八ヶ岳・小淵沢駅─編笠山─青年小屋─権現岳─三ツ頭─天女山─甲斐大泉駅
- GPS
- 443:12
- 距離
- 23.1km
- 登り
- 2,093m
- 下り
- 1,781m
コースタイム
- 山行
- 4:54
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 6:14
- 山行
- 4:17
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 5:04
天候 | 1日目 晴れのち曇り 2日目 雨のち曇りのち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
小杉601━611富山620(かがやき500号)706長野745(しなの4号)846塩尻849(あずさ14号)923小淵沢 <かえり> 甲斐大泉1303━1317小淵沢1325(あずさ19号)1409松本1428━1548長野1557(はくたか567号)1656富山1716━1727小杉 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
雨具
靴
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
地図(地形図)
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
日焼け止め
ロールペーパー
携帯
時計
タオル
カメラ
テント
シェラフカバー
エルボーウォーマー
ニーサポーター
|
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備考 | 防寒具の充実が必要(8月とはいえ、山の夜は冷えた) 食糧の充実が必要(思いのほかカロリーを消費した) |
感想
ちょうど4週間前に「夏山の訓練②」と称して、『道の駅こぶちさわ』から権現小屋の先の分岐まで往復してる(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3335642.html)けど、あれは富士登山(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3373737.html)の訓練だけではなかった! 小淵沢駅から八ヶ岳に登る訓練と下見を兼ねてた(苦笑)。ということで、8月7日と8日に小淵沢駅から八ヶ岳に行ってきた。最初の予定では、小淵沢から赤岳まで縦走して、行者小屋から美濃戸口に降りる予定だった。台風10号の影響で一旦中止の決断をしてたけど、直前になって天気予報はいい方に変わったので、予定どおり決行!
鉄道を使うと、富山からはどんなに頑張っても小淵沢駅には9時半前にしか着かない。富山では毎日酷暑の日々が続いてるので、正直、9時台から歩き出すのは暑そうでイヤだったんだけど、小淵沢駅に降り立った途端、富山よりも涼しい…と感じてしまった。陽射しの強さは一緒でも、湿度が低い分、蒸し暑さがない。
9:29に小淵沢駅前を出発。駅の西側に進み、歩行者用地下道で中央線と小海線の線路をくぐる。しばらく民家と農地が混在するエリアを往く。日蔭を期待してたけど、意外に日蔭は少なく、陽射しをモロに受けての歩きとなり、暑い!
中央道のガード下をくぐって少し往くと、別荘地の中となり、日蔭が出てきた。そのまま日蔭伝いに『道の駅こぶちさわ』に10時に到着。駅から20分くらいと見積もってたけど、荷物の重さと暑さがこちらの目論見を打ち砕く。台風接近なんて誰も居に介さないのか、多くの観光客でにぎわっている。本格的な山道が始まる前に弁当を食べておきたいと考え、道の駅のなかで弁当を探すも、特産の乳製品は置いていても、弁当類は無かった。小淵沢駅付近のコンビニで調達しとくべきだったと反省しても後の祭り。自動販売機で500 mlのペットボトル飲料を購入し、一気飲み。『道の駅こぶちさわ』を出発して、すぐに脇道に入る。別荘地に入ると日蔭ばかりで嬉しい。県道11号支線を渡ったところで休憩。ここから富士見平まで上る。途中に少年自然の家の標識が立っているからには人の手は入ってるんだろうけど、雑草がうるさい。小一時間歩いたところで、車道に合流し、富士見平に到着。そのまま延命水に足を伸ばし、水の補給。小淵沢駅を出た時点で500 mlペットボトル飲料が2本と、600 mlペットボトル飲料の飲みかけのがあったけど、すでに500 mlペットボトル飲料が2本が空になっている。その空いたペットボトルに延命水の水を汲んだ。これだけあれば、青年小屋までもつ計算だった。富士見平に戻って、いよいよ本格的な登山道に入る。だけど急な坂道に汗がダラダラ流れ、観音平からのコースの合流点である展望台で休憩。600 mlペットボトル飲料の残りを一気飲み。予定では雲海までノンストップのつもりだったけど、暑さに我慢出来なかった。展望台からは傾斜が緩んで陽も当たらなくなったためか、はたまた私がペースをつかんだためか、意外にラクに感じた。雲海で休憩して、押手川へ向かう。あんなに鳴いていたセミが全く居なくなり、周囲も陽射しが無く、どんより。押手川からは、編笠山頂上へのコースに入る。時間帯のせいなのか、はたまた、台風でみんな自粛しているのか、長らく他の登山者の姿をみていない。編笠山頂上への道は歩き易そうだけど、荷物の重さのせいか、疲労がたまったせいか、足取りが重い。梯子がかかった場所で休憩。残りは標高差200 mを切っている。さらに頂上を目指してると、青年小屋の「山頂まで本当にホントにあとちょっと」という看板が現れて、しかも、ビールやらかき氷など魅力的なオファーもあった。看板のいうことに偽りは無く、道が平坦になってくると、岩がゴロゴロする編笠山の頂上に着いた。すでにガスで真っ白になり、展望はほぼ無し。記念写真を撮ってから、青年小屋へ下る。最初、下り口が分からなくてウロウロしてたけど、標識の指す方向に入ると、ちゃんと道があった。途中からは小屋がみえてるのに岩ゴロゴロの足元の悪さからなかなか進まないことにもどかしさを感じながらも、慎重に下り、15:43に青年小屋に到着。小屋でテントの受付を済ませ、サッポロ黒ラベルを購入。小屋の前で一気飲みした。さすがに、かき氷という天気じゃないので、かき氷は注文しなかった。
ハイシーズンだというのに、テント指定地に張られたテントは少ない。また、小屋の宿泊者も少なさそうだった。食事は、水場の乙女の水まで行って、冷やし中華(4人前)を喰った。茹でた麺を冷やす作業は水量が多く、かつ利用者が少ない水場でないと無理だけど、ここはどちらの条件も満たしてる。しかし、40分くらい水場の前に陣取ってたけど、誰も水を汲みに来なかった。スッキリとみえる西岳が、明日の晴天を約束してくれているようにみえた。
11時くらいにトイレに行ったけど、長らくみたことが無かった満天の星に、翌日も上手くいく確信を得てた。
翌8月8日、3時頃から雨粒がテントを打つ音が聞こえた。さっきの星空は何だったんだ?…と思いつつ、入山前にチェックしてた天気予報では、午前3時頃から雨が降り、6時には止むとなってたことを思い出し、「6時には止む」と信じて、朝ご飯を済ませ、こないだ下部温泉に泊まった時(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3387140.html)にもらった銘菓『かくし最中』喰った。
雨は全く止む気配が無い。青年小屋のテン場は『SoftBank』は入らないので、情報収集しに(電波が入る)乙女の水まで行く。ここで最新の天気予報をチェックすると、12時頃まで雨になってる…。三連休なので食糧があれば沈殿も考えたけどあいにく食糧が無い。8時頃まで粘ったけど、赤岳まで縦走する予定はほぼ放棄。とりあえず、権現岳の頂上に行かないと「4週前の訓練」以下なので、7:58に青年小屋を出発し、権現岳に向かう。青年小屋のテン場は出るひとはさっさと出発し、沈殿するひとのテントはそのままなので、他に歩いているひとなんか居ないだろう…と、思ってたら、ノロシバあたりで遠くから鈴の音が迫ってくる…。トレランの3人(女性1人、男性2人)でした。トレランって、台風の影響の雨でも走るのかね?
「訓練」の時に、権現小屋まで上ったペースに比べいくらか落ちてる(+2分)のと、美濃戸口のバスに間に合わせるための焦りが良からぬ事態を招くおそれがあったため、権現岳から三ツ頭方面に下りることにした。「訓練」の時には時間の都合で割愛した権現岳頂上も、今回はちゃんとアクセス。権現岳頂上には、9:04に到着。17年前に登った時(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2460020.html)に頂上に立ってた標識の残骸は権現小屋の敷地に横たわってたけど、代わりに新しい標識が置かれている。権現岳から三ツ頭方面に下る。細かい雨は降り続き、両側にたっぷりと雨粒を付けた草が登山道にはみ出てるため、下半身もズブ濡れ…。
青年小屋のテン場で、撤退ルートをいろいろ検討したけど、北アと違いバスが使える箇所が少ない八ヶ岳では、自ずとエスケープルートが限定される。JR小海線甲斐大泉駅に直接下れる天女山コースがいいのではないかと考え、三ツ頭から先の分岐は直進。三ツ頭から前三ツ頭までの間で雨雲の範囲から出たのか、少なくともこの日初めて展望らしい展望が得られた。八ヶ岳高原から甲府盆地に至るまでの絶景に、何回も写真を撮った。「ここが一番きつい」看板で休憩し、赤岳方面に進んだ時用に背負ってた水2 Lを捨てて、すでに(お湯を加えて)調理済みだったモンベルのコーンリゾットを食べて身軽になる。標高2,000 m標識で『iPhone』のバッテリーが切れて、慌てて充電したけど、数十分間のログが消えた(苦笑)。「ここが一番きつい」看板から1時間ほどで天の河原に着く。ここはもう観光客の領域で、家族連れが景色を楽しみに来てた。10分ほどで天女山駐車場に下りて、さらに天女山に進む。あずまやのある天女山から甲斐大泉駅へのコースに入ると、また静かな山歩き。林道を横断し、なおも下ると、天女山入口に出た。
ここからは車道歩きになるので、靴紐を緩める。県道11号を横断し、甲斐大泉駅に向かう。電波状態がよくなって来てるので、富山に帰る列車について調べたら、甲斐大泉駅13:03発の小淵沢ゆきに乗るのが最速…と分かった。天女山入口を出発した時点で12:33で、コースタイムが40分だからかなりアヤしかったんだけど、執念で間に合わせた(笑…走ったのは跨線橋渡り終えてから駅までの100 mほどだけ。構内踏切が鳴り始めたので)。
赤岳までの縦走のつもりが、天候の急変で三ツ頭から天女山に廻る想定外の事態となった。三ツ頭から天女山のコースはこういう事態にならなきゃ歩くことも無かったろうし、前三ツ頭の遮るものがない砂礫の道などインパクトがあって、天女山に廻ることになってもそれはそれでよかったんじゃない?…と思ってる(笑)。
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