錦雲渓〜空也滝〜愛宕山〜高雄山☆陽光に煌めく滝から驟雨の山へ
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- GPS
- 05:55
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,090m
- 下り
- 1,084m
コースタイム
- 山行
- 5:03
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 5:49
天候 | 晴れのち雨のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
良好に整備された一般登山道 |
写真
感想
毎度のことではあるが家内がなかなか家を出る準備が進まない。この日は六甲山を考えてはいたのだが出発が遅くなったこともあり、行き先を愛宕山に変更する。昨年の盛夏にも清滝川の錦雲渓から空也の滝、ひぐらしの滝といった大杉谷の滝をめぐって愛宕山を訪れているのだが、暑さを凌ぐ場所としては錦雲渓の渓谷沿いの道は魅力的な場所の一つだ。
清滝川にかかる高雄橋のの駐車場に車を停めて出発する。駐車場の代金が1000円と少し高いのが難点だ。駐車場に停められた他の車はほとんどが清滝川での川遊びに来た家族づれだろう。清滝川沿いの川床には昼食の用意がされているようだ。
遊歩道を先に進むと人影は急に疎になる。清滝の方から来るハイカーと時折すれ違うが涼を求めて川沿いを歩いておられるのだろう。川沿いは格段に涼しいという訳ではないが、少なくとも暑さを感じるほどではない。
沈下橋で対岸に渡り、川沿いの木陰の道に入ると涼しさを感じるようになる。遊歩道は右岸から合流する堂承川に入る。川の合流地点では昨年の盛夏は数多くの人が川遊びに興じていたが、人影は全く見当たらない。清滝からの林道と合流すると、途端に登山者達と数多くすれ違う。清滝から愛宕山を周回して来られた人達だろう。
まずは空也の滝に寄り道する。滝へに向かう沢沿いは涼しい空気に満ちているが、滝に至ると滝の周辺だけは格別な涼気に満ちている。滝の流心の下では滝に打たれて滝行をしておられる男性がおられる。やがて男性は滝行を終えると作務衣を着て滝の周囲の清掃を始める。普段、この滝の周囲を管理しておられる方なのだろう。
折しも滝に日差しが当たり、暗い岩盤を背景に流心が輝く様はなんとも幻想的な雰囲気だ。涼しさに浸りながら滝と光が戯れる様にしばし見惚れる。
滝の入り口まで戻ると、久しぶりに月輪寺への参道を登ることにする。愛宕山に登る時には大杉谷から登ることが多いので、この道は久しぶりだ。上からは続々と人が降って来られる。尾根に上がると谷から吹き上がってくる涼しい風が汗を冷ましてくれる。
月輪寺を過ぎてしばらくすると、先ほどまで広がっていた青空が雲に覆われ、急に空が暗くなる。ポツリポツリと雨が降り始めたかと思うとすぐにも本降りの驟雨となった。雨雲レーダーで確認すると亀岡からこの愛宕山の一帯のみに局地的な雨が降っているようだ。雲が赤く表示されているので、かなりの強雨が予想される。
愛宕山の神社の前の登山者休憩所には数組の登山者が待避しておられた。皮肉なことにこの休憩所に辿り着くとすぐにも雨はほとんど止んだようだ。待避していた他の登山者達も次々と休憩所を出ていかれる。10m先も見えないような濃厚な霧の中を山頂の本殿にお参りする。
すぐにも山頂にかかる霧は取れたようだが、愛宕山の裏手の展望地からは全く眺望はえられない。下山は首無し地蔵のあるサカサマ峠を目指して愛宕山の裏参道に入る。自然林の中のなだらかな尾根には快適な道が続いている。サカサマ峠が近づくと、尾根の右手には京都市街が目に入る。市街の上では既に晴れ間が広がっているのだろう、
首無し地蔵のあるサカサマ峠からは雲心寺林道に入る。すぐにも林道の舗装路の終点となるが、驚いたことにベンツとJAFの車が停まっていた。どうやらベンツがパンクしてJAFを呼んだらしい。
雲心寺林道を降り始めるとすぐに左手に分岐する支線がある。この支線に入るとすぐにp683に辿り着く。p683のピークは植林の中にこじんまりとした隆起で、山頂にはプレートの類はない。ピークの裏手で林道の支線は終わるが、なだらかな植林の斜面には薄い踏み跡が続いている。尾根を下るとすぐにも明瞭な深い堀割の古道が現れる。高雄と愛宕山を結ぶ古道だったのだろう。
再び舗装林道に出ると上から先ほどのベンツが降りてくる。JAFがパンクの修理を完了してくれたのだろう。林道を下ると路面からは微かに熱気が立ち上ってくるのが感じられる。雨上がりだから良いものの晴れていたら日差しと道路からの輻射熱が耐え難かったことだろう。
高雄山へと続く尾根に入るとすぐにも林道は終わり、再び山道に入る。なだらかなトラバース道が続き、登山道の周囲には次第に羊歯が繁茂するようになる。△428.4の高雄山三角点ピークへの登りは羊歯の間の踏み跡を辿ると、すぐに樹林に囲まれたピークに出る。山頂から東に伸びる尾根を辿ると登山道に復帰できるのだろうが、雨後の羊歯薮の中に足を踏み入れるのは躊躇われ他ので北斜面を引き返す。
同じ理由で高雄山のピークp342を踏むことを諦めかけたが、山頂の東側に至ると幅の広い整備された道が分岐している。道を辿ると陵墓があり、宮内庁の案内標によると性仁親王の墓らしい。こうした全く思いがけない場所でいにしえの皇族の墓に遭遇するのは京都ならではだろう。墓前からは再び京都市街の展望が広がる。p342のピークは陵墓のすぐ裏手だった。
再び登山道に戻りわずかに下るとすぐに神護寺の境内に入る。記憶では神護寺の参拝時間は16時までだったと思うので寺の山門が閉まっていることを心配したが、広々とした境内にはちらほらと参拝客の姿があった。拝観料を払っていないので堂宇を見学することは遠慮する。境内のイロハカエデはほんのりと淡く色づいているものがある。そういう品種なのだろうか。
神護寺の山門を出るとカエデの大樹が立ち並ぶ壮麗な参道を下る。参道を登って来られる参拝客がおられるようだ。後で神護寺の参拝時間を確認すると確かに16時までとなっていた。
京都の市街に戻ると青空が広がり始めていた。雨には祟られたものの、涼しい滝に霧の幻想的な愛宕山の境内、そして快適な尾根歩きと夏の京都にしては充実した山行だった。
コメント
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やまねこさんが速いのはわかりますが、ご一緒されてるいずみさんの脚力もすごいですね
いつも感心しています
今回、図らずしも家内がスピードアップすることが出来たのはどうやら雨が降って涼しくなったお陰のようです。そうでなければ、家内の脚は牛歩か亀足です。おまけにすぐに疲れるのです。
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