笈ヶ岳
- GPS
- 15:09
- 距離
- 23.6km
- 登り
- 2,364m
- 下り
- 2,378m
コースタイム
- 山行
- 12:28
- 休憩
- 2:22
- 合計
- 14:50
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス | |
その他周辺情報 | 比廚療髻500円 いい日帰り温泉 |
写真
感想
前回の鍋倉山は1kmで400mほど上がる急登だった。
自分の経験した中では大笠山、クズバ山、大猫山、僧ヶ岳東又コース等が急登として思い浮かび、それらは似たりよったりの斜度である。
鍋倉山では同行者に「ここが1kmで400m上がるコースで、登山コースとしてはこれが限界なんじゃないか」などとしたり顔で話していた。
ところがその舌の根も乾かぬうち、今回登る笈ヶ岳を調べてびっくり。
ジライ谷出合からジライ谷ノ頭まで、1kmで600m上がるのである。
戦々恐々としながら登山日を迎えた。
実は笈ヶ岳は数年前から登ることを熱望していた山なのだが、一般的には残雪期に限られるとのこと。
仕事との折り合いだったり感染症の流行だったりで何年も機を逃し、ようやく今回に至った。
準備も一応万全のつもりで、前回の初雪山も実は今回笈ヶ岳の体力的なシミュレーションであった。
初雪山に登る前に同行者に「初雪山に到達できれば笈ヶ岳に行こう。無理だったら笈ヶ岳は諦める」と言っていた。
無事初雪山に到達でき、今回笈ヶ岳に行くことになった。
日帰りのつもりであるが白山白川郷ホワイトロードは19時〜7時通行止め。
12時間で自分らの山行が終わる筈はない。
時間を気にせずにすむよう往復で10km増えるがゲートから歩くことにする。
ゲート前に4時到着。
車が10数台程停められるスペースがあり、既に8台程が停まっていた。
ジライ谷には2箇所の渡渉地点がある。
水量によっては渡れない場合もあるのだろうが今回は無事渡れた。
さて問題の急登。
これまで経験した急登の1.5倍とはどのくらいだろうと思っていたが、岩をよじ登る部分があり、そこで斜度を稼ぐせいもあるのか、上記に記載した急坂と大差あるとは思わなかった。
クズバ山と似ている気がした。
ちなみにところどころロープが垂れていた。15箇所くらいあっただろうか。
その後斜度が緩み、尾根のヤブを抜けていく部分を経て雪になった。
雪景色に変わり、白山も見え始めるとテンションアップ。
冬瓜(カモウリ)山を登る方法と、山を巻いて冬瓜平を歩く方法があり、自分は平を歩いた。
これ以降、足跡がはっきりあって道迷いの面では安心感があったが斜面が急な場所も多く、かなり危険。
自分はスキーのストックを使っていたがピッケルを持ってくるべきだった。
冬瓜平には雪崩の痕跡もあった。
何度も長い休憩をしながらゆっくり進み、昼前にようやく笈ヶ岳の山頂に到着した。
南には白山がどーんとあり、北には大笠山。あとは医王山、人形山、金剛堂山、白木峰かと言っていたがその後地図を見ると医王山は大笠山に隠れて見えなさそうだし全て間違っていた可能性がある。
昼食は同行者にお任せだが今回は和牛ステーキを焼いてくれた。
山でステーキを焼いて食べる人はなかなかいないだろう。
景色は抜群、美味しいものを食べ、ぽかぽか陽気のとても幸せな時間。
想定では山頂到着は14時頃、帰りはヘッデン使用を覚悟していたが思ったより随分早く着いたので思いっきりゆっくりしてしまった。
1時間半も昼食休憩し、下山。
登山口には18時に着き、ゲートまで5kmホワイトロードを歩く。
10数台の車が行き交ったと思うが、三つのちょっとした出来事があった。
まずは上がってきた車の方に「ゲートから歩いて登ったんですか?すごいですねぇ」みたいなことを言われた。
「ありがとうございます。でもすごくないですよ」と言いながら気分を良くしたが、考えてみたらその方も翌日登ることであろう。
九州ナンバーであったが、もし九州から出向いて来られ車中泊して笈ヶ岳にチャレンジされるとしたらそっちの方がずっとすごいことである。
半分くらいまで歩いて来た辺りでは上からやって来た軽トラの人に「ゲートはまだまだ先だよ、荷台に乗っていくか」と声を掛けられた。
感謝を述べつつお断りしたが何度も何度も勧められた。
自分らはヘトヘトになっていたのだが、おそらく歩く姿にも疲労感が強烈に滲み出ていたのだろう。
そして残り1kmくらいと思われるところでこれも上から降りて来た車がハザードを出しながらゆっくり過ぎて行った。
ハザードの意味は瞬時には分からなかったが、おそらく「お疲れ様」と言う意味なんだろうと思った。
山行で出会った人かも知れないし、そうでないかも知れないが、ハザードの意味はきっとそういうことだろう。
厳しかった山行の最後に気分の良い出会いが三つあり、念願だった笈ヶ岳に登れた喜びに加えての心地良いアクセントとなった。
コメント
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私は冬瓜往復経由したので、いつのまに消えましたが肉の厚さは大変印象的でした。
お疲れ様でした!
ソロのお三方とは何度も抜きつ抜かれつで印象に残りました。
女性の方は冬瓜山に登ったところで時間の都合で引き返したとのことで残念。
ステーキを見たいと仰っしゃったエピソードも書こうと思ったくらい印象的な出来事でした(笑)
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