記録ID: 4183514
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積雪期ピークハント/縦走
東海
【飛騨】栗ヶ岳(1728m) 下畑洞(1365m)
2022年04月17日(日) [日帰り]
体力度
4
1泊以上が適当
- GPS
- 10:33
- 距離
- 19.1km
- 登り
- 1,301m
- 下り
- 1,291m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 9:42
- 休憩
- 0:52
- 合計
- 10:34
<あの日の痛い思い出>
まさかの県道473号線通行止め。冬季閉鎖がその理由だが、実際にはのり面工事のためか。温めてきた計画が早くも砕け散った。
他に手は?栗ヶ岳に登るのに、森茂峠経由だけは避けたい。平成18年に御前岳をめざした時、私たちの選んだルートは激ヤブにはばまれ、実に往復18時間を要した。
あの時は、森茂峠から森茂川に沿う林道をえんえんと歩き、三ノ谷の左岸尾根のやぶをついて登頂している。
気の遠くなるような林道歩きと、ヤブまみれの尾根歩き。満月に救われて、夜の8時に森茂ゲートにたどり着いた時には涙が出た。そんな過去があったから、今回は別ルートを考えていた。なのに、これか。
下小鳥ダムにまで回り込む第2案はあったが、出発時間が遅くなる。それどころか、そのアクセス路だって通行止めかもしれない。無駄な抵抗はやめて、おとなしく森茂ゲートに車を置くか・・・
<森茂ゲート〜栗ヶ岳山頂直下>
18年ぶりに会う峠のお地蔵さんは相変わらず凛としていた。
ヤブを抜けるとコブシの咲く巡視路になる。栗ヶ岳の山頂や、飛越・北アルプスの山並みが見えてきた。鉄塔を三つ数えると、下畑洞の三角点に出た。先行者の足跡がある。昨日のものだ。
ここから、切れ切れの雪庇や雪田をつないでいく。1480峰も徹底的に雪を落としている。果たして登頂できるのか。
1456峰から見る1614峰は、その存在感が匂い立つ。私が追ってきた足跡の持ち主は、ここで引き返していた。ヤブを避けたか、天候の急変か、それとも時間切れだったか。
1614峰に立つと、とにかく景色が大きい。栗ヶ岳の奥が白山。猿ヶ馬場・籾糠・カラモン峰・人形・三ヶ辻・金剛堂山・白木峰。北アルプスは、順に白馬・剣・立山・薬師・水晶・黒部五郎・笠・槍・穂高・焼・乗鞍。そして裾野だけの御嶽。
ようやく、陶酔の雪稜歩き。栗ヶ岳や1780峰が大きくなって、胸が高鳴る。だが、雪面にぱっくり口を開けたヤブが、不敵な笑みを浮かべている。
<栗ヶ岳山頂直下〜栗ヶ岳>
尾根上に密ヤブが立ちはだかった。尾根の北面に大きく高度を落とし、雪溝をかき上がるべきか。それとも、東面の雪とヤブのミックスあたりでご機嫌を取ろうか。
どちらもそれぞれのリスク要因を抱えているが、私は東面の切れ切れの雪稜をつなぐ手を選んだ。気温の上がる時間帯は、雪のブロックの崩壊が恐ろしい。
知恵をめぐらせ、スノーブリッジをクリアする。さらに南面の雪のドームに、じわり回り込んでいく。あとはピッケルとアイゼンの爪を効かせて青空を目指すのみだ。
天が近づくと、いよいよ栗ヶ岳が見えた。さらに、起伏を二つ、三つと数え、ようやくの山頂に立った!
すぐ近くに御前岳と1740ピーク。奥三方・間名古の頭・白山御前峰・別山・丸山・芦倉・日照・大日・屏風・滝波・火山・傘山・・・御嶽・乗鞍・北アルプス・飛越の山並み・・・だが、夢見心地で過ごす時間は矢のように過ぎ去っていく。
<栗ヶ岳〜森茂ゲート>
今回の森茂ゲート〜森茂峠〜下畑洞を経由するルートには、サブ・プランがあった。それは栗ヶ岳の三角点峰の北西にある栗ヶ岳最高点から一ノ谷右岸尾根をたどって林道に出るルート。これは一ノ谷左岸を選ぶよりも距離的には短いものの、それぞれ一長一短がある。
しかし、その林道歩きは、さらに森茂峠を越えて歩く必要があった。かつてこの長大な林道を歩いて音を上げた青二才としては、できれば避けたいシナリオだった。
そんなわけであっけなくサブプランは却下。あのいやらしい栗ヶ岳東端の難所だけは避けよう。意を決して、はげくら谷の源頭に飛び込む。
さあ、下山だ。安全山行で行こう。
まさかの県道473号線通行止め。冬季閉鎖がその理由だが、実際にはのり面工事のためか。温めてきた計画が早くも砕け散った。
他に手は?栗ヶ岳に登るのに、森茂峠経由だけは避けたい。平成18年に御前岳をめざした時、私たちの選んだルートは激ヤブにはばまれ、実に往復18時間を要した。
あの時は、森茂峠から森茂川に沿う林道をえんえんと歩き、三ノ谷の左岸尾根のやぶをついて登頂している。
気の遠くなるような林道歩きと、ヤブまみれの尾根歩き。満月に救われて、夜の8時に森茂ゲートにたどり着いた時には涙が出た。そんな過去があったから、今回は別ルートを考えていた。なのに、これか。
下小鳥ダムにまで回り込む第2案はあったが、出発時間が遅くなる。それどころか、そのアクセス路だって通行止めかもしれない。無駄な抵抗はやめて、おとなしく森茂ゲートに車を置くか・・・
<森茂ゲート〜栗ヶ岳山頂直下>
18年ぶりに会う峠のお地蔵さんは相変わらず凛としていた。
ヤブを抜けるとコブシの咲く巡視路になる。栗ヶ岳の山頂や、飛越・北アルプスの山並みが見えてきた。鉄塔を三つ数えると、下畑洞の三角点に出た。先行者の足跡がある。昨日のものだ。
ここから、切れ切れの雪庇や雪田をつないでいく。1480峰も徹底的に雪を落としている。果たして登頂できるのか。
1456峰から見る1614峰は、その存在感が匂い立つ。私が追ってきた足跡の持ち主は、ここで引き返していた。ヤブを避けたか、天候の急変か、それとも時間切れだったか。
1614峰に立つと、とにかく景色が大きい。栗ヶ岳の奥が白山。猿ヶ馬場・籾糠・カラモン峰・人形・三ヶ辻・金剛堂山・白木峰。北アルプスは、順に白馬・剣・立山・薬師・水晶・黒部五郎・笠・槍・穂高・焼・乗鞍。そして裾野だけの御嶽。
ようやく、陶酔の雪稜歩き。栗ヶ岳や1780峰が大きくなって、胸が高鳴る。だが、雪面にぱっくり口を開けたヤブが、不敵な笑みを浮かべている。
<栗ヶ岳山頂直下〜栗ヶ岳>
尾根上に密ヤブが立ちはだかった。尾根の北面に大きく高度を落とし、雪溝をかき上がるべきか。それとも、東面の雪とヤブのミックスあたりでご機嫌を取ろうか。
どちらもそれぞれのリスク要因を抱えているが、私は東面の切れ切れの雪稜をつなぐ手を選んだ。気温の上がる時間帯は、雪のブロックの崩壊が恐ろしい。
知恵をめぐらせ、スノーブリッジをクリアする。さらに南面の雪のドームに、じわり回り込んでいく。あとはピッケルとアイゼンの爪を効かせて青空を目指すのみだ。
天が近づくと、いよいよ栗ヶ岳が見えた。さらに、起伏を二つ、三つと数え、ようやくの山頂に立った!
すぐ近くに御前岳と1740ピーク。奥三方・間名古の頭・白山御前峰・別山・丸山・芦倉・日照・大日・屏風・滝波・火山・傘山・・・御嶽・乗鞍・北アルプス・飛越の山並み・・・だが、夢見心地で過ごす時間は矢のように過ぎ去っていく。
<栗ヶ岳〜森茂ゲート>
今回の森茂ゲート〜森茂峠〜下畑洞を経由するルートには、サブ・プランがあった。それは栗ヶ岳の三角点峰の北西にある栗ヶ岳最高点から一ノ谷右岸尾根をたどって林道に出るルート。これは一ノ谷左岸を選ぶよりも距離的には短いものの、それぞれ一長一短がある。
しかし、その林道歩きは、さらに森茂峠を越えて歩く必要があった。かつてこの長大な林道を歩いて音を上げた青二才としては、できれば避けたいシナリオだった。
そんなわけであっけなくサブプランは却下。あのいやらしい栗ヶ岳東端の難所だけは避けよう。意を決して、はげくら谷の源頭に飛び込む。
さあ、下山だ。安全山行で行こう。
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
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感想
山行後、古川土木事務所に電話。4/ 28に冬季解除される区間は、月ヶ瀬橋から栗ヶ谷橋まで。それ以南は、新舟原方面は、法面崩落によりその後も通行不能らしい。
冬季解除されれば、栗ヶ谷橋から歩くことは可能だが、今回の感じからすると、逆にヤブが大変ではないか。
冬季閉鎖区間のアプローチとしては、飛騨河合PAを利用するのが◯技。だが、上り(名古屋・大阪方面)はすぐに道路に出られるが、下り(金沢・新潟方面)はどうだろうか。
GOOGLEのストリート・ビューを見る感じでは、降りられるハシゴらしきものが二箇所見られる。それぞれ、栗ヶ谷の右岸・左岸に降りられるようにも見えるが確証がない。
念頭におきたいのは、交通安全への配慮と、施設への迷惑行為のないように、という2点+αでしょうか。
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