頸城山塊、天狗原山から乙見山峠
- GPS
- 17:08
- 距離
- 25.3km
- 登り
- 1,664m
- 下り
- 1,675m
コースタイム
- 山行
- 15:15
- 休憩
- 1:38
- 合計
- 16:53
[ メモしていたコースタイム ]
雨飾荘前駐車場______ 02:25
冬期ルート登り口_____ 03:05
丸太橋(下山時渡渉点)__ 03:30 〜 03:50
夏径の登山道入り口____ 04:30 〜 04:45
尾根上__________ 05:50 〜 06:15
1741m標高点のすぐ先___ 07:10
1949m標高点の下_____ 08:15
天狗原山_________ 10:00 〜 10:30
1849m標高点_______ 11:15 〜 11:30
1720m標高点手前のコル__ 12:00 〜 12:10
1720m標高点_______ 12:25
薬師岳__________ 13:55
1690m標高点_______ 14:50 〜 14:55
乙見山峠_________ 15:25 〜 15:35
乙見山峠トンネル_____ 15:40
松尾川通過________ 16:30 〜 16:40
夏径の登山道入り口____ 17:35
冬期ルート登り口_____ 18:40
雨飾荘前駐車場______ 19:20
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
「赤線延ばし」、昨年は、ニグロ川から溯行して堂津岳へ登ろうとしたけれど、10月に行ってみたら堂津岳は前夜の雪で真っ白、これではどうにもならないと紅葉見物だけして帰ってきた。
沢ではなく、本来の「ピークからピークへ尾根で」赤線を延ばしてみようと今回 天狗原山 から 乙見山峠 まで歩いてきた。
天狗原山への尾根は、最初の数十メートルだけ雪が消えていてあとは全部雪上歩行で見晴らしも良く、気持ちいい。
アイゼン歩行の技術があれば、夏よりもはるかに爽快に歩ける。お薦めです。
実際わたしも雪があってもほぼコースタイムで歩けている。
そして辿り着いた 天狗原山 は360度の展望が待っている。
4〜5mは積雪があるのだろう。
夏ならシラビソと笹でどこだか分からない三角点も全部埋まって、ここが一番高いとかすかにわかる雪原になっている。
ついつい一杯写真を撮ってしまう。
実は、金山登山口で batayhan さんに追いつかれ先に行かれた。
登りはアイゼンなので殆ど足跡は見つけられなかったが、下降は少し雪が腐り始めて踏み跡は明瞭。
これで私はルートファインディングの必要はない。
あとはトレースを追うだけ、助かった。
時折、しっかりピッケルを刺す急傾斜のときがあるが総じて快適に下って行ける。
太平洋−日本海の往路で歩いた 高妻山、乙妻山、笹ヶ峰の下降尾根、火打山、焼山が常に見えている雪尾根の下降、実に気持ちがいい。
が、それも薬師岳手前の 1720m標高点の手前まで。
雪切れが始まった。
尾根上の藪へ逃げるしかない。
乙妻山から笹ヶ峰への下降尾根の藪漕ぎ、あの悪夢の再来だ。
体力と時間がどんどん取って行かれる。
さらに今回はザックにくくりつけていたカンジキまで取られて20分程探しに戻ったりした。
それでも何とか十分明るいうちに石仏の祀られている 乙見山峠 に着いたときはホッとした。
でもこれで終わりではない、長い長い 妙高・小谷林道 を歩かねばならない。
余りの疲れで嘔吐した。午後からは何も食べていないので出るのは胃液とお茶だけ。
嘔吐は、西丹沢から三つ峠駅 までの時以来だ。
そしてヘッドランプを点けて出発した車に、やはりヘッドランプを点けてやっとの思いで戻って来た。
実に、17時間行動、あまりにも過酷な一日だった。
こんなに苦しい思いをしたのだからこの先、乙見山峠−堂津岳−東山へと何とか抜けていきたい。
【 アイゼン 】
金山登山口から12本歯アイゼンを履き、一周して来てさらに金山登山口の少し先までず〜とアイゼンを履いていた。
スーパーカンジキを持って行ったけれど使うどころか、藪に引っかかって取られてしまい紛失しただけだった。
先行された batayhan さんは下山時に何回かMSRスノーシューに履き替えられていた。
しかも、こんなとこ昇り降りできるの???と思う急傾斜でも登下降しておられた。
MSRスノーシューの進化とそれを使いこなす batayhan さんの上手さにただただ感心しながらトレースを追いかけた。
幸いにしてアイゼンでもほとんど沈むことはなく、ズボッと踏み抜いたのは2回だけだった。
こうして全体を振り返ると、アイゼンの爪に頼って下降する急傾斜があるので8本歯以上のしっかりしたアイゼンは必須だけれど、山用チェーンアイゼンが適していたと思います。
勿論、登れであれ下りであれ、トラバース気味に歩くところが多いので snow line の様な街中用チェーンアイゼンでは危険です。
【 プレート付き磁石 】
もともと磁石って、地形を見て磁石と地図で現在地を求めるためのものと思っていた。
なので地形が見えない、例えば、ホワイトアウト、夜、谷底、などでは磁石は意味をなさない。
実際、日帰りであれ途中で2〜3泊する谷であれトポのある沢でも記録の無い沢でも磁石は子供の水筒の蓋についている1cm程の小さい磁石で十分こなしてきた。
しかし、この赤線延ばしの山歩きで 谷 から 尾根 歩きに変わるとその程度の磁石技術では太刀打ちできないと知ってプレート付き磁石を買った。
このプレート付き磁石だと、セットした次の目印ポイントの方向がピタッと示される。
地形など見る必要がないのでホワイトアウトであれ夜であれ方向は分かる。
残雪のこの時期なら、夏径が九十九折れでも気にせず雪の上の歩きやす所を直線的に目指していける。
さらに、現地でセットすることなく事前にセットできるので、今回私も車の中で金山登山口から尾根へのセットをしておいて登った。
気持ちは、尾根に出るころ夜明けかと思っていたのですが、あまりに歩く速度が遅く、金山登山口から登り始めてすぐに明るくなって目標点は目視できる様になってしまった(笑)。
【 天狗原山 − 乙見山峠 6.4 km 】
【 梶屋敷海岸 − 乙見山峠 57.3 km 】
乙見山峠−堂津岳−東山 このルートも相当ハードですね。往くなら雪のある今ですか。yamaさんな らいけるでしょー
さて、話題のMSRですが、最初は安いドッペルギャンガーでトライしたけど直ぐ壊れて、次にわかんも高妻山のフワ雪にまったく歯が立たず辿り着いたのがライトニングアッセントでした。めっちゃ高価で迷いましたが。。。
yamaさんがご指摘の急登行・下降ですが、登るのはダブルウィペットで補助してます。下降は慣れるまでプチ滑落とかたくさん失敗ありましたけど、ある程度限界点が掴めたので無理せずアイゼンにチェンジしてます。降りはスキーのエッジと同じ要領で八の字にしたり、まぁ、エッジのトラクションが良いのでトラバースもやったりしてます。
そんなことで長くなりましたが、是非使ってみてください。
また、お会いしたときにはそんなこともお話ししたいと思います。
山は無事登る、そして帰るですね
batayhanさん コメントありがとうございます。
> 往くなら雪のある今ですか。
それはそうですね。
あの長い妙高・小谷林道を下山中に、
通常、1週間ではなかなか足に力が戻ってこない、今、こんなに疲れて歩いているんだから1週間後に 乙見山峠から堂津は無理か?
と歩きながら考えてました。
しかも連休前半は天気悪く、雨で雪解けが進めば、もう今年は無理か、とあきらめムードです。
堂津・東山 越えは2〜3年計画で考えています。
そうなると、その冬の降雪量や登るときの雪の硬さ次第でルートは決めざるを得ず、いよいよMSR?と思ってました。
実は、奉納山から柳原山のレコを見たとき、そんなにMSRって傾斜に強いか?と10年程前から友人に無期限で借りているMSRとドッペルギャンガーを車に乗せて蓼科山のスズラン峠へ履き比べに行ってみたんですが、MSRのゴム(?)が経年劣化でブチぶちに切れてて履けませんでした(笑)。
その後も、山用品ショップの決算セールの時にMSRを触りに行ったり
と、お陰でMSRに対しては関心高いんです
> ドッペルギャンガーでトライしたけど直ぐ壊れて
これはイメージ付きますね。
今回トレースを追わしてもらいましたが、
何この歩き方? batayhanさん パワーあり過ぎ!!
と、短い歩幅のトレースを作り直してました
ホント次またお会いして装備だけでなく頸城山塊の雪質など色々お話し伺いたいですね
その時は(? その時も)よろしくお願いいたします
今回は色々アドバイス有難うございました
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