葛川・江賀谷周回
- GPS
- 07:22
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 961m
- 下り
- 958m
コースタイム
天候 | 曇り後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
江賀谷をぐるっと一周する、伊賀谷山-八丁平-江賀谷左岸尾根を歩いてきた。
このコースは登り始めと最後の林道に降り立つ斜面の悪さが唯一の難関であった。登り口は江賀谷林道のゲート部南側の尾根であるが、尾根末端は岩があって登れないのですぐ東側の側壁の急斜面を、がむしゃらに登るしかない。しかしながら地面がグズグズで落石が恐ろしくて、メンバーはくっついて少しづつ静かに登るしかない。ただ、すぐ上が明るくなっていて稜線に出ると安心して歩けてホッとしたものだ。高さでホンの30m程度であるが注意しないといけない斜面である。
稜線は葛川側(東)は植林であるが、江賀谷側は自然林で尾根は歩き易い。時々急な斜面があるものの、植林や自然林の木々はまだ若いので、手助けになる。標高が少し高くなると東から吹く風に汗がひいていくような清々しい気持ちになる。樹林の下に真っ白で傘の大きなキノコに驚きながら歩みを進めていると、小さな赤い実をつけた緑の葉があった。ツルリンドウの赤い実である。樹林帯の中の登路なので周囲は何も見えない。木々の間からも周囲の山並みは見通せないのが残念至極である。いつの間にか山毛欅の木が見えだした。
歩き始めて1時間30分ほどで伊賀谷(江賀谷?)山に到着だ。周辺の木に山名標がない。よく見ると黒くて字の読めないような古い山名版があったが、字は何とも判らないものとなっていた。確か何方かの山行記録の写真に綺麗な山名板が写っていたように思うのだが?
此処までくれば、もう大きな登りはなく稜線歩きのアップダウンだけなのでルンルン気分で尾根歩きを楽しめばよいはずだ。比較的平坦な樹林帯を下草のない稜線を進むと江賀谷側が崩壊している場所があって、そこだけは、これから先我々の進む江賀谷左岸尾根方向が見えているが、知らない山域なので場所はよく判らない。いつの間にか下りになってコルから急斜面を登ると899mピークであった。杉の樹林に囲まれたピークからは何も周りは見えない。
889mピークからは尾根が徐々に北向きに進み、右下から沢の水音が聞こえてくる。江賀谷が近づいてきているようだ。標高差でも100mないようだ。北側の高い部分が開けてきたのは八丁平のようだ。細い稜線から急傾斜の尾根を下降すると小沢の流れがあって、江賀谷の支流であろうか?近くにトリカブトの濃い紫の花が咲いていた。台地に上がると八丁平からの流れを右に見て更に上の林道に登る。この林道は尾越からのもののようで、この周辺に無数に付けられた林道の一つのようだが、この林道も用途は何を目的としているのだろうか?
流れに沿って進むと八丁平の南端に到着だ。登山道となって、見慣れた中村乗越分岐である。この八丁平も4〜50年前は湿原状態で今のような大きな木々は内部にはなかったように思う。更に10年くらい前まではナラ枯れ対策の一環として、ナラの木にポロフィルムを捲いて、何か液注をしていたように思うが、今やそんな風情は何処にも見当たらない。どうしてしまったのやら。諦めたのか?ナラ枯れ対策の堂々たる看板も見当たらないので・・・・・
八丁平脇の道を進むと直ぐ左は沢状の傾斜が緩く、直ぐにオグロ坂峠に達した。この6月にここから久多の集落に下った時には最後の平坦地の沢沿いの道でヒルの餌食になったことが思い出されるが、この道はいい道なのでヒルの出ない季節にも一度歩いてみたいものだ。
今日は江賀谷周回なので、ここオグロ坂から鎌倉への稜線をしばらく進んでから、分岐を東に向けて初めての尾根に足を向けるのだ。その分岐迄の長いこと、まだか、まだかと焦り始めたころにようやく到着だ。この分岐は樹林の中で、未知の地域へ足を踏み入れる気負った気持ちにはなれないまま進んだ。自然林のまばらな木々に僅かに周囲の山並みが見え隠れするものの、山名同定できるレベルではない。見晴らしもそうだが、未知の地域なので、方向もままならないので何処の山かは何も判らない。
主稜線からは彼方此方に支尾根が分岐しているので、GPSで進行方向の確認は必須である。935mポイントへの分岐を過ぎて、江賀谷への下降点に達したが、北の方向に展望が良いポイントがあるらしいので、そのポイントに向けて尾根を進むが、ブッシュが出て来て木々の開けた場所は無さそうだ。自然林の樹林帯はもすこし季節の進んだ黄葉や紅葉の時期が最適なような気もするし、春の新緑やスプリングエフェメラルの季節も最高だろう。途中にイワカガミやイワウチワの緑の綺麗な葉が密集していた場所もあったので。
下降点に戻り、下降する尾根の状況を予想すれど、傾斜はそれほどでもないことは等高線の密度で判るが、問題は最後の林道への降り口が唯一不安である。10日ほど前の嫌な下山に類似しないようにと祈る思いである。尾根は下生のない易さしい道であるが、時には距離は短いが傾斜の強い部分もあって、右に左にとそれらを交わしながらGPSの軌跡を忠実に歩んだ。標高が500mを切って、そろそろ最後の降り口が近づいてきたので、下方を注視しながら、斜面の降りやすい場所を探して、大きく左寄りに下ると台地状の場所に出た。その先が見えないので、きっとそこの先は急斜面なのであろうと思って、先端まで行くと案の定絶壁とは言わないがかなりの急傾斜であった。その台地の左側に木があって、踏み跡がみえるので近づくとどうも下降路のようだ。下を見て右手と左方向の二手がある。右は断崖状でかなりの苦労を迫られそうだ。左は沢状への急斜面であるが、腐った倒木沿いにグズグズと滑りながら沢芯まで下る。水は伏流しているらしく、ゴロゴロの石の積まれた荒れた斜面だが不安はない。この斜面にホッとしていると、すぐ下には林道が良く見えるではないか!これなら安心だと急に気が楽になった。全員無事林道に降り立つことが出来てホッとしたものだ。降りて来て、斜面を見上げると、30mほどの高さのようで登りと同じような急傾斜の高さを下ってきたことになる。
10日前のシンドイ下降とは比較にならないが、今日の下りの最後も中々のものであった。
”八”、”永”、”竹”
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