々を眺め気合を入れなおします。
2
右に南ア南部の山々を眺め気合を入れなおします。
天狗岩手前の雪面をトラバース。
緊張します。
2
天狗岩手前の雪面をトラバース。
緊張します。
そして最後の登り。
ここが本日の核心部。
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そして最後の登り。
ここが本日の核心部。
これは何でしょう?
足跡?
2
これは何でしょう?
足跡?
振り返ると天狗岩を下ってくる先行してたお2人の姿。
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振り返ると天狗岩を下ってくる先行してたお2人の姿。
岩と雪のミックス。
緊張します。
前爪をめいっぱい効かせます。
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岩と雪のミックス。
緊張します。
前爪をめいっぱい効かせます。
急な雪面もピッケルとフロントポイントで直登。
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急な雪面もピッケルとフロントポイントで直登。
危険ゾーンを過ぎると富士山が祝福のお出迎え。
3
危険ゾーンを過ぎると富士山が祝福のお出迎え。
そして西峰に到着です。
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そして西峰に到着です。
遠くに北アルプス。
前日は荒れたみたいですが、
今日はどの山も素晴らしい天気ですね。
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遠くに北アルプス。
前日は荒れたみたいですが、
今日はどの山も素晴らしい天気ですね。
西峰から東峰。
右に悪沢岳。
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西峰から東峰。
右に悪沢岳。
左に富士山。
西峰と東峰間の雪庇から富士山を眺めます。
2
西峰と東峰間の雪庇から富士山を眺めます。
ものの5分で東峰。
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ものの5分で東峰。
ほどなく到着された方に撮っていただきました。
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ほどなく到着された方に撮っていただきました。
山頂は抜群の眺望。
東に富士山と蝙蝠岳。
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山頂は抜群の眺望。
東に富士山と蝙蝠岳。
南に圧倒的な存在感の荒川三山。
赤石岳は重なってよくわかりません。
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南に圧倒的な存在感の荒川三山。
赤石岳は重なってよくわかりません。
南東に笊ヶ岳。
ここも行きたい。
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南東に笊ヶ岳。
ここも行きたい。
そして仙丈へと続く仙塩尾根。
ここも近いうちにつなげたい。
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そして仙丈へと続く仙塩尾根。
ここも近いうちにつなげたい。
蝙蝠岳へと続く稜線。
ここも...
ああ、煩悩が止まりませぬ。
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蝙蝠岳へと続く稜線。
ここも...
ああ、煩悩が止まりませぬ。
本日何枚撮ったかわからない白峰三山。
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本日何枚撮ったかわからない白峰三山。
東峰から西峰を。
バックに中央アルプス、乗鞍、北ア。
名残惜しいですが下山します。
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東峰から西峰を。
バックに中央アルプス、乗鞍、北ア。
名残惜しいですが下山します。
そそり立つ雪庇。(壇蜜風にお読みください)
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そそり立つ雪庇。(壇蜜風にお読みください)
中央アルプスの稜線が空中に浮かんでるようです。
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中央アルプスの稜線が空中に浮かんでるようです。
権右衛門山まで下りてきました。
権右衛門山まで下りてきました。
権右衛門山山頂から塩見を振り返って。
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権右衛門山山頂から塩見を振り返って。
さてまたアップダウンの連続です。
ヤレヤレ...
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さてまたアップダウンの連続です。
ヤレヤレ...
権右衛門中腹からまた塩見を振り返ります。
権右衛門中腹からまた塩見を振り返ります。
こういう開けたところもありますが、大半は樹林帯です。
こういう開けたところもありますが、大半は樹林帯です。
本谷山まで戻ってくると思いがけない歓待が。
冬期小屋で同宿した滋賀のご夫妻が労をねぎらってくださいました。感謝の記念撮影。撮影者は旦那さん。なんか申し訳ないっす。
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本谷山まで戻ってくると思いがけない歓待が。
冬期小屋で同宿した滋賀のご夫妻が労をねぎらってくださいました。感謝の記念撮影。撮影者は旦那さん。なんか申し訳ないっす。
ご夫妻に元気をもらって、三伏山への最後の登り返しです。
ご夫妻に元気をもらって、三伏山への最後の登り返しです。
やっと三伏山に到着。
もうヘロヘロ。
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やっと三伏山に到着。
もうヘロヘロ。
小屋まであと少し。
小屋まであと少し。
塩見を振り返ります。
3
塩見を振り返ります。
蝙蝠岳もさようなら。
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蝙蝠岳もさようなら。
小屋に着きました。
もう1泊しようか迷いましたが下山することにしました。あとで後悔。
小屋に着きました。
もう1泊しようか迷いましたが下山することにしました。あとで後悔。
峠を少し下ったところで
最後の塩見のお姿
本谷山と仙丈も。
名残惜しいですがサヨナラです。
峠を少し下ったところで
最後の塩見のお姿
本谷山と仙丈も。
名残惜しいですがサヨナラです。
豊口山間のコルから下ったあたり。
夕暮れのカラマツ林。
実際はもうちょっと赤味がかってきれいだったんですけど。
豊口山間のコルから下ったあたり。
夕暮れのカラマツ林。
実際はもうちょっと赤味がかってきれいだったんですけど。
暗くなる前に登山口に戻れました。
暗くなる前に登山口に戻れました。
陽が落ちた後の鳥倉山のシルエットを見ながら、機械的に重い足を動かしてひたすら林道を歩きます。どんなに疲れてても右足出して左足出せばなんと歩けるんです。
ヘッデンに反射する鹿の眼がうじゃうじゃありました。
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陽が落ちた後の鳥倉山のシルエットを見ながら、機械的に重い足を動かしてひたすら林道を歩きます。どんなに疲れてても右足出して左足出せばなんと歩けるんです。
ヘッデンに反射する鹿の眼がうじゃうじゃありました。
どっぷり日が暮れて暗い中ようやくゲートに到着。
もうバテバテのヘロヘロ。
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どっぷり日が暮れて暗い中ようやくゲートに到着。
もうバテバテのヘロヘロ。
そして鹿料理を食べたかったこちらも閉店ガラガラ。
原田芳雄の遺作「大鹿村騒動記」で原田芳雄演じる主人公が営んでたお店。
またの機会に。
そして鹿料理を食べたかったこちらも閉店ガラガラ。
原田芳雄の遺作「大鹿村騒動記」で原田芳雄演じる主人公が営んでたお店。
またの機会に。

感想

GWはどこに行くか迷いましたが、天候の良さそうな南アの塩見岳へ。
塩見岳はずっと行きたかったのですが、長い休暇がとれないと難しいので、このGWに狙いを定めていました。天候次第でしたが幸い山に行ける前半は南アは良さげ。
逆に第2候補の北アは荒れそうなので却下。
問題は27日の冬型の気圧配置。この時期としてはかなり強い寒気が流れ込むとのことで、1月の鳳凰で被った凍傷の後遺症で末端が冷えやすくなった私には不安材料でした。この時期としてはオーバースペック気味の真冬の重装備を背負って臨みました。

初日は条件が良ければ小河内岳まで行くつもりでしたが、イマイチな予報だったので三伏峠小屋までにしました。
初日は短い行程なのでゆっくり出発したいところでしたが、GWの渋滞を避けるため結局早出。
途中で1時間も仮眠をとっても林道ゲートの駐車場に8時台についてしまいました。
しかし、この日は私が一番遅かったようです。
小屋に着いたのは14時前。烏帽子ぐらいは行っておくかと思いましたが、稜線はどんよりとしていて気が乗らず。
避難小屋は雪に埋まって中は真っ暗で寒いので、テン場の大阪からいらした大阪の方(以後Oさん)とお話しさせていただり、付近を散策しながら時間をつぶしました。
この方はなんと林道が閉鎖されている塩川ルートから来られたとのこと。
本当は鳥倉ルートで来たかったそうですが、ゲートが開く前についてしまい、まだ閉鎖と勘違いして塩川にまわり閉鎖区間の林道を延々と歩きトレースのない塩川ルートを登ってきたそうです。強者ですね。南ア南部に来る人って、すごい人が多い気がします。
冬期小屋はもっと利用者がいると思ったのですが、みなさんテン泊ばかりでだれも小屋利用の方はいらっしゃいません。小屋での交流を楽しみにしてた私が孤独をかみしめてたころ、登山口でお会いした滋賀のご夫妻が到着し、同宿することに。
とても感じのよいご夫妻でした。

2日目朝。
例によって寝坊。
三伏山でご来光を迎えるはずが...
急いで朝飯をかきこみ、適当にザックに荷物を詰め込み、ご夫妻への挨拶もそこそこにばたばたと出発。
小河内岳へ向かうOさんと分岐までご一緒させていただき、三伏山へのショートカットを教えてもらいお別れ。三伏山本谷山の間はテントが数張り点在してましたが、本谷山以降の先行者のトレースは2名分で後から登ってきた人を含めてもこの日塩見岳へ登ったのは6名ほどでした。
雲一つない好天の中、南アルプスの南北の山々を眺めながらのハイクは最高で、南ア名物の登り返しの連続もあまり苦になりませんでした(ウソ)。
この素晴らしい景色を1人静かに歩く、こんな贅沢ができるのは南アならでは。
北アではこうはいかないでしょう。
天狗岩を通過するころには先頭になり、ルーファイを楽しむこともできました。
山頂手前の岩雪ミックスの急斜面はこれまでで一番緊張しましたがそれもまた楽しかったです。
山頂は絶景でした。
つかず離れず歩いた3名でこの絶景を独占。
その景色にしばし酔いしれました。

本谷山まで戻ると、山頂に同宿のS夫妻がいらっしゃってて、思わぬ歓待を受けました。
「もう行ってきたんですか?すごーい!」としきりに褒めて頂き、私なんかより凄い人をヤマレコでたくさん知ってるので気恥ずかしい気分でしたが、なんだかとても嬉しく思いました。
ご褒美にお菓子までいただいちゃいました。
ご夫妻は奥さんは権右衛門まで、ご主人は本谷山までだったそうですが、楽しげな様子が印象的で、山を心から楽しんでる姿に感銘を受けました。ピークハントだけが山の楽しみではないんですよね。
でも私はピークにはこだわりますけど。
ヤマレコ見てくださいね〜と言ってお別れをし一足さきに小屋へ戻るとまだ15時半前。
ヤマテンの予報をチェックすると明日はそれほどの好天ではないみたい。
今日の景色を見てしまうと、もう明日小河内岳に行く気にはなれず、そのまま下山することにしました。
しかし疲労がたまった足で、腐った雪で足下が不安定なトラバース道を、神経をすり減らされながら歩いている時、このまま下山してももう温泉や食事処は閉まってるということにやっとこさ気付きました。
この日もう1泊すれば、アーベントロートも見れたし、Sご夫妻とお話をもっと楽しめたし、明日下山後温泉も入れたではないか!
あー、痛恨の判断ミス。

帰りの林道で車を走らせていると道路にうじゃうじゃ鹿が出てきました。
大人しく路肩で車の通過を待っているもの、道の真ん中で固まって動けないもの、車の進行方向へひたすら逃げるもの、どうしていいかわからなくてうろうろするもの、いろんな馬系の鹿さんに通行を妨害されました。民家があるところまで降りてきてもたくさんの鹿を見かけました。
大鹿村って多鹿村なんですね。

日本一美しい村という触れ込みの大鹿村観光はできませんでしたが、それはまたの機会に。

最後の〆がイマイチでしたが、最高の山行でした。
日本中どこに行っても混み合うGWですが、南アはそんなことないんですね。
静かなお山を存分に楽しむことができました。
GWに南ア、これは定番にするかも。

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コメント

すばらしいですネ、南ア
こんにちは、 kanosukeさん!
はじめましてですネ!

いいですネ、南ア
私も後半は南アを予定していたのですが、混むかなぁ っと思って、場所替えをしたところです

これらの写真を見ると悩みますねぇ
どの写真もきれいで

たくさんの目に見られていると思うと気味が悪いですネ
お疲れ様でした
2013/5/2 16:43
お〜!
だれかと思えばhottenさんではありませんか!
はじめまして!

いつもレコを見てくださってありがとうございます。
わたしもいつもhottenさんの魅力的なレコと驚異的な脚力に魅せられておりますです。

実は私も山にはキュウリ(とリンゴ)をよく持って行くんですよ。
権右兵衛山で塩見を眺めながらのキュウリは最高に美味かったです

南ア、いいですよ。
ていうか、hottennさんはよくご存知ですよね。
実は昨年のhottenさんの便ヶ島からの聖に触発されて、今回は南アに行こうと思ったんです。

場所替えを元に戻して是非また南アの素敵なレコをアップしてくださいな
2013/5/2 18:40
絶景!
kanosukeさん、こんばんは。
塩見岳、お疲れさまでした!

雪のロングルート、何度もあるアップダウンにも負けずのピストン。
帰りが遅くなって大変だったようですが、流石です
しかし、すんばらしい景色ですねー
こんな写真を見ると、みんな、行きたくなってしまいますよ

GWの頃は、まだ寒気が入ったりするので、どうしても北の方は荒れ気味ですよね。
南アなど太平洋側の方が、天気が安定していいんでしょうね。

私は、GW後半は、北アの沢沿いのスリリングなルートは避け、後立の猫耳を
見に行こうかなと思っています。
(直前で気が変わる可能性もありますが)

いやー、しかし、絶景の塩見岳、改めましてお疲れさまでした!
2013/5/2 18:52
すごいな~。
よくこんなに長距離を歩けますねえ。
しかも危なそうなところじゃないですか!
何かすごいベテランさんみたいなレコで感心してしまいましたよ。

いつものオフザケがなくて、ちょっと寂しい気もしますけどね。

にしても、他人の奥さんとのツーショット写真を旦那さんに撮らせるとは!
2013/5/2 19:10
ぜひ、行ってください
cirrusさん、こんばんは〜

文字通り絶景でした
cirrusさんの足なら残雪期も日帰り可能と思われます。
絶対おすすめです

GW後半の北アは今のところ良さげですね
私としてはスリリングなルートを行ってほしい気がしますけど、連休中の新雪で沢筋は回避したほうがよさそうですね

ネコ耳レコ、楽しみにしています
2013/5/2 22:48
なにをおっしゃる
潜在能力は私よりも脚力あるくせに〜

岩ばっかり行ってないでもっと山を歩いてくださいよ、geraさん

オフザケ少なかったですかね。
それはきっとあまりの絶景に余計な悪乗りは不要だったってことでしょう。

他人の奥さんを横取りする趣味はありませんが、来る者は拒まずです
実際は私のリクエストですが
心の広い素敵な旦那さんでよかったです
2013/5/2 22:53
GWは南ア
kanosukeさん、こんばんは!
すっかり、ご無沙汰しておりました。

GWはやっぱ南アでしょっ!
ええ、その通りです。混んでる南アもありますけど ・・・

塩見 いいですね。
来年か再来年かその先かのGWの予定に入れときます

そうそう、これ言うの忘れるとこだった
「そ・そ・り・立つ・雪庇 」(壇蜜風)
2013/5/3 1:04
お久しぶりです
ronさん、おはようございます!
コメントと的確な壇蜜読み、ありがとうございます

ronさんは仙丈と御嶽のハシゴでしたか。
あいかわらずの健脚ぶりですね〜

27日は仙丈と塩見で対面してたのですね。
知ってれば手を振ったのに

塩見はぜひ行ってみてください。
ronさんはたぶん日帰りだと思いますが
2013/5/3 11:18
実は三伏峠にはイヤな個人的思い出が・・・
カノスケさん、まいどです。

残雪期塩見岳ソロテント山行・・・いい響きです!
標高差的には、島倉林道コースずるい・・という意見もありますが、
残雪期のロング山行なので、ごりっぱです!

個人的に、三伏峠はイヤな思い出があり、
・小屋の変人オヤジ(皆が言ってる)と喧嘩したり、
・塩川コースの登りの途中で、ザックを転がしたり、
 (過去の山行レポは見ちゃやーよ!
と散々ですが、このカノスケさんのレポートで気持ちが良くなりました。
(壇蜜風ではありませんが

南アルプスの雪山、あこがれます!

クマ
2013/5/7 11:31
そんな思い出があったんですね
クマさん、こんにちは。
コメントまいどあり〜です。

私のレコで気持ちよくなるなんて〜、い・け・な・い・ひ・と

過去の山行レポ見てくれ、とのメッセージでしたので拝見しましたよ
テント背負って 南ア南部をがっつり歩かれてたんですね。
変人オヤジとの喧嘩の詳細が知りたかったんですけど...

南アの小屋番は変わった人が多いんですかね。
農鳥とか高山裏とか。
でもいい意味で変わった人も多いですよね。
南アは人間のテイストも深いのでしょうか。

南アルプスの雪山、ぜひお試しを!
その気になればクマさんなら朝メシ前でしょうから
2013/5/7 16:47
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未入力 塩見・赤石・聖 [2日]
塩見岳(鳥倉林道より)
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5

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