赤岳・横岳・硫黄岳縦走
- GPS
- 16:53
- 距離
- 21.3km
- 登り
- 1,765m
- 下り
- 1,747m
コースタイム
- 山行
- 6:50
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 8:15
- 山行
- 5:56
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 7:13
天候 | 15日(土):晴れ時々曇り 16日(日):快晴&強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ここの厳冬期は上級者コースとも言われるだけに、難所というか、1人だったら行けないな、と思う箇所が幾つもありました。皆で励まし合ったから誰も怪我せず完登できたと思います。以下気付き事項のみ列記します。 <1日目> ・美濃戸口から行者小屋まで南沢で登ったが北沢よりアップダウンがあるらしく、ゆっくり歩いて時間がかかる。 ・行者小屋は営業はしていないがトイレは利用可能。テント10張程。 ・その先次第に斜度が上がりマムート階段。思ったより斜度を感じなかったが、結構斜度はある。 ・その先、赤岳手前はトラバースや急登が続き危険は感じないが気を遣うところ。ここを下るのはもっと気を遣うと思う。 赤岳山頂から天望荘まで急降下だが、雪のせいか夏道より歩き易いかな、と感じた。 ・天望荘は館内は暖房が効いており、ダウンのジャケット・パンツ・靴下は持参したが暑くてほぼ使わずだった。 <2日目> ・横岳までみじかいナイフリッジやトラバースもあり、岩を両手で掴んでかわすシーンもあるが慎重に行けば問題ない。 ・鎖やハシゴも思ったより出ており、天候が荒れたり踏み跡が無かったらハードルは上がるが、晴れた本日は危険を感じる場面は無かった。とはいえ気の遣うトラバースが何度も出てくるので慎重に。 ・横岳から見る赤岳〜阿弥陀岳の稜線は印象的。富士山もクッキリ。南ア、中ア、北ア、浅間山、谷川岳などなど周囲は絶景。 ・横岳の北は急降下の難所と言われるが気を付けて下れば思った程ではなかった。 ・その下の例年はトラバースと言われる箇所に踏み跡が無く、岩の細尾根を登って四つ這いで渡るシーンあり。ここが一番気を遣った(写真#63&64;)。 ・硫黄岳山荘前後は強風で吹き飛ばされそうになるくらい。時に強風姿勢をしながら、よろよろと吹かれながら歩く。 ・硫黄岳から振り返る横岳、赤岳、阿弥陀岳も絶景。東西天狗岳、蓼科山の北八つも綺麗に見える。 ・硫黄岳から少し下ると強風は収まる。次第に樹林帯となり赤岳鉱泉。ここから北沢は歩き易いが後半の車道から八ヶ岳山荘迄の下山路は疲れもあって長く感じた。 |
その他周辺情報 | <前泊> 八ヶ岳山荘の仮眠室を利用。1階に宴会できる広い空間があり、2段ベッドの仮眠室は暖かくて、2000円は安いと皆言ってました。 https://club.montbell.jp/privilege/fshop/search/disp.php?shop_no=890034 <天望荘> ・館内は暖房が効いており、ダウンの上下や靴下を持参したが全く使用せず、寝具も備え付けのもので十分暖かかった。乾燥室あり。冬季風呂無し。 ・部屋はコロナ禍で最大4名に限定。 ・食事は豪華で、コーヒーとお湯は飲み放題(無料)ビール500円(350mL)、水PETボトル有料(料金未確認)。 ・モンベルカードまたは労山カード提示で500円割引。 http://www.yatsugatake.gr.jp/ <下山後の温泉> 八ヶ岳山荘の日帰りを利用。500円。洗い場が3つしかないが、我々が入った際は最初貸切であった。下山すぐ温泉に浸かれるのが嬉しい。 https://club.montbell.jp/privilege/fshop/search/disp.php?shop_no=890034 |
写真
感想
山の会のメンバーで厳冬期の赤岳・横岳・硫黄岳を天望荘1泊で登って来ました。緊張を強いる場面も多かったですが、天候にも恵まれ慎重に行けば大丈夫でした。
赤岳直下の文三郎上部、横岳周辺の際どいトラバース数か所、横岳北の一端下ってからのナイフリッジが特に気を遣いました。
どれも1人では即敗退の場面でしたが、メンバー全員で励ましあいながら通過できたのは、やはりグループ力、ありがたいですね。
以下、詳細は自分の記録も兼ねているので長文失礼します。
金曜夜に千葉北西部を2台の車でスタート。八ヶ岳山荘に深夜23時半頃到着し、1階広場で小宴会のあと仮眠室の2段ベッドでぬくぬく快適に睡眠します。ここを2000円とは使いでがあるな、と皆で言っていました。
翌朝、準備して遅めの7時スタートです。今日は赤岳から展望荘までなので気が楽です。
しばらく車道を歩き、分岐から南沢を進みます。休憩しながらのんびり歩きで行者小屋まで予定より時間がかかりました。
行者小屋でピッケル装備に変更です。テントが10張+α張ってありました。
文三郎は次第に斜度が上がります。有名なマムート階段はほぼ雪に埋まっていますが、階段の形は残っています。急登ですが慎重に行けば問題ありません。
稜線までトラバースが少し長いですが、ここも慎重に。
中岳・阿弥陀岳の稜線に着くと、阿弥陀岳への凶悪なルートが見て取れます。
13年前の夏にここを歩いたのが私が山へはまるきっかけだったので、とても懐かしいです。グループの1名がここまでの急登でへばったので小休止し、再スタートです。
文三郎上部は更に急登や嫌らしいトラバースもあるので慎重に。
ハシゴや鎖はほぼ出ていたので使えました。
山頂直下の岩場の急登は少し手を使って慎重に行けば危険を感じることはありません。
赤岳山頂に到着。
曇っていますが360度の絶景です。
南アの奥に富士山。中ア、北ア、御嶽、乗鞍、浅間山、谷川岳、などなど一望できます。
写真撮って天望荘へ下ります。
急降下ですが慎重に行けば大丈夫です。
雪で斜面が平滑化されているので夏道より歩き易いとすら思いました。
天望荘に到着。
今は中までアイゼンでは入れるのがよいですね。
4時までは食堂が使え、善哉が無料サービスされてありがたいです(餅は別料金)。
コロナ禍で1部屋4人までに抑えているそうです。
我々は6人なので2部屋に3人ずつ。
夕食は17時からなので1時間ほど談話室で宴会スタート。
それぞれ持ち寄った、焼酎、ワイン、ウイスキー、日本酒を飲みながら皆のアテを頂きながら反省会。
夕食は豪華ですね。私は有料小屋泊は2回目ですが、メンバーはトップクラスではないかと言うほど、とてもおいしかったです。食後8時半まで反省会の続きをし、適度に(かなり)酔いが回ったころにお開きです。館内は暖房が効いていて、持参したダウンの上下や靴下は全く不要でした(余計な荷物)。備えつけの寝具で十分暖かかったです。私は緊張であれこれ考えてしまいなかなか眠れませんでしたが、2,3時間は寝れたので疲れは取れました。
翌朝、豪華な朝食を頂き、飲み放題のコーヒーもありがたいです。ちなみにコーヒーとお湯は無料。ビール500円(350mL)で、水のPETボトル有料(料金不明)でした。
さて、準備して7時スタート。
三叉峰までも細尾根チックな箇所がありますが、慎重に行けば問題無いです。
三叉峰への急登も雪が締まってしっかりしているので空気が薄い朝だから息はあがりますが歩き易いと思いました。
その先、横岳まではトラバースや稜線歩きが続きます。急登や急降下、岩を抱えながらかわすシーンなどありますが、慎重に行けば危険を感じることはありません。このトラバースは踏み跡が無かったら危険でしょうね。
横岳手前の杣添尾根は5年前に来た場所です。当時のメンバーとの光景が思い出されて懐かしい。
横岳(奥の印)に到着。ここも360度の絶景です。
三重から来られたカップルと稜線では終始付かず離れずでしたが、全員写真を撮影してもらいました。
硫黄岳への下りは難所と聞きましたが、慎重に行けば大丈夫でした。
今回の一番の難所はその先。
例年はトラバースの踏み跡があるそうなのですが、今回はそれが無く、ナイフリッジを通過します。ここの登りでアイゼンの前爪を利かせながら、薄いホールドを掴んで、左の出っ張った岩をかわしながら登るのが少し気持ち悪かったです。その先も両側が切れ落ちているので3mほど4つ足歩行でした。ふぅ〜。(写真#63, 64)
この先、硫黄岳や山荘前後は暴風のため写真はありません。
硫黄岳山荘の脇は風が遮れるので小休憩。
その先、硫黄岳までの登り返しも強風で大変でした。
硫黄岳は大勢の人出。
360度の写真を撮って下山します。
樹林帯に入りしばらくで赤岳山荘。ここは温泉があるそうですが、かなり大きいですね。小休憩しアイスクライミングをトップロープで楽しむ方々を見ながら、一度やってみたいね、と皆で言い合いました。
ここから北沢で下山しますが、八ヶ岳山荘までの緩斜面歩きが長いですね。
長い車道歩きでしたが、天候にも恵まれ、記憶に残るいい歩きの出来た2日間でした。
サポート頂いた山の会のメンバー全員には感謝です。
この時期の赤岳は入っている人が多いとは言え、中々厳しそうですね。
お疲れ様でした。
尚、天気も良くて、さすが晴れ男だと思いました(笑)
中級雪山訓練でしたが、事前に白毛門で訓練したり、谷川岳が必須とか準備も大変でした。
自分には無理な時期&山域と思ってましたが、歩き通せて達成感に浸っています
天気は2日目は最高でしたね強風でしたが、
晴れ男っぷりが出てましたか
単独の方が引き返していた姿が印象的だった横岳方面も、
山岳会の方々と共にクリア、流石ですね☺️
天望荘の食事、豪華ですよね!
ここは元々バイキングなので、機会があれば、是非、体験して頂きたいです😄
いや〜、直前まで行けるのか!?
とちょっとビビッてましたが、慎重に行けば何とか大丈夫でしたよ。
確かに単独では見ただけで撤退の箇所は何度もありました。
雪山に慣れたメンバーに交じったからこそ行けたルートだと思います。
天望荘、って書くのですね。以前はバイキングだった、とメンバーも言ってましたが、料理自慢の小屋とは分かりました。赤岳とセットで贅沢な時間が堪能できました
わたしは、このルートと展望荘は無雪期にしか来たことがなかったので、雪の景色の山々の素晴らしさと厳しさがとても伝わりました。
雪山で感じる緊張感と(わたしが緊張した場面は他の方にはたやすいかもしれませんが・・・)仲間との達成感のドキドキ&ワクワクしたところも自分の山行時に感じたことを振り返りながら読んでしまいました。
貴重な晴れの素晴らしい景色のレポをありがとうございました☺️
赤岳から横岳の夏道は私も歩いたことがありましたが、そこに雪が付いて天候が荒れでもしたらアウトかもな、と行く前は本気でビビッていました
でも、グループ力ってあるのですね、1人では即敗退の場面でも行ける気がするというと語弊がありますが、トライしてみようという気になれる。
特に写真#63-64は薄い持ち手やアイゼンの爪先が滑ったら終わりでしたが慎重に落ち着いて行けました。色んなリスク減らすため入念に準備したので重荷になった面もありましたが、結果、強風はあったものの快晴の天気にも恵まれ自身最高の達成感・満足感のある山行ができました。
ari3850さんが少しでも楽しんで頂けたら幸いです
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