(クライミング66)沼津アルプス〜鷲頭クライミング
- GPS
- 08:26
- 距離
- 8.7km
- 登り
- 780m
- 下り
- 777m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
感想
ボッカ&簡易ソロクライミングのシステムを検証しに沼津アルプスへ。
出発前に体重計に乗ると93kg。ということは荷物の重さは25kg。
予定ルートは黒瀬のバス停から志下峠の先まで行って、鷲頭山には登らずにその手前の登山道を西に降りて岩場へ行く予定。
黒瀬バス停から沼津アルプスに入山。香貫山はいつもどおり爽やかにハイキングやお散歩に老若男女の方々が勤しんでいる。
ゴルフ練習場を横目にパスし、道路を超えて横山の登りへ。
北側斜面の上りがやけに濡れている。昨晩は雨は降っていないはずだがと思いながらところどころロープを頼りに登る。
曇っていたので夜露でも着いたのだろうかと考えながら、(徳倉と勘違いした)横山を越えて徳倉への登りへ差し掛かる。
久々の重量級ザックに太ももと膝が悲鳴を上げている。
この辺りでものすごい息切れが起きる。数歩登っては息を整えるありさま。
足は動くし、食事は十分にしたのでシャリバテにはなっていないはずだ。おそらくグリコーゲン消費から脂肪消費への転換の時にちょうど高負荷の登りになったので酸素が足りなくなったのだろう。
脂肪を消費するには糖と酸素が必要になるが、血中酸素の濃度が低いと息切れしてしまう。糖が足りなければシャリバテだ。
深く息をして整えながら一歩一歩止まらずに足を出していく。きついがそれでも止まってはいけない。止まったら先には進まない。登山の心得の第一歩だ。
徳倉の山頂についても富士山は見えずに雲の中。後から合流予定のH君は今頃どこを登っているんだろうな。
ちょっとだけ、あっち行けばよかったかなぁ、とも思ったがやっぱり自分は岩が触りたいので邪心を振り払う。
ザックを下ろして座り込んだり、歩いたりして体調を整える。落ち着いた後に行動食をほうばった。うまい。今日の行動食は前日ヨーカドーで最終処分で安売りしていたパン屋のパン。ヤマザキとは違う。
暫くしてからこられたハイキングの方とちょっと雑談ついでに道について話すと、前夜沼津の方は雨が降ったそう。どうりで道が悪いはずだ。それを知っていればバスで志下までいったのに・・・と後悔してもおそいので進むしかない。
ここまでの道は主に日の当たらない樹林帯の斜面。さらに風がふかない日が当たらない北側斜面は蒸し暑いわ滑るわで最悪だった。
この後の徳倉からの下りはちょっとでも濡れると非常に悪い。
案の定下り始めてすぐに滑って手を擦りむく。すぐに水で洗い流す。
そしてロープに頼って後ろ向きにあることに決めた。
今日は荷物も重いし、これから先も暫くは歩かないといけない。無理は禁物だと判断。
徳倉を超えてロープが張っている下りを2つばかり下ってしまえばあとは稜線に出てそんなに悪いところはない。
天気が良ければ富士山も見えるし駿河湾の眺望も素晴らしいがあいにくの曇りでスッキリしない。
まぁ今日の目的は岩場に行くことで景色を楽しむことではないのでぼちぼち歩く。体調は戻っていた。
志下峠を通り過ぎ、志下山を越えれば岩場へ降りる場所は直ぐのはず。地形図を見て目星をつけてから森にはいっていったら、すぐに登山道に出てしまった。周りを見渡すとテープがあり、すぐに岩場の上に。
なんだ。こんな簡単に登山道から岩場のトップにアプローチできるのなら、こんなに楽なことはない。次からは登山道を通ってこよう。
メインウォールの端の終了点に小さいテラスがあったので、そこで自分と荷物にセルフを取って静浦を眺めながら昼飯のパンをのんびり頂く。
イメージ 1
遠くに学校があり、生徒が片付けをしていたがいつの間にかいなくなって声も聞こえなくなった。風が吹く音と鳥の鳴き声だけが聞こえていた。
暫くぼーっとした後にメインウォールの真ん中辺りに目星をつけて下り、立木にロープをかけて懸垂。フルザックをしょっての懸垂は初めてかな。
立木は十分に丈夫だが、掛け方を考えないと荷重をかけた時にはまってスタックしそうなので大きめに回してかける。
ミス=死なので、何度もシステムを確認しセルフを解除して下降開始。
はじめバックアップはクレムハイストにしていたが、両手をフリーにした後に緩めるのが意外に固い。途中でクレムハイストからスネークヒッチに切り替えるとこれがなかなか具合がいい。次からはこれにしよう。
途中作業を行ったり試したりで何度かハングドッグしてみたが、姿勢によってはレッグループにかかる荷重で太ももがとても痛い。良い姿勢をとってもあまり長く続けられるものではないと感じた。
ちなみに一番高いところから降りると50mロープの残りは10m程度だった。壁の高さは20m程度だろう。
下に降りて荷物を下ろしてから終了点セットを持って再度上部へ。同じ立木で終了点を作り、ロープ一本掛けにして懸垂で降りる。
降りたらソロのシステムを作ってETハング5.11aへトライ。フラッシュがトップロープのソロなんてもったいない気もしたが、どうせRPできるわけではないのでいいのだ。
下部は順調にこなし、中間点へ。ここからが核心。まずは小さいカチで右へ左へ動きながら上部の横に走るクラックへ。クラックの手前には苦手なピンチが一手。
クラックには一瞬ムカデやヘビがいないか躊躇して、息を吹きかけて探ってから手を突っ込む。ここまで30分かかった。
どうせソロで登っているのでゆっくりレスト。オブザベーションで上部を探る。
手が掛かりそうなところはどうせ悪いだろう。どこかに手が掛かるところはあるのだろうか。なんて考えているうちに回復してきたので気合を入れなおしてトライ。
が、まずはじめの一手が全然わからない。このカチか?このガストンか?ガバがあるけど?あそこにチョークが着いてるけどうやって手をだす?などとか考えながらあらゆる手を探っていくと、不思議なことに見えてくるもんで、一手一手がつながってムーブができてきた。
少し登っては落ち、を繰り返し、そろそろつなげていきたいなぁと思った頃にH君が合流。少し待っててもらう。
H君の応援に励まされ(いいとこ見せたくてとも言う)、気合一発ガストンからの送りをデッドで手を出してサイドプルに持って行くも、その後上に手が伸ばせずに落ちる。何回やってもだめで諦めかけた頃、足のことを考えていなかったことに気づいた。
ガストンから送った後に足をクロスさせてクラックに乗せると体を上げられた。
1発目は上げて終わり。2発目は手を探ることができたが見当違いのところを探ってしまいフォール。3回目もっと体を上げて左手をパーミングで耐え、右手を乗せたところにガバ発見!体を持ち上げ核心終了。
なんとかトップアウトできた。約2時間岩に張り付きっぱなしだった。いやー疲れた。
でも充実感半端ない。納得行くまでムーブを試せるし、練習には最高。
最終的にはマスタースタイルが絶対なんだけど、これはこれでありだと思う。
H君にも登ってもらうことにしたので、トップロープができるように作り替えて懸垂で下降。
怪我による故障で1,2ヶ月ぶりのクライミングで5.11aにとりつかされたH君。
途中までは登れたがやはり核心に入った所で手が細かすぎて登れず敗退。
そのままゴボウの練習で上まで行ってもらい、終了点を立木からボルトに移してもらった後ロワーダウンでおろしました。
ここで今日の山行は終了。岩場から駐車場までは30分。城山と並んで近くて良い岩場です。
短い時間でしたが非常に充実した山行でした。
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