日本のてっぺんに挑戦し剣ヶ峰目前で敗退 富士山!!
天候 | 風雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2008年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
富士宮ルートで行きました。 |
写真
感想
念願の富士山。8/24についに悲願達成しましたが行程は悲惨なものでした。。。
1週間前から天気予報とにらめっこしていたが、週末の雨は回避できそうも無い。
そんな中、前日の22時頃友人と一緒に自宅発。富士宮口と須走口で途中まで
悩んでいましたが、浜松ICを越えたあたりで一度富士宮の駐車場を見てみようと
いうことなり富士ICにて一般道へ。1時前に駐車場に着いたが、この時既に霧雨状態。
一旦車を駐車するもまだここでもどこから登るかを決めかねている。
10分程更に考え、移動が面倒ということで富士宮に決定し3時間程仮眠を取る事に。
浅い眠りの中時折雨脚が強くなっている様子が音で分かる。4時前に二人とも起床し
準備に取り掛かるも外は既に雨。。。降りてきた人がいたので状況聞いて見ると新7合目
以降から雨風が酷く、防寒対策も出来てなかったのでリタイヤしたとのこと。そんな
話しを聞いてもとりあえず行けるとことまで行ってみようということで、タクシー乗り場に。
まだ暗い5時前に富士宮登山口に到着。ここで少し高度順応をしようと考えていたが、
雨を避けられる場所が殆どなく、最終チェックとゼリー系の簡易食事だけだけして5時登山 開始。。。 この辺りでは霧雨状態。最悪でも終始この状態が続くことに淡い期待・・・
各号目の到着時間を控える余裕が全く無いのでここからは記憶のみです。。
また途中の行程も記憶違いがあると思います。。。
とにかくゆっくり登ること意識して通常の歩幅の半分程度の牛歩で行く。これが無かったら
多分途中で体力不足になっていたと思う。20分?程で新6合目に到着。「え、もう小屋があるの」と少々驚き、飴を口に入れる程度の時間を取りすぐに出発。
6合目を過ぎ少し雨脚が強くなってきたが体にバチバチと当る状況でもない。霧雨が小雨に変わった程度。ただ新7合目に近づくにつれ風が強くなってきた。またこの当りからヘッドライト無しでも歩ける状態に。新7合目には6時半頃?到着。ここでは水分補給をして着けていた手袋を外す。(スノーボード用を着けていたので暑かった)
新7合目の次は8合目ということにはならないことは知っててもやっぱり残念。次は元祖7合目を目指して出発。
駐車場で聞いていた通りこの当りから雨風がきつくなり始めたが、防寒対策はしてきたつもりなのでとりあえず進めた。たださっき手袋を外したことを後悔・・・。素手はキツすぎた。再度手袋をしたいが雨もそれなりに振っておりザックを開けるのもイヤなので元祖7合目に急ぐ(急ぐといっても相変わらずの牛歩登山だが・・・)この当りからは高山植物も減ってきた(と記憶している)明るくなってきたが見えるものは上下50mぐらいだけで高度感は全くなし。
元祖7合目標高3010mに到着。自力での3000越えは初めてなので少しだけ感激。ここで丁度半分位の高低差。とりあえず手袋を着ける事に。その後は水分補給をし飴を口の中に入れる。友人はここでおにぎりを頬張る。(元祖7合目直下辺りから「腹減った」といって多少シャリバテの傾向があった。)動き続けることにも体が慣れ、もう半分かという感。ここもやはり早々に出発した。
ここから次の8合目までが大変と聞いていたが、やはり大変だった。ストックを2本持っていたが邪魔で仕方が無いくらい岩場が多い。途中ストックを離して手を使う場面もあった。また風雨は徐々にではあるがきつくなって来ている。この辺りから汗か雨か分からないが着ているものに重さを感じる。濡れているのは間違いないが動きっぱなしなので冷たさを感じないのでそのままで8合目を目指し何とか到着。ここでも水分補給と飴を摂る。友人はここでもおにぎり。しかしここでの小休止で体の温度が一気に下がり寒さが込み上げる。
8合目から9合目までの記憶は全身のびしょ濡れ感と冷えによる指先の痺れしかないです。付け加えれば更に酷くなる風雨。。。風は高度と正比例して強くなる一方。
あと8合目で覚えた冷えを何とか対策したいとして立ち止まることを放棄。常に少しづつでも動くことを選択しました。また指10本は手袋を浸透してきた冷水で感覚が無い状態。ストックを持った手で無理やりグーパーしながら登っていきました。
寒さと戦いながらなんとか9合目に到着。ここの山小屋は中に入れそうだったので中で休憩。暖かいお汁粉が最高に旨かった。またここでびしょ濡れの服を着替え、予備のカッパを羽織った。これにより上半身の濡れ感は下山まで無くなった。あと少し、ここまで来れば
なんとか山頂まで登りたい。指先の冷えについては焼印の火種で暖を取り解消した。
9合目から9.5号目までは更に風雨がきつくなり、この辺りで靴もとうとうびしょ濡れ。
幸い足は冷たい感覚はなかったので下山までそのまま。記憶といえば風雨しかありません。風雨は更に威力を増していきます・・・。
9.5号目はスルー、止まると冷えを感じる為。他のパーティが山頂を目指しており同じタイミングで出発した。途中、抜いたり抜かれたりで御互い励ましあいながら山頂を目指した。今回の登山でこの区間が一番きつかった。特に山頂直下の最後の登り。すぐそこに山頂の鳥居が見えているのになかなか足が動かない。少し登っては息を整えの繰り返して1段ずつ登っていく。最後の数段を前に風が強烈になり、上から流れ落ちるはずの水が重力を反して上に向かっている。
その上がった水は登山道に降りかかり皆被ってしまう。でも雨でびしょ濡れの為少々濡れても意に介さず、何とか山頂に到着!!ようやく山頂の鳥居を潜っても風がキツク意識して踏ん張らないと体が流されてしまう感がある。とりあえず目の前の山小屋に人が入るのをみて続いた。
9時50分。山小屋で時計を確認した時間。雨の中9合目での休憩を含め5時間弱で登ってきたことになる。上出来だ!!!しかしその次の瞬間山小屋のおねーちゃんに「あと10分で閉店ですから出て行ってください」との声。。。やっとここまで来たのに10分しか休めないのか? また横で登山者が剣が峰の場所をおねーちゃんに聞いていたが、「この天気の中行くと飛ばされるのでやめた方が良いですよ」と事。。。なんてことだ。目標の剣が峰が目の前だというのに。剣が峰が一番近いから富士宮を選んだのに・・・これも登山か。。。仕方が無いので小屋に貼ってあったポスターに「富士山頂」とあったのでそれをバックに写真を撮った。富士はまた来年来いという事を言っているのだろうと思い、10分ギリギリまで休憩し外に出た。
外に出ると向かえの建屋から人が出てきている。神社のようだ。友人は信心深い人間の為行ってみた。また宗教アレルギーな私も今回ばかりは無事に下山できるように祈願したが、財布が出せなくてお賽銭が入れられなかった。。。早々に祈願を済ませ、外に出て靴紐を結びなおし10時過ぎに下山開始。
風雨は相変わらず・・・山頂付近は暴風雨。往路の状態であれば下の方がマシなので早く
降りたい。だたでさえ膝痛を抱えている為、急ぐことは厳禁。出来るだけ痛みの発生を
遅らせたい。と考えていると痛みが始まった。山頂でサポーターを付け忘れたことを後悔。とにかくゆっくり下山し痛みが強くならないように注意した。9.5合目はスルーし雨宿りできる9合目を目指した。何とか痛みが強くならないうちに9合目に着き、まずは食事。
1000円のインスタントカレーを流し込んでいるとある団体のおばさんに「よかったら私の分も食べて」といわれたが「無理をしてでも食べないと登れませんよ」と返した。食べ終わると
サポーターを膝に装着。ホールド感が全く違う。30分程休憩して下山再開。
8合目までの間、下り始めは膝の痛みは感じず順調だったが、次第に痛みが再発。
右足をかばっている為左足にも痛みを感じ始めた。。。最悪だ。膝に追加して左の靴の紐が緩みんでいる様子。中指が痛い。まだ8合目前の為、本当に下まで降りれるか不安に駆られる。
8号目〜元祖7合目までは思っていた通りの時間で降りれたと思う。しかし元祖7合目からの下山途中に右ひざを捻る動作をしてしまい、痛みが強烈に。やってはいけない動作をしてしまったがやってしまったのでどうしようもない。左足も痛みが増してくる。より一層1歩が小さくなった。この状態の為元祖7合目から新7合目、新7合目から新6合目の間は非常に距離感を感じた。膝を庇いながらなのかよく滑り、数回しりもちを付きました。また当初目論んでいた「高度を下げると風雨はマシになる」という考えも粉々に砕けました。新6号目までは雨がバチバチ音を立てて向かってきます。もしこの状態で落石があっても音が聞こえないなぁと思いながら。
新6合目を過ぎると登山口はすぐそこ!のはずなのに足が痛くて緩斜面でも足が前に出ません。相変わらすの牛歩です。。。何とか登山口横の建物の屋根が見えたときは安心と喜びで一杯でした。ただ見えてもなかなか進めないのが今の状況。1歩1歩確実に痛みを堪えながら13時20分、何とか無事下山。本当に無事に下山できてよかった。休憩含め、膝の痛みを抱えて3時間強での下山。この状態なら上出来だ。
お土産物屋にいく体力的余裕は全く無くバス停へ向かうも付いたと同時にバスが発車。次は30分後。びしょ濡れの状態で30分待つのは無理ということでタクシーを選択。こんなびしょ濡れの男二人を乗せてくれてホント感謝です。車に戻り、早々と着替えを終えた二人、車に乗った瞬間「は〜・・・」という言葉しかありませんでした。本当に疲れました。。。
所管:
その1 某アルピニストが清掃登山をされていますが、意味が分かりました。本当にゴミが多過ぎです。脱ぎ捨てた手袋やタオル。山小屋直下にはペットボトルまで。
その2 登っていると下山者にすれ違いますが、皆軽装備なのに驚きました。軽装備が故、リタイアしているのかと思います。
反省:
今回の山行は非常にリスクの高いものだったと思います。全てが上手くいったので笑って
過せますが、1つ間違えれば事故に繋がったと思います。「行ける所まで行こう」としましたが結果的に行ける所が山頂となりました。今回の判断が正しかったのかどうかはわかりません。(雷が聞こえたら下山しようというルールは上り始めに作っていました)
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