[南アの巨人たち★2日目]熊の平≫塩見岳≫三伏峠≫小河内岳
- GPS
- 11:20
- 距離
- 18.4km
- 登り
- 1,564m
- 下り
- 1,363m
コースタイム
4:55竜尾見晴
6:25北荒川岳
8:25塩見岳(東峰)
11:47三伏峠着
12:26三伏峠分岐発
13:35烏帽子岳
15:15小河内岳避難小屋
合計時間: 11時間20分
合計距離: 18.43km
最高点の標高: 3000m
最低点の標高: 2483m
累積標高(上り): 1350m
累積標高(下り): 1159m
天候 | 朝もや→晴→くもり→雷雨→一時雹→くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
写真
感想
[2日目の巨人:塩見岳 南アの自然現象に親しむ?]
2日目の朝は早かった。4:00前の出発。まだ暗いうえに、多めの朝露が裾を濡らすなかを行く。
これも同じ感想になるが、未知のエリアを暗いうえに朝靄のなかを進むというのは勿体ない。
基本的に樹林帯の中を進んでいくが、新蛇抜山付近の竜尾見晴という岩稜に立つと、
靄の中から鉄兜の影が見えた。ようやく塩見岳が姿を現した。
このあたりで明るくなっていくが、せっかく大井川東俣の対岸、白峰南嶺と並行していくのに、
意識しなかったこと、樹林帯歩きが多かったことで見ず仕舞いであったことも勿体ない。
北荒川岳への登りは地味にきいてくるところ。
だが登り切ったときの演出効果はすばらしい。ここで塩見岳がドカンと現れるのだ。
国土地理院の地形図ではこの北荒川岳を巻いていくルートのようだが、これでは塩見岳を楽しむことはできないだろう。
写真でも有名なポイントでもある。私たちが着いたころから朝靄が消えていったのも幸運だった。
北荒川岳は西側が崩壊し、切れ落ちている地形ということもあり、そこに靄が残り東から陽射しが降り注ぐ。
このような条件が重なり、ブロッケン現象を初めて体験することができた。なんとも不思議な感覚であった。
その後塩見岳へ取り付く。約400m登ることになる。ここも西側はガレている。
高度を上げて振り返ると、昨日から歩いてきた稜線が間ノ岳から続いている。なかなか歩いてきたように思った。
登り詰めると蝙蝠尾根との分岐点に着く。蝙蝠岳のきれいでゆるやかで左右対称の形に感心する。
南アは崩れた山だけではないのだ。
そこから40分ほど歩いてようやく塩見岳へ着いた。
南に荒川三山が見える。またそこまでいく稜線も見える。追っていくと三伏峠から本谷山…。
けっこう距離があるな、と思ってしまった。あまり長居できない。
山頂は三伏峠からの登山者で込み合っていた。思っていたより狭い山頂だった。
さて進むことにしよう。三伏側からの登山道、最後の登りはけっこうな壁であると思った。
落石も多いようなので慎重に歩きたい。
三伏峠までの道も、地味に登り返しがきいてくる。これこそが南アの縦走路であると思った。
しだいに雲が湧いてきた。三伏峠に着くころには雲が空を埋め尽くした。
このあたりからソロの男性が増えたように感じた。荒川方面からやってくる。鳥倉からも上がってくる。
トランスジャパンの選手をはじめ、トレラン風の人たちが多いように思った。
すごい人たちが集まってくる山域であるようだ。3年前と変わってきているイメージだ。
水場で補給していると、ついに雨が降り出した。
烏帽子岳についたころ、塩見岳のほうでゴロゴロと鳴りはじめた。ちょっとまずい。。
烏帽子岳から前小河内岳、小河内岳へと登り返しが続いていく。
加えて雷の動向が気になる。時折ハイマツ帯でしゃがみこむ。
小河内岳西斜面へ落雷。閃光とほぼ同時にパーンと音がした。雹が降ってきた。
小河内岳避難小屋が見えているというのにこの状況。
それでも荒川岳方面から単独男性が3人向かってきた。
向かう三伏峠方面に雷は移っているようななかをだ。
なんとか避難小屋へ滑り込んだ。
ほんとうに避難という形になってしまった。もともとこの小屋でお世話になる予定であったが。
気さくな管理人ご夫妻には厚くもてなしていただきました。
私たちが最初の「避難」客で、そのあと単独男性、ご夫婦1組、合計5人と「大入り」になったようだ。
管理人さんは塩見小屋を建てた方で、南アの生き字引という感じだ。いろいろと話を聞いてみたい。
自然光が届かなくなるとすなわち消灯、という原始的な1日の終わり方で、これもなかなか趣深かった。
[はじめての山、はじめての人に心躍るとき]
2日目は、行く先々で南アルプスのスケールの大きさに圧倒されることになりました。
朝靄の中から姿を現した荒々しい塩見岳。
源流部とは思えないほどに長大な大井川の源流部。
三伏峠までのアップダウンが果てしなく続く道。
そして、あっという間に私たちを飲み込んだ積乱雲。
試練の果てに、小河内岳避難小屋で出迎えてくださった河村さんご夫妻の懐の深さ。
都会では何気なく過ごしてきた一日がこんなにも変化に富んだものだったなんて!
油断しているとあっという間に過ぎ去っていく一瞬一瞬が、とても愛おしく感じられました。
さあ、次はどんな出来事に心を躍らせるのでしょうか。
3日目に続きます。
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