記録ID: 295848
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無雪期ピークハント/縦走
四国
東部法皇山脈縦走(鋸山〜七々木山〜豊受山〜赤星山)
2013年05月05日(日) [日帰り]
- GPS
- 07:13
- 距離
- 12.2km
- 登り
- 783m
- 下り
- 775m
コースタイム
9:07鋸山登山口-9:30〜9:36鋸山山頂付近の岩場-10:13〜10:23七々木山山頂-11:15〜11:40豊受山山頂を擁す尾根-12:12〜12:33・1251mピークで昼食休止-13:12〜13:40赤星山山頂-14:44豊受神社-15:43〜16:03鋸山の岩場で休止-16:20鋸山登山口
天候 | 晴れときどき曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
因みに投稿者は川之江市街地の遍路宿に宿泊していたため、スカイライン東の基点、堀切峠から入った。尚、峠から東の道路は呉石スカイラインという呼称になる。 法皇スカイライン西の基点である翠波峰北峰展望台東の変形四差路に至ると、道なりに右に折れる。 鉄塔下を過ぎた先の三叉路は左折。500mほど西進した所のY字路は前方左の未舗装林道に上がるが、車高の低い車は舗装道の適当な路肩に駐車し、徒歩で登山口に向かうことになる。 林道が尾根の切通し部を越えた先の右手に鋸山登山口道標が立っている。切通し手前から登山口までの路肩にはシーズン中、登山客のマイカーが沢山駐車されている。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
≪ツツジとカタクリと燧灘の展望≫ 四国の中央北部、海岸にほど近い所にせりあがるように連なる、標高800〜1700mの法皇山脈。西部は赤石山系とも呼ばれ、高山植物で有名だが、特に西赤石山は四国一のアケボノツツジの山と言われている。 GWは西赤石や東赤石山界隈は登山客でごった返すことが予想されたため、それらの山と比べると比較的、登山客が少ない(と、言っても一般の山よりはるかに多い)ものの、アケボノツツジやミツバツツジ等のツツジ類と、カタクリの花で知られる、東部法皇山脈を往復縦走することにした。即ち、東から鋸山(1017.3m)、七々木山(1140m→三角点が地形図に反映されず)、豊受山(1247.4m)、赤星山(1453.2m)の山々である。 この四座の特筆すべき点は、森林限界を超えてないにも拘らず、全ての山の展望が優れている点と、前述の通り、ツツジ類の植生にあるだろう。 登山口の標高は800mほど故、鋸山山頂までは造作ないが、最初の植林帯の中の道は超急登。道は尾根上とその直下の素掘り溝のような道との二本が並行しており、赤テープは尾根上の道の方を指しているが、上方で二本は合流する。 植林帯を抜け出し、傾斜も緩くなり、灌木帯を通るようになると鋸山山頂は目前だが、山頂のすぐ手前右手に展望が優れた岩場がある。本来なら、ここはツツジで染まる場所だが、時期的なことか、それとも春先の気温の影響か、花の付き方は良くない。が、花はなくとも眼下には燧灘と島々の雄大な展望が広がっている。 登山道に戻るともう先に鋸山の三角点が見えている。登山道の真ん中辺りに埋設されており、周囲の展望はないが、その先に下った所には、さきほどの岩場を上回るパノラマを誇る岩場がある。これから目指す七々木山から1154mピークにかけての尾根も見渡すことができる。ここからの眺望は、四座の中で最高である。 山頂を後にして下って行くと、左手の尾根幅が広がった箇所にロープが張られている。往路はなぜか気づかなかったが、ここはコース最大のカタクリ群落地だった。カタクリの花は背が低く、花弁の色も薄い紫で、頭を下に垂れていることもあり、地味で本数が少なければ気づきにくい。鋸山はメジャーな市販の登山ガイドブックでは紹介されたことがないのに拘らず、人気があるのはこの群落のせいかも知れない。 緩やかだった上りが急になると、それは七々木山の上りに差し掛かったことを表している。 斜面のトラバース道が尾根に乗った地点の三叉路を東に折れた尾根の突端が、七々木山山頂で、山頂に至るまでの区間、アケボノツツジが咲き乱れている。 埋設されている四等三角点標石は周囲の土が流失していることから、20年以上位前には設置されたものと思われるが、現行の地形図に三角点は反映されていない。 山頂は細長く、海側の展望はないが、南側の山側や、東方の金砂湖方向に展望が開けている。秀麗な豊受山の山容を拝むこともできる。 豊受山も山頂が近づくと上りが急になるが、縦走路は尾根上ではなく、直下を走っており、豊受神社境内にいきなり出る。豊受神社の奥にある小さな社は風穴神社で、毎年旧暦の6月13日と新暦9月13日の、それぞれ直前の日曜日には、富岡町大町と富郷町豊坂の住民が登頂し、神社前の風穴に団子を投げ入れ、風を鎮めて豊作を祈願する神事が執り行われる。風穴は狸穴程度の小さなもの。 神社から背後の尾根への取付きがやや分かりにくいが、豊受神社に向かって左側から背後の斜面を上がる。尾根に乗ると、まず南東の展望所、三度ケ崖を目指す。展望は山側に開けているが、こちらも七々木山山頂のように細長く、後から次々と登山者が来るため、あまり落着けない。 次は三角点を目指す。途中、赤星山縦走路の分岐をやり過ごし、最高所に至ると、そこには三角点がないにも拘らず、ある山岳会が三角点の標高を記した登頂記念板を設置している。 本当の三角点埋設地は展望がない。周囲にはアケボノツツジが一定量咲いているが、カメラを間近に構えられる場所にはない。なかなか人間の都合のいいようには咲いてくれないものである。 赤星山への縦走路は、地形図(東予土居)を見ても岩場マークがあるが、実際、各所が岩尾根となっており、岩を乗り越して行く箇所もある。 どこかで弁当を食べなければと思っていたが、縦走路沿いは人通りがあるため、縦走路からはやや離れている、1251mピークに登頂して食事を取った。展望はないが、人目を気にせず、酒も飲める。 赤星山も、山頂手前から山頂にかけて、カタクリが群生している。山頂は思ったより広く、展望も想像以上に優れている。燧灘だけの展望なら、鋸山の岩場より、こちらの方が優れている。空と海の青が混然一体となった「ブルーワールド」は絶品である。いつまでも眺めていたい。 帰路だが、往路と同じとは言え、尾根上から斜面に移る地点等、踏み跡が不明瞭な箇所は落ち着いて周囲を見渡して欲しい。 |
写真
撮影機器:
感想
[GWの桜情報]
法皇スカイライン西部沿いにある翠波峰(すいはのみね・889.6m)は有名故、四国の登山愛好家やハイカーで知らない者はいないと思うが、例年ならGW期間中、八重桜の花見を楽しむことができる。場所は売店や食堂がある所の道路を挟んだ東方。但し、今年は春の気温が高かったため、殆ど散っていたようである。
翠波高原には北峰展望台の他、コスモス展望台、西峰展望台、中央の展望所、東峰展望所等があるが、最も眺望が優れているのは、西峰展望台。三角点は中央の展望所の東方にある。
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