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Yamareco

記録ID: 4669701
全員に公開
アルパインクライミング
槍・穂高・乗鞍

北穂高岳 滝谷クラック尾根

2022年09月11日(日) ~ 2022年09月13日(火)
 - 拍手
tanukigo その他1人
体力度
8
2~3泊以上が適当
GPS
19:14
距離
34.8km
登り
2,667m
下り
2,605m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
6:43
休憩
0:42
合計
7:25
6:39
6:39
7
6:46
6:46
33
7:19
7:19
4
7:23
7:23
33
7:56
8:03
2
8:05
8:05
12
8:17
8:17
42
8:59
9:08
15
9:23
9:23
33
9:56
10:04
39
10:43
10:43
16
10:59
10:59
36
11:35
11:48
5
11:53
11:58
123
2日目
山行
5:13
休憩
5:03
合計
10:16
6:04
6:04
1
6:05
10:15
13
10:28
10:28
4
10:32
10:32
6
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10:52
3
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11:05
17
11:22
11:22
18
11:40
11:41
0
11:41
11:44
55
12:39
13:00
77
14:17
14:17
7
14:24
14:24
20
14:44
14:46
8
14:54
14:56
29
15:25
15:25
31
15:56
15:56
14
16:10
3日目
山行
2:18
休憩
0:00
合計
2:18
7:04
124
宿泊地
9:08
9:08
5
9:13
9:13
1
9:14
9:14
4
9:22
ゴール地点
天候 11日 晴れのちガス
12日 晴れのちガス
13日 晴れ
過去天気図(気象庁) 2022年09月の天気図
アクセス
疎らなテントの涸沢
2022年09月11日 11:56撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/11 11:56
疎らなテントの涸沢
涸沢カール
2022年09月11日 11:56撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/11 11:56
涸沢カール
登攀日早朝
奇跡的に天候回復
北穂テラスより槍
2022年09月12日 06:14撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
2
9/12 6:14
登攀日早朝
奇跡的に天候回復
北穂テラスより槍
B沢入口のペイント
2022年09月12日 06:27撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/12 6:27
B沢入口のペイント
B沢
2022年09月12日 06:27撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/12 6:27
B沢
1回目CSの懸垂下降
2回目の懸垂は取り忘れ
2022年09月12日 06:43撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/12 6:43
1回目CSの懸垂下降
2回目の懸垂は取り忘れ
目印である登り返しポイント
左岸にFIXと鉄杭あり
此処まで入口から30分程度
2022年09月12日 07:03撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/12 7:03
目印である登り返しポイント
左岸にFIXと鉄杭あり
此処まで入口から30分程度
クラック尾根取り付き
2022年09月12日 07:50撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/12 7:50
クラック尾根取り付き
1P 階段状だが浮石が酷く壁は濡れ緊張しながらの離陸
2022年09月12日 07:53撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/12 7:53
1P 階段状だが浮石が酷く壁は濡れ緊張しながらの離陸
2P 出だしの垂壁を越える
2022年09月12日 08:08撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/12 8:08
2P 出だしの垂壁を越える
垂壁の後は易しいリッジ
2022年09月12日 08:20撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/12 8:20
垂壁の後は易しいリッジ
上部のピナクル目指す
2022年09月12日 08:24撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/12 8:24
上部のピナクル目指す
ピナクル直下で切る
易しいが濡れているとフリクションが効かず悪い
2022年09月12日 08:31撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/12 8:31
ピナクル直下で切る
易しいが濡れているとフリクションが効かず悪い
3P ピナクルを右から抜け旧メガネのコルを通過し対岸のフェース基部まで
2022年09月12日 08:36撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/12 8:36
3P ピナクルを右から抜け旧メガネのコルを通過し対岸のフェース基部まで
フェース基部で切る
2022年09月12日 09:03撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
3
9/12 9:03
フェース基部で切る
4P フェースを右から回り込んで脆い凹角からジャンケンクラック基部まで
2022年09月12日 09:17撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/12 9:17
4P フェースを右から回り込んで脆い凹角からジャンケンクラック基部まで
5P 核心のジャンケンクラック
左の垢鯀択 岩が硬く快適
2022年09月12日 09:45撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/12 9:45
5P 核心のジャンケンクラック
左の垢鯀択 岩が硬く快適
上部のトラバースが嫌らしい
2022年09月12日 09:49撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/12 9:49
上部のトラバースが嫌らしい
6P 脆い凹角からリッジを左に回り込みがらがらのルンゼへロープ一杯伸ばす
2022年09月12日 10:11撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/12 10:11
6P 脆い凹角からリッジを左に回り込みがらがらのルンゼへロープ一杯伸ばす
CS直下で切る
2022年09月12日 10:25撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/12 10:25
CS直下で切る
7P CSは左から越え再びガレへ
此処もロープ一杯伸ばし8P基部の岩壁まで
2022年09月12日 10:33撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/12 10:33
7P CSは左から越え再びガレへ
此処もロープ一杯伸ばし8P基部の岩壁まで
CSを越えるとガレ
2022年09月12日 10:42撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/12 10:42
CSを越えるとガレ
8P 脆い凹角の通過
2022年09月12日 10:52撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/12 10:52
8P 脆い凹角の通過
9P トポにはバンドを左へと記載されるが、上部の四角いピナクル目指し高度を上げる
2022年09月12日 11:16撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/12 11:16
9P トポにはバンドを左へと記載されるが、上部の四角いピナクル目指し高度を上げる
最後は北穂小屋テラスの端に突き上げる
すっかりガスが掛かる
2022年09月12日 11:31撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
3
9/12 11:31
最後は北穂小屋テラスの端に突き上げる
すっかりガスが掛かる
一応 写真を撮る
2022年09月12日 11:45撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
9/12 11:45
一応 写真を撮る
ガス もたついてたらガス巻かれルーファイ出来なかったな
2022年09月12日 11:51撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
9/12 11:51
ガス もたついてたらガス巻かれルーファイ出来なかったな
撮影機器:

装備

個人装備
50m8.0ダブル2本 アルパインヌンチャク10本 カム#0.3〜#3 180スリング2本 120スリング4本 ハーケン数枚 TCプロ

感想

夏も終わり高所登攀の時期も終盤に差し掛かる中、滝谷に岩を楽しみに行ってきました。
今年の無雪期は終始天候に振り回され非常に山行計画を立てづらかったが、今回も同様だった。
前日まで天気予報はあやふやなコメントを記載する。確かに天気図を見て、高所地帯では絶対的な晴れは約束できないのは明瞭だった。しかし夏季に快適な高所登攀を出来るチャンスを無駄には出来ない欲から、天候不良からの敗退覚悟も視野に入れ、北穂高岳 滝谷クラック尾根に行ってきました。

11日 早朝の上高地よりアプローチ開始。日中、観光客が主の上高地だが早朝は登山者が行きかう静かなエリアを抜け、ひたすら平坦な林道を辿り横尾を通過。圧巻の屏風に見送られ涸沢へ正午頃到着。
疎らに立つテントでくつろぐ登山者に恨めしさを抱きつつ、目的地である北穂高を目指します。幕と登攀装備を背負っての最後の急登は、ひたすら喘ぎ牛歩にて山頂直下の幕営地へ到着。
予報通り天候は不安定で夕方より辺りはガスに包まれ翌日の登攀に不安を抱きつつも幕営にて行動終了。

12日 不安を抱いていた天候が的中した。前日からのガスはより深くなり深夜には幕を雨粒が叩く音がする。山屋にとっては不快極まり無い音で日の出数時間前まで続いた。
予定していた行動開始時刻。
当初、日が昇った直後にB沢下降を予定し行動開始を計画していたが、この時点で敗退が濃厚に感じたので二度寝を決め込んだ。  しかし日の出時刻に達すると今まで深いガスに覆われていた周囲は一気に日の光を迎える様消えていった。まるで太陽がガスを焼いている様だった。青空が広がりチャンスは無駄には出来ない。
急いで食事を流し込み準備を整え下降地点のB沢を目指す。
北穂小屋を通過し大キレット方面へ15分程下ったコルに大胆にもB沢入口の表記。山屋からすれば此処が入口ですよの表記に伺える。
しかしそんな楽観的な心境では無く、下降地点より望むB沢は北面に面し日が当たらず、さらに急斜面にガレを積んだ光景は陰鬱とした光景だった。

【B沢 アプローチ】
B沢下降のペイントより下降開始。出だしよりガレだ酷い。左岸寄りに進路を辿りを辿り15分ほどで1回目CSの懸垂下降。更に下って7〜8分で2回目の懸垂下降(ここはクライムダウン可)更に7〜8分程の下降で目印である、杭が打たれFixが有る登り返し地点へ到達。此処までB沢入口より30分程だった。(2回の懸垂地点には支点有。50m1本で可能)
Fixを登り更に右上に見える凹角を辿るとハンガーが打たれた懸垂地点へ。此処から岩壁を背に左下に見えるバンドへ斜め懸垂、途中振られ止めにカムを使用した。
バンドへ降り立つと踏み跡を辿り直ぐにバンド崩壊地点より左上〜右上しクラック尾根取り付きへ。(此処までB沢下降地点より1時間程)

当てにならない天気予報では正午前よりガスの予報。出だしが送れ、更に前夜からの降雨の為岩は濡れている。
登攀スピードが重視される為、終始リードにて登攀開始。

【クラック尾根】  ( )内は個人的な体感グレード、スケル〈トポとは異なる〉
1P(⁺ 25m)
階段状の巨大な凹角状から高度を上げ、右上の切れ目を目指す。非常に浮石が多く神経を使う
2P(后40m)
出だし5m程の垂壁を乗り越し左上に伸びる易しいリッジに進路を取る。リッジの通過は易しいだろうが濡れていると非常に悪い。上部に見える顕著なピナクル直下できる
3P(掘20m)
ピナクル脇を右に越え旧メガネのコルの通過。ロープが上下に蛇行する様に進む為スタックに注意。この崩落地の通過は非常に神経を使い対岸のフェース直下の狭い基部にて切る
4P(⁺ 25m)
正面にはクラックの走ったフェースすが有るが条件が悪い為フェースを右に回り込み脆い凹角へ進路を取りジャンケンクラック基部へ
5P(⁻ 25m)
右のワイドか左のハンド。後者を選択。岩は硬く快適な登攀。上部クラックから右上するトラバースの方が嫌らしいが、非常に楽しいピッチ
6P(⁻ 50m)
〈脆い凹角〉と有るが下部からすれば安定している様に感じた。凹角を抜けちょっとしたフェースを抜け左上に見えるカンテを越えガラガラのルンゼ末端へ到達。そのままガレを詰めCS直下スラブまで
7P(掘50m)
卦蘢のスラブを辿り上部巨大なCSを左より越え再びガレを詰め大テラスまで
8P(⁻ 25m)
凹角より高度を上げザレた斜面のテラスで切る
9P(⁻ 25m)
トポではバンドを左上と有るがガスで良く分からない。直上し上部に見える四角いピナクル目指し高度を上げると、北穂小屋テラス末端に突き上げた。

正午前に登攀終了。天候に煽られ約3時間半の登攀時間だった。
登攀を終え振り返ると途中よりガスに巻かれた。天気予報に信用が持てなかった為、常にガスに巻かれる事に非常に緊張を強いられた登攀だったが、振り返れば楽しさが満ちる。  結果論だが。
翌日はドーム中央稜を予定していたが、相変わらず天気予報は不明瞭。
悪い方向の天気予報は当たるもので正午より高峰はガスに包まれた。
天候に振り回されるのはウンザリな為下山を開始。このまま上高地を目指しても良かったがゆっくり下山し横尾まで。

13日 横尾より下山
早朝から見上げる高峰はガスが掛かる
アルアルだがドーム中央稜の登攀中止を自分の中で正当化し上高地を目指し山行終了。

天候が不安定な中、奇跡的に登攀日に天候が持ち良い高所登攀を楽しむ事が出来ました。

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