8歳児とゆく意外とハードな三頭山・鶴峠コース【山梨百名山】
- GPS
- 05:58
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 894m
- 下り
- 880m
コースタイム
天候 | 曇ときどき小雨 晴れだと思い込んでいた (完全に見誤った) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
鶴峠〜奥多摩方面分岐:ヤバい木橋がひとつあった以外は万全 奥多摩方面分岐〜三頭山西峰:踏み跡がややうすいが稜線をたどれば大丈夫。急なアップダウンが続く 三頭山西峰〜東峰:公園レベルの完全な整備 御堂峠〜鶴峠分岐:整備万全 鶴峠分岐〜奥多摩方面分岐:埋まり気味なトラバース道、1箇所崩落あり。要注意 |
その他周辺情報 | 小菅の湯 やはりここのお湯は最高 |
写真
感想
春になって、さあやまのぼりシーズン!
となるはずなのに、問題はふたつ。ひとつは妻の目鼻をアタックするスギ花粉(僕と息子は余裕)、そしてもうひとつがすっきりしない天気である。
しばらく雨と曇りが続いて、この日曜は晴れるという予報だった。とはいえ次の日があるのでライトにいこう。
というわけで、標高差と距離からあまりキツくないことがわかる、そして東京からアクセスしやすい三頭山に登ることに。
人気の三頭山、晴れならたぶん山頂は混んでる。でも裏から登れば人が少ないはず。そんなわけで山梨県側、鶴峠から登ることにした。単純に、高速道路のない奥多摩に行くよりこっちのほうが楽につくっていうのもあるけど。
上野原ICで中央道を降り、山道をたどって鶴峠へ。ここは息子とやまのぼりを始めて1年目の冬に奈良倉山からおりてたどり着いた、ちょっとなつかしい場所。あのとき、ここから三頭山に登れるのか、でもまだ無理だなって思ったことを覚えている。
鶴峠のスペースに車をとめて、登山口へ。なつかしのバス停でポーズをキメる息子さん。そういえば天気はかなり厚めの曇りだ、大丈夫か。
登山口からすぐのところは杉林、金網づたいに作業道に出てしばらく進み、分岐からまた登山道へ。前の日雨がふったので、妻は花粉を感じずに済んでいるようだ。
少しジグザグに高度を上げて尾根に乗るなどするものの、基本的にはずっとゆるやかなのぼり。たぶん昔からの生活道路なのだろう。
のんびり歩きながら、森の宝物をたくさん見つけた。ヤママユガのまゆ、終わったクチベニタケ、サルオガセ。落ちてしまった春の芽は、開いてみるとお花みたいだ。森には必ず何かがあって楽しい。
向山分岐でひと休み。向山方向に進むと小菅の湯、車がなかったらそっちに帰るところだ。また、ここから小焼山というピークに登れるようだが、ちょっと余裕がないのでパス(登山道はここを巻いて進む)。
道はどこまでもゆるやかで、濃い霧が立ち込めている。けっこう幻想的。晴れのはずだった(甲府周辺は晴れだったらしい)けど、これはこれでいいかな。妻の花粉症も軽くなるし。
落ち葉がすごいのでかき集めながら歩く息子さん。と、どうやら分岐点らしきところに到着。道しるべはないけれど、ここで道を間違えると大変。左に行くと、このままゆるやかに奥多摩方面に運ばれる。ここは右(というか尾根を直進)。目印はケルンと木に巻かれた白いテープ。
この分岐から、登山道のようすがガラリと変わる。やや薄い踏み跡、かなり急な坂。これまでかなりゆるゆると来たから足にこたえる。
急坂を登りきって道が平らになったところで、息子が倒木トランポリンを見つける。かなり楽しいらしく、ずっと10分くらい跳んでいた。時間がないよもう行くよ、と言ってもなかなか去りたがらなかったが、またおりるときやろうといってなんとか脱出。
あともう少しだけ続いた平坦な部分のあと、またしても急登。そんなに長くはないけれど、けっこうきつい。息を切らして登りきると、「神楽入ノ峰」という山頂標が木にかかげてあった。
このあとも小ピークをいくつか超えた。ロープのある急降下、前日の雨の影響ですべってかなり怖い。そしてまたやってきた強烈な急登、もう勘弁してほしいなあと思いながら必死に越える。
と、何か木の標識が登山道をはさむように2本立っていた。見ると「山火事に注意」系のものでなーんだ、と思ったが、その先に山頂標が見えた。ヤマレコのマップがいう「山頂」がまだ先(東峰)だったので予期していなかったが、ここが三頭山西峰山頂だ。やった、三頭山にのぼったよ。
山頂は小さな広場になっている。山梨百名山の標柱はそっと、東京都設置の山頂標はどかんと、それぞれ立っている。富士山を含めた景観の説明版があるけれど、今日は見事に真っ白で何ひとつ見えない。
さあ、ベンチがあるので座ってお昼ごはんにしよう……と思ってリュックをさぐったら! 大事なものが入っていない! そう、事前に刻んでおいたネギなどの野菜とラーメンを入れた袋を、玄関に置き忘れてきたのだ。家族3人、ものすごくがっかり。お昼はおやつをかじってすますことになりました!
霧で何も見えない山頂、得られなかった昼食、そしてついに降り出した小雨。あまりに寒いのでコーヒー(息子は緑茶ミルク)を淹れて飲み、さっそく撤収することに。三頭山は人気の山と聞いていたけれど、こんな天気なので2、3組のハイカーさんしかいなかった。こんどまた来よう、こりゃいくらなんでも残念だ。
でもせっかくなので三つの頭は制覇してから帰ろう。メイン山頂の西峰からほんの少し下って御堂峠、ここで妻は待つという。息子と少し登り返してすぐに中央峰、そしてほぼ高度を変えずに東峰。この先に見晴台があるというけれど今回は無意味そうなのでパス。御堂峠に戻る。
さて。帰りだが、同じ道を通るのはつまらないこと、そしてあのアップダウンがちょっとしんどそうなので「鶴峠分岐」経由で帰ろう。これはいったん奥多摩湖方面に下り、折り返す形で巻き道に入るコースだ。「鶴峠分岐」からは、あのアップダウンを巻くための道ゆえほぼ平坦。さっきの、道しるべのない分岐のところに至る道である。ただし、1キロほど距離が延びる。鶴峠分岐は鶴峠と逆方向だからである。
御堂峠から、ヌカザス方面に進む。西峰からおりる尾根に向かってのトラバース、乾いていればなんのことはない道だけれどわずかに残った雪がとけてドロドロ。ツルンといくと谷底に落ちそうでちょっと怖い。
尾根に出る。ほどよい傾斜なので息子は嬉々として走り出す。数百メートルほど、一気に駆け降りてしまった。途中にある大きな岩に気づいてさっと登り、降りかたがわからずだっこでおろしてもらってまた駆け出したのには夫婦そろってホクホクしてしまった。
そのまま軽快にくだってゆきたいけれど、いかんせんレンタカーを鶴峠に置いてある。鶴峠分岐で斜め左うしろ方向に進む。
見事なまでにまったく傾斜のない道。古い石垣がいたるところに積まれているのを見ると、これはかつての生活道路だったのだろうと思う。ただ、今はこちらを通るハイカーが少ないのだろう、ところどころ埋もれている。人の来ないトラバース道によくあるパターンだ。それでも、息子はわっせ、わっせ、と早足で進んでいく。
少し先にシカの親子がいた。息子はクマ鈴をつけているので、親子はこちらにすぐ気づいて斜面をくだっていった。お食事中だったらごめんね。
東西を壁に阻まれた北側斜面みたいなところなので、最後の雪が沢に残っている。丸めて息子に投げる。息子大喜びで投げ返す。今季の最終雪合戦。
いくつかそんな雪のある沢があったけれど、そのうちひとつは道が崩落していて、そこに雪と落ち葉がかぶさっていた。スリップ即谷落ち、これはかなり怖い。息子は楽しそうに通過したが妻が固まってしまったので優雅にエスコートして通過する。
さて、この日はのんびり出発したうえに三頭山鶴峠コースを少し軽めに見積もっていたので時間がかなりなくなってきた。小菅の湯に、道の駅こすげに、閉まる前までに入らねばならないのだ。走るの大好き息子さんに声をかけて、みんなで急いで進む。
やがて積み石の場所、三頭山山頂方面との分岐に戻ってきた。なんとなくほっとする。そのまま小走りに向山分岐を過ぎ、尾根からおりて杉林を抜け作業道へ。最後に作業道からまっすぐおりて、鶴峠到着。わっせ、わっせ、と走ってきたのであっという間におりてこれた。おつかれさまでした!
道の駅こすげと小菅の湯は、鶴峠から車で10分ほど。道の駅のレストランでイワナの唐揚げとフライドポテトのイワナアンチョビバター添えをオーダーし息子が瞬殺していた。販売所ではなぜか和歌山の国産レモンが大量に安く売られていたので買い込んだ。
そして小菅の湯。ここは露天風呂が広く、また温泉成分も濃いので楽しい。軽く見ていたぶんハードに感じた三頭山の疲れをよくおとす。最後に無料ゲームにへばりつく息子をひっぺがして上野原から東京へ。
晴れのつもりが少しも空が見えない、ゆるい山登りだと思いきやけっこうハード、そして昼ごはんがない。そんな想定外続きの山行だったけど、最後うまくまとまったから楽しかった!
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