盛秋の【日本コバ】紅葉の里から清水(せいすい)湧き出づる源頭部へ
- GPS
- 05:35
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 825m
- 下り
- 830m
コースタイム
- 山行
- 4:26
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 5:32
天候 | 晴れ のち 薄曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
道の駅 奥永源寺渓流の里の登山者用駐車場 |
コース状況/ 危険箇所等 |
上り/政所道分岐まで藤川谷ルート(一般登山道) 政所道分岐より山頂方向へ少し進んだ先からは源頭部へ入る(適当に彷徨っています。道はありません) 下り/東尾根ルート(バリルート。薄い踏み跡あり、目印も多少あり) |
写真
感想
日本コバは水の山だと思う。
初めて訪れたのは昨年の4月。今では親友ともいえるbeggioさんとの初対面で初のコラボレーション登山。東側のバリ尾根道を登り山頂に到着した。そのあと辿った山頂部を周回するルートは、終始右側に大小幾つもの谷(源頭)を見下ろしながらの道であり、カルデラのような地形の内部の広い領域が一体どんな具合になっているのかが気になった。
政所道との分岐を右に折れ、さらに藤川谷分岐から山頂方向へ進むと湿地帯に入る。と、脇を流れる渓の水量の豊かさに驚かされた。「山頂近くの標高850mもの高さに、これほどの水が溢れているなんて驚きです」と仰ったのはbeggioさんだった。なかなか目のつけどころが鋭い人だな、と思ったものだ。
2度目の日本コバは今年6月。イナモリソウの花を探しに山友maamaさんとkoumamaさんと共に一般ルートの藤川谷コースを初めて辿る。美しい渓相の藤川谷には勢いよく水が流れている。絶え間なく流れ続ける水。
登山道が湿地帯を通る箇所では、やはりこの時も豊かな水の源(みなもと)が気になって仕方がなくなる。「一度この源頭部の中を探索しに彷徨ってみたいんですよ」とお二人に話していたことを思い出す。「私も行きます!」とはお二人とも仰らなかった。
しかし同じようなことに関心を持つ人もいるようだ。ヤマレコのマップでみんなの軌跡を見ていると、山頂北側の広い源頭部内を歩いておられるオレンジ色の踏み跡が少しだけあるようだ。
源頭部内は湿地帯が予想される。泥濘みやブッシュも想像される。したがって訪れる時期は源流部の水が減り、草も枯れて歩き易くなる秋がいいだろうと思っていた。日本コバは紅葉が美しいとされる山であるし、麓の永源寺町も有名な古刹やダム、愛知川(神崎川)など紅葉が美しい里であるので楽しみも倍増だ。
平日のこの日は道の駅奥永源寺渓流の里の登山者用駐車場に7時に着くと私が最初の一台であった。紅葉期に人気の日本コバ、先週末には多くの登山者が訪れられたようでヤマレコのレコもたくさん上がっていた。hatto夫妻にonetotaniさん、それにbeggioさん、皆さんそれぞれ個性的なルート取りで訪れられたばかりのようだ。しかし肝心の紅葉はやや終盤気味の印象を受けていた。
しかしやはり紅葉の里・永源寺。スタート地点の橋の上から眺める愛知川を中心とした風景の中に素晴らしい紅葉の色付きが目に飛び込んでくる。
藤川谷ルートの登山口付近でも紅と黄のコンビネーション、赤・黄・緑のグラデーションが美しい樹々に見惚れて立ち止まってしまう。
歩き易い登山道を進む。藤川谷の渓には豊かな水が流れている。だが道は高巻きにトラバース気味についているので、間近でその清流を見ることはなかなか出来ない。ただ水の音だけを聴きながら緩やかに登ってゆく。
登山道わきには低木のシロモジが多い。黄色あるいは黄金色といっても過言ではない鮮やかな光を放つ黄葉のトンネルをくぐり抜けてゆく。
道はやがて一旦谷に下りてゆく。印象的なカツラの大樹が現れる。大カツラを口をぽか〜んと開けながら見上げる。
谷には豊かな水が流れている。苔むした岩と紅葉と清流との共演が美しい。
中腹あたりではやはり紅葉は終盤気味で、葉はかなり落ちてしまっている。それでも名残惜しげに濃く深い橙色に色付いた温かい色合いの森の中に身を置いていると、心が癒されこの上ない幸福感に包まれる。
ロープが設置してある急坂の岩場を登り切ると奇人の窟と呼ばれる洞窟に着く。この近くでは好展望が広がる。手前の尾根は衣掛山や政所道の尾根だろうか。斜面の山肌はまさに錦繍に色づいており見事だ。その先には静ヶ岳や竜ヶ岳の美しい山容が眺められる。
政所道との分岐を山頂方向へと登山道を進むとやがて湿地帯に差し掛かる。いよいよ今回の目的地、山頂北側の広大な源頭エリアの入口だ。
過去のどなたかが歩かれたヤマレコマップの踏み跡を参考にしながら源頭部へと足を踏み入れた。
源頭部は広い草原のような趣で出迎えてくれた。草原とは言ったが足元は場所によっては少し泥濘んでおり、湿原・湿地帯という方が正しいか。
広い湿地帯には小川が流れている。水はさほど多くなく、シャラシャラと流れている。
さまざまな種類の樹々が生えている。大木は少ないが、ミズナラの樹が印象的だ。
何とも言えない美しい素敵な光景が広がる。
適当に歩きやすそうなところを選んで緩やかに徐々に登ってゆく。大小幾つもの谷(源頭)が複雑に入り組んだ地形に、豊かな自然が溢れている。綺麗に湾曲した谷もある。鋭いV字の支流(枝谷)もある。
水は殆ど流れていない。しかし耳を澄ませると、何処かしらからチョロチョロと流れる音が聞こえてくる。伏流水の音だろうか。
やや強引に斜面を這い上がり、一旦山頂周回ルートに合流した。山頂方向へしばらく歩いて再び別の源頭部へと今度は下ってゆく。細い谷は下るほどに広がりを見せ、やがて明るく広大な湿原に出た。先ほど上りでも歩いた場所に戻ってきたようだ。先ほどとは少し歩く場所を変えて緩やかに下ってゆくと、水が沸き出す場所や小川として流れ出す場所を見出すことができた。これらが集まってあの絶え間ない豊富な清流となるんだなぁと感じる。
湿地帯を通る一般ルートに復帰すると、わきに流れる渓は既にかなりの水の量である。源頭部を彷徨って来たが、どこかに水がたっぷりと蓄えられている池や沼があるわけではない。しかし歩いた地面の下には大量の水が蓄えられ、地中を流れ、浸み出し、湧き出し、集まり、流れ、集まり、流れているのだ。
山頂方向へはまた別の源頭を辿ってみた。美しい横の広がりを見せる場所から次第に狭くなる谷。二俣に分かれる谷。サワグルミの麗樹。目に見える水は無いけれど、明らかに水はある。
山頂に登頂すると男性がお一人休憩されていた。愛知県の稲沢市のベテランハイカーさんだ。山談義に花を咲かせながらランチにする。
男性に私が辿ってきた少しマニアックな源流部の話をすると、何と強い関心を持って聞いてくださる。「山頂周回ルートはまるで源頭部をひと回りするカルデラのような地形だものね」とも仰る。
やはり同じように興味を抱く方もいるんだなあと、自分の感性に少し自信を持った。
男性が先に腰を上げて出発されると、山頂は後から見えた男女のペアと私のみになり、何となく居心地が悪くなる。急いで残りの食事を済ませてコーヒーを胃に流し込み、さっさと片付けて出発した。
下山は親友beggioさんとの初コラボで登った急登の東側尾根を一気に下ってゆく。何とこんなに急坂だったのかー!と驚いた。初対面の私に遠慮もせずに、こんなハードルートを提案するなんて、さすが変態beggioさんだ。
驚いたのはもう一つ。山頂で慌てて昼ごはんを片付けたりせずに、もうあと10分のんびりと寛いでいれば…なんと山友のmaamaさんとappeさんが登って来られて、今年4月、鈴ヶ岳での山行以来の劇的な再会を果たせていたようなのである。もしお会いしていれば男女ペアの存在など気にせず大歓声を上げてしまっていただろう。
麓に近づくとやはり紅葉は見事だった。紅葉の里にある鈴鹿の名峰・日本コバ。たくさんのハイカーさんがこの季節こぞって訪れる魅力溢れる山だと改めて感じる。
そして日本コバは水の山。渾々と絶え間なく湧き出づる豊かな水の源(みなもと)は??その謎に少しだけ近づけた気がする、そんな有意義な山行だった。
あの湿地帯、ウリウリさんが歩かれて、私も歩けるか判断してもらおうと思ってました😁
次回お誘い頂けるのを楽しみにしております\(^o^)/
ぜひ日本コバは紅葉期に!とは思っていたのですが、この季節はあちこちの山が気になりますのでね、どのお山を優先したらいいだか…身体は一つしかないし、紅葉の命は短いし😅
宿題の源頭部の探検。想像以上に魅力的でしたよ、私にとっては。広い湿原の風景や複雑に入り組んだ谷の景観など、ちょっとマニアックですけどね。素敵です。
源頭部を彷徨うだけなら誰でも歩けますよ。ただ谷を遡上して行くと次第にV字になり細く険しくなってくるので危険ですね。
今度訪れるなら下生えの草がボーボーになる前、新緑の頃がいいかも!その頃は水が豊富そうなので泥濘みが深いかも知れません😙長靴までは要りません。
まさか日本コバの「水の源探検」がこの日だったとは…
私たちが駐車場に着いた時、既にウリさんの車が停まっていたのですね!
あちゃ〜😵全然周りを見ない二人なので(^^ゞ全く気づかなかったです
私たちより少し先に出発された隣に停まっていた尾張小牧ナンバーの男性と
少しお話をしたのですが、たぶんウリさんが山頂で歓談された
稲沢市の方じゃないでしょうか?
なんだか面白いですね。
私たちが山頂に到着した時、ウリさんの言われているカップルさんが
下山されるところでした。
ほんの少しの時間のズレですれ違いでしたね。
奇人の窟でお菓子休憩さえしなければ…
10分早く着けたかも(笑)
あっ。それから…
豹の穴はあの上にある穴が本物なんですよ!
騙されましたね〜
maamaさんのレコを見たときには驚きました。まさか直ぐ近くにいらしてたとは!しかもappeちゃんも一緒に。途中でお菓子なんか食べてないで早く登って来てよ〜😁
遭遇できず残念でしたが、訪れようと考える山は同じですね。しかも藤川谷で撮ってる写真、同じものに気づいて同じような構図ばっかり😅
紅葉はまだ中腹までイケてましたね。良かったです。
駐車場には当然いちばん端に停めてました。逆に下山した時に8台ぐらいの車をひととおり見たのですが…いつものmaamaさんのお車でした?気づかなかった〜
それにしても平日でも結構たくさん来られてましたね。秋の日本コバ。いいお山です。
そして源頭部の謎も、少し解明できました!
クソぉ〜騙されたのか〜😂豹の穴は下のじゃないって、それ早く言ってよ〜
あの日はね〜appe号で行ってたのですよ。
平日だし、まさか知り合いの人の車が停まっているなんて
全然気にもかけてなくて…(^^ゞ
だけど。だけどですね。
山歩きをしながら、ここにヤマシャクヤクがいっぱい咲いてね。とか
ここの場所にイナちゃんが咲いてた。とか
下から撮るのにウリサンが他の登山者から落っこちたと間違われた。とか
下山後、ウリさんとベジさんがバリでお墓の所に下りてきたらしい。とか
どれだけウリさんの話をして盛り上がっていた事か〜
だから、ニアミスを知って二人とも爆笑でしたよ ( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
あれ〜?クシャミの連発しませんでしたぁ???
そして…ウリさんが日本コバの水を語っていた事を思い出して
タイトルに水の一文字を付け加えたんですよ!
やはりappe号でしたか。どうりで分からないわけだ。
そしていろいろ悪口を叩かれてたんですね😁最近ウリさん岩の上でジャンプしたりして何か変よ〜、どこぞの山ガールとコラボしちゃったり〜、とか言うてたんでしょうね。
どうりで今年も流行らない筈のインフルエンザ並みの症状のクシャミ連発とキツい悪寒が走ってましたわ〜😂
「水」を意識して下さってたのはmaamaさんのレコを見た瞬間にわかりました👍😊
日本コバの源頭部の様子、なかなか興味深かったです。
自分も今回行ってみたかったのですが、大人数なのでやめておきました。
また時期を見て自分も訪ねてみようと思います。
それにしてもこの時期の日本コバは素晴らしいですね。
このレコを見ているだけでデトックスできそうですよ
今回はベジさんに向けて強いメッセージ性を込めた感想欄にしたのですが、ちゃんと読んでくれた〜❓
初めてお会いした日にp862へ上がる前の湿地帯あたりで仰ったベジさんの言葉は印象的でしたよ。この人は只者ではないなと感じました。ただの変態だと思ったら大間違い😆
その後も気になり続けた源流部へ思い切って今回突入してみましたのですが、なかなか雰囲気が良き良き!です。デトックス効果抜群ですよ👍
複雑な地形を彷徨っみるのも面白いし、豊かな水の源の謎に迫れるし。いい山旅でした。
それにしても東尾根、あんなに急坂だったとは〜!しかも長い。2人とも平気な顔して登ってましたな😙
自分の言葉がウリさんにとって印象深いものになっていたのならば、それは自分にとって凄く嬉しいことです。
でも、いざコメントを書くとなるとシャイな自分は何だか照れくさくって、そっけない文章しか書けないんですよ〜
初コラボ時の東側尾根の登りは、話が盛り上がる度に自分が立ち止まって話し込んじゃってたからか、キツいとかめっちゃ急登だったって印象は無いんですよね
真面目で誠実なお人柄が、まるで日本コバの源流部の水のごとく滲み出ているような返信をいただき有難うございます😁
ベジさんが時折り仰る奥の深い言葉には、ハッとして感銘を受けることがありますよ。
しかしたまに仰るつまらないギャグには、ハッとして崖から足を滑らしそうになります。
日本コバ東尾根を共に登った時には、未だ得体の知れない相手同士、真面目に一生懸命に話題を探して緊張感があったのでしょうね。急坂のこととか、よく覚えてませんものね〜
湿原や源頭っていい感じの所が多いですね。この季節が一番綺麗なのかな?
ここは登山道もバリルートもいい感じのルートですね。橋の上からのカットも凄く綺麗です。
正規ルートから入るときは、駐車場に困らなくなったんですね。昔は路駐できる箇所が少なかったかと思いましたが、道の駅が使えるのはいいですね。下山時に寄れるのもいいわ。
maamaさんの日本コバのレコを拝見してましたけど、同じ日だとは気が付かなかったし〜
日本コバは今まで2回しか登ったことが無かったのですが、山頂近くの高いところでも水量の衰えない沢の様子が素晴らしくて、謎めいていて気になっておりました。
山頂北側にその源がありそうなので、どんなところか興味津々。広い湿原と入り乱れるような幾つもの谷が印象的でした。
皆子山の源頭の美しさには敵いませんが、また違った雰囲気の良き源頭部でしたよ!
ルートも色々あるようですね。ヤマレコユーザーさんもそれぞれに個性的なルート取りで最近歩いておられますね。
ののさんも…確か下山後コンビニのトイレで鏡を見たら顔中血だらけだった〜、という話は日本コバではなかったでしたっけ?
夏場はヤツらにやられそうですから、やはり紅葉期がいいですね!新緑の頃もいいかも。
駐車場は道の駅の道路挟んだ向かい側の登山者専用を使わないと迷惑になりますよー👌
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する