横尾本谷右俣〜南岳〜槍(2つの3連休の谷間の静かな山行)
- GPS
- 80:00
- 距離
- 19.5km
- 登り
- 1,939m
- 下り
- 1,937m
コースタイム
9/20 横尾山荘5:30 − 6:40本谷橋7:30 − 9:05二俣9:20 − 10:25黄金平11:20
− 13:25横尾尾根のコル14:45 − 15:55稜線16:20 − 16:55南岳小屋
9/21 南岳小屋5:30 − 6:30中岳7:10 − 8:35槍ヶ岳9:05 − 12:10槍沢ロッジ12:55
− 13:55横尾 − 15:30嘉門次小屋
9/22 嘉門次小屋7:30 − 8:30上高地BT
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
沢渡からバス |
コース状況/ 危険箇所等 |
本谷橋〜横尾谷〜黄金平〜横尾尾根のコル間について、ハイレベル登高技術は必要な いが、確実なルートファインディングが必須。 他は一般ルートなので、それなりに注意。 |
写真
感想
昨年、ヤマレコのレポート巡りをして見つけたこのルート。行かれた方のレポを
全部拝見し、それほどハードでも難しくもなく、NoraKura者でも行けそうな感じが
したので、トライすることにした。
手持ちの「1971年版・昭文社・山と高原地図」を開いてみたところ、ルートは破
線で示されており、”一般路でない。踏跡不鮮明”との注意書きがあった。(写真
No.1)この地図購入当時はミーハー・メジャーなルートしか眼中に無く、敢えて破
線ルートを行ってみようなどとは露ほども考えてなかったと思う。時の流れを想う
横尾山荘に前泊。翌早朝出発して小一時間ほどで本谷橋。涸沢へ向かう多くの人
々の流れを横目に一人だけ別方向へ。指導標など無く、どこがこのルートのとっか
かりなのか分からない。テキトーなカンで「ここだろう」と判断して進むと、先人
の藪こぎの痕跡やらフィックスザイルやら、うっすらペンキ印やらが所々にあり、
ひとまず安心。河原に下りたり、右岸左岸の斜面に取り付いたりを何回か繰り返し
ながら更に上流へ。本谷橋から1時間ほどで二股。今回は右俣を目指すが、左俣を眺
めてみるとそちらも行けそうな感じである。(先人のレポもWeb上に複数アリ)来年
は左俣にしようか。程なくして左岸の大岩。直近の所にフィックスザイルがあるが
、どう使えばこの大岩を合理的に乗り越えられるのか不明である。ザイルの結び輪
っかも意図不明。ボルダリングのたしなみのある人ならザイルなどあろうがなかろ
うが難なくチョチョイッっていうところだろうが、小生は不得手。まずザックだけ
岩の上にズリ上げてから、空身で片手はザイル頼り、岩登りの基本からは外れた変
則スタイルで何とか岩を乗り越した。
10:30。何方が名付けたか「黄金平」の末端に着いた。尾根を隔てた涸沢と同類
のカール地形であるが、人が居ないのが良い。今日は小生だけ(だと思う)。焚き
火跡とテン張り跡があった。ここで静かな夜を過ごしたことだろう。人工光は(た
ぶん)南岳小屋の明かりだけの、満点の星空。いいだろーな。
さて、ここから横尾尾根のコルを目指す。カール底の上部から尾根に上がる斜面
は、ざっと見たところガレ場と草付き(藪)である。どちらもあまり好きではない
が、ガレ場と草付きの境目を主体にして、双方の状況によっては楽に行ける方を選
んで登ることにした。しかし、黄金平までの前半戦はどちらか云えば軟弱ルートだ
が、後半戦は道無き道を行くと云っても良いくらいのハードルートである。登坂途
中で先人(と云って大昔ではなく、最近と思われるが)の残置物を発見した。然ら
ば小生のルート取りも山ヤの常識からそんなに大ハズレではないのだろうと、自己
満足に浸る。
ナンやカンやで2時間ほどのアルバイトの後、横尾尾根のコル付近に達した。槍を
見ながら大休止。昼食。いつもならBeer付きなのだが、槍穂の稜線を見上げると、
疲労度から判断して結構大変そうに見えたので夕食までお預け。また、おまけで天
狗池ピストンの予定だったが、それもヤメて、まっすぐ本日の宿へ向かうことにし
た。幸い、歩き出してみると、意外にも思ったほどのアルバイトは強いられず、日
没前に南岳小屋に到着した。
3連休前日なので、予想通り宿泊者はそれほど多くなく、小生の割り当てられた部
屋は6人定員のところ2名だけだった。夕食は2回目組だったので1回目組の食事中、
お預けだったBeerの他、ゆっくりと精神安定水を嗜んだ。2回目組は6人だけ。ビギ
ナーと思しきカップル2組と、小生より年配の男性。情報交換。後半は本日の小生の
行動ルートと40年前の古地図のご披露が中心となった。お相手ありがとうございま
した。
翌9月21日。槍〜槍沢経由で下山。メジャーでありふれたルートなので感想文は省
略とするが、ただ、3連休初日なので、登ってくる幾百もの人々とすれ違ったこと、
そそくさと帰宅はせずに嘉門次小屋泊りで余韻に浸って、名物イワナ塩焼き(高い
けどそれなりにウマイ)を味わったことだけ記すことにする。
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