大長山西尾根、鉢伏、取立周回 〜イグルー泊〜
- GPS
- 18:02
- 距離
- 22.5km
- 登り
- 1,800m
- 下り
- 1,802m
コースタイム
- 山行
- 5:28
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 6:00
天候 | 両日とも晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
そこに駐車させて頂きました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■小原ゲート〜小原ダム ・ダムまでは林道歩き、ショートカットは自由に出来る ・ダムを渡った先は急登となる ■小原ダム〜大長山(大長山西尾根) 危険個所はざっくり2ヶ所 ➀標高1000mくらいにある小さなギャップ 右手はほぼ崖にて左手にトラバース ➁P1429の先にある細尾根と先のギャップ 細尾根は右手の雪庇に注意しながら出来るだけ左側を歩行、ギャップは左側にトラバースしながら登った ・P1532から先は危険個所なし ■大長山〜鉢伏山〜取立山〜取立山登山口駐車場 ・大長山直登ルートは全く問題なし、雪稜豊富 |
写真
装備
個人装備 |
スノーシュー
スコップ
スノーソー×2
チェーンアイゼン
ヘルメット
|
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感想
やっと私の休みと天気が一致、しかも2日間!これは今期初のイグルー泊に行けと言う神の思し召しに違いない(^.^)
県外遠征も少し考えたが下山日が夜勤なので無理だ。近場に絞って選んだのは大長山。
冬に訪れるのは3年ぶりだが今回のコースはいつもの取立山からでは無く、小原から登る大長山西尾根。
滝波川が流れる小原集落から石川県側に伸びる尾根が3つある。それぞれ「板谷の頭」、「烏岳(鉢伏山)」、「大長山」に繋がっているが、前者2つは踏破済みなので残るは大長西尾根のみ。1番危険ルートなのは分かったいたが登らずして諦めることは出来ない。
いつものようにnakkiさんも誘ってみたが、このルートの過去レコ見せたらキッパリ断られた。しかし取立山側から登るとのこと。大長〜赤兎で合流しようと緩い約束を交わす。
で、結果的には最後に会えただけだったが。
当日は4時頃小原ゲート出発、前日のものと思われるトレースがありラッキー、しかもスノーシュー跡だ♪。更にまず間違いなく赤兎山へ向かったのだろうと思っていたトレースは小原ダムへと繋がっていて「ウソだろ?」って感じ!。
ここを渡れば行先は烏岳か大長かの2択となり、トレースの主様は私と同じ大長山へ向かっていた。
過去レコすら数件しかない大長西尾根に前日登った人がいるなんて奇跡だ、ホントに赤兎届くかも?なんて思いならがキッチリ踏み跡辿ったがダムから1Hほど登った先で終了。下見だったのかな?綺麗なトレース&ピストンで2度踏みされていたのでかなり助かった、ありがとうございます。
終了地点では少しだけガッカリもしたが、それを上回る嬉しさもあった。もしこのまま大長まで繋がっていたら、たとえ登頂出来ても人の褌で相撲取った事にしかならない。
じゃあ踏み跡外せば?なんて言われるかもしれないが、あれば絶対利用するよね?
早速ラッセル開始したらまあ進まない。緩斜面はまだマシだったが急斜面は膝上な場所もあり、スノーシューなのにジグを切りながらなんとか標高上げていった。
時刻は10時を回ったが標高はまだ1100mくらい。電波繋がったのでnakkiさんに「こちらは赤兎どころか大長山登頂も怪しいデス」と送ったら「こっちは大長通過して赤兎向かってるよ」と返ってきた・・・(大汗)、もう一緒の時は2番手譲りません!
1200mくらいからはクラストした雪面も多くなり少し楽になった。展望も良くなり右手には経ヶ岳から伏拝の稜線が綺麗に見えるが、この尾根の展望主役は間違いなく左手に見える鳥岳。南面は岩肌が露出した崖で間近で見るととても荒々しい山。時々「ゴォー」と言う雪崩音が聞こえる。滅多に聴けない美しい音だった。
P1429の広い台地に14時半頃到着、宿造りもあるので今日の大長山登頂は無理。展望も良かったのでもうここら辺かな?と思いながら少し先へ進んだらこの尾根の核心部である細尾根&ギャップが見えた。
今日の登頂は諦めたけど明日は絶対大長山へ登りたい。更に出来れば御来光も見たいので深夜に出発もしたいが、この場所を暗い中通るのはほぼ自殺行為。
と言う事で正面に見えたP1532を目指す。細かくは書かないが生きた心地がしない区間で、自分の冬山経験上ではベスト1かも?くらいの危険箇所だった。
なんとか核心部パスして無事P1532に到着、地形図で想像していた通りの展望良い場所であった。
時刻は16時を回っていたのでそそくさとイグルー作成に取り掛かる。テントは持ってないので日没までに出来なければヤバい。
今季は初だが昨季に4回作成、下手なりにコツは掴んでいて1時間ほどで形出来て安堵。今回はクラストした上面の雪から大きなブロックがサクサク取れた。その代わりどれだけ掘っても下はフカフカ雪で良いブロック全く取れず、やはりイグルー造りは奥が深い。
この日は夕焼けがとても綺麗だったがイグルーも造らないといけないので大忙し、もっと早く着いてゆっくり見たかった。本日は12時間ほど行動したのに歩いた距離は10Kにも満たない、亀足が憎い。
食事済ませ20時頃就寝、風が強いせいかイグルー内でも少し寒くマイナス3℃くらい。天井のグランドシートがバタバタと音をたて煩かったのでやっぱ天井は大事。でも今日は時間も無かった。
最初はほぼ寝れなかったが0時くらいにお湯沸かしてペットボトル湯たんぽ作ったらそのあとは3時間くらい寝れた。
翌日は4時半くらいに起床、今日のルートは昨晩色々考えたがまずピストンは却下。あの細尾根はゲームみたいに命が3つ無いと私には無理。小原峠も遠すぎるし苅安山から下る尾根も歩いたことが無い。よって安全な取立山側へ向かう事にした、トレースも期待出来るし。
御来光も大長に隠れる場所だったのであっさり諦めた。ゆっくり朝食済ませパッキングして7時に出発、もう大長山は目の前でビクトリーロードを1時間ほど歩くだけ。山頂は貸切で今回初めて白山全容を拝む。
そして前日のものと思われる足跡と大きなクラック。記念撮影で落ちたそうだ!(笑
今日は夜勤なのであまりゆっくりも出来ず、記念撮影だけして下山。直登ルートを下ったがフカフカ雪でスノーシューのまま簡単に下りてた。
鉢伏山まではトレースも不鮮明な場所あったがそこから先は高速道路。取立山からの下山では平日にもかかわらず20名くらいとスライド。
私が宿泊装備なのは一目瞭然なので数名の方からお声掛け頂き「何処まで行ったの?」と聞かれるので「大長までです」と答えると一様に驚かれる。しかし赤兎までサクッと行っちゃってる人もいますのでって感じf^_^;
駐車場に出るとまだnakkiさんの車があった。実は昨日の夕方からLINEが既読にならず少しだけ心配だった。避難小屋は埋まっているだろうし1人でイグルー造れただろうか?
前々回と同じく国道歩いて小原へ戻る。時刻は12時を回っているので赤兎山から真っ直ぐ下山していればスライドしても良さそうなもの、nakkiさんも今日は夜勤だし。
車に戻って帰る準備しながらゲートの方をチラチラ見たが下りて来ない。少し不安になり始めたくらいでやっと姿が見え安堵。聴けば赤兎山山頂でガッツリ御来光鑑賞してから帰宅準備始めたそうだ。
「心配したよー!」と声掛けしたら「それはこっちのセリフだ」と返された。LINEが既読にならないのはあちらも同じだったよう。そもそも山間部の弱い電波なので繋がったり繋がらなかったり。緩い約束を破った(と言うか無理だった)せいもあり、今回1番嬉しかったのは残念ながらこの瞬間だった(笑)。
3年くらい前から歩きたかった大長西尾根を最高の天気で踏破出来て大満足♪
コレで3つの尾根全てに赤線が引けた。ちなみに板谷尾根はまた登る機会もあると思う。鳥岳尾根は少し危険だがまた登るかも?
でも大長西尾根の再訪は絶対に無い、コレだけはハッキリ言える。
なので一発決めれ良かった!(^.^)
コメント
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日曜日も休みだったのですが、天気思わしく無かったのでスライドしました。多少の無理しても晴れれば苦になりません。
nakkiさんとは微妙に好み違うので、こうゆう時も結構ありますよ(^。^)
危険なロング周回お疲れ様でした♪
nakkiさんとは下山後にお会いできたとのこと良かったですね!
なんだかんだ言って、やはりお二人は強い絆で結ばれているのやな〜と感動しました
素晴らしい夕景と手慣れたイグルー泊も最高ですね。
私も今年こそイグルー作りにチャレンジしたいと思っていますが・・最初は複数人で制作したいですね💦
久しぶりに大長山へも行きたいと思いますが・・今の体力では日帰りは無理なので泊りですかね〜
お互い安全登山で楽しみましょう!
強い絆・・・、どうですかね〜?
今回は合流予定だったのに、私だけ到着出来なかった引け目もあり余計に心配でした。
行先も2人が譲歩出来る範囲なら一緒、そうじゃ無ければ今回みたく別行動。ストレスフリーで楽なのは間違い無いです。
今回はクラストした上面から大きなブロックサクサク取れました。あと30分あれば初の天井出来たはず、悔しい!
茶太郎さんは絶対イグルー覚えた方が良いと思います。泊まりならピンクショーチャンス2回ありますし(^。^)
最初は複数人で万が一失敗しても下山出来る場所が良いでしょうね。
今年は怪我無く過ごしたです、でも危険コース好きなので自分でもどうしたら良いのか分からない時あります(^◇^;)
ご安全に〜♪
そう言う言葉があるのかと思いググって見たけど分からず。
結局風呂掃除やって無いけど晴れました!感謝の意味を込め今度こそ風呂掃除します🧼
以前、朝日小屋でお会いした者です😄
トレース、少しですがお役に立てて良かったです。ってか、大長西尾根いく人なかなかいませんよね😅 お察しの通り下見でしたが、ラッセルたいへんで、早々に危険箇所の確認あきらめました。レコ参考にさせて頂きま〜す👀
トレース主様メチャクチャ気になっていましたが「納得」って感じです。
ショートカット具合や足跡の淀みなさからして相当な方だな!と察しが付いていました。
朝日小屋でお話させて頂いた時、これほど山の行先被るとは!とビックリした記憶あります。特に今時期〜残雪期の好みが同じだったような。
大長山をわざわざ西尾根から登られ人なんて1シーズンでも精々数十名でしょう。危険箇所はP1429の先の細尾根とその先の登りです。少しでも参考になれば幸いです。
朝日小屋での宴会や綺麗な夕日は今までで1番楽しかった思い出です(^。^)
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