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記録ID: 316517
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大雪山

トムラウシ

2012年09月15日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
09:52
距離
18.7km
登り
1,566m
下り
1,564m

コースタイム

06:41 短縮コース登山口
07:35 カムイ天井
08:58 コマドリ沢出会い
09:37 前トム平
10:01 トムラウシ公園
11:10 トムラウシ山頂12:12
12:31 北沼
13:27 トムラウシ公園
13:52 前トム平
14:26 コマドリ沢出会い
15:37 カムイ天井
16:33 短縮コース登山口
天候 晴れ時々曇り
過去天気図(気象庁) 2012年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
特に危険なところは無い。
標識もしっかりしている。ただし前トムからトムラウシ公園の間、岩礫帯は天気が悪いとロストしやすいと思う。
山頂から北沼に降りて行くところも同様。

トムラウシ温泉を過ぎると若干狭くなり、その先の分岐以降はより狭く荒れた林道となるが、駐車場は十分な大きさがある。バイオトイレも完備

登山口にはトムラウシ温泉がある。ここは良いお湯で疲れを癒してくれる。冬、雪の中、のんびり入るのも又良い。
駐車場、十分に広い
2012年09月16日 09:58撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
9/16 9:58
駐車場、十分に広い
バイオトイレ
2012年09月16日 09:58撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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バイオトイレ
大雪山国立公園
2012年09月16日 09:58撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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大雪山国立公園
歩き始めはこんな道
2012年09月16日 09:58撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
9/16 9:58
歩き始めはこんな道
カムイ天上
2012年09月16日 09:59撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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カムイ天上
秋を感じる空
2012年09月16日 09:59撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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秋を感じる空
沢へと降りて行く
2012年09月16日 09:59撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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沢へと降りて行く
コマドリ沢分岐
2012年09月16日 09:59撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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コマドリ沢分岐
人慣れしているエゾリス、いつまでも遊んでいる。
2012年09月16日 09:59撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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人慣れしているエゾリス、いつまでも遊んでいる。
前トム平への登り
2012年09月16日 09:59撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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前トム平への登り
少し色付いてるかな?
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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少し色付いてるかな?
前トム平、山頂が見えた
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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前トム平、山頂が見えた
ケルンの横をぬけ
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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ケルンの横をぬけ
回り込むとこの岩の間を行く
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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回り込むとこの岩の間を行く
トムラウシ公園が見えてきた。自然が作り出す景色に感動
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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トムラウシ公園が見えてきた。自然が作り出す景色に感動
トムラウシ公園
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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トムラウシ公園
公園から一瞬急になる
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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公園から一瞬急になる
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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山の裾を時計回りに周る
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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山の裾を時計回りに周る
十勝岳方面との分岐
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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十勝岳方面との分岐
黄色いペイントをたどる
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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黄色いペイントをたどる
山頂直下
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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山頂直下
トムラウシ山頂
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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トムラウシ山頂
熊の目方面
2012年09月16日 10:00撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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熊の目方面
北沼へ降りて行く
2012年09月16日 10:01撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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北沼へ降りて行く
北沼。3年前の遭難事故の時、ここでも何人かの方が亡くなった。しばし佇み黙とうする。僕自身は、あの時ペルーに行っていたので帰国後遭難を知った。
2012年09月16日 10:01撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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北沼。3年前の遭難事故の時、ここでも何人かの方が亡くなった。しばし佇み黙とうする。僕自身は、あの時ペルーに行っていたので帰国後遭難を知った。
山頂下を歩いて行く
2012年09月16日 10:01撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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山頂下を歩いて行く
十勝岳分岐手前
2012年09月16日 10:01撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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十勝岳分岐手前
トムラウシ公園へ
2012年09月16日 10:01撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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トムラウシ公園へ
トムラウシ公園を抜け、振り返ると雲がかかり始めていた。
2012年09月16日 10:01撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
9/16 10:01
トムラウシ公園を抜け、振り返ると雲がかかり始めていた。
前トム平からコマドリ沢に降りて行く。シーズン当初は残雪が一杯。
2012年09月16日 10:01撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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前トム平からコマドリ沢に降りて行く。シーズン当初は残雪が一杯。
沢から新道へ急な坂を登っていく
2012年09月16日 10:01撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
9/16 10:01
沢から新道へ急な坂を登っていく
東大雪荘。立派な温泉だ。お湯も気持ち良く、ゆっくりくつろげる。
2012年09月16日 10:02撮影 by  Canon EOS Kiss X2, Canon
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9/16 10:02
東大雪荘。立派な温泉だ。お湯も気持ち良く、ゆっくりくつろげる。
撮影機器:

感想

遭難のイメージがあって怖い感じがしていたトムラウシ、ベルギー、オランダから帰ってきて時差ぼけも取れたので、追悼の意味も込めて登ってみようと思った。

屈足を過ぎ東大雪ダム、すこしずつトムラウシが近づいてくる。
曙橋を過ぎ、昔はダートだった所もかなり舗装が進んでいる。
やがて砂利道になり峠を越え、東大雪荘が見えてきた。しかし寄らずに直進。
道は細くなりゆっくりと進む。もう一段細くなり、荒れてきたところを進むと大きな駐車場に着いた。
出発しようとしている人に会釈をし用意を始めた。結構な数の車が止まっている。
トイレはバイオトイレ、太陽光で動くらしい。

登山届けを出し6:41出発。最初は白樺とチシマザサの小道といった雰囲気の中を歩いていく。
20分後にトムラウシ温泉との分岐に出た。ここからも同じような道ではあるが、少しずつ傾斜が増してきた。
気持ちのよい尾根筋のハイキングという感じで過ぎていく。木陰の道は少しぬかるんでいるが、問題なく通過できるくらいだ。やがて55分でカムイ天上についた。といっても標識以外何も無いところだがここで少し休憩する。

木々の間から見えるのがトムラウシか。あんなに遠いのか。率直な感想だ。
ぬかるんだ道を進んでゆくと左手が開けた所を歩くようになる。左手前方に十勝岳が見えた。縦走するにしても随分遠い。ここで山口から来たという4人組のおばさんを追い抜いた。随分な装備とのんびりとしたペースなので、縦走ですかと聞くと山頂下で一泊するつもりらしい。ただ明日天気崩れますというと、本当?という答えだった。そんなことも調べずに来たのか?と思ったが慣れていそうなのでOKか?と思う。

さてその後笹原を右回りするように尾根を越して登っていく。やがて木の根や岩が多くなり今度は沢へと降りていく。このあたりで先に出発した人に追いつくかと思ったが、全然見えない。僕の速度が遅いのか?まあぬかるみを避けながらなのでゆっくりなのかな?このときすでに前トム平を越えていく二人組みが見えた。
あそこでも結構あるな。今日はどうも乗り気でない。正直怖いのだ。沢の音が聞こえ始めて間もなく沢に降りついた。ここまで約2時間の道のり、ここで一息入れることにした。一応地図でも確認する。沢沿いの道を詰め、コマドリ沢分岐のペイントを確認して沢を上り始める。この分岐で先行者はゆっくりと休んでいた。朝一では気付かなかったが、お父さんと綺麗な娘さんの二人組みだった。軽く挨拶をして一気にコマドリ沢へ取り付いていく。

間もなく人に慣れたエゾリスがずっと遊んでいる。こちらも嬉しくなって写真を撮ってしまった。ただ道はずっと登りが続くため、一歩一歩確実に進むことを肝に銘じて歩いた。途中振り返ると先ほどの親子が後を追うように歩いていた。あれいつに間に付いてきたの?と思う。こうなるとこちらも写真を撮る以外は登り続けることになる。前トムへの標識を左に見ると、道は一度樹林にはいる。抜けると岩礫帯となり横切るように登っていく。ここからナキウサギの声が一杯響き始めた。

緩まぬ急登をやっとの思いで登ると前トム平だった。コマドリ沢分岐から40分ジャストここで腹が減ったこともあり、休憩プラスおにぎりを一つ食べた。それにしても素晴らしい景色だ。ここまで来るとトムラウシも直ぐそこに感じる。そして何より1794峰が見事だ。あの山に名前が無いとは、さすが北海道の山だ。

前トム平からはハイマツ帯を抜けて再び岩礫帯を行く。ここにはケルンがあり、うしろにそびえるトムラウシが見事。一度平らになった道を進み、岩礫帯を横切るとピークに出る。ここからはトムラウシをバックにした、トムラウシ公園が広がっている。これは確かに素晴らしい眺めで、公園とは上手い名をつけたものだ。ただ降りていくにはちょっとはっきりしない岩の中を行く事になる。ガスって見えないときは迷いやすいかも?先行者の女の人を目印に降りていった。

残念なことにこのあたりからガスが出始めた。遠くに大きな音もする。雷なら怖いなと思いながら歩いていく。やがて池や岩の公園地帯を過ぎると、道は登り始めて周りには幾つかの花が見えるようになった。途中女の人を抜くときにあの音は雷ですか?と聞いてみた。するとあれは十勝岳の下にある自衛隊の演習場の音ですよと教えてくれて、めちゃくちゃほっとした。

やがてガスと風のせいで気温が下がるため、岩陰に入りおにぎり一つを食べる。
ここからは軽い登りの道をゆっくり歩いていく。右手には岩が積みあがったように見えるトムラウシの山頂が間近になった。南沼への分岐を過ぎいよいよ最後ののぼりに向かう。道は最初ジグザグに登っていく、やがて双耳峰の間に出て左側に取り付いていく。ここから回り込みながら頂上へとたどり着くのだ。11時10分ちょうど4時間半かかったことになる。

山頂では4人ぐらいの人が休憩していた。僕も最後のおにぎりと記念撮影をした。
思ったよりもガスは切れたり、かかったりで案外周囲の景色が見えた。ひさご沼方面の縦走路が眩しい。いつかは旭岳から縦走してみたいと思った。さて気持ちよさと景色の雄大さにここで一時間の大休憩となった。

これから北沼に向かって降りていく。先に単独の女性が降りて行った。北沼にはどうしても行きたかった。それは遭難の犠牲者が最も多かった所であり、どうしても祈りを捧げたかったからだ。北沼への道もずっと岩の中を降りていく。トムラウシは見事なくらい岩に囲まれた山なのだ。直ぐに北沼の美しい青い湖面が見えた。こんな美しい沼を遭難した人たちはどう思ったのだろう?

自然の前では人間は小さいのだろう。今の僕にはただ美しい風景としか写らない。近づいてもそれは全く変わらないまま、僕を迎えてくれた。湖面近くまで降りて、祈りを捧ぐ。さあ帰ろう、細い掘れた道を歩きながら美瑛岳の分岐にまで来たときは下り始めて40分が経っていた。

トムラウシ公園を抜け、前トム平で一息。この頃にはトムラウシはもうガスの中だった。ここでも犠牲者が居たと知っているので祈りを捧げた。ここからは一気に下っていく。ナキウサギの声がチユンチユンと響く中、つまずかないようにゆっくりと降りていく。今日は本来なら紅葉一杯の時期なのだが、残暑厳しくあまり紅葉は見られない。コマドリ沢分岐まで来ると最初に会った親子が同じように休憩していた。そして今度は後を付かせてほしいと言われて、最後の登りを歩くことになった。ペースメーカーにすると登り易いそうだ。

一度沢沿いに降りて、今日最後の登りを行く。それにしてもこのお二人はずっと付いてくる。頑張っている。それを励みにしながら、僕も登る。やがて傾斜は緩み下りが見えてきた。ここからもこのお二人と一緒に歩くことになった。途中、キャップが落ちていた。これは山頂で出会った人のものだ。拾ってポケットに入れた。5分ぐらいでその人が戻ってキャップを探しに来ていた。キャップを渡すとここからは4人、そして又一人出会い、5人で歩くことになった。

やがてカムイ天上に着いた、ここまで降りはじめて3時間半だ。休憩である。今日はもう少しなのだから無理はしない。そしてゆっくり降りることにした。親子の方も出発した。僕はもう一息入れてゆっくりする。もう少しトムラウシを感じて居たかったからだ。木々の間から見える山を眺めながら、無事帰ってきたことに安堵した。さあ出発だ。55分かかり駐車場に帰り着いた。

ここまで来れば楽しみはトムラウシ温泉だ。本当に久しぶりのトムラウシ温泉、柔らかい良い湯だった。

遭難のイメージがあってあまり行きたくなかった山であるが、そんな事を忘れるぐらい素敵な山であった。

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