鎌ヶ岳周回縦走


- GPS
- 07:44
- 距離
- 17.5km
- 登り
- 1,766m
- 下り
- 1,758m
コースタイム
- 山行
- 6:17
- 休憩
- 1:28
- 合計
- 7:45
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
指導標もしっかりしているが難路続く |
その他周辺情報 | 片岡温泉イグニス\800 |
写真
感想
新名神の鈴鹿SAのスマートインターチェンジで下るとモルゲンロートに輝く雲母峰が見られた。四日市市宮妻町のもみじ谷駐車場に向かった。雲母橋の登山口にも駐車場があるが周回縦走で戻ってくることを考えれば一番標高の低い位置にある此の駐車場がベストだった。東海自然歩道を歩き雲母橋登山口に達すると2台の車が止められ一人は出発準備中のトレイルランナーだった。先ずチェーンの掛かった林道を歩き登山道の取付きに到った。植林帯で急斜面をジグザグに付けられた道を登りだすと先程のトレイルランナーが追い越して行った。15分程登ると開けた所があり伊勢湾岸で煙を上げる四日市の工場群を遠望することができた。
実際に歩いている道は、地形図にある2途の道ともずれているようだったが「旧道分岐」の標識が現れ微かな踏み跡が続いていた。「雲母峰登山道 ←あと1390m あと160m→」の指導標が有難い。よくある「あと何分」の表示よりはるかに実用的だ。P735で北に進路を変え中間のピークに到ると展望が開け鎌ヶ岳や御在所岳、水沢岳、入道ヶ岳が望め今日の縦走ルートがイメージできた。雲母峰は3つのピークに夫々山名があり、曲、本峰、西峰と続く。先ずは雲母曲(860m’)で山頂東側が開け四日市の平野部や伊勢湾が一望できた。しかしこの時間太陽がまともで眩しい。屋根と3方をトタンで囲われ中に椅子とテーブルが置かれ支え棒で支えられた小屋? が設置されていた。
四日市市と菰野町の境界尾根を下る小林新道が分岐し、北西に進路を変え鞍部に到ると岳不動への道が分岐した。雲母峰(きららみね888m)山頂に到ると3等三角点「吉良々山」が設置されているが、現在成果情報は「標高改算」となっている。山頂からの展望はなく先に進むと巻き道と稜線道が分かれ迷わず稜線道を取ると雲母西峰(871m’)に達した。此処も展望は得られなかったが四日市市による指導標が設置されていた。P791は北側を巻く道があったが稜線道を進むと木の隙間から入道ヶ岳を望めるポイントがあった。
雲母峰と馬の背尾根を繋ぐ稜線を進むと「稲森谷分岐」の標識が現れた。地形図にない道で、湯の山温泉へと下山できるようだ。花崗岩が風化し砂のようになった道を進むと馬ノ背尾根分岐で白ハゲの表示もあり、此処から剝き出しの白い岩稜帯が始まる。岩稜帯と云うことは展望が良いと云うことで雲母峰の稜線や鎌ヶ岳、御在所山、馬の背尾根などが折からの紅葉と相俟って光線状態も良く素晴らしい景色が広がっていた。白ハゲ帯を抜けるとカズラ谷分岐に達し宮妻峡へと下って行く道が分岐した。登山道は乾いているが花崗岩の砂と急傾斜で滑りやすく酷く洗堀されたところもあり慎重に進んだ。岳峠に達すると鈴鹿山脈の主稜線で水沢岳への道が左に分岐するが先ずは右に折れ鎌ヶ岳に向かった。直ぐに長石谷の道が合流し、丁度女性が登ってきた。
目の前に見える鎌ヶ岳は、岩ばかりで一体何処に道があるのかと思うが東側の岩稜との間を登り東側に登路が付いていた。鎌ヶ岳(1,161m)山頂に到ると鎌ヶ岳皇大神宮の祠があり、その北側の岩の処に山頂標識が置かれていた。展望は360°で、御在所岳(1,212m)は武平峠を挟んで目の前、滋賀県域の綿向山(1,110m)、雨乞岳(1,238m)、イブネ(1,160m)などが望めた。今日の四日市市の最低気温は3.9℃、登りは暑くてシャツ1枚になって歩いたが、稜線では風があり寒い。快晴、紅葉の見頃とあって登山者が多く久し振りにメジャーな山域に来たことを実感した。
鎌ヶ岳から南西に続く尾根は“鎌尾根”を呼ばれ、険しい岩稜の小ピークが続く。四日市市の指導標は丁寧に途中の「鎌尾根屈曲点」や「衝立岩」も案内されていた。宮妻峡の上流、中谷が食い込む小ピークは西端尾根分岐で滋賀県側に下る道のようで四日市市の指導標には行先は記されていなかった。90°進行方向を変え南南東に進むと衝立岩や鎌尾根の屹立した岩稜を望むことができた。P1029を過ぎた辺りで水沢岳が正面に見えた。15年前に鈴鹿大縦走をしたときこの辺りでテントを張った記憶を辿るが場所は思い出せなかった。
水沢岳(1,029m)は北斜面にキノコ岩と呼ばれる丸い岩が積み重なり特異な景観を示している。地形図には「宮越山」と記されているが、現地には「水沢岳」の表示しかなかった。3等三角点「冠山」があり、東側が開け光線状態が良くなり雲母峰を望むことができた。風を避け東側斜面で昼食休憩を取り水沢峠へと下った。峠では宮妻峡への道と元越谷への道が東西に下っていた。P930付近では東側がハゲた部分があり展望が良い。此のすぐ南でイワクラ尾根が分岐し主稜線を離れた。稜線を行くと木の間越しに仏岩が望めた。横から見ると確かに仏様に思える。
100m程高度を下げた鞍部は奥ノ谷分岐で宮妻峡へ下る道が分岐した。登り返すと仏岩(874m)のピークで北側に仏岩が鎮座していた。仏岩は、神の磐座として信仰されていた。此の尾根をイワクラ尾根と呼ぶが漢字で書くと「磐座」で信仰とかかわっている。少し進むと重ネ岩で切り餅を重ねたような岩があった。770mまで高度を下げ登り返すとなだらかなピークのP915で南側に椿大神社奥宮の鳥居と社があった。千木や鰹木も載るしっかりしたもので入道ヶ岳の鳥居と相対していた。池ノ谷の源頭部は芝原で気持ちよくなだらかに登って入道ヶ岳(905m)山頂に達した。山頂部も芝原で3等三角点「入道岳」があり、その傍らに白い鳥居が奥宮への参道を示していた。360°の展望があり、鈴鹿山脈南側の山々も遠くまで見通せた。多くの登山者が休憩中で長閑な風景だった。南東に二本松尾根が鳥居を越えて下っており、これが椿大神社から奥宮への参道になっているようだ。北の頭に向かうと井戸谷コースが分岐し、此れも椿大神社に下るようだ。
北の頭(きたのかしら910m’)に到ると名残の鎌ヶ岳や鈴鹿山脈北側の展望を楽しみ、北尾根コースを右に分け新道コースを宮妻峡へと下りだした。暫くは草原の中を歩き樹林帯に入ると滑りやすく慎重に下ったが掴んだ枝が枯れ枝で折れた拍子に転んでしまった。宮妻峡に降り立つと2回渡渉して宮妻峡キャンプ場に到った。バンガローが点在しているがどれも古くて営業に耐える状態とは思えなかった。駐車場は満車で殆ど入道ヶ岳や鎌ヶ岳に登っている人のものようだ。もみじ谷に戻るべく車道を歩いた。もみじ谷はその名の如く紅葉の名所だが、楓はまだまだ青葉で観光客も疎らだった。立ち寄り湯は、片岡温泉のアクアイグニス(入浴料800円)で、土曜日とあり沢山の人が来ていた。
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