鷹ノ巣山 感傷登山
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.3km
- 登り
- 1,224m
- 下り
- 1,294m
コースタイム
天候 | 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
水根沢林道 雪の被害で通行止め |
写真
感想
中学・高校時代に所属していた山岳部で、夏合宿前のトレーニングとしてキスリングに石を詰めて登らされた稲村岩尾根を30数年ぶりに再訪した。
本降りのため、さすがに東日原行のバスもガラガラである。久しぶりに訪れた日原の集落からは、薄雲をまとった稲村岩が時を経ても変わらない。傘をさして出発。日原川の川原で往時を偲び石を一つザックに入れる。尾根に出てからはひたすら一本調子の登り。雨でも、ファイントラック社製の下着を着ていれば寒くないし、靴の中がゴボゴボになることもない。時代は変わったものだ、などと思いながら足を運ぶ。人は少ないし霧の流れる樹林は趣きがあって、雨の日の登山も良いものだ。途中から大きなブナが現れ嬉しい。ガキの頃は興味もなかったし、おそらくキスリングの重さで眺める余裕もなかっただろうが。ヒルメシクイノタワ(看板はピークにある)あたりからは針葉樹も出てきて、亜高山の雰囲気があり気分が盛り上がる。こんなに良い山だったんだなあ。傾斜が緩くなると最後の頑張りですぽんと頂上に飛び出す。空は真っ白だが明るい。幽邃な北面と石尾根の明るさとの対象にとまどってしまう。ちょうど小やみになってくれたので、周囲の草原を歩きまわり、岳樺の木を愛で、一人きりの山頂を楽しむ。昔のように背負ってきた石を森の中に投げ込もうかとも思ったが、標識の根元に石が積んであったのでそこに重ねた。
心は残るが時間も遅いので再来を約して出発。少しだけ残っているツツジの花を眺めながら気持ち良い草原の尾根を歩く。水根沢林道を下るつもりで行くと、大雪の影響で通行止めだと。それなら登山口に表示してくれよ、と腹立たしい。榧ノ木尾根に変更したが、これが思わぬ拾い物だった。ブナや白樺が点在し、実に美しく気持ち良い道だ。ぜひ黄葉の頃にまた訪れようと思いながら、今日は先を急がざるを得ない。だだっ広い倉戸山の頂上で脚を休め、そこからは急下降が続く。車の音が聞こえてきても、雲のために景色は見えない。持病の膝痛が出て辛い。やっと集落に出て、黒ずんだ奥多摩湖の湖面が広がった。ダム方面の駐車場まで歩き、公衆トイレで着替えをして帰途につく。もえぎの湯に立ち寄った後、ビールを買い求めたかったが、8時過ぎにはもはや開いている店もなかった。
標高 日原川川原 600m
鷹ノ巣山 1736m
標高差 1136m
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