初夏の相模・関東百山ハイク(相州アルプス・プチ縦走:半原高取山〜仏果山〜経ヶ岳〜別所温泉)
- GPS
- 07:31
- 距離
- 19.4km
- 登り
- 1,141m
- 下り
- 1,157m
コースタイム
- 山行
- 6:18
- 休憩
- 2:14
- 合計
- 8:32
天候 | 終日ほぼ晴れ(尾根上、やや風強し) |
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過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
[復路]別所温泉入口バス停より本厚木駅へ(休日午後:毎時8分頃発/交通系カードOK) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・往路、関東ふれあいの道分岐から先、右の尾根方面への舗装道へ抜けるポイントがやや分かりにくい(「愛川ふれあい村」の表示の古い標識あり;ここを直進すると仏果山への直登コース、右は半原高取山経由のルートです。) ・半原高取山から宮ヶ瀬湖方面への下山路は(4/29付けの案内表示によると)コロナ禍で湖畔の園地が封鎖中のため進入不可とのこと ・仏果山から半原越〜坂尻方面へのルート(関東ふれあいの道)の分岐は山頂少し手前にあり(分かりやすい案内標識あり)、山頂で休憩する場合は下山時の方向注意 ・仏果山から革籠石(かわごい)山手前のピークまでの区間が本コースの「核心部」。クサリ・ロープ付き急斜面、岩混じりのヤセ尾根の続く険路にて、スライド時など滑落・スリップ注意(手掛かり・足掛かりは豊富、ゆっくり慎重に進めば問題ナシ) |
その他周辺情報 | 別所温泉入口バス停より徒歩5分、清川ふれあいセンター「別所の湯」で日帰り入浴可(大人3時間700円、露天風呂・サウナ・休憩スペースあり/入館時人数制限、体温測定あり) |
写真
装備
備考 | ・消費水分量:PETボトル×2(氷結ソルティライチ、午後ティ)、ポリタン水+現地調達の沢水約700ml、ガッツギア×1 |
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感想
沈黙とガマンの大型連休が開けても、東京の緊急事態モードは敢えなく延長、隣県のまん防措置も拡大、と八方塞がりの状況…。当方の体重も連休の完全巣ごもりでリバウンドが顕著、このまま梅雨入りしてしまうと、冗談抜きにハイリスクの肥満者の仲間入り…と焦燥感が募り、連休の実質最終日、月末で期限切れとなる小田急線の株主優待キップの消化を兼ね、神奈川県内・丹沢当域のマイナー低山に日帰り出動します。今回のターゲットはメジャーの丹沢・宮ヶ瀬エリアの中でも訪れるハイカーの少ない山域で、地元山岳会有志が「相州アルプス」と名付けて近年少しずつ登山路を拓いている高取山〜仏果山〜経ヶ岳のプチ縦走です。仏果山は小生も密かに意識している関東百山の一座ですが、5月後半からは鬱陶しいヤマビルのオンシーズンに入るため、気候もまだ涼やかで新緑の目に鮮やかなこの時期が当面最後の登山適期です。
ということで、本厚木駅からハイカーで賑わう宮ヶ瀬行きのバスを横目で見ながら、ガラガラの半原行き始発バスに乗り込みます。高取山・仏果山の半原側登山口の撚糸組合前で下車したのは小生ただ一人。ある意味、この時期ヤマビル以上に怖い首都圏の人類に遭遇する確率は極めて低そうで、まずは上々のスタートです。交通量の多い土山峠〜宮ヶ瀬方面への主要県道を潜り、舗装の林道から山道に入るポイントで足回りと両手に虫除けスプレーを大量噴霧、来るべきヒル達の襲撃に備えます。半原高取山までは樹林帯の涼しく歩きやすい道、幸いヤマビルは未だ活動開始していない上、一人のハイカーとも出会わぬ静寂のコースで至極安全・快適。樹林に囲まれた高取山頂に登り着くと、仏果山方面からの複数のハイカーがベンチで寛ぎ中。ザックを置いて異様に高い展望塔によじ登ると、春霞と黄砂の影響か遠望は利かないものの、北側の宮ヶ瀬湖方面と丹沢主脈の展望が一気に開け、気分爽快。間近に三角錐の流麗な山容で聳える丹沢大山も望め、あちらはさぞかし日帰りハイカーで賑わっていることだろう、と想像を巡らした後、一旦大きく下って仏果山方面へと歩を進めます。
ここからは「繁華街」宮ヶ瀬方面からのコースも合流、家族連れなど俄にハイカーの数も増えてきて、マスクの着脱に大忙し…。高度感ある岩混じりの急坂を登り詰めると、歴史を感じさせる多くの石仏が居並ぶ仏果山頂着。こちらも樹林に囲まれた地味なピークながら、高取山よりも更に立派な展望塔が立ち、朝方の雲も取れてきた丹沢主脈などが一望できます。居合わせたハイカーもかなり多数ながら、広めの山頂広場には木陰に多くのベンチもあり、ここで弁当昼食を済ませます。殆どのハイカーが半原や宮ヶ瀬方面へ下るのを見送り、帰路はこれまたマイナーな半原越〜坂尻方面への関東ふれあいの道コースへ。行き交う登山者もグッと減り、ソロ男性やトレラン風の方など気合の入った方数名とスライドするのみ。ホッとする間もなく、実はここからが本日の核心部、「相州アルプス」の名に相応しい、標高700mの低山とはとても思えぬ高度感ある岩混じりのヤセ尾根が続きます。
疲れた脚に堪える厳しいアップダウンが少し緩み、平和な尾根道に戻ったと思うと、そこが小ピーク・革籠石(かわごい)山です。土山峠へのルートを分けた後、当初辿る計画だった登山口・リッチランドへの険しい下山路を見送り、とても登り返しはムリ、と思わせる激しい木段の急坂を下ると、立派な舗装の林道が通ずる半原越に到着。ここから再び厳しい木段の急坂を登り詰め、両太腿がパンパンに張ったところでしばしのサービス区間、緩やかな尾根道に。ホッとしたのも束の間、再び山頂直下のロープ付きの急斜面に差し掛かり、もう勘弁して、と泣きが入ったところでようやく本日のラスボス、経ヶ岳到着です。「山」が殆どのこのエリアでは珍しい、険しさを象徴する「岳」の山頂はさすがに好展望。仏果山や半原高取山のような高い展望塔ナシで、右に立派な三峰を従えた大山から丹沢山、丹沢三峰に蛭ヶ岳までの丹沢オールスターズが一望できます。
この気持ち良い閑静な山頂でご褒美のフルーツゼリーを流し込みクールダウン。鼻歌交じりで半原越へ駆け下り、午後になってもたくさん登ってくるサイクラーやバイクライダーをやり過ごしながら、ハイピッチで舗装の林道を下っていきます。武田の落武者伝説の残る法論堂橋を少し過ぎた辺りで、若干1名のみの「みんなの足跡」が微かに残る法論堂集落へのショートカット路入口を発見。読みは正しく、境界標やシカ柵など地元関係者の人跡満点の踏み跡を辿ると、間もなく目の前に人家が出現。勇んで最後のヤブをかき分け、袖まくりしていた右腕に「不名誉」の擦り傷を多数負いながらも、舗装道に何とか復帰。良い子や善良ハイカーにはとてもオススメできないものの、これにて約1kmのショートカットに成功です。歩程約20分強を節約でき、日帰り温泉センターのある別所温泉入口までバスを使わず移動します。
途中、自動販売機のジュースで喉を潤し、午後3時過ぎ、無事お目当ての「別所の湯」到着です。入場制限はありましたが、僅かの待機で入館OK、入口での検温もクリアして、露天風呂付きの気持ち良い広々のお風呂でリフレッシュ、着替えも済ませサッパリした出で立ちにて本厚木行きのバスに乗り込みます。本厚木駅周辺の大規模テナントや居酒屋などは、まん防措置適用を受けて軒並み閉店、路上呑み・ホーム呑みも憚られるため、やむなく一人プチ打ち上げは断念。押し寄せる食欲に堪えかねて駅前の立ち食いソバ屋でそそくさと軽食を取り、明るいうちに帰宅して洗濯・後片付けも済ませ、バタンキューで長い1日は終わりました。
変異種の拡大で首都圏や近県の感染者数は相変わらずの高止まり状態、緊急事態の出口も見えない状況にて、果たしていつになれば県境越えの名山ツアーに繰り出せるのか、不安は拭えません。せめて夏山シーズンには、久々の日本アルプスの高山歩きが心おきなくできることを期待しながら、暫くは節制と体力・気力の維持・向上に努めるしかなさそうです…。ヤマレコユーザーの皆様も、どうぞお身体ご自愛の程を!
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