恵那山【広河原コース】 〜眺望なく、雨にも降られて凹む〜
- GPS
- 08:55
- 距離
- 12.1km
- 登り
- 1,163m
- 下り
- 1,154m
コースタイム
- 山行
- 7:22
- 休憩
- 1:19
- 合計
- 8:41
天候 | 曇/雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山口最初の渡渉する辺りがややわかりにくかったですが、そこから先の登山道は明瞭でした。危険箇所もありませんでした。 |
その他周辺情報 | 長野県飯田市内に宿をとって前泊・後泊しました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
サポーティングタイツ
雨具
ズボン
靴下
グローブ
日よけ帽子(ハット)
登山靴
サブザック(19L)
ザックカバー
昼食(パン+野菜ジェル)
行動食(飴)
予備食(シリアルバー他)
飲料(お茶600mL×2+水900mL)
スマートホン(GPS+ナビ)
iPad mini(GPS+ログ)
サブバッテリー
カメラ
腕時計
ラジオ
ヘッドライト
冷感タオル
ウエットティシュー
マスク
日焼け止め
|
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備考 | 雨具は持って行って本当に良かった。やはり雨は降らないつもりでも降ることがありますね。 |
感想
せっかく1週間の一人旅にでかけたのに、空模様が思わしくない。北陸辺りは水害になっているようだしこれから先も断続的に雨の降る予報なので、当初予定していた白山登山は今年は諦めた。ただ、北陸以外の地域でも中部地方はあまりスッキリと晴れる予報はない。雨の中の登山だけは避けたいので「てんきとくらす」サイトを参考に検討してみた。
・せっかくなので、まだ登ったことのない有名な山(百名山)に登ってみたい。
・日程内に収まることが必須条件(9日中には京都へ行く予定)
・これから山中泊の予定を立てるのは無理がある、日帰り日程で。
・でも登るならそれなりに楽しめる山がいいなぁ。
なんてことを考えながら、最初は琵琶湖の近くの伊吹山を候補にしていた。麓から登ると丁度一日コースの手頃な百名山だ。けれども調べてみると、伊吹山は9合目まで車で上がれるらしい。天気予報も「一時雨」となっている。そこで、伊吹山はどこもダメなときのために取っておくことにした。できれば一日かけてしっかり歩きたい。他に近くの百名山を「てんきとくらす」で調べていくと、岐阜県と長野県の県境の南の方にある「恵那山」が8日にA予報がついていた。そこで、登る山は恵那山に決定。登山ルートを調べると、どのルートも10kmを超え、累積標高も1,000mを超える、私のスペックでは日帰り登山条件ギリギリの山だ。なので今回は、一番短いコースとされる長野県側からの広河原コースを選ぶことにした。深田久弥が歩いたコースでは無さそうなので、どれだけこの山の魅力が感じられるかは未知数だが、ま、背に腹は代えられない。日帰りで安全に降りてこられることが第一条件だ。続いて長野県側に泊まれるところを探したら、飯田市のビジネスホテルでリーズナブルなところが見つかったので、そこで前後泊し、朝は早めに移動することにした。
当日朝はホテルの朝食をパスして6時過ぎに移動を開始した。登山口へつながる林道の登山者用の駐車場に着いた7時前にはもう10台近くの車が停まっていた。山中で泊まっている人がいるのか、もっと早くやって来て登山を始めた人がいるのか。結局その日、私より後に歩いてきた人は僅かだった。みんな朝早いんだなぁ。
私を追い越していく人の多くはトレランの人のようだ。半袖短パンで小さな荷物を背中に括り付けて坂道をまるで平地のようにスタスタと歩いていく、背後から息遣いが聞こえたと思ったら私の脇を追い越して行き、少し目を離すともう視界に入らない先へ進んでいる。ま、私は風景を楽しんだり花やキノコや石を観察して写真に撮ったりするのが楽しいのでトレランしようとは思わないが、それにしても鍛え方の差は明白だ。自然観察を言い訳にしないで、体力をつけよう。
登山道は広くはないが明瞭で特に危険なところはない。ただ、樹林の中の道がほとんどで展望が良いところはあまりない。途中茂った笹をかき分けていかなければならない所もある。半袖短パンのトレランの人達は擦り傷だらけになったのではないだろうか。合目標識が立てられており、それが登るペースの目安になるのだが、次の標識までの300mほどが思いの外長い。また、欠損している標識もあり、2合目を過ぎて「3合目になったら休憩しよう」と、苦しみながら歩き進めていたがいつまで立っても3合目に行き当たらず、気力が尽きて休憩してしまった後、少し進んだところで4合目の標識に出会った。下りがけに、3合目の標識が表示版が欠損して柱だけになっているのを見つけた。罠だった(T_T)。
この恵那山は三角点の設置してある場所が最高標高地点では無いらしい。せっかくなので、三角点に到着した後、それ以外の「山頂」とされる場所にも足を伸ばしてみた。「最高点」と示してある場所は三角点から更に400mほど進み、登山道から3mほど入った場所で簡素な標柱が立っていた。Geographicaの山頂マークが登録されているところはそれよりもう少し先のようだったので更に進んでみた。結局Geographicaのナビが「エナサンにとうちゃくしました…」と言ってくれた場所は、閉じられた祠の置かれた場所だった。
山頂近くには避難小屋が設置されていた。中を覗いてみたが、きれいに整備されていて居心地がよさそうだった。小屋の裏の岩の上が展望ポイントらしいが木と雲ばかりで周囲の山などを眺めることはできなかった。岩から下りて小屋の前の広場に設置されたベンチに座り昼食のパンを食べていると、ソロの男性がやって来た。少し言葉を交わしたが、雨が降らないか心配だと言っていた。私は2日前のてんくらでこの恵那山がA予報だったので雲はあっても雨が降るなんてことはその時は全く思っていなかった。後で調べると、「てんきとくらす」の登山指数は山頂の午前9時時点についてのものだそうだ。雨が降り始めたのは12時過ぎてからだったので、てんくらが外れたわけではない、私の理解不足だった。
昼食を終えて下山の途につき、三角点の辺りまでやって来たところでぽつぽつと雨が降り始めた。そこで広河原方向からやってきた別の男性とすれ違い「山小屋まで100mぐらいですか?」と訊かれたので、「はい、100mぐらいです」と答えてしまったが、後でよく反芻すると、三角点から避難小屋までは300mぐらいあったかもしれない。ごめんなさい。通り雨ですぐ止むだろうと思ったので、展望台の櫓の下に入り雨宿りをしてしばらく待っていたがなかなか雨が止む気配がない。櫓の上の段の床板の隙間から落ちてくる水滴の量が増えてきて服が濡れ始めた。やむなくザックから雨合羽上下を引っ張り出して着た。ザックにもカバーを掛けた。これ以上雨宿りしても意味がなさそうだったので、雨の中下山を始めた。もう景色を見るとかそんな余裕はなかった。ひたすら足元に注意を集中して、足を滑らせないよう、黙々と歩いた。幸い、この夏買った新しい登山靴と、防水スプレーをしっかり効かせて仕舞っていた雨合羽は水が浸みることなく最後まで役目を果たしてくれた。濡れた登山道にガマガエルがのそのそと出てきたのにいくつも出くわしたのは、ちょっと新鮮な体験だった。3合目ぐらいまで雨が降っていたが、登山口近くでは雨は止み、広河原登山口に下りてきたときには河原の石は乾いていた。川の水も全く濁っていなかった。河原に腰掛けて靴の泥を洗い落としてから車へ向かった。
思えば前日、岐阜県側の麓となる中津川市から眺めた恵那山も山頂部分はずっと雲に覆われていた。結局その後も恵那山の山頂を麓から眺めることはできないままだった。2,200mという標高は、私の地元には無いので、それなりに貴重な体験ではあったが、山頂まで樹林があり、展望もあまり望めない山というのはあまり新鮮味はなかった。おまけに雨に降られて下りは逃げ帰るように下りてしまった。麓の町から眺める雲を被った恵那山は確かに風格は感じられたが、急に決めた山だったので下調べも十分にできておらず、この山の良いところを感じることができなかったように思う。今度訪れる機会があれば、もっとスッキリ晴れた日を選んで、深田久弥が歩いたであろうコースをしっかり踏みしめて歩いてみたい。
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