雪深き2月の石鎚山(2014)
- GPS
- 07:50
- 距離
- 8.1km
- 登り
- 948m
- 下り
- 948m
コースタイム
- 山行
- 6:50
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 7:50
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
駐車場 500円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・積雪はかなり多かった。成就社で約80cm、途中は1~1.5m、二の鎖下あたりで2m前後。山頂で50cm。 ・トレースは二の鎖下までは着いていた。 ・二の鎖下から山頂までのトラバースルートは、きわどいトラバースと、深い雪のラッセルが続く。頂上直下が最もシビア。特に下りは要注意。 ・アイゼン、ピッケルは必須。アイゼンは12本歯を推奨。 |
写真
感想
【山行No 440】
※ 今年は1月初めに石鎚に入って以来、本格的な山には登っていないが、
山仲間のW氏(王氏)を誘って再び石鎚に行ってみることにした。
メンバーはほかに、W氏の知り合いのA氏で、計3名。
・新居浜と西条で2人をピックアップしてロープウエー駅へと向かう。
8:30-9:00 西の川
・ここでアクシデント発生。
ここまでは除雪されていたので、チェーンなしで快調に走ってきたのに、
駐車場に入ると、雪が積もっており、いきなりスタック。
しかたなく駐車場の途中でチェーンを着けたが、
それだけで20分はロスした。
9:10-30 ロープウエー成就駅(気温=マイナス4℃)
・雪が多いので、さっそくアイゼンをはいてから歩き始める。
2月には、四国でも2回ほど、結構雪が降ったので、
この山中でも1月の時よりもかなり雪が多く、
積雪量はここですでに80cmはありそうだ。
ただし今日は天気は良好で、青空が見え、風も弱い。
10:00-10 成就社
・例によって登山安全のお参りをする。今日は天気が良いので、
遥拝殿からも石鎚山頂部が良く見えた。
この付近も雪が多く、狛犬の頭に雪が三角帽子のように積もっていた。
・八丁坂の下り、さらにコルからの登りも、トレースは着いているが、
雪がかなり多い。トレースがあるから何とかなるが、
周りの雪の量は1mを越えているようだ。
上の木々の枝にも新雪が積もっていて、
青空をバックになかなか絵になる感じ。
ただし、雪が締まっていないせいもあって、
ペースがあまり上がらず、時間がかかる。
11:40-50 前社が森(休憩舎)(気温=マイナス6℃)
・小休止とし、テルモスのお湯でコーヒーを作り、飲む。
やれやれ、やっと半分か。今日はやけに時間がかかるなぁ。
12:10-30 夜明峠
・ここでいつものように、バーンと視界が広がり、石鎚山の全景が広がる。
今日は北壁も雪をかぶって、全山が真っ白くて神々しい。
・ここで、今回初めて登山のために持ってきた
スノーシューを履いてみる。
二の鎖あたりまで行けるかな?
だが、トレース脇の新雪をスノーシューで歩いてみるが、
20cmほどは潜ってしまい、
トレース沿いにサッサと行く同行者2人とだんだんと差がついてきた。
しかも、割と平坦なところは良かったが、
一の鎖場の巻き道(鎖場のすぐ脇を直登)を行くところは、
トレースが急な斜面になっていて、スノーシューでは上がりきれない。だいぶ頑張ってみたが、とうとうあきらめて、アイゼンに履き替えた。 ここはアイゼンでも登りにくいほどの急な雪の斜面になっていた。
13:20-40 二の鎖下(マイナス6℃)
・同行者2名に遅れること約10分で、
ようやく二の鎖下の鳥居の場所に到着。
すでに時刻は午後になっており、とりあえずここで昼食を取る。
少しあわただしくカップラーメンを食べながら、
ここで引き返すかどうか、話し合う。
上空は雲がだいぶ増えてきたし、時刻も遅いので、
自分的には引き換えしでも良いと思ったが、
同行の若い二人は、「山頂方向に行けるところまで行ってみたい」
というので、頑張って行ってみることにした。
・途中ですれ違った人たちと話を交わすと、
半分くらいは二の鎖の鳥居で引き返し、
他の人も、頂上直下が難しくて、引き返した人が多いようだった。
・とりあえず巻き道(トラバース道)へと足を踏み入れる。
夏道はほとんど消えていて、薄いトレースをたどりながら進む。
凍っているところはむしろアイゼンが利いて登りやすいが、
途中から、トレースは樹林帯の中を直登しており、
ふかふかの雪をかき分けながら登るのは、かなり体力を使った。
直登を続けると、ようやく三の鎖脇のトイレの横に出た。
・ここからさらに道は厳しくなり、半分凍った雪の斜面を、
アイゼン、ピッケルを駆使して斜上ぎみにトラバースしてゆく。
道形もあまりはっきりしていない。
・さらに頂上直下は、夏道は雪に埋もれて通れなさそうだったので、
(ここで多くの人は引き返したもよう)、
頂上へ向かう傾斜45度ほどの、
凍ったルンゼ状の雪壁を登ることにした。
ピッケルをしっかり差しながらアイゼンも前歯を使って登ると、
自分的にはそれほどでもなかったが、
10本アイゼンのA氏はかなり苦労していた。
(W氏は、あとで聞くと、アイスクライミングみたいで面白かった、と)
それでもなんとか全員、無事に登りきる。
14:30-40 石鎚山(弥山)頂上
・ようやく、約5時間を要して、頂上に到着。
雪が多かったにしろ、こんなに時間がかかったのは初めてだった。
遅い時刻なので人はほとんどいなかったが、単独の人が一人。
聞いてみると、今日は避難小屋に泊まる予定とのこと、猛者だなあ!
写真を取るために朝まで頑張るそうな。
この人に聞くと、今日は山頂までたどり着いたのは
我々を含め、わずか6名とのこと。
結構厳しいルートだったはずだ。
展望は、時折天狗岳が見える程度、
時間も遅いので、記念写真を取るだけでさっそく下りにかかる。
・下りは、頂上にいたおじさんのアドバイスに従い、
夏道の鉄の階段沿いで下ってみたが、
ここもかなりヒヤヒヤの道。
トラバース状にななめに下るが、階段は雪に埋もれて
足場がはっきりせず、
ピッケルで手すりを掘りだして、
手すりとピッケルを頼りに慎重にくだる。
後続の2人が、滑落するのではないか?とヒヤヒヤものだった。
(あとでA氏に聞くと、相当冷や汗をかいたとのこと)
・三の鎖横のトイレ脇に来ると一安心。
その後、登りで苦労した急斜面はシリセードで一気に下る。
15:20 二の鎖下
・ようやく安全地帯に到着して一安心だ。
だが、下りも結構時間を要したので、
ロープウエーの最終便(17:20)まで残り2時間しかない。
休まず急いで下る。
・途中は、人気のない雪道を3人で、シリセード混じりでずんずん下るが、
自分はスノーシューの重さが肩にこたえるせいか、
足取りが重くペースが上がらない。
疲れが出てきて他の2人より遅れ気味。
16:00-10 前社が森
・時間は押しているが、疲れているので
最後の休憩をとり、コーヒーを飲む。
・ここからもシリセードを交えて、急ぎ気味で下るが、足は重い。
八丁のコルからの登り返しは特にきつく、
通常20分のところ30分もかかってしまった。
17:00 成就社
・ロープウエー最終便の時刻まであと20分。
やばいと思い、休まず下る。2人には先行して下ってもらう。
17:20-30 ロープウエー成就駅
・長い雪山登山が終わった。正直、今日はきつかった。
ロープウエーは、17:20が公式の最終便だったが、
スキー場の関係者が乗る17:30の便に乗せてもらい、
ようやく下界に下って行った。
※ 1月の石鎚はこれほど雪が深くなくて、毎年、それほど疲れることはないが、
今回は、新雪がどっさり積もったせいで、雪景色は楽しめたものの、
めいっぱい体力を使った登山だった。
いずれにしろ、登頂の喜びよりも、
雪山経験の少ないW氏、A氏も含め、無事下山できて、ほっとした。
※ 自分的には技術的にはまだ少し余裕がある難度だったが、
経験の浅いメンバーを連れてだったので、
本来は二の鎖の鳥居で引き返すべきだったかな?と、
あとから少し反省をする山だったなぁ....(2月18日 追記)
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