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Yamareco

記録ID: 3444243
全員に公開
沢登り
京都・北摂

【若丹国境】永谷から頭巾山 (おまけ:尼来峠と,尼来峠の滝)

2021年08月16日(月) [日帰り]
情報量の目安: S
都道府県 福井県 京都府
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GPS
--:--
距離
8.6km
登り
760m
下り
750m

コースタイム

日帰り
山行
6:00
休憩
0:10
合計
6:10
7:50
160
駐車地(永谷の350m付近二俣)
10:30
20
10:50
11:00
20
11:20
80
12:40
40
駐車地(永谷の350m付近二俣)
13:20
40
14:00
駐車地(永谷の350m付近二俣)
天候 曇り時々小雨
過去天気図(気象庁) 2021年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
京都府道771号線(名田庄綾部線)とそれに続く林道を永谷の標高350m二俣付近にある砂防堰堤まで入り,その付近に駐車(駐車スペースは砂防堰堤の周辺の随所にある)。永谷沿いの林道は地図には反映されていないので注意。なお,道は結構ガタガタだが,普通の乗用車でも何とか奥まで入れる。
コース状況/
危険箇所等
【永谷(右俣)】
・古和木川の支流で,ぐねぐねと摩訶不思議な流路を描きながら頭巾山の北西に突き上げている谷。地形図を見る限り,等高線の緩み切った穏やかな谷にしか見えないが,実際は350m二俣から入ってすぐと,源頭付近の2箇所に顕著な滝場があり,特に後者は4段25mくらいの立派な美しい滝となっている(直登可能)。また,源頭部は芦生の森を彷彿とさせるようなトチノキの巨木と天然スギが混じるブナ・ミズナラ林となっており,気持ちがいい。残念ながら,中間部は植林されてしまっており,平流が長く続いて少し退屈なのが玉に瑕。
・全体的に悪場はなく(源頭の4段25m滝も直登が無理なら大きく巻けばよい),ロープなどの装備も不要で,沢靴さえあればOK。気楽な沢歩きの谷としておすすめできる。

※ 今回辿ったのは永谷の右俣だが,それに対して左俣は,稜線近くまで林道(地図に記載なし)が入り込んでおり,おすすめできない。下山には活用できますが。
同じ京都府内なのだが,いくつも峠を越えなければいけないため思いのほか遠く,現地到着まで3時間以上かかってしまった。永谷の350m付近二俣には地形図にない大きな砂防堰堤ができており,その付近に駐車した。(ネット上の「地理院地図」では砂防堰堤が描かれている)
2021年08月16日 07:45撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 7:45
同じ京都府内なのだが,いくつも峠を越えなければいけないため思いのほか遠く,現地到着まで3時間以上かかってしまった。永谷の350m付近二俣には地形図にない大きな砂防堰堤ができており,その付近に駐車した。(ネット上の「地理院地図」では砂防堰堤が描かれている)
地形図上では何とも言えない不思議な形をした谷のため,どんな谷なのかうまく想像できず,不安が大きかったのだが,砂防堰堤を越えていざ右俣に入ってみると,なかなかいい感じの渓相で出迎えてくれた。
2021年08月16日 07:52撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 7:52
地形図上では何とも言えない不思議な形をした谷のため,どんな谷なのかうまく想像できず,不安が大きかったのだが,砂防堰堤を越えていざ右俣に入ってみると,なかなかいい感じの渓相で出迎えてくれた。
周囲は植林が多いが,谷筋には自然林も残っており,大きな株立ちのカツラもある。
2021年08月16日 07:53撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 7:53
周囲は植林が多いが,谷筋には自然林も残っており,大きな株立ちのカツラもある。
入渓してすぐ,小滝が連続し始めた。
2021年08月16日 07:57撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 7:57
入渓してすぐ,小滝が連続し始めた。
3〜5mほどの小滝が,谷の奥へと連なっている。この緩み切った等高線の一体どこに,こんなにたくさんの小滝が隠れているのか,と不思議に思うくらいの眺めだ。
2021年08月16日 08:00撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 8:00
3〜5mほどの小滝が,谷の奥へと連なっている。この緩み切った等高線の一体どこに,こんなにたくさんの小滝が隠れているのか,と不思議に思うくらいの眺めだ。
まさかこんなに滝が出迎えてくれるなんて。
2021年08月16日 08:03撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 8:03
まさかこんなに滝が出迎えてくれるなんて。
嬉々として小滝と戯れながら登っていく。
2021年08月16日 08:04撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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嬉々として小滝と戯れながら登っていく。
美しい多条の小滝。
2021年08月16日 08:05撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 8:05
美しい多条の小滝。
2021年08月16日 08:07撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 8:07
ややっ,奥に大きめの滝が。
2021年08月16日 08:10撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 8:10
ややっ,奥に大きめの滝が。
8mほどの滝が出現。黒い岩盤の裂け目にどうどうと瀑水を落としている。
2021年08月16日 08:12撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 8:12
8mほどの滝が出現。黒い岩盤の裂け目にどうどうと瀑水を落としている。
この滝は登ろうと思えば登れそうだが,水勢がかなり強いので右手の斜面を巻いた。
2021年08月16日 08:13撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 8:13
この滝は登ろうと思えば登れそうだが,水勢がかなり強いので右手の斜面を巻いた。
その上にもナメ滝が続く。
2021年08月16日 08:17撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 8:17
その上にもナメ滝が続く。
滝場の両岸には写真のような大きな岩場が発達している。本当に地形図の穏やかそうな姿からは想像できない渓相だ。
2021年08月16日 08:21撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 8:21
滝場の両岸には写真のような大きな岩場が発達している。本当に地形図の穏やかそうな姿からは想像できない渓相だ。
しかししばらく進むと滝場は終わり,谷は急に大人しくなってしまった。周囲も植林になってしまい,さっきまで大きなカツラやトチノキがあって雰囲気が良かったのに,少し残念。
2021年08月16日 08:29撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 8:29
しかししばらく進むと滝場は終わり,谷は急に大人しくなってしまった。周囲も植林になってしまい,さっきまで大きなカツラやトチノキがあって雰囲気が良かったのに,少し残念。
この平凡な植林区間が,少し長く続く。ちょっと退屈だが,谷中は歩きやすく,サクサク進むことができる。
2021年08月16日 08:31撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 8:31
この平凡な植林区間が,少し長く続く。ちょっと退屈だが,谷中は歩きやすく,サクサク進むことができる。
しばらく歩くと,地形図上で気になっていた地点に近づいた。永谷右俣のちょうど真ん中あたりに,谷底と稜線が等高線一本(つまり,たったの高さ10m)だけで隔てられた場所があり,どんな景色なのか気になっていたのだ。多分,ここだな。確かに見上げると稜線がすぐそこに降りてきている。
2021年08月16日 08:47撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 8:47
しばらく歩くと,地形図上で気になっていた地点に近づいた。永谷右俣のちょうど真ん中あたりに,谷底と稜線が等高線一本(つまり,たったの高さ10m)だけで隔てられた場所があり,どんな景色なのか気になっていたのだ。多分,ここだな。確かに見上げると稜線がすぐそこに降りてきている。
稜線に上がってみると,なんと明らかに人為的な切通しのようになっていた。
2021年08月16日 08:48撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 8:48
稜線に上がってみると,なんと明らかに人為的な切通しのようになっていた。
切通しの向こうには,明らかな道形が続いている。どうやら,この場所は峠のような役割を果たしていたらしい。一体,どことどこをつなぐ峠なのかは不明だが…。
2021年08月16日 08:49撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 8:49
切通しの向こうには,明らかな道形が続いている。どうやら,この場所は峠のような役割を果たしていたらしい。一体,どことどこをつなぐ峠なのかは不明だが…。
さて,谷に戻り,先へ進む。時々小滝が現れるものの,単調な平流歩きが続く。
2021年08月16日 09:02撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 9:02
さて,谷に戻り,先へ進む。時々小滝が現れるものの,単調な平流歩きが続く。
平流区間も悪くはないのだが,これで周囲が自然林だったらもっと気持ちよかったんだけどな…。
2021年08月16日 09:20撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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平流区間も悪くはないのだが,これで周囲が自然林だったらもっと気持ちよかったんだけどな…。
しかし,この谷の面白いところは,植林区間でも,ところどころびっくりするくらいのトチノキの巨木が残っていることだ。
2021年08月16日 09:21撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 9:21
しかし,この谷の面白いところは,植林区間でも,ところどころびっくりするくらいのトチノキの巨木が残っていることだ。
おそらく,意識的に伐採せずに残してあるのだと思うが…(トチノキは実が食料になるため,切らずに残すことが多い)。このトチノキも立派だ。
2021年08月16日 09:22撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 9:22
おそらく,意識的に伐採せずに残してあるのだと思うが…(トチノキは実が食料になるため,切らずに残すことが多い)。このトチノキも立派だ。
ようやく植林が終わり,周囲が再び自然林に包まれ始めた。
2021年08月16日 09:32撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 9:32
ようやく植林が終わり,周囲が再び自然林に包まれ始めた。
ここにも立派なトチノキ。
2021年08月16日 09:36撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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ここにも立派なトチノキ。
谷は何度が分岐を繰り返す。地形図で見ると複雑な谷の形をしており迷ってしまいそうだが,実際は一番水量の多い谷を選んでいけば大丈夫なので,迷うことはない。
2021年08月16日 09:37撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 9:37
谷は何度が分岐を繰り返す。地形図で見ると複雑な谷の形をしており迷ってしまいそうだが,実際は一番水量の多い谷を選んでいけば大丈夫なので,迷うことはない。
またまたトチノキの巨木。本当に大きなトチノキが多い。
2021年08月16日 09:41撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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またまたトチノキの巨木。本当に大きなトチノキが多い。
大きなトチノキと点在する天然スギ,そしてブナとミズナラの森…。何だか芦生の森のようだ。昔よく歩いた芦生の大谷やカズラ谷に,雰囲気が良く似ている気がする。芦生とは地理的にも近いので,当然なのかもしれないが…。
2021年08月16日 09:41撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 9:41
大きなトチノキと点在する天然スギ,そしてブナとミズナラの森…。何だか芦生の森のようだ。昔よく歩いた芦生の大谷やカズラ谷に,雰囲気が良く似ている気がする。芦生とは地理的にも近いので,当然なのかもしれないが…。
おや? 谷が急に岩っぽくなり,両岸が立ち始めた。
2021年08月16日 09:42撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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おや? 谷が急に岩っぽくなり,両岸が立ち始めた。
やや,急に滝が。しかも,奥にもさらに大きそうな滝が見える。
2021年08月16日 09:43撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 9:43
やや,急に滝が。しかも,奥にもさらに大きそうな滝が見える。
1段目の5mほどの滝を越えると,谷はぐぐっ左に曲がり,そこにも大きな滝が! このまま穏やかなまま終わってしまうかと思いきや,最後の最後に大きな滝が潜んでいるとは…。
2021年08月16日 09:45撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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1段目の5mほどの滝を越えると,谷はぐぐっ左に曲がり,そこにも大きな滝が! このまま穏やかなまま終わってしまうかと思いきや,最後の最後に大きな滝が潜んでいるとは…。
2段目の5mほどの滝を登りながら撮影。まだまだ滝が続いている。
2021年08月16日 09:47撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 9:47
2段目の5mほどの滝を登りながら撮影。まだまだ滝が続いている。
3段目の10mほどの滝に対峙。なかなか美しい滝だ。この滝も手掛かりが豊富で,冷たい水を浴びながら直登できて楽しい。
2021年08月16日 09:49撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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3段目の10mほどの滝に対峙。なかなか美しい滝だ。この滝も手掛かりが豊富で,冷たい水を浴びながら直登できて楽しい。
3段目を登り切ると,その上でも5mほどのナメ滝が迎えてくれた。全段合計すると,4段25mくらいか。地形図では想像もできない箇所に大滝が隠れていて,全く驚きだった。
2021年08月16日 09:52撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 9:52
3段目を登り切ると,その上でも5mほどのナメ滝が迎えてくれた。全段合計すると,4段25mくらいか。地形図では想像もできない箇所に大滝が隠れていて,全く驚きだった。
最後のナメ滝を登り切ると,谷は打って変わって穏やかになる。あー,この優しい感じ。芦生の岩谷みたいで気持ちいい。
2021年08月16日 09:54撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 9:54
最後のナメ滝を登り切ると,谷は打って変わって穏やかになる。あー,この優しい感じ。芦生の岩谷みたいで気持ちいい。
周囲は美しいブナとミズナラの森。(しかし,下層植生はシカの食害のためか衰退してしまっている。そんなところも芦生の森と同じだ。)
2021年08月16日 09:59撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 9:59
周囲は美しいブナとミズナラの森。(しかし,下層植生はシカの食害のためか衰退してしまっている。そんなところも芦生の森と同じだ。)
またもやトチノキの巨木。巨木率高し。
2021年08月16日 09:57撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 9:57
またもやトチノキの巨木。巨木率高し。
源頭が近づき,だいぶ水量が少なくなってきたが,この辺りから沢床にひたすらナメが続くようになる。
2021年08月16日 10:00撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 10:00
源頭が近づき,だいぶ水量が少なくなってきたが,この辺りから沢床にひたすらナメが続くようになる。
黒く磨かれたような岩盤の上をひたひたと歩いて行く。それだけで楽しい。
2021年08月16日 10:11撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 10:11
黒く磨かれたような岩盤の上をひたひたと歩いて行く。それだけで楽しい。
こんなに長く続くナメは久しぶりだなぁ。
2021年08月16日 10:12撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 10:12
こんなに長く続くナメは久しぶりだなぁ。
ようやく水切れ。水音の絶えた静寂の森の中を,稜線を目指して登っていく。
2021年08月16日 10:13撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 10:13
ようやく水切れ。水音の絶えた静寂の森の中を,稜線を目指して登っていく。
目指していた820mピークにぴったり到着。
2021年08月16日 10:28撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 10:28
目指していた820mピークにぴったり到着。
稜線を少し東へ歩くと,ほどなく頭巾山山頂。
2021年08月16日 10:48撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 10:48
稜線を少し東へ歩くと,ほどなく頭巾山山頂。
安永6年(1777年)銘の「御神燈」と掘られた石塔。山麓の村人たちの信仰を集めた山だったようだ。結構立派な石造りの手水鉢まで据え付けてある(よく持ち上げたなぁ…)。
2021年08月16日 10:49撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 10:49
安永6年(1777年)銘の「御神燈」と掘られた石塔。山麓の村人たちの信仰を集めた山だったようだ。結構立派な石造りの手水鉢まで据え付けてある(よく持ち上げたなぁ…)。
晴れていれば北方面の眺めが素晴らしそうだが,今日はガスの合間から近くの峰々が時々見え隠れする程度。雨に降られないだけありがたい。
2021年08月16日 10:53撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 10:53
晴れていれば北方面の眺めが素晴らしそうだが,今日はガスの合間から近くの峰々が時々見え隠れする程度。雨に降られないだけありがたい。
さて,頭巾山をあとにして,今度は永谷の左俣を下降するため,P820mから尼来峠方面に稜線を北上する。この辺りはブナの森が素晴らしく,歩いていて気持ちいい。
2021年08月16日 11:32撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 11:32
さて,頭巾山をあとにして,今度は永谷の左俣を下降するため,P820mから尼来峠方面に稜線を北上する。この辺りはブナの森が素晴らしく,歩いていて気持ちいい。
これは良い森。
2021年08月16日 11:42撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 11:42
これは良い森。
そして,P765の北側の鞍部から西側の永谷左俣に下降しようとするが…。うーむ,さきほどまでの美しい自然林から打って変わって,完全な植林だ…。ちょっと,いや,かなり残念。
2021年08月16日 11:57撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 11:57
そして,P765の北側の鞍部から西側の永谷左俣に下降しようとするが…。うーむ,さきほどまでの美しい自然林から打って変わって,完全な植林だ…。ちょっと,いや,かなり残念。
気を取り直して谷に下降し,上流側を見ると,すぐそこに20mほどの段瀑があってびっくり。この谷は,どの枝谷でも源頭部は必ず滝がでてくるらしい。
2021年08月16日 12:00撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 12:00
気を取り直して谷に下降し,上流側を見ると,すぐそこに20mほどの段瀑があってびっくり。この谷は,どの枝谷でも源頭部は必ず滝がでてくるらしい。
しかし,下流側に少し下ると…。はい,残念なお知らせです。永谷左俣は,ばっちり林道が入ってました!
左俣の下降も楽しみにしていたので,がっかりしつつも,幸か不幸か歩きやすい林道を下っていく。
2021年08月16日 12:02撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 12:02
しかし,下流側に少し下ると…。はい,残念なお知らせです。永谷左俣は,ばっちり林道が入ってました!
左俣の下降も楽しみにしていたので,がっかりしつつも,幸か不幸か歩きやすい林道を下っていく。
そういえば,一箇所,地形図上で滝がありそうで気になっていた箇所があったんだった。この辺りかな? 林道から外れて斜面を下っていくと…。
2021年08月16日 12:10撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 12:10
そういえば,一箇所,地形図上で滝がありそうで気になっていた箇所があったんだった。この辺りかな? 林道から外れて斜面を下っていくと…。
おお,あったあった,やっぱり滝だ。
2021年08月16日 12:14撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
1
8/16 12:14
おお,あったあった,やっぱり滝だ。
急斜面を慎重に巻いて谷底に降り立つと…15mほどの段瀑。地形図の読みからは,もっと大きな滝を予想していたのでちょっと残念。
2021年08月16日 12:16撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
2
8/16 12:16
急斜面を慎重に巻いて谷底に降り立つと…15mほどの段瀑。地形図の読みからは,もっと大きな滝を予想していたのでちょっと残念。
再び林道に復帰し,車を停めた砂防堰堤まで戻ってきた。
2021年08月16日 12:37撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 12:37
再び林道に復帰し,車を停めた砂防堰堤まで戻ってきた。
【おまけ:尼来峠と,尼来峠の滝】車を停めた永谷350m付近二俣の砂防堰堤の右岸側に,尼来峠から直接降りてきている谷が出合っており,そこに多段40m位の結構立派な滝が掛かっていたので,寄り道がてら登ってみた。これは1段目。
2021年08月16日 12:42撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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【おまけ:尼来峠と,尼来峠の滝】車を停めた永谷350m付近二俣の砂防堰堤の右岸側に,尼来峠から直接降りてきている谷が出合っており,そこに多段40m位の結構立派な滝が掛かっていたので,寄り道がてら登ってみた。これは1段目。
2段目の斜滝。
2021年08月16日 12:46撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 12:46
2段目の斜滝。
3段目。
2021年08月16日 12:47撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 12:47
3段目。
4段目。
2021年08月16日 12:49撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 12:49
4段目。
5段目。10mくらいある。
2021年08月16日 12:49撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
1
8/16 12:49
5段目。10mくらいある。
その上も,ひたすらナメが続いている。
2021年08月16日 12:51撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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8/16 12:51
その上も,ひたすらナメが続いている。
そしてそのまま谷を詰めれば,尼来峠(あまぎとうげ)に登り着く。八百比丘尼も越えたという,京都と若狭をつなぐ古くからの主要な峠の一つだ。
※尼来峠への通常の峠道は林道のもっと手前からついています。ネット上でも紹介されているのでご参照を。
2021年08月16日 13:16撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
8/16 13:16
そしてそのまま谷を詰めれば,尼来峠(あまぎとうげ)に登り着く。八百比丘尼も越えたという,京都と若狭をつなぐ古くからの主要な峠の一つだ。
※尼来峠への通常の峠道は林道のもっと手前からついています。ネット上でも紹介されているのでご参照を。
このお地蔵さまに会いたかったのです。
2021年08月16日 13:16撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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このお地蔵さまに会いたかったのです。
【おまけ2:野鹿の滝】帰り道の途中で,若狭の名瀑・野鹿(のか)の滝(30m)も観てきた。この滝が掛かる野鹿谷も,永谷と同じく,地形図上では等高線がゆるゆるであり,とてもこんな長瀑がかかっているようには見えない。この周辺の谷は本当に予測不可能で面白い。なお,余った時間で野鹿谷の右俣も途中まで探ってみましたが,野鹿滝のような大滝は残念ながら見つかりませんでした(小滝は多数)。
2021年08月16日 16:08撮影 by  FinePix XP140 XP141 XP145, FUJIFILM
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【おまけ2:野鹿の滝】帰り道の途中で,若狭の名瀑・野鹿(のか)の滝(30m)も観てきた。この滝が掛かる野鹿谷も,永谷と同じく,地形図上では等高線がゆるゆるであり,とてもこんな長瀑がかかっているようには見えない。この周辺の谷は本当に予測不可能で面白い。なお,余った時間で野鹿谷の右俣も途中まで探ってみましたが,野鹿滝のような大滝は残念ながら見つかりませんでした(小滝は多数)。

感想

 堀越峠から頭巾山にかけての若丹国境稜線のあたりは,何とも言えない奇妙な地形をしている。ピークや稜線を見ている分にはそれほど違和感は感じないかもしれないが,谷の形が変なのである。地形図で名前が出ている谷を例に挙げれば,結藤谷,オソノ口谷,イメタチ谷など(名前も変だ…),等高線のゆるみ切った,しかしそれに不釣り合いなほど側壁は切り立っているらしい谷が,うねうねと摩訶不思議な文様を描いて蛇行し,複雑かつ冗長に枝分かれしつつ,稜線へとだらだら這い上がっているのである。
 うまく言えないのだが,とにかく他ではあまり見たことがないような形の谷々であり(芦生の由良川源流部も似たような感じだが),2万5千図「口坂本」を初めて見た時から気になっていた。特に,頭巾山の北西に突き上げる永谷は,真剣に地形図を見つめないと谷のつながりを途中で見失ってしまいそうなほど複雑な形をしており,流域に林道の記載がないことも相まって,気になる存在だった。一体,現地ではどんな姿をした谷なのだろう。ずっと行ってみたかったのだが,あまりの等高線のだらけぶりに,ただの凡谷なんじゃないか,もしかしたら砂防ダムができていて湿地みたいになっているんじゃないか…などと考えて二の足を踏んでしまっていた。少なくとも,普通の感覚を持ったいわゆる「沢ヤ」の食指が伸びるような形状の沢ではないのである。
 しかし,いろいろ調べてみると,頭巾山の周囲は意外に滝が多いことがわかってきた。野鹿谷の野鹿滝(30m)を筆頭として,行谷の裏八反滝(25m),また山森川の上谷にも滝があるらしい。どの谷も,永谷と同じような,のんべんだらりとした谷であり,地形図を見る限り,そこに滝があるとは到底信じられない谷なのである。これは,もしかしたら永谷にも滝があるかもしれない。半信半疑ながらも,今回の山行となった。
 結果,永谷には確かに滝があった。特に,源頭近くになってから現れる25m滝は立派で,黒い岩盤をえぐるようにうねうねと連なる4段の滝は,周囲の芦生の森を彷彿とさせるような深い樹林と相まって,なかなかの美しさ。この滝も含め,今回の山行で見たどの滝も,地形図ではほとんど予測できないような場所に掛かっており,正直,この緩み切った等高線のどこに滝が隠れているのか,と不思議に思うくらいだった(等高線がわずかに狭まっているのが,兆候と言えば兆候だが…)。普通,滝がある谷は,等高線が混んでいて,地形図を見るだけでも険しそうな感じがすることが多いのだが,この山域の谷ではそうした常識が通用しないようだ。
 しかし,谷を歩いていて思ったのは,この山域は,その穏やかそうな地形と植生の裏側に,意外に発達した岩盤を隠し持っているらしいということだ。ほとんどの枝谷は急峻な滝になって本谷に落ち込んでくるし,沢床にも驚くほどナメが多く,山腹にもところどころ岩場が発達してゴツゴツしている。地形図からは想像できない面白さのある山域のようだ。ありがたいことに近所だし,これから何度か通うことになりそうな気がする。

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