北八ヶ岳(にゅう〜天狗岳)
- GPS
- 56:00
- 距離
- 11.6km
- 登り
- 725m
- 下り
- 726m
コースタイム
2日目 5:40黒百合ヒュッテ-7:30東天狗岳山頂-9:00黒百合ヒュッテ
3日目 5:50黒百合ヒュッテ-6:45中山-8:00高見石小屋-9:00高見石-10:00白駒池入口駐車場
天候 | 1日目くもり時々雨 2日目くもり時々晴れ 3日目 雨のちくもり時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所は特にありませんでした。 八ヶ岳の道は奥多摩の山に比べてワイルドな整備のされかたをしている気がします。丸太を並べただけの道とか雨で濡れてるとつるつる滑るので常に注意が必要でした。 |
予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
|
写真
感想
北八ヶ岳(ニュウ〜天狗岳)
4時起床、4時半出発。
3連休の初日だが、時間も早いので渋滞もなく駐車場に8時30分到着。8時45分登山口。
いきなりシラビソと苔の美しい道で期待が高まる。15分くらい進むと白駒池に出た。広い。だが天気は曇りなので青空の鏡面仕上げという光景は拝めなかった。残念。
池を周遊すると白駒荘に着いたので天狗岳のピンバッチを購入。さらに進むとニュウへの標識が出てきた。この標識、統一されておらずニュウ、にう、乳、ニュー中山などかなり遊んでいる(笑)
白駒湿原にでた。霧の中の湿原は幻想的でまた美しい。白いワタのような花が咲いている。ワタスゲというらしい。
丸太が無造作に並べられただけの歩きにくい道を進む。急に雑な作りなのは何故だろうか。泥濘の上の丸太を平均台のように進むが、いかんせん丸太なのでつるつる滑る。
にゅうの森という標識に出ると傾斜がきつくなってきた。テントを積んだ14kgのザックが重い。やはり普段と勝手が違う。
休憩をとりながらゆっくり1時間半登り、ニュウの山頂に出る。
タイミング悪く強い雨風が吹き始めていた。三角点に行くところでザックが風に押されてよろけるくらいの強風。少し危険を感じる。遠く霧の合間にかろうじて白駒池が見えた。
三角点では写真を撮るとすぐ下に。山頂標識はないようだ。(それらしき棒はあったが)
天気も悪く、寒いのですぐ黒百合ヒュッテに向かう事に。早くテントを建ててぬくぬくしたい。何よりもこの重量から開放されたい。強風と霧雨の中を進む。早く早くと思うほど足は進まずザックが重い。若干高山病の気配なのか息苦しくて気持ち悪くなってきた。
おかしい、まだ着かないかと思った所で中山峠に出た。
そこから5分程進むとテント場が見えてきた。黒百合ヒュッテに到着。お洒落で立派な小屋。でもどこか温かい雰囲気がある。
受付をする。通常1泊のコースだが明日の天気が悪ければもう1日チャンスを設けた2連泊。3連休だから為せる技だ。
テントを立てて遅い昼食。
シーフードヌードルとおにぎり。生きかえる。寝不足でもあったので早速昼寝をすると16時半頃バケツをひっくり返したような土砂降りの音で目が覚めた。10分くらいの間にものすごい降水量。この時間もし歩いてたらと思うと恐ろしい。やはり夏山は早め下山が鉄則か。
早くも山では夕食の時刻なので準備をする。アルファ米のエビピラフ、スモークチキン、トムヤムクン。山キャンプにしては豪華。
重いチキンを担いできた奥様に感謝である。
明日、出発前に見た天気予報サイトでは雨だったが、天気が良さそうなら行く事に決めて就寝。電波は圏外の為、新しい情報が分からない。
夜10時と1時、凄まじいイビキの音で目が覚める。腹立だしく思いながらトイレに行くことにすると、隣のテントかと思いきや3つも隣のテントから音が聞こえていた。これはさぞかし...と思うとご近所さんはみんな起こされてしまったようで、方々から会話が聞こえ始めた。知らぬは当の本人だけのようで。。
朝4時に寝不足気味ながらも周りの準備する音で目が覚める。山のテント場は目覚ましいらずだ。外を見ると天気は曇りだが近くの岩山がクリアに見えており眺望は良いかもしれない。
行かずに月曜日後悔するより、期待して出発することにした。
カップスープとパンで朝食。コーヒーを沸かし、ハイドレーションの水を汲む。
5時40分、天狗岳に向けて出発。
黒百合ヒュッテからの登りはいきなりアスレチックな巨岩の道。嬉々として登り始める。ヒュッテの屋根が小さくなるのを見ながら登り、見晴らしの開ける場所に出た。遠くの山々と、ゴツゴツした岩がずっと山頂に向けて続いているのが見える。ずっとこんな景色を眺めながら登れるのか!とテンションあがる。
写真を撮りまくりながらゆっくり岩場を登る。早朝の涼しい空気と眺望。途中結構アスレチックな箇所を乗り越えながら、徐々に急坂になっていく。
しかし、この眺望と楽しい道のおかげで全く疲れない。
だが山頂付近に近づくにつれてだんだんガスに覆われてきた。
7時30分頃、東天狗岳山頂到着。
山頂は、下とはうってかわって霧と強風の為、立っているのがやっとのような状況だった。写真を撮って早々に西天狗岳に向かおうとするが、しばし協議。安全第一という事で、結局今回は東天狗岳のみで降りることに決めた。
下山中に、通りすがりの人に
「昨日は寝れなくて大変でしたね〜!」と声を掛けられる。
「え!?」と思ったら、隣のテントの人だった。「イビキうるさかったですね!」と返しお互い大笑い。イビキの人には悪いが、寝れなかったモトをとったような気がした。
分岐点まで降りてくると、なんと雲が晴れてきて青空が見えはじめた。あそこの台形の山は、前に登った蓼科山だ!とテンションあがる。大展望が現れる。
八ヶ岳から浅間山、妙義山、荒船山が見え、埼玉の両神山、甲武信岳まで見えているようだ。
向こうから登ってきたベテランの方が色々教えてくれた。
なんと贅沢な眺望。
短い今までの登山人生の中でベストかも知れない。のんびり大展望を眺めながら惜しむようにゆっくり下り、9時頃下山。
黒百合ヒュッテでモツ鍋とビールで乾杯。最高のご褒美。
しかし日曜日に目標を達成してしまったのは嬉しい誤算。
黒百合ヒュッテで山漫画を読み耽ったり昼寝したり暇をもて余し気味に時間を過ごす。
どこか周辺を散策しても良かったのだが、贅沢な時間の過ごし方だ。
深夜、ものすごい雨音で目が覚める。テントを叩く音が花火のようだ。目が覚めた時、花火の夢を見ていた。
テントで何回か台風は経験しているが、いつも床の浸水は大丈夫か、このまま寝てて良いのか心配になる。しかしいつものパターンで気になりながらも熟睡。
朝になった。雨は小降りだが、風が強い。暴風だ。こんな事なら昨日下山しとけば良かった、と軽く後悔しながら出発。
道が濡れていて危ない。岩や置いてある木道が悉く滑るので、いつでも転べそうな感じだ。
足元に集中して、慎重に降りる。かなり時間をかけてゆっくり降りていくと徐々に天候が好転してきた。
高見石小屋に到着。お腹が空いたのでナンカレーを注文する。
持ってたナッツとレーズンも食べ、回復する。
小屋の隣に、高見石と呼ばれる名所があるようだ。せっかくなので登ることにする。巨石に最初どうかな?と思ったが、案外登りやすい。楽しい。
頂上に着くかという時、
目の前に予想もしなかった景色が広がった。左に浅間山、右に白駒池の大眺望。青空を反射して池の深い青。
しばし声を失ってその美しさに惚ける。
そこから30分程で白駒池。明け方の天気が嘘のように晴れている。池に出ると、1日目とは全く違う鮮やかな色を見せてくれた。最後にこの景色を見れて良かったなぁ〜と大満足な気分で駐車場へ。
今回1日予備日のような余裕すぎる計画で行ったが、結果色々な調整が出来、美しい景色を見るチャンスも増えるのでテント泊長逗留も良いものでした。
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