原生林を歩く・大山北尾根
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- GPS
- --:--
- 距離
- 27.9km
- 登り
- 3,816m
- 下り
- 3,303m
コースタイム
(約40分)
8:30 煤ヶ谷BS
10:10 物見峠
11:45 一ノ沢峠
13:45 ミズヒノ頭
14:45 大山山頂
17:00 下社からケーブルカー乗車
天候 | 曇り、雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
復路=大山ケーブルカー〜神奈中バス・伊勢原駅〜小田急伊勢原駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【煤ヶ谷バス停〜物見峠】 登山口付近にトイレはないものと思っていましたが、ありました。バス停を出発し、登山口へ向かう坂を右に登りますが、トイレは坂に上らず、沢沿いの道を直進します直進します。すると、3分ほどで沢沿いにたつ公衆トイレに行きあたります。小さいですが、清潔です。 物見峠までは危険個所はありません。物見峠と大山三峰への分岐を間違えないように。「引き返すのも勇気」という看板が現れたところが分岐です。指導標識もあります。 分岐から物見峠までが危険です。片側が崖になっている巻き道ですが、崩落がひどく慎重に歩行したいところです。落ちたら終わり、という場所もあります。 【物見峠〜林道】 物見峠から林道に行くためには、いったん大山三峰方面に進路を撮ります。歩き始めてものの1分ほどで、右へ行く分岐が現れます。そこを右に向かいます。林道までは下りですが、急峻な階段が続きます。1段の幅が靴1足分もないうえに、階段のヘリが木でできています。つまり足の置場がないうえに、すべりやすい。転がったら大けがです。一歩一歩を慎重に。緊張を強いられますが、ここは15分ほどで林道に抜けられます。 【涸沢林道】 1時間の林道歩きは退屈です。落石に注意して歩きましょう。 【林道登山口〜一の沢峠】 林道の登山口には立派な標識があるので見落とすことはないでしょう。入口からは急登です。が、20分ほどで一の沢峠に着きます。 【一の沢峠〜鉄塔〜ミズヒノ頭〜西沢の頭】 この部分が本コースの核心部の一つです。 まず、一の沢峠には立派な指導標識があります。が、「大山」という文字はどこにもありません。行政としては、危険なこのコースを使って大山に行ってほしくないのでしょう。大山北尾根への稜線は、この指導標識の真裏です。踏み跡が不明瞭なため稜線とわかりずらいのですが、標識の裏をどんどん進めばいいのです。方角は南です。 モミの原生林の中を進みますが、連続するアップダウンと、切り立った稜線、張り巡らされた木の根には手を焼きます。足が悲鳴を上げ始めるころ、左手に送電線が見えてきます。 その送電線と並行するように歩き、標高913メートル付近で大きな鉄塔に出くわします。次に進むべきは、その鉄塔の方向で、送電線をくぐります。 鉄塔の下まで来ると、視界が開け、向こうに大山が見えてきます。もう一息ですが、ここからもアップダウンと悪場の連続です。相当苦しいです。 【西沢の頭〜大山山頂】 西沢の頭は標高1000メートルを超えています。右手には丹沢主脈の堂々たる姿が見られます。三ノ塔や烏尾山の小屋も肉眼で見えます。原生林がずっと続き、それは気持ちがいいものです。が、ここもアップダウンの連続。右手にモノレールの線路が見えてきたら、山頂は間近です。 山頂への最後の関門は、脚立を乗り越えることです。ヘロヘロになった足にはそれなりにきついものがありましたが、慎重に乗り越えました。数メートルの登りののち、山頂のトイレのわきに飛び出ます。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
予備電池
1/25,000地形図
ガイド地図
コンパス
笛
筆記具
保険証
飲料
ティッシュ
包帯
バンドエイド
タオル
携帯電話
計画書
防寒着
水筒
時計
非常食
ツェルト
救急用品
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感想
ガッツリ歩きができるコースである。毎日山の会で十文字峠の定例山行に参加したメンバーなら、しんどさはあのぐらいかな。誰もが登ってくる大山をこんな苦労して山頂にたどり着こうとするのは酔狂な山愛好家しかいないだろう。バリエーションルートの北尾根で出会った人は下ってくる2人だけ。山と高原地図では破線コースだが、踏み跡はしっかりしていた。結構入ってくる登山者もいるのだろう。
空気がひんやりして少し寒いくらいだったのには助けられた。夏の盛りではとても登れそうもない。やせ尾根の急登が続く。休憩のたびに足のストレッチをしないとツリそうになるよ。
毎度のことだが、Yさんの鳥の知識には驚嘆する。
大山も懐が深い山であることを実感した山行だった。
先月に続き、また来てしまいました。前回は分岐点を見落としたり、見落としていないのに不安にかられて後戻りしたり等々、いろいろとロスがありましたが、さすがに今回は大丈夫……と思ったら物見峠より手前の何でもない地点で先行者に連られ、別の道に入りかけてしまったダメな私。すぐにnegiさんが注意喚起してくれたので助かりました。すまんのう(すのうまん、かく謝る)。
長く険しく、ほとんど眺望もないこのルート。「なんでわざわざ、こんなつらい思いをして大山に登る必要があるのだっ?」と思う方が普通でしょう。でも、この完全燃焼感がいい。ほとんど人と会わない孤独感や「この道で本当にいいのか?」という不安感も快感に変わります。そして何より「今、この道は俺(たち)だけのものだ!」という特権的な独占欲が満たされます。
途中1時間の林道歩きはちょっと……という気もしますが、ここがまた鳥屋にとってはパラダイス。オオルリ、クロツグミ等々、滅多に見られない連中と遭えました。野鳥観察だけを目的に、この林道を訪れてもいいくらい。こんなマニアックなルートに付き合ってくれたkenmeiさん、negiさんに感謝。次は「諸戸尾根」や「ネクタイ尾根」など地図にも載っていないようなマイナールートを攻めてみたいと思っていますが、気が向いたらご一緒願います(もう懲り懲り?)。
最後に一言。実は大山の登山道で一番歩きにくいのは下社(ケーブルカー終点)から登ってくる表参道コースだと改めて思いました。「ガレ場」と呼びたくなるほど大きな岩がゴロゴロで、しかもぬかるみやすい。スニーカーやパンプスで雨具も持たず、おまけに赤ちゃんを抱いて夕方近くに登ってくるというのは危険過ぎる。negiさんが「その靴じゃ危ないですよ」と声をかけたのに、無視して登っていってしまわれた若いご夫婦、あなたたちのことですよ。早々に引き返していればいいが、山頂まで行ったとしたら雨に降られて大変だったでしょう。次からは自戒して下さい。ケーブルカーの従業員さんや茶店の方々も軽装の登山者に気付いたら、注意をしてあげて下さいね。
蛇足。登山が楽しいのは、どんなに準備しても決して予定調和にはならないという「冒険」の要素があるからだけど、危険を予測する力もなく踏み込んでいくのは冒険じゃなくただの「無謀」です。年寄り臭い説教ではあるが……。
大山はファミリーな山です。事実山頂には幼児さえいます。私も中学生の時に初登頂しています。
しかし、北尾根を使ってここに来る人は、そう多くはありません。なにしろ、取り付きが遠く、道も険しい。事前に地図読みして、「これは厳しいなぁ」と思っていましたが、かなり応えました。山頂直前で右足がつりそうになりました。
一方、丹沢の原生林の中を歩くのは、手ごたえがあり、面白かった。巨木が何本もあり、丹沢の歴史を感じました。また、多くの鳥たちの声が聞けました。ヒヨドリ、シジュウカラ、イカル、コゲラ、ツツドリ、アオバト…。スノーマン殿の解説に助けられ、今回も勉強になりました。イカルの聞きなしは「お菊、二十四」だそうです。そういわれると、そう聞こえます。「ポポッ、ポポッ」というツツドリのすっとぼけた鳴き声も久しぶりに聞きました。丹沢の奥深さを知る山行になりました。アオバトの、盛りのついた猫のような声はいつ聞いても笑えます。
風呂は、いつもの「元瀧」、時間が遅かったため貸切でした。反省会は伊勢原駅前の「居酒屋 鳩」でした。鳩で焼き鳥をいただき、「今日はトリづいているな」と思った一日でした。鳩は良いお店でした。
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