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Yamareco

記録ID: 43783
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大雪山

トムラウシ山

2009年07月31日(金) [日帰り]
 - 拍手
GPS
07:46
距離
15.9km
登り
1,501m
下り
1,497m

コースタイム

4:29短縮登山口−5:13カムイ天井旧道分岐−6:01コマドリ沢分岐−6:38前トム平−6:57トムラウシ公園−7:54トムラウシ山頂(休憩38分)
8:32下山開始−9:35前トム平(休憩9分)−10:01コマドリ沢分岐(休憩8分)−12:15短縮登山口
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2009年07月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
今回は、北海道に残る百名山4山である、利尻山、トムラウシ山、十勝岳、そして後方羊蹄山を巡る遠征である。
利尻山http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-43782.html
から移動して、本日はトムウラウシ山

7/30の夕方千歳空港でレンタカーを借りて、「道の駅うりまく」で車中泊をする。道はトムラウシ温泉手前9キロまでは2車線の綺麗な舗装道路で、その先は未舗装になるが整地されて走りやすい。しかし、温泉から先の短縮登山口まではデコボコが急に増えて林道らしくなる。

昭文社地図のコースタイムは短縮登山口からでも往復10時間50分のロングコースであるが、登山口からの単純高低差も1,150m程度とあまりないため、長時間ではあるが、実際に歩いてみて体力的には楽なコースであった。
登山口から続く泥濘はここ2日間雨が降っていなかったため結構乾いており、靴を泥だらけにすることはなかった。
また、敷石をした土留め工事も進んでおり、もしかしたら数年後には泥濘も無くなっているかもしれない。
トムラウシ公園より上は見事な景色とお花畑が広がり、好天にも恵まれて、私が今まで登ったどの山よりも美しいものであった。
このルートには危険箇所は無いが、途中に山小屋が無く、水場も要煮沸であることから、給水をどうするかが一番のポイントになると思う。
ここでも利尻山で行った水デポ作戦を行ったが、途中のコマドリ沢とトムラウシ公園の沢の水は豊富で、フィルターか消毒薬持参でも良かったかもしれない。
確認はしなかったが、テント泊の方の情報では南沼の水場も使えたそうである。
登山口。登山ポストとトイレ有り。水場無し。
登山口には4時頃到着したが、駐車場は既に7割程度埋まっていた。準備をしていると団体さんのバスが到着して出発していった。しかし、団体さんはこの1組のみで、下山時にすれ違った人数は多かったものの、コースが長い分、過密感は全く無かった。
登山口。登山ポストとトイレ有り。水場無し。
登山口には4時頃到着したが、駐車場は既に7割程度埋まっていた。準備をしていると団体さんのバスが到着して出発していった。しかし、団体さんはこの1組のみで、下山時にすれ違った人数は多かったものの、コースが長い分、過密感は全く無かった。
カムイ天井旧道分岐。増水時の事故対策で2003年に尾根を回る新道が出来、旧道は閉鎖された。古い2万5千にはまだ沢沿いの旧道が記載されている。下山時にすれ違った方の話では、沢沿いのルートの方がよっぽど楽だったそうである。この近くで先行するおじさんを抜いたが、その方は2日前に利尻山頂付近ですれ違った時に話した方であった。百名山を目指す人の行動は大体似てくるのだろう。
カムイ天井旧道分岐。増水時の事故対策で2003年に尾根を回る新道が出来、旧道は閉鎖された。古い2万5千にはまだ沢沿いの旧道が記載されている。下山時にすれ違った方の話では、沢沿いのルートの方がよっぽど楽だったそうである。この近くで先行するおじさんを抜いたが、その方は2日前に利尻山頂付近ですれ違った時に話した方であった。百名山を目指す人の行動は大体似てくるのだろう。
コマドリ沢分岐。ここもロープで旧道進入禁止の表示がある。下山時のここからの登り返しが結構応えた。この近くの草むらに水(500cc)をデポした。本当は沢に下る前にデポする予定であったが、適当な目印がなかったので下まで来てしまった。
コマドリ沢分岐。ここもロープで旧道進入禁止の表示がある。下山時のここからの登り返しが結構応えた。この近くの草むらに水(500cc)をデポした。本当は沢に下る前にデポする予定であったが、適当な目印がなかったので下まで来てしまった。
前トム平。雪渓の残るコマドリ沢からの登りを一がんばりで到着する。ここから先はそれ程汗を絞られるところはない。ここでも水(400cc)をハイマツの陰にデポした。今回はハイドレーションパックに1.5リットルを入れてきたが、登山口からここまでにまだ200cc程度しか使っていないので少々余裕を見過ぎた様である。デポした水は下山時に回収しただけで結局使わなかったが、それでもデポした時にザックが一気に軽くなることで、そこからの歩きが相当楽になった。
前トム平。雪渓の残るコマドリ沢からの登りを一がんばりで到着する。ここから先はそれ程汗を絞られるところはない。ここでも水(400cc)をハイマツの陰にデポした。今回はハイドレーションパックに1.5リットルを入れてきたが、登山口からここまでにまだ200cc程度しか使っていないので少々余裕を見過ぎた様である。デポした水は下山時に回収しただけで結局使わなかったが、それでもデポした時にザックが一気に軽くなることで、そこからの歩きが相当楽になった。
トムラウシ公園。この手前のピークからロックガーデンになり、高山植物のお花畑が広がる。
トムラウシ公園。この手前のピークからロックガーデンになり、高山植物のお花畑が広がる。
花7。名前が判らずに済みません。
花7。名前が判らずに済みません。
沼には残雪も残り、その周りはお花畑である。雄大で美しい景色に登山の疲れも癒される。北アの様な展望の派手さは無いが、今までの山行の中でもおそらく一番美しいルートだと思った。
沼には残雪も残り、その周りはお花畑である。雄大で美しい景色に登山の疲れも癒される。北アの様な展望の派手さは無いが、今までの山行の中でもおそらく一番美しいルートだと思った。
南沼分岐点。十勝岳方向、および大雪山方向へのトムラウシ山頂巻道分岐点でもある。十勝岳方向へはこの手前70mにも分岐があるが、標識は無い。昭文社の5万地図ではこのあたりの細かな表現が出来ていない。
登山道を整備していた営林署の方の話では、北沼にも山頂を経由する道と巻道の分岐があり、かつては「トムラウシ山頂」と「十勝岳」方面の記載しかなかったために、荒天の中、遙か遠い「十勝岳」方向の巻道には進まずに山頂方向に進んでしまい、遭難して2名の方が亡くなったそうである。ちなみに、今回の遭難者は巻道を選んでここを目指したが、それでも途中で力尽きている。
見晴らしがよいということは風を遮る物が無いということであり、美しいお花畑も悪天候では恐ろしい場所になり得る。
南沼分岐点。十勝岳方向、および大雪山方向へのトムラウシ山頂巻道分岐点でもある。十勝岳方向へはこの手前70mにも分岐があるが、標識は無い。昭文社の5万地図ではこのあたりの細かな表現が出来ていない。
登山道を整備していた営林署の方の話では、北沼にも山頂を経由する道と巻道の分岐があり、かつては「トムラウシ山頂」と「十勝岳」方面の記載しかなかったために、荒天の中、遙か遠い「十勝岳」方向の巻道には進まずに山頂方向に進んでしまい、遭難して2名の方が亡くなったそうである。ちなみに、今回の遭難者は巻道を選んでここを目指したが、それでも途中で力尽きている。
見晴らしがよいということは風を遮る物が無いということであり、美しいお花畑も悪天候では恐ろしい場所になり得る。
トムラウシ山頂。本日は360度の大パノラマである。山頂ではヒサゴ沼泊まりの縦走者1名と南沼テント泊1名が休憩していた。山頂直下では南沼に2泊したという子供連れの方と挨拶をしたが、この親子とは下山後の東大雪荘の風呂で再会した。昨日まで、このあたりはガスで見晴らしが無かったらしく、どの山中滞在者も本日の晴天を喜んでいた。
トムラウシ山頂。本日は360度の大パノラマである。山頂ではヒサゴ沼泊まりの縦走者1名と南沼テント泊1名が休憩していた。山頂直下では南沼に2泊したという子供連れの方と挨拶をしたが、この親子とは下山後の東大雪荘の風呂で再会した。昨日まで、このあたりはガスで見晴らしが無かったらしく、どの山中滞在者も本日の晴天を喜んでいた。
左側の端正な山は下ホロカメットク山、その右には境山。その奥には富良野岳、三峰山、上富良野岳、上ホロカメットク山、噴煙を上げる十勝岳、美瑛岳、オプタテシケ山と十勝連峰の稜線が続く。その右奥には、芦別岳、富良野西岳の山影。
左側の端正な山は下ホロカメットク山、その右には境山。その奥には富良野岳、三峰山、上富良野岳、上ホロカメットク山、噴煙を上げる十勝岳、美瑛岳、オプタテシケ山と十勝連峰の稜線が続く。その右奥には、芦別岳、富良野西岳の山影。
大雪山への縦走方向を望む。左から、旭岳、北鎮岳、白雲岳が近い。その手前に五色岳、忠別岳となだらかな登山道が続く。数週間前に遭難があったとは思えない穏やかな縦走路である。山頂の岩陰から北沼が見えているが、数名が絶命したビバーク地には花束が手向けられていると縦走者が教えてくれた。
大雪山への縦走方向を望む。左から、旭岳、北鎮岳、白雲岳が近い。その手前に五色岳、忠別岳となだらかな登山道が続く。数週間前に遭難があったとは思えない穏やかな縦走路である。山頂の岩陰から北沼が見えているが、数名が絶命したビバーク地には花束が手向けられていると縦走者が教えてくれた。
石狩岳は写真右側で切れているが、その左に音更山。中央奥の富士山の様なシルエットの山は、その名も北見富士。
石狩岳は写真右側で切れているが、その左に音更山。中央奥の富士山の様なシルエットの山は、その名も北見富士。
下山途中、営林署の方が登山道を整備していた。ぬかるんだ斜面に丸太の土留めを階段状に置いていき、その間に敷石がされていた。ここの登山道の土留めは、上部に切れ目が入っていたり、丸太が斜めになっていたりと、水抜きに工夫がされている。登山道を荒らすのは登山者ではなく、雨による水流であるとのこと。全て手作業のため、全ての泥濘が無くなるのは相当先かもしれないが、地道な作業には頭が下がる思いである。
下山途中、営林署の方が登山道を整備していた。ぬかるんだ斜面に丸太の土留めを階段状に置いていき、その間に敷石がされていた。ここの登山道の土留めは、上部に切れ目が入っていたり、丸太が斜めになっていたりと、水抜きに工夫がされている。登山道を荒らすのは登山者ではなく、雨による水流であるとのこと。全て手作業のため、全ての泥濘が無くなるのは相当先かもしれないが、地道な作業には頭が下がる思いである。
入場無料のファーム富田。移動途中で立ち寄った。かつて「お花畑」と言えばこういうものだと思っていて、高山植物の小さな花は、道端の雑草程度にしか考えていなかった。どちらが好きかは趣味の問題だが、今では高山植物の風雨にもめげない力強さが好きである。ちなみに、「夜の花」も嫌いではない。
入場無料のファーム富田。移動途中で立ち寄った。かつて「お花畑」と言えばこういうものだと思っていて、高山植物の小さな花は、道端の雑草程度にしか考えていなかった。どちらが好きかは趣味の問題だが、今では高山植物の風雨にもめげない力強さが好きである。ちなみに、「夜の花」も嫌いではない。
登山当日の天気図。正に高気圧ドンピシャである。
登山当日の天気図。正に高気圧ドンピシャである。

感想

旭岳からの縦走ルートは先日不幸な事故があったばかりだが、雄大な景色が続くこのルートは是非一度歩いてみたいと思った。
下山途中に膝痛が出てペースを落としたが、下山後入浴した東大雪荘(500円)のサウナに併設された水風呂のジェット水流で膝を一気に冷やして、膝痛は取りあえず治まった。
トムラウシと十勝岳は同じ山域であるものの、山脈を回り込む以外に道はなく長距離移動となる。
国道38号線まで一旦南下して、狩勝峠を越え、ラベンダーシーズンの富良野を目指す。
明日の十勝岳に続く。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-43787.html

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コメント

トムラウシ山
今年の山行計画にトムラウシ山も入っています。
縦走を考えていたのですが、日帰りできる様なのでプランを練り直したいと思います。
とても参考になりました。citrus
2010/3/20 11:33
citrusさん、こんにちは。
北海道遠征ですか。
青森からだとアルプスに来るより近そうですね。

トムラウシは途中の小屋が無いため日帰りが原則ですが、私も次は是非縦走してみたいと思いました。
天候に恵まれることを祈っております
2010/3/22 13:56
プロフィール画像
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