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Yamareco

記録ID: 439820
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雪山ハイキング
甲信越

針ノ木岳

2014年05月02日(金) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
9.3km
登り
1,415m
下り
1,394m

コースタイム

5:35登山口出発―6:30大沢小屋付近―8:30マヤクボ沢出会―10:20マヤクボのコル
ー11:15針ノ木岳山頂―14:05登山口帰着
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2014年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
マヤクボのコルから針ノ木岳山頂直下のトラバースは雪が締まって渡り易かったです。
扇沢 モルゲンロートがまぶしい
扇沢 モルゲンロートがまぶしい
登山口 届を出して、出発
登山口 届を出して、出発
すぐに渡渉し右岸を進む
すぐに渡渉し右岸を進む
奥に見えてきたのは?
奥に見えてきたのは?
大沢小屋が見える
大沢小屋が見える
この時正面が山頂であることはわからなかったが、とにかくナイスビュー!
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この時正面が山頂であることはわからなかったが、とにかくナイスビュー!
昨日雨で今朝晴天だったせいか、登ってきた谷はガスで覆われた
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昨日雨で今朝晴天だったせいか、登ってきた谷はガスで覆われた
左手は岩小屋沢岳?
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左手は岩小屋沢岳?
更に左側、鳴沢岳方面 この下が関電トンネル?
更に左側、鳴沢岳方面 この下が関電トンネル?
行く手に先行者発見
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行く手に先行者発見
登ってきた谷はガスにのみ込まれた。その向こうには爺ヶ岳がきれいだ。
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登ってきた谷はガスにのみ込まれた。その向こうには爺ヶ岳がきれいだ。
後方から何人かやってくる
後方から何人かやってくる
マヤクボ沢出会 針ノ木峠方向
マヤクボ沢出会 針ノ木峠方向
先行しているスキーヤー二人は頂上直下へ向かった
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先行しているスキーヤー二人は頂上直下へ向かった
休憩しているとまたスキーヤーがやってきた。
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休憩しているとまたスキーヤーがやってきた。
計画通り、マヤクボ沢のコルへ しばらくは右側のデブリの左側を進む
計画通り、マヤクボ沢のコルへ しばらくは右側のデブリの左側を進む
コル方面 ずいぶん高く思える
コル方面 ずいぶん高く思える
向かい側には蓮華岳 出会いであったスキーヤーはやはり山頂直下の方向に進んでいる 小生のルートにも2人パーティーが。
向かい側には蓮華岳 出会いであったスキーヤーはやはり山頂直下の方向に進んでいる 小生のルートにも2人パーティーが。
先行した2人組スキーヤーは既に2本目の登り?
先行した2人組スキーヤーは既に2本目の登り?
傾斜は35度くらいか 雪は腐っていて15-20cmのラッセルが続き体力を奪われる
傾斜は35度くらいか 雪は腐っていて15-20cmのラッセルが続き体力を奪われる
出会いから2時間近くかけてようやくコルに。山頂方向はガスがかかり、いっそう険しそう
出会いから2時間近くかけてようやくコルに。山頂方向はガスがかかり、いっそう険しそう
蓮華岳方面 
スバリ岳方面 けっこうきつそう
スバリ岳方面 けっこうきつそう
その左には剱岳や立山が。
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その左には剱岳や立山が。
更に左には五色が原方面が見える
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更に左には五色が原方面が見える
山頂直下のトラバース部 渡るのがいっぱいいっぱいで写真を撮ってるゆとりがなかったので、kzhashiさんからお借りしました。ありがとうございました。自分は矢印線を通って途中から峰に上がった。
山頂直下のトラバース部 渡るのがいっぱいいっぱいで写真を撮ってるゆとりがなかったので、kzhashiさんからお借りしました。ありがとうございました。自分は矢印線を通って途中から峰に上がった。
白いリッジを越えるともう上りはなかった。そして足元を見ると・・・これって山頂の標識?
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白いリッジを越えるともう上りはなかった。そして足元を見ると・・・これって山頂の標識?
立山方面 残念ながらガスが増えてしまった
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立山方面 残念ながらガスが増えてしまった
スバリ岳から爺ヶ岳方面 この稜線を歩くのも気持ちよさそう
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スバリ岳から爺ヶ岳方面 この稜線を歩くのも気持ちよさそう
南側の山々
少し拡大して・・・水晶岳、鷲羽岳かな?
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少し拡大して・・・水晶岳、鷲羽岳かな?
蓮華岳方面
針ノ木沢、爺ヶ岳方向
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針ノ木沢、爺ヶ岳方向
ノンアルコールビールで乾杯!
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ノンアルコールビールで乾杯!
山頂から峠方向における急斜面 最大45度以上だが、下が緩斜面なので怖くない
山頂から峠方向における急斜面 最大45度以上だが、下が緩斜面なので怖くない
針ノ木峠方面は昨日の雪でトレースが全くないので、スキーヤーのドロップルートを下る
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針ノ木峠方面は昨日の雪でトレースが全くないので、スキーヤーのドロップルートを下る
マヤクボ沢のコル手前には新たなデブリが。もうあのルートは危険だ。後をついてきた2人パーティーが気にかかる。
マヤクボ沢のコル手前には新たなデブリが。もうあのルートは危険だ。後をついてきた2人パーティーが気にかかる。
だいぶ降りてきた。スキーヤーにはちょうど良さそうな斜面が続く。
だいぶ降りてきた。スキーヤーにはちょうど良さそうな斜面が続く。
緩斜面で休憩しているスキーヤー。自分も岩の上で休憩。おにぎりがおいしい・・・ハズだったがボロボロ。7-1?、こんな品質でいいのか?
緩斜面で休憩しているスキーヤー。自分も岩の上で休憩。おにぎりがおいしい・・・ハズだったがボロボロ。7-1?、こんな品質でいいのか?
下から続々とスキーヤー
下から続々とスキーヤー
スバリ岳側からのデブリ最大値点、高巻くしかない
スバリ岳側からのデブリ最大値点、高巻くしかない
大沢小屋 まだ営業していないようだ
大沢小屋 まだ営業していないようだ
その直前から山頂方向 真正面が山頂だったんだ
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その直前から山頂方向 真正面が山頂だったんだ
おー 拡大するとなんとー!
おー 拡大するとなんとー!
自分がドロップしたトレースが円弧状にシッカリと見えるではないか。
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自分がドロップしたトレースが円弧状にシッカリと見えるではないか。

感想

初めて3000m級の春山として行ってみた。GPV天気予報を数日前からチェックし、天候の良いこの日を選んだ。
案の定、登山口からは赤沢岳方面のモルゲンロートがまぶしい。登山口を出て、どこから右岸にわたってよいのかわからなかったが、車道と一回目に出会ったところに夏道用と右岸に渡渉する方向と2か所にピンクテープが付いていたので、さっそく渡渉し(水量は少ないので、石を伝って)右岸の雪原を少し高めに歩くとスキーの跡があり、それに従う。(実はもう少し上流側で右岸にわたると渡渉する必要が無く、下山時はそこを通った。)
砂防堰堤をいくつか超えると左岸に大沢小屋が見えてくる。行く手に針ノ木岳らしき山が見えてきた。雲一つない快晴で気持ちいい。ここまで一人だったが、その先にスキーヤーが先行しているのが見えた。ここでアイゼンを履く。
昨日の雨の後、今朝急に晴天になったせいか、谷の下側から気温差によるガスが出てきた。その向こうに爺ヶ岳が見える。山頂の右手に盛んにガスを巻いている。北側の稜線は雪で真っ白だが、その左手の鳴沢岳付近は荒々しい岩山だ。
間もなく陽の光に照らされるはずだったのが、しばらくはガスの中を登ることになった。沢は両側からのデブリが押し寄せ、その上を通過することが何回かあった。下山時には注意せねば。 
更に谷のガスの上まで登ってきた。その向こうの爺ヶ岳がきれいだ。今度は山頂付近のガスは消えていた。スキーヤーを越したと思ったら、すぐに2人組のスキーヤーに越された。聞けば一級ガイドで、知人が昨年ダウラギリで亡くなったという。それにしても恐ろしく速い。
まだマヤクボ沢出会いは随分上なので、少し休んだ。後方から更に3人ほど登ってくる。爺ヶ岳の左の山は岩小屋沢岳らしいがこの山も荒々しい見事な山容だ。
更に進んでマヤクボ沢出会い。また休憩だ。先行した2人組は針ノ木岳直下へ向かっている。あまり自信がなかったので、追いついてきたスキーヤーに確認したところ、彼も始めてきたそうだが、地図を見ながら間違いないという。
予定通りマヤクボ沢を登るが、一歩ごとに15〜20cm沈むので思いのほか体力を消耗する。右手にはスバリ岳から大きなデブリがあり、正面(針ノ木岳直下方向)にも小さいデブリがある。この中間を登っていく。斜度は急なところで35度くらいか。
やや緩やかになったところで小休止。下を見るとスキーヤーは正面に、二人組は私のトレースを追っている。東側に蓮華岳が覆いかぶさるように見える。もう針ノ木峠はずっと下になった。
天気は晴れ間にガスがときどき通過するようになってきた。風も出てきて、陽が差さないとけっこう寒いので雨具兼用アウターを出した。この後コルに出るまで随分長かったような気がする。コルは左手に見えるのでトラバース気味に左手に登っていくと、スバリ岳方面からのデブリがその先にある。今はまだ朝なので新たなデブリが出ることはないことにして、そのデブリを越え、暫くしてヘトヘトになりながらコルに到着した。あまりの嬉しさに小躍りしたい気分だ。天気は晴れたり曇ったり。スバリ岳方面はけっこう険しい。山頂方向はガスが巻き荒々しい。東側の蓮華岳はほぼ同じ高さに見える。そして立山方面はというと、剱岳から真砂岳、雄山、五色が原などがガスに見え隠れしている。この先は険しいので休憩してから。
ヤマレコの他の方々の記録にある難所、山頂直下のトラバースに着いた。斜度は40度くらいだろうか。ストックをピッケルに持ち換える。ここの雪質はガチガチのクラスト雪になっており、思いっきりキックしてもつま先程度しか入らない。だがピッケル胴部全体が沈むほど雪があるので安心だ。
しかもけっこう距離がある。2/3程度進んだところで上を見ると、尾根に出られそうだ。浮石が多いので慎重に手を掛け、尾根に上がってみるともう難関はなさそうである。
小さいスノーリッジを越えようとしたら、まさに足元に山頂の標識が10cm程出ていた。先客の足跡がある。例の2人組のようだ。東側に少し移動すると下に黒部湖が見えた。立山方面はますますガスが多くなりもうほとんど同定はできない。スバリ岳から岩小屋沢岳への稜線はほぼ見ることができる。南側には水晶岳・鷲羽岳と右側に薬師岳、ところどころガスっている。山頂からマヤクボ沢を見下ろすと、例の2人組がこちらを見ている。「おめでとう」と言われているような気がした。景色を堪能しながら、ノンアルコールビールで乾杯だ。
 ふと靴を見るとアイゼンのスノープレートが外れかけている。やっぱり安物はイマイチだ。さっきのトラバースで思いっきり蹴り込んだ際に取れかかったようだ。両方脱いで付け直す。アルミの薄板なので簡単に曲げ伸ばしできる。
 下山のはじめは足を踏み抜くこと数回、一回はその足がなかなか抜けずに苦労した。つぎは斜度45度越えの所だが、距離が短くしかもその下が緩斜面なので、前向きで降りられた。
当初はこの後針ノ木峠に向かう予定だったが、昨日の雨がこの辺では雪となり、トレースが全く見えない。スキーヤーはここからドロップしている。よく見ると急なのはほんの2・3mで、その先は斜度35度程度になっているではないか。峠行きは止めて、ここを下ることに決めた。さすがにドロップの所は後ろ向きになり、一歩一歩降りた。一段落したので、左岸に目をやるとマヤクボのコル直前のスバリ岳からの新たなデブリがあり、自分のルートを消している。もう危ない・・・後続の二人はどうしただろうか?
後は前向きでずんずん降りていく。山頂直下を見るとそこにもスキーヤーのドロップがあった。さすがに上級のガイドだけのことはある。
針ノ木沢出会いが見えるところまで下りてきた。下からは数人のスキーヤーが三々五々登ってきている。少し情報交換だ。私は今までのコースの概要を話し、彼らは朝デブリの多かったところが非常に危険で、高巻いて行った方がいいとのことだった。
その場所に行ってみると、次から次へとデブリが降りてくる。
https://www.youtube.com/watch?v=Fovm-_VUkl8
しばらくは右岸を高巻いて下りた。
大沢小屋が近づいてきた。ここでも山頂付近がよく見える。ん?デジカメで50倍?位に拡大してみると、なんと自分がドロップして降りたトレースがハッキリ見える。天気は相変わらず晴天で、白い山肌と青い空が見事なコントラストだ。
せっかくなので大沢小屋に寄り道してみたが、やはりまだ営業はしていなかったがベンチがいくつか出ている。付近にはテントが数張あった。この後道は再び川床を渡り右岸になって、自動車道が近づいたところでまた左岸に渡り、夏道に出る。

今回のハイライトは・・・登っても登っても続く雪渓、そしてマヤクボ沢のコルから山頂直下のトラバース。そしていい天気だったのに立山方面の肝心なところにガスがかかって<`ヘ´>

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