暴風、ホワイトアウトの乗鞍岳
- GPS
- 06:12
- 距離
- 11.3km
- 登り
- 1,282m
- 下り
- 1,268m
コースタイム
- 山行
- 5:51
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 6:11
天候 | 曇り 山頂部は暴風ガス |
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過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
終始アイゼン使用、この日の10時過ぎから稜線近くの2700M付近から横殴りの風と ガスがひどく四つん這いで登りました。下りはハイマツ帯を外したため雪の白い世界とガスの境がわからなくなってホワイトアウトになりました。GPSを持っていたため助かりましたが、ひどいときには方向感覚もわからなく、さらに自分が登っているのか下っているのかもわからなくなりました。初めての怖い経験でした。 |
写真
装備
個人装備 |
アウター
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
地図(地形図)
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
無線機144/130
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感想
最近のレコを見ていたら乗鞍で雷鳥がそろそろ活動期に入ったようで縄張り争いで見けやすいかな、意外と手軽に探せそうなので雪遊びもかねて気軽な気分で久しぶりの雪たっぷりの乗鞍へと出かけてきた。そういえばコロナ前は4月に位ヶ原まで山山バスが運行していた(今年は29日から運行とのこと)ので、それを利用したお手軽登山以来の雪の乗鞍だった。
駐車場はスキーヤーで賑わっていたが、結構登山者も来ていて、久しぶりの12本アイゼンで登って行った。
位ヶ原分岐まで1時間半弱とまあまあのペースで登って、その先の平らなとこで休憩した。付近の標高は2500M、まだ500M以上登らなくてはいけない。
しばらく緩やかな雪の平原歩きが終わり、いよいよ乗鞍の広い雪の斜面に取り付く頃には見えていた青空は消えてすっかり曇ってしまった。
今回は雷鳥を捜すのが一番の目的だったので、鳴き声が聞こえた方のハイマツ帯を脇に登って行く事にした。そのうちに雷鳥の足跡も出てきてさあと思った頃、ガスがひどくなって視界が効かなくなってなってしまった。仕方ないので夏道のコースへ戻って行こうと稜線付近に出ると風が強く手や顔が冷たくなってきた。
さらに登るにつれ風はいよいよひどくなり、真っ直ぐに立って歩けなくなった。
そうなると下を向いて低い姿勢をとりながら行くうちに四つん這い状態での歩行になってしまった。見つけたトレースを追いかけながら曇った眼鏡を拭きながら苦行のような登山になってしまった。
山頂かと思ってついたところが朝日岳山頂、それから先も何度も登ったことのある山頂だけど自分が今どこを歩いているのかわからなかった。
こんな状態なら山頂を諦める人も出てくるだろうと思った。
長い時間経ったような気がして目の前に小屋が見えたときようやく山頂まで直ぐの場所にいることがわかってほっとした。
山頂ではちょっと休んで直ぐに下山、帰りも飛ばされそうになりながら降りてきて風が収まってきて少し安心しかけた頃、ハイマツ帯が無くなって眼鏡が曇っているのか目の前は白濁色の世界が広がって、急な下りはわかったがそのうち傾斜が緩やかなところでは方角と上下の感覚が麻痺してきた。ただGPSを持っていたのでその方向で歩きやすい(下り)方へとしばらくさまよった。
最悪霧が晴れるまでビバークすればという気もあったが、それでも自分がとんでもない方向へ行ってしまっているかもしれないと思うと恐ろしかった。
しばらく下って行くうちにトレースを発見、下っているようだったのでそれを見失わないようたどってようやく安全と思われる所まで下ってきた。
とても雷鳥探しどころでは無く、暴風とホワイトアウトの洗礼を受けてすっかり気落ちした山行になった。やっぱり雪山は軽い気持ちで登ってはいけませんね。
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