【北ア】合戦尾根から行く燕岳・大天井岳
- GPS
- 08:04
- 距離
- 23.0km
- 登り
- 2,279m
- 下り
- 2,319m
コースタイム
- 山行
- 7:20
- 休憩
- 2:02
- 合計
- 9:22
天候 | 天気 晴れ時々くもり 昼頃からガス 気温 中房温泉5℃(AM6:30頃)、燕岳3℃(AM9:00頃)、大天井岳6℃(正午頃) 風 北西の風2〜5m/s 積雪 合戦小屋手前位から上で所々残雪少々、燕山荘の直下の斜面では長めにつながる残雪有り。稜線上は、燕山荘から燕岳間は残雪なし、燕山荘から大天井岳間は無い所がほとんどで、所々に雪庇の残骸として存在しており、その量は2m位。全般に東面に残雪があるイメージ。 |
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過去天気図(気象庁) | 2022年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
中房温泉登山者用駐車場が、登山口から近い順に、第1、第2、第3とある。朝6:00頃の時点で、第1、第2は満車、第3で3割程度の埋まり具合で、今回は第3駐車場に難なく駐めることができた。今はまだシーズン序盤で余裕の空きスペースだったが、シーズン本番になれば、朝6:00頃の到着では駐車出来なくなる可能性が高いと思われた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
全体的に危険箇所は少なく、残雪が少しある状況ではあったが、行き交う登山者の多さから、その雪面はステップがキッチリ刻まれており、通行に支障となるような場面は無かった。自身は全行程ツボ足・ストック無しで通行したが、雪上通過の際は、チェーンスパイクやストックがあったほうが安心感や安定感はあると思う。表銀座の稜線上についてだが、先週の裏銀座の稜線上と比べて、こちらのほう(燕山荘から大天井岳方面)が、岩のペンキマークなどの道案内となるようなものがとても少なく感じた。もちろん道筋は明瞭ではあるのだが、その道筋が複数あることもあって、それらが割と明瞭だったりする。それでも大きく迷ったりすることは無いとは思うが、念の為注意しながら歩いたほうが良い。 以下、各セクションごとの状況 @合戦尾根@ 燕山荘まで標高差約1200mあり、北アルプス三大急登のひとつにも数えられているが、先週のブナ立尾根と同じく、階段状に整備されてあったり、大きな段差がないようになっていて、加えて途中には合戦小屋があって安心感が大きい。確かに急登ではあるものの、それほど大変だとは感じなかった。合戦小屋前後から残雪があり、特に燕山荘直下は長めの雪斜面となっているが、斜度は緩くステップや道筋が形成されているため、ツボ足でも行けるが、チェーンスパイクやストックがあれば盤石。 @燕山荘から燕岳@ 行程約1km、登山道上に積雪なし。少々のアップダウンはあり。特に問題になるような箇所なし。登山口からここまでであれば、初心者登山者でも普通の体力を持っていれば行けると思う。 @燕山荘から大下りの頭@ 前半は下り基調の稜線上らしいザレや岩の道が続き、後半は登り基調に変わり同様の路面状況のトレイルで、快適な縦走路と言える。景色が良すぎるので、見惚れながら歩くのは転倒滑落の原因になるので立ち止まって見惚れるようにしましょう(笑) 途中に夏道が雪の下に隠れてしまう箇所が2箇所ほどあり、夏道に復帰できるように注意が必要。 @大下りの頭から小林喜作のレリーフ@ 大下りとあるがそこまで大下りではないものの、ザレ道で一部雪上歩行となるので、転倒滑落注意。その先岩稜帯の登下降が続き、切れ込んだ場所には鎖や木製階段(ハシゴ)があって、安全に通行できるようにしてある。木製階段を登って程なくすると小林喜作のレリーフに至る。ザレ道が続くので特に下りでの滑りには注意が必要。 @小林喜作のレリーフから大天井岳頂上@ ここからすぐに槍ヶ岳方面と常念岳方面への分岐を示す標識が見えてくるが、ここは常念岳方面へ。すると程なくして大天荘に向かう夏道が雪渓のため通行止めの看板に出くわすので、ここからは通常の登山道ではない標高差約200mの直登ルートで直接大天井岳に向かう。ザレ道の急登なので、特に帰りの下りではスリップに注意しながら慎重に行動する必要がある。ここはまず上の方に見える木の標識状の棒を目指すとよい。最後は山頂をトラバースするような道を経て山頂に至る。通常の登山道ではないものの、道筋は割と明瞭なので迷うことはないと思う。 |
その他周辺情報 | 中房温泉 https://nakabusa.com 宿泊者はたくさんの泉源の露天風呂が楽しめる。日帰り温泉は、専用の野天風呂「湯原の湯」のみのよう。利用可能時間は9:30〜17:00(受付終了16:00)、料金は800円。 有明荘 https://www.enzanso.co.jp/ariakeso 日帰り温泉利用可。利用可能時間は10:00〜15:00。料金は700円(小学生300円)。 |
写真
感想
今まで訪問機会の無かった大人気の燕岳だが、この機会に大天井岳と合わせて訪れた。流石に大人気の燕岳、シーズン序盤にもかかわらず、たくさんの登山者で賑わっていて、特に若い世代や子供の世代を多く見かけたのが印象的で、賑やかな登山道も悪くないと思った。行ってみてなるほど人気の理由がわかった。合戦尾根こそ急登で頑張りどころではあるが、稜線に乗ると西方に立山、後立山、裏銀座の山々、槍穂の絶景などを常に眺めながらハイクすることができ、稜線に乗りさえすればアップダウンも少なく快適であることも人気の理由として大きいと思った。一方で燕山荘から大天井岳方面は登山者の数はグッと減り静かな山旅が楽しめ、その稜線美は極上。
ところで今回は、朝からなんとなく体が重いというかキレが無いというか、どことなく体調が芳しくなかった(朝遅かった出発時刻もその理由)。こういうことは誰にでもたまにはあることだとは思うが、こんな時もやはり山は癒やしてくれる。ハイク中、途中までは体が重くて、引き返して帰ろうかなとも思ったりもしたが、稜線に乗って美しい景色を見て、美味しい空気を体いっぱいに取りこんだら治った(笑) やっぱり山はいいねと改めて思った1日だった。
以下、備忘録
着用衣服・装備(スタート時)@
ミレーのアミアミ、半袖Tシャツ、アームカバー、靴下(中厚手)、薄手ソフトシェルパンツ、薄手グローブ、帽子、3シーズンミドルカットブーツ
@持参装備・衣服(状況により使用する物など)@
チェーンスパイク、ハードシェルジャケット、化繊中綿ジャケット、予備化繊ベースレイヤー、予備ソフトシェルパンツ、予備薄手グローブ、防寒テムレス、サングラス(使用)、夏季用シュラフ、ヘッドランプ2個、予備のGPS機、気象観測計(使用)
@飲・食料@
ポカリ4リットル(2リットル消費)、梅干しおにぎり3個(全消費)、プロテインバー2個(1個消費)、ブラックサンダー3個(消費せず)
はじめまして。
ロングコースお疲れさまでした。
ライチョウさんも見られたなんて、羨ましい!
大天井岳、自分は未登なので、今年は登ってみたいと思っています。
燕岳からではなく、常念乗越から横通岳、東大天井岳を経由して登ってみるのも面白そうです。
この日、自分は餓鬼岳から燕岳方面を眺めていました。
・・・まあ、ガスっていて見えなかったんですけどね(笑)。
19枚目の写真ですが、見えているのは頸城山塊ですね。
左から/軍秕道魁↓火打山、L高山、す盧併海任后
銑の3座は「頸城三山」と呼ばれます。
22枚目の写真は、おっしゃるとおり、五色ヶ原で正解です。
後ろには鳶山、鷲岳、烏帽子岳が見えていますね。
雲上に浮かぶ山たちは頸城山塊だったんですね。自分は以前、八方尾根から見たときに遠くにあるにもかかわらず、あまりに雄大でスケールが大きく感動したことを覚えていて、いつかは是非とも登ってみたいと思っているんです。教えてくれてありがとうございます。
燕岳から常念岳、蝶ヶ岳にかけての山々は登ったことがなくて、これか登ることを楽しみにしています!
4日当日、大下りの頭から先の雪庇の前後辺りですれ違ったように思います。(赤いハードシェルを着ていました)
体調が優れないながらも燕込みで行動時間7時間台とは、脱帽です。大変お疲れ様でした。
フォローしている方とすれ違った時のヤマレコ通知機能でもあれば、色々とお話を伺いたかったのですが。
引き続きeight-woodさんのハードボイルドな山行記録を、指を咥えながら拝読させていただます(笑)
体調が優れないと大げさなこと書きましたが、体が重いなぁ〜程度のもので山行の支障にまではならないものでした(^^;
大下りの近辺ですれ違ったのですね! ヤマップみたいなすれ違い履歴は確かに面白そうですね!山でお会いする方と話をするの嫌いじゃないので、今度もしお会いしたら是非!
Kgcmさんみたいに一度登山口まで降りて違う山に登るとは凄い精神力&体力ですね!私なんて一度登山口に降りてしまったら、集中力が切れてしまって、とてもできません(^^;
ご返信ありがとうございます!
eight-woodさんのレコは写真コメントや装備記録も充実していますし、何といっても山との向き合い方が非常に参考になります。
余談ですが、昨夜eight-woodさんの1月の西穂高レコと3月の自分のそれを見比べたら、偶然山行タイムも休憩タイムも全く同じで、なんだかうれしくなりました。
とはいえ私は体力任せで技術はないので、今の自分には登れない冬の3,000m峰の記録を、擬似体験するかのように読ませていただいています。(特に聖岳はシビれました)
レベルの違いは歴然としていますが、これからも参考にさせていただきながら精進しますので、どうぞよろしくお願いします。
私だって体力任せで山行することがほぼ全てで、決定的な悪場に遭遇しても、安全に帰ることが出来るように、最小限の道具を準備して多少の練習をしているに過ぎません。これからも安全第一でハイキングを楽しみたいと思います。Kgcmさんもこれからもどうか安全に楽しんでください!どこかでお会いできることを楽しみにしています。
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