羊蹄山(真狩コース)
- GPS
- --:--
- 距離
- 14.6km
- 登り
- 1,668m
- 下り
- 1,668m
コースタイム
- 山行
- 9:09
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 9:55
今までも市街地に迷い込んだ熊の映像を時々見たことはあるけど、今年は更に多い気がする。
札幌の街のど真ん中に出没した熊もドン引きしたけど、もっと恐怖を感じたのは滝上で起きた事案だった。
街中に出て来てしまった熊は恐らく猛烈なパニックに襲われているから、どうしようもないという気持ちもあった。
でも人里離れた山奥で生活している熊はちゃんとした対応をしておけば、そんなに危険はない動物だと思っていた。(怖いは怖いけど)
クマに襲われる大半は山菜取りの最中に起きているのが多く、登山ではそんなに事件は多くなかったイメージ。
だけど滝上の事件は地図で見る限り完全な山奥だった。
被害に遭った方は一体何をしていたんだろう。
熊鈴は付けていたのだろうか?
登山のほとんどがソロの私としては、いつも人の少なめの場所を目指して登っていたけど、ちょっと危険なのでは・・・と思い始めてきた。
週末の観光客がいっぱいの登山道を選んで登った方がいいのかもしれないと思い始めてきた。
羊蹄山に登ることを目標に仕事を辞め、5月6月と色々な山に登ってみて、当初は9月に登ろうと思っていた羊蹄山を7月に登ろうと思った。
ところが7月に入った途端に天候がずっとイマイチ。
今度こそ最後の羊蹄山になるかもしれないから、どうしても天気の良い日に登りたい。
天くらと天気予報を見ながら1日、1日が過ぎ、やっと晴れマークが出てき始めたと思ったら、予報気温が30度を超えた。
ホントに元々暑さには弱くて、流氷の中で過ごしていたいという願いを持っている人間なので、この予報には結構引いた。
最初に晴れの予報が出た日はいきなりチャレンジするのも怖くて、同じく30度の予報が出ている手稲山に登って、暑さと発汗と飲水と意識の観察をしてきた。
羊蹄山は5時くらいから登り始めるつもりだったから5時の気温が10度台だったらそんなに暑さの影響を受けずに高度を上げていけば大丈夫だろうか、などと考えながら水を3リットル持っていく事にした。
高さだけでも私にとっては相当な山なのに、苦手な暑さが加わるとその苦しさは予測不能だった。
だからと言って当初の予定通り9月まで待ち続けるのも辛い気がした。
2012年に登って撃沈して、それから羊蹄山を神の山と崇め、もう登ることはないと思っていたのに2019年、うっかり登ってしまい2012年の時より自分がレベルアップしていることを感じた。
そして2021年、コロナ禍や病気などを経て自分の体力の著しい低下を感じて登山を辞めようか考えた時に、最後に羊蹄山にまた登りたいという気持ちが湧いてきた。
仕事をしながらでは体力的に、精神的に、天気的に無理だろうと思い雪どけ季節に合わせて退職した。
最初に登ったのは札幌の三角山で、余りに苦しすぎて羊蹄山を目指すなんて無理なのではないかと思っていた。
でも出来る所まで頑張りたい。
もう時間がない。
ライブカメラで見る7月の羊蹄山は山の形の雲に包まれたり、急に晴れたり、どんよりした雲が広がっていたり、目まぐるしく変化していた。
どんよりした雲の上にはもしかすると晴天の山頂があるのかもしれないとは思いつつ、下界のあまりの曇天になかなか決心がつかなかった。
16日の登山を突然決めて前日に慌ただしく自宅を出発。
元々登ろうと思っていた9月にまだなっていないんだから、何かあったり、余りに天気が優れなさそうなら途中下山も考えよう、と心に決めて真狩の道の駅で車中泊した。
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
キャンプ場を抜けたところに登山ポストがあります。 危険個所は特にありません。 |
その他周辺情報 | 道の駅と真狩温泉がすぐ近くにあります。 私は今回も温泉入らずで自宅に帰りました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
レジャーシート
笛
GPS
日焼け止め
携帯
タオル
ストック
カメラ
|
---|
感想
4時過ぎに目が覚めると一寸先も見えないほどの濃霧。
ひるんじゃいけない。
早朝濃霧は今まで何度も体験しているから霧が晴れる可能性は絶対ある。
社外気温は18度、駐車場で準備しているとうっすら寒さを感じるほどの気温だった。
歩きだせば次期に暑くなってくるだろうと思い、追加では何も着ないで出発。
キャンプ場を横切っているだけなのに道迷いしているような気分になるほど濃霧。
ここで道、合ってるんだよな〜とキョロキョロ、ウロウロしながら進む。
駐車場に居た他の人たちが前を進んでくれないかモタモタしながら待ってみたけどなかなか誰も来ず、そうしているうちに登山ポストのある入り口までやってきた。
霧も少し晴れて来て道も見えるからもう大丈夫。
あの駐車場に居た全ての人にこれから私は追い抜かされて行くんだろうな。
登り始めてすぐに思ったのは「こんなに道、険しかったっけ?」
2019年の時は「こんなに道、なだらかだっけ?」と思ったのを覚えているから尚更思う。
2012年の時は足が届かないような木の根や段差が多いと感じていたが、2019年の時、それを全く感じず、登山道が整備されているんだなぁと思っていた。
ところが今回2012年の時と同じような事を思っている。
登山道が整備されていたのではなく、私が元気だったという事か。
木の根とか段差とは別に笹やぶも結構な感じで伸びていて色々痒い。
1合目に到着するころには霧はすっかり晴れていて、3合目手前くらいからは直射日光が射してきて凄い暑さを感じる。
でも手稲山を登った時のような汗は出てこなかったので、まだ気温がそこまで上がっていないという事だろう。
私の登山スタイルはソロなので立ち止まって休憩を取るのが苦手で(熊が近づいてくるような気がする)歩き食いできるような行動食を食べながら無休憩で山頂まで登ってしまう事が多い。
でもこの日はマジで気温がヤバくなるのは分かっていた。
短い時間でも積極的に休憩を取り、水分や塩分やエネルギー補給するように努めた。
ジグザグに登りながら振り返っても振り返っても同じ方向しか見えず、ひたすら苦しい。
でも8合目を過ぎたあたりから森林限界を過ぎて視界が開け、下界の雲海も消えていき、直射日光は厳しかったけど絶景が待ち受けていた。
晴れている羊蹄山は初めて。
夏の羊蹄山も初めて。
山小屋周辺から見事なお花畑が始まり、お花に気を取られているうちに外輪に到着。
右側には2012年の時地獄のように感じた岩場が続いている。
でもこの岩場の事を意識して、今年は何度も平和の滝から手稲山に登ってきた。
だから大丈夫と思った。
でも、そんなに大丈夫ではなかった。
地獄とまでは思わないにしても、割と相当な感じの岩場が続いていた。
そしていろんなものに気を取られているからなのかどうかは不明だけど、気が付くと登山道から外れてしまい、外れたことに気付いても元に戻る道を見つけられず、ひたすらモタモタ。
やっと山頂に到着したときには、出発から5時間が経過していた。
時間はかかったけど、思っていたほどへばっていない。
そしてピーカンの天気が私の元気を後押ししてくれている。
山頂でエネルギー補給をして残りの外輪を歩く。
5月からずっと羊蹄山周囲の山々に登って各山頂からいつも羊蹄山を眺めていた。
今度は羊蹄山からその各山々の姿を確認したい。
喜茂別・京極方向からはガスが立ち込めていたので樽前山や風不死岳は見えず、徳舜瞥・ホロホロ山も見えないエリアだった。
でもニセコアンヌプリや岩内岳は見えたし、日本海も見えた。
そして今年何度も登った手稲山がチラリと肉眼で見えたような気がした。
外輪の中でも歩いたことの無い場所もあり、地図を見ながら歩いたことの無いエリアを歩き、余りの絶景にテンションが上がる。
だけど下山の事も考えなくてはならない。
体力も水分もちゃんと残しておかないとここからがまたきついはずだ。
後ろ髪を引かれる思いだけど、意を決して下山を開始。
9合目付近のザレ場で転倒。
今年の私はよく転倒する。
気を付けないと、と思い、転倒したことにより更にビビリ、へっぴり腰になりながら下山。
そして一歩降りる毎に感じ始める下界の熱気。
下山の方が発汗多いんじゃないかと思うほど汗をかく。
普段、下山時の休憩は登りより取らないけど、ここでも積極的に休憩した。
膝が痛い。
やっと無事下山は14時50分頃。
最初に立てた計画通りの時間に戻って来られた。
凄いお山だった。
羊蹄山はやっぱり神の山だ。
これからは周囲の山から羊蹄山の姿を眺めることにするよ。
ありがとう、羊蹄山。
本当に登れてよかった。
羊蹄山、また登られたのですね♪😆
前回とは違い、めっちゃお天気で景色も最高ですね♪😆本当に良かったです♪おめでとうございます♪🎉
あの時「羊蹄山をこれで最後にするなんてもったいない」とAKI_さんに言われてそうかもしれないとずっと思っていました。
他の登山コースを登ってみるという事も頭をちらつきましたが、なじみのある真狩コースで良かったと思っています。
元々雨女なのでなかなか晴れた登山は難しい人間だったのですが、晴れた羊蹄山に登れてとっても幸せでした。
ありがとうございます〜〜〜〜!!
とにかくこの暑さがおさまってくれない事には私は何もできません(笑)
水3リットルも重かったし、でも2.7リットルくらい飲んだからそれくらい必要なんですよね〜。
もうちょっと持っていく水の量も少なくていいような季節になったら、ですね〜 。
本当にありがとうございます〜〜。
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