聖岳


- GPS
- 10:22
- 距離
- 18.4km
- 登り
- 2,670m
- 下り
- 2,673m
コースタイム
- 山行
- 10:05
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 10:23
天候 | 晴れ! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【登山ポスト】 便ヶ島登山口にあり。トイレはキャンプ場にあり(50円) 【コース状況】 ●便ヶ島〜西沢渡 登山口からすぐのトンネルを潜ると遊歩道に出ます。遊歩道には崩落箇所が10箇所以上あり。 トラバースは踏み跡が付いているのでそれに沿って通過すれば問題ないでしょう。 遊歩道はほぼ水平で、途中2箇所橋(滝の沢橋・かつら沢橋)を通過して西沢渡まで続きます。 ●西沢渡〜薊畑 手動ロープウェイを楽しみにしていたけど、ロープを引っ張ってもなかなか引き寄せられず、 途中で辛気くさくなって沢を渡渉しました。 西沢の左岸に渡るとすぐに大きな廃屋が現れ、ルートはこの廃屋の裏側に続いています。 ここから登山道は尾根通しとなります。 標高1400mから2200mまで200mおきに標高の標識あり。 ルート上には赤布・ピンクテープが頻繁に付いているので迷う心配はないでしょう。 2000mくらいまでは平坦な箇所もほとんどなくひたすら登り続けます。 2400mの標識を過ぎて樹林帯が切れたところが薊畑。 眺望が開け聖岳、上河内岳、光岳、易老岳などが見えます。 ●薊畑〜小聖岳 薊畑からはまず小ピークを越えます。この付近と小聖岳との鞍部に残雪がありますが、 距離も短く危険な場所でもないのでアイゼンの必要性は感じませんでした。 小聖岳に取り付き高度が上がると登山道はハイマツ帯となり、 小聖岳の山頂直下辺りから森林限界を越えてガレ場になります。 ●小聖岳〜前聖岳 小聖岳を過ぎてからは、尾根が細くなり2つほどのピーク越えてから前聖岳へ取り付きます。 この付近で2羽の雷鳥と遭遇しました。 前聖岳へは九十九折のガレ場の急登をひたすら登ります。ガレているので落石に注意。 ●前聖岳〜奥聖岳 奥聖岳の手前に残雪あり。踏み抜きに注意。 ゲイターを付けていなかったので、けっこう雪が靴に入りました。 |
写真
感想
ホントは5月中の雪があるうちに行きたかった聖岳。
天気やら通行止めやらでタイミングが合わず6月になってしまいました。
雪もほぼ無くなっているようなので日帰りで行ってみました。
それにしても登山口までが長いです。
高速を降りてからが長いし、林道に入ってからは18km以上もあります。
しかも最後の1〜2kmはダートで疲れます。
朝焼けが空を真っ赤に染める中、便ヶ島を出発。
西沢渡までの遊歩道は、崩落トラバースの連続。落ちたら大変です。
楽しみにしていた手動ロープウェイは、
対岸にいた籠がなかなか引き寄せられずに途中で辛気くさくなりました。
結局沢を徒渉しました。
廃屋を過ぎるとひたすら登りが続きます。
標高が低いところは、落ち葉が敷き詰められていて奥多摩のような雰囲気、
また、急な尾根は丹沢の雰囲気を彷彿とさせます。
2000m付近からはようやく苔むした倒木としっとりした風景になり、
南アに来たんだと思わせてくれます。
標高2400mの標識を過ぎるとほどなく視界が突然開け、薊畑に到着。
上河内岳、茶臼岳、光岳、そしてこれから向かう前聖岳がキレイに見えます。
小聖岳と前聖の取り付きまでの痩せ尾根の区間で行きと帰りに雷鳥が見られました。
オスが見張りをしているこの時期特有の行動をとっていて、写真がとても撮りやすい。
前聖の取り付きからはガレ場の急登を300〜400m九十九折に登っていきます。
ようやく山頂に出ると、ドッカーンとどっしりと構えた赤石岳の勇姿が現われます。
ここまで登ってこないと見られない風景に感動。
奥聖岳まで移動すると前聖からは見えない悪沢岳が見えてくるので、
頂上標はとても微妙ですが行っておいた方がいいと思います。
さて、下山です。薊畑まではあっという間という感じですが、
樹林帯に入ってからがうんざりです。
でも標高200mおきに付いている標識が目印となり、
残りの長さをスライスして考えることができたので助かりました。
遊歩道のトンネルを潜ると「ワン!ワン!」と犬が吠える声が聞こえます。
下山すると聖光小屋の主人が飼っているハッチという4歳のワンコでした。とてもカワイイです。
「今日は9時〜10時頃まで行方不明だったから、山頂まで行って帰ってきたに違いない」
と主人は話していました。
「ワンコでも流石に1時間で聖岳往復は無理なのでは…」と心の中では呟きましたが、
クーラーボックスに入れておいたオールフリーがぬるくなっていないかの方が気になって
「スゴいですねぇ」と答えておきました。
オールフリーはクーラーボックスに15時間以上入っていたにも関わらず、
キンキンに冷えていて人懐っこいハッチと一緒に至福のひとときを過ごすことができました。
GW以降、ちょいと休んだりのんびりした山が多かったせいか、
今回の“ひたすら登り”の聖岳は、かなりヘビー。。
途中で「あぁもういい、帰ってしまいたい」と何度思ったことか。
でも、どんなに疲れても山頂についた瞬間、やっぱり来て良かったぁ!って心から思えるのだから不思議です。
しかも、この梅雨時期に晴れた山頂に立てるなんて、ラッキーでした☆
<これほんとに遊歩道?>
最初は遊歩道歩きからスタート。
他の方のレコを見ていたら「ここがいちばん危険」と書かれていたので
正直、どんなものかと思っていました。
だって遊歩道というくらいだから、ハイキング感覚で歩ける道のはず。
なのになぜ???
実際行ってみて納得。
崩落により、道が切れ落ちてなくなっていました。ひえー。
しかもザレているので、滑りやすい。万が一滑ったらざぁざぁ流れる沢に一直線。
一見のどかな風景なのに、足元は恐怖の道。
これでもかってくらい、慎重に慎重に歩きました。
<苦手な徒渉>
しばらく行くと、川を渡ります。
自力で動かすゴンドラみたいのがあって、それで渡ることができるようですが、
何しろ重い。女ひとりの力では到底動かせません。ぴくりとも動きませんでした。
仕方なく、川から顔を出している岩をぴょんぴょんしながら渡ることにしたのですが、
私はこれがもっとも苦手。
濡れた岩はすべるし、勢い良く流れる川を見ているだけで、目が回りそうになる。
流れがゆるそうで、岩がたくさんあるところをウロウロ探してみるものの、どこも同じ。
心を決めて、先に難なく渡ったdanyamaにストックを差し出してもらい、それを支えに何とか渡りました。
あぁ、どうしたら身軽に渡れるようになるのか。
やっぱりバランス感覚?
<南アルプスの樹林帯>
徒渉のあとに待ち構えているのが、えんえんと続く急登。
しかも同じところを歩いているような、変化のない登り。ひたすら登り。
ちょっと平坦な道があったり、せっかく登ったのに下る、とか、一切ありません。
休憩のしどころがなくて、かなり疲れました。
でも、高度をあげていくに従い、「ザ・南アルプス」的な苔むした樹々に囲まれ、
マイナスイオンを感じながら歩くことができるのは、気持ちいい。
ひんやりした空気は、疲れを半減してくれます。
<山頂へ>
樹林帯を抜けると、あざみ畑へ。
視界がひらけて、目指す聖が見えました。
あざみ畑にある看板には「2キロ、130分」と書いてあります。
2キロくらいなら、あとちょっとじゃん!と思ったけど、
山をよーく見ると、歩いている人の姿が、米つぶのよう。
近そうに見えて、意外と遠そうだ。。
最後の辛い登りを軽減してくれたのが、雷鳥!
今はメス雷鳥が産卵の時期なのか、見かけたのはオス雷鳥だけ。
きっとメスと卵を守るため、見張っているのでしょう、
岩の先っぽにスッと立つ姿は、とても勇ましくカッコよかったです。
夏には赤ちゃん雷鳥が見られるかな?楽しみー♡
今回は日帰り組は私たちと、もうお一方だけだったようで、
この時間、山頂を心ゆくまで満喫することができました。
しかも梅雨とは思えないくらいの天気で眺望も抜群。
しっかりパワーチャージできた一日となりました。
おつかれさまでした♪
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
こんにちは、danyamaさん! komemameさん!
日帰りの聖岳、お疲れ様でした
新緑の季節もいいですネ
写真がとってもきれいです
崩落箇所はなかなか修復の手が入らないようですネ。
せめてお助けロープくらいは架けて欲しいものです。
私もクーラーボックスに2リットルのペットボトルを2本凍らせてノンアルを冷やしています。
2日ぐらいは十分持ちます。
私も南アにいましたが、好天でなによりでした
danyamaさん、komemameさんこんにちわ〜
私も聖岳は登りたい山の一つなんですが、どうしても北アルプスになってしまいなかなか行くことができません^^;
でもこうやってレコみるとやっぱり行ってみたいですね!
手動ロープウェイにも乗りたいし。笑
しかし、標高差2000mにこの距離を日帰りとはさすがです!
hottenさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
まずは今さらですが、最近再びhottenさんの記録が
上がってくるようになってとてもうれしいです。
しかも、以前にも増してスゴさに磨きがかかってきたような…。
梅雨にも関わらず日曜日の南アは天気が良くてよかったですね。
農鳥は聖と比べるとずいぶん雪が残っていて
なかなかハードな山行だったようですね。
お互いにお疲れさまでした!
なるほど!ペットボトルを凍らせるとは一石二鳥ですね。
次回からマネさせていただきます。
maedatomoさん、こんばんは。
コメント、ありがとうございます!
>私も聖岳は登りたい山の一つなんですが、どうしても北アルプスに>なってしまいなかなか行くことができません^^;
その気持ちよ〜く分かります。
確かに南ア特に南部はやはりアプローチが大変なので、
登るよりも登山口に到着することが最大のハードルですよね。
そういう意味では行くまでの気合いが一番必要かと思います。
今回は行こうと思ってから何度かタイミングが合わずに
行けなかったことが、「行きたい!」という気持ち高めてくれ、
実行に移すことができました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する